2007年7月 7日

ハート会

 

7月6日(金) ハート会での講演、無事終了。

ま、REACHについてそれなりに整理してお伝えできたかと思う。

参加者からもたくさん好評を頂戴し、ホッとしているところ。

 

私のほかには、

有機認証機関と検査員協会の方からのお話。

そして老舗の繊維メーカーの方から環境への取り組み、など。

 

参加者は80名くらい。
ハート製品の製造にかかわる関係会社の方々が集まり、

ハート会の求心力もなかなかのもの、と感じた次第である。

 

EUがREACHでやろうとしていることは、

たんに化学物質を上から力でもって規制し管理することではない。


製品の原料調達から仕上げ・販売、そして寿命が尽きて廃棄されるまでの

すべての供給経路(サプライチェーン)を通じての、

化学物質のリスクの共有と管理(コントロール)の仕組みづくりが求められている、

ということだ。

 

EUに製品を輸出しようとする企業は、

その製品のすべてのパーツに含まれる化学物質について、

膨大な資料が要求されることになる。

それは販売者-完成品の製造者-パーツの製造者-その原料供給者間での

緻密なリスク情報の交換がなければ不可能だろう。

 

このEU規制に対して、アメリカは貿易障壁だと牽制している。

日本政府も同様である。

しかし一方、アメリカはアメリカで、実はカナダやメキシコと共同して

北米での共通規制をつくろうとしていることは知っておいたほうがいい。

これが進めば、対応できない企業は北米大陸からも締め出される。

 

いまや環境側面からの化学物質規制の強化は世界的潮流である。

しかも化学物質の適切なコントロールは、国境など関係なく

国際的な行動を通じてのみ効果を発揮する、という考え方が基調にある。

 

これは経済圏の話ではなく、地球の要求なんだとすら思う。

 

根本は、強化される法規制にどう対応していくかではなく、

「我々は人と地球の将来にどう責任を果たすのか」

というポリシーとモラルではないだろうか。

 

そういう意味で、長年の苦労の末にサプライチェーンをしっかりまとめ上げ、

原料から製造ラインそして製品まで一貫してオーガニック認証を獲得した

ハートさんとハート会各社の努力は、報われてしかるべきだ。

 

築き上げてきた体系と信頼関係に誇りをもって、

前に進めばよいのではないでしょうか、と結ばせていただいた。

これはけっしてリップサービスではないですよ、山岡さん。

 


Comment:

エビちゃんさま

ブログ読ませていただきました。
山岡、うれしそうでした。

ワタシは携帯でブログサーフィンをしています。楽しいですね。ネット上でいろんな立場、境遇の方たちが身分不祥のまま、毒吐いたり、丸秘のお話を書かれていたり、のぞき見的興奮度高いですよね(笑

エビちゃんさまのブログがあることをお知らせいただきましたので、楽しみが増えました。これからも読ませていただきま~す。

   ハートなかむらさちこ


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