2007年10月 1日

長崎のみかんも焼けて-

 

ぶどう、梨、りんごに栗に柿に・・・・・と '果物の秋' 真っ盛りといった

賑わいを見せている「大地宅配」のラインアップ。

 

10月に入って、みかんもまた極早生(ごくわせ)品種から出荷が始まる。

そんな折り、9月28日(金)の夜、

(株)大地取締役の長谷川満が長崎出張から帰ってくる。

 

「おい、エビスダニ。長崎のみかんも焼けてるよ」

 

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以前に、火傷にあったりんごの写真を紹介したが(8/19付)、
「みかんよ、お前もか」 である。

聞けば、9月末にもかかわらず、長崎の気温は33℃だったとか。

1割はこんな状態になっている、と。

 

皮を剥いて食べてみる。

中の実自体は大丈夫なのだが、

高温・干ばつの影響か、酸が抜け、いまひとつコクが足りないような...

農業関係の新聞では '酸が抜けて味が乗っている' とか宣伝されているが、

やっぱり蜜柑に適度の酸は必要だと思う。

 

表皮だけの軽度のヤケは、受け入れたいと思うが、

そこの評価は人によって微妙に異なるので、線引きには神経を使うことになる。

 

人事を尽くしても、狂ったような自然の影響は受けざるを得ない。

あまり天候ばかりを言い訳にしてはいけないのかもしれないが、

それが農業の一面であることは、逃れられない事実である。

 

だからこそ、生産者も運び手も、語り続けなければならない。

外観だけで勝負を求めるのは楽なことだが、本当の仕事ではない。

 

-なんて偉そうにカッコつけてはみたが、そこは金銭授受が介在する以上、

'話せば分かる' というほど簡単なものではないのであって・・・・・

と、焼けた蜜柑を見つめ、流通者の立場でのため息を一つ。

 

しっかりと伝える努力をする。

その上で、評価もしっかりと受け止める、しかない。

と、これまたいつもの結論で、腹を決める。

 



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