2007年8月23日

猛暑の影響は続く

 

数日前より、ここ千葉でも夜にはコオロギの声が聞かれ始め、

少しは過ごしやすさも感じられるようになってきたけれど、

農産物は、引き続き猛暑の影響下にある。

 

毎週火曜日に産地担当(生産グループ農産チームの面々)がまとめる

畑の状況報告がある。

 

文書名は-『産地担当報告』。

何の工夫もない、いや失礼、誰も気に留めず、まったく飽きのこない、

空気のような名前がいい。

 

有機農業推進室が出している『今月のお知らせ』といい、大地は飾らない人が多い。

 

ま、そんなことはどうでもいいとして、各地の様子が短いコメントで並んでいる。

今週は、こんな感じである-


●長有研(長崎)・アスパラ......高温により発芽悪く、生育が落ちてきている。

●かごしま有機・里芋......干ばつ続き、収量少ない。

●北軽井沢有機(群馬)・トウモロコシ......先週の猛暑でしなびが発生。続くかも。

●千葉畑の会・カラーピーマン......猛暑でヤケ(焼け)、品質悪化。来週は出荷を休む。

●大西(長野)・きゅうり......朝3時から収穫しているが、それでもしなびが発生する。日曜に雨が降ったので、状況改善につながればいいが-。

●山梨・巨峰......高温で酸抜けが遅い。

●原(長野)・りんご......「さんさ」が猛暑高温で予想より早く熟したものがある。ヤケも一部で発生。

●有坂(長野)・大根、キャベツ......雨は降ったが、まだ太らない。もうひと雨ほしい。

●青野(長野)・大根、キャベツ、レタス......先週と日曜に降雨。息を吹き返して一気に出荷希望増。

●高野(北海道)・トウモロコシ、かぼちゃ......先日までの雨で水はたっぷり。先週末の暑さも問題なし。

●畑人村(沖縄)・ハンダマ......雨続きで状態悪く、一ヶ月ほど休む。

●今(北海道)・ホウレンソウ......暑さで枯れてしまうもの多数。

●堀田義明(茨城)・人参、里芋......人参発芽悪し。潅水しているが、まったく追いつかない。/p>

●瀬山(埼玉)・人参、ブロッコリィ......播種したものの、降雨不足で発芽悪し。

 

この報告後、恵みの雨もあったりして、

多少は持ち直してきたところもあるようだが、厳しい状況はまだ暫くは続くだろう。

 

順調そうなのも拾っておこうか。こんなのしかないけど。

 

●わかば会(福島)・梨......「もうなんぼでもあっから!」

いやこれは順調というより、もっと注文よこせ、というプレッシャーと読むべきであろう。

 

こんなのもある。

●山崎(長野)・トウモロコシ......猿が迫ってきている。早めに取ってくれ。

新手の出荷圧力か・・・。 いや、山ちゃん、本当に猿に囲まれているらしい。

 

●阪本(東京)・葉物......予冷庫が壊れた。川里さん宅に持ち込み冷蔵保管。

ああ、この暑い中で。 啓一さんの頭から湯気が立っている姿を想像する。

 

米では、

九州の早場米産地の不作がかなり深刻なようだ。

こちらは猛暑ではなく、7月の長雨・日照不足と台風の影響である。

一方、これから収穫に向かうところでは、米の高温障害の注意報が各地で出されている。

こういう年は、収穫量としては '豊作' と報道されるが、品質的には厳しい。

量と質の両方から '価格下げ要求' が起きる可能性がある。

米の市況も、波乱含みの様相である。

 

今週発売のある週刊誌は、温暖化でコシヒカリが全滅する日が来る、と煽っている。

 

猛暑のさ中に発表された食糧自給率は、とうとう40%を割って、39%となった。

 

危機感もゆだりそうである。

 



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