2009年3月 3日
夢を語ろう! 田んぼを増やそう
年が明けて、産地新年会シリーズが始まり、
終わったと思えば 「大地を守る東京集会」 の準備が佳境に入り、
何とか走り終えて、気がつけば3月である。
2月はホント、書けなかったなぁ。 ネタもいろいろあったのに、残してしまった。
酒がいけない? いや、それはまったく自分のせいだけど、
ついつい真剣勝負でやっちゃうんだよね、しかも最後まで・・・・・
少し疲れも取れてきたところで、東京集会二日間のレポートを記してから、
溜まったものを順次吐き出していきたいと思う。
『 2008だいちのわ ~大地を守る東京集会~ 』
一日目は2月28日(土)、15の会場に分かれての 「だいち交流会」。
ぼくの今年の割り当ては、調布会場。
消費者会員が主体となって準備された会場で、設定されたテーマが
「 夢を語ろう! 田んぼを増やそうプロジェクト 」 。
長く米の消費が減り続け (最近少し盛り返してきているけど)、
減反政策も40年近くにわたって継続されてきた。
気がつけば恐るべき勢いで耕作放棄された農地が増えている。
ようやっと農水大臣も減反の見直しを語るようになってきたなかで、
消費者の立場から、「田んぼを増やそう」 の声を挙げてくれたわけだ。
我が専門委員会 「米プロジェクト21」 もお手伝いしないわけにはいかない。
調布会場には、生産者・消費者・事務局合わせて約80名ほどが集まった。
「今年は米でいきます」
企画準備当初からこう宣言した実行委員長、鬼弦千枝子さんの挨拶から。
「生産者の生の声を聞いて、私たちに何ができるのかを考えたい」
配布された栞(しおり) にも思いが綴られている。
-みんなの経験や知恵や繋がりを生かして、きっと未来に残せるようなことができるのでは・・・
第1部は、全体でのセッション。
司会を託されてしまった。
自分のお喋りは極力自制して、生産者に順次、語っていただく。
トップバッターは、宮城・蕪栗 (かぶくり) 米生産組合の千葉孝志さん。
蕪栗沼周辺の水田地帯が野生生物保護のための貴重な湿地として
ラムサール条約に登録され、今や全国区になった当地でも高齢化の波は激しい。
千葉さんは、何とかして地域環境を守りながら、
消費者に喜ばれる米づくりを続けていきたいと語る。
有機JASを取得し、田んぼには魚道を設置するなど、
生き物の豊かな田んぼを復元しようと試みている。
肥料などの資材も地域で循環させるために新しい堆肥場もこしらえた、とのこと。
続いて、山形・みずほ有機生産組合の菅原専一さん。
田んぼの一部をビオトープ (生物循環を豊かにする空間として設計された場所、のような意味)
にして蓮の花を咲かせたところ、田んぼにゴミを捨てる人がいなくなった。
除草の手がだんだんと足りなくなってきて、合鴨農法を取り入れたが、
生態系のバランスが崩れるのではないかという疑問も残っている。
それでも子どもたちの田んぼへの関心が高まってくれて、教育的効果は高いと実感している。
真面目な菅原さんらしい発言だった。
生産者独自の工夫、様々な試行錯誤が、地域に刺激を与えているのです。
悩みや疑問は、みんなで共有しようではないですか。
そこから何かが生まれてくるはずだから。
茨城・大嶋康司さんには、減反政策についての思いを語ってもらう。
大嶋さんは減反はやってない。
「やるかどうかは生産者の自主性に任される、というのが正しい解釈のはずなんですが・・」
周りの農家も許容してくれているが、そこは地域の特性もあって、
地域の減反面積を請け負って収益性の高い作物を作る農家もいたりする。
地域的な締めつけの厳しい東北の生産者に気を遣いながら、複雑な心境を語る。
嫌なテーマでふって、すみませんでしたね。
減反については、協力しないと認定農業者が剥奪されるとか、
受けていた融資も前倒しで返せと言われる、とかの話まで出てくると、
消費者には、何がどうなっているのか???-という世界である。
要するに、「減反政策をやらないと、みんなが好きなだけ米を作って、価格が暴落する」
という理屈が金科玉条のようにまかり通っているわけだけど、
これくらい農家を馬鹿にしている話はない。
農民を自立した経営者とみなしてない。 というか、なって欲しくない勢力がいるのだ。
" 好きなだけ米を作る " 状況でも、すでになくなっていることは、
宮城の新年会の話でも触れた通りである。
作らせないために税金を使うのではなくて、
作って欲しい作物に助成するのが正しい考え方ではないか。
さて、生産者にとっては、この人には頭が上がらない。
米の仕入れから精米までをお願いしている八王子の(株)マゴメ社長、馬込和明さん。
減農薬の米を学校給食に卸すなど、みんなの米を懸命に販売してくれる。
一方で、米の需要拡大も模索していて、
米粉を使ってのパン製造や製麺など、様々な加工にも取り組んでいる。
「朝ご飯にパンを食べる人には、米粉のパンにしてくれれば、
それだけ田んぼが守られるんだけどね」 と訴える。
・・・そうなんだけど、大地の会員さんはおそらく国産小麦のパンだろうから、
やっぱ、もっと広く、国産を食べる人を増やすことが道ですね。
山形・米沢郷牧場の伊藤幸蔵さん。
取り組んでいるのは、飼料用の米生産。
「これで国産飼料 (自給) 率70%以上の鶏肉の生産ができます」
田んぼは、もっともっと活用できる生産基盤なのだ。
若者世代を代表して、福島・稲田稲作研究会の伊藤大輔さん。
しっかりと原稿を作ってきて、読み上げた。
それはそれはなかなかの内容で、聞き惚れてしまった。
久しぶりに力を入れたら、また長くなってしまった。
続きは明日とさせてください。
ひめ様
早速のコメント、有り難うございました。
お会いしたかったですねぇ。餅つきやらなんやらバタバタ動いておりまして、残念です。申し訳ありません。
ひめさんのブログも拝見しました。楽しんでいただけたようで嬉しいです。マゴメさんにも伝えておきます。
バケ田んも始めると結構面白いものです。ご不明な点がありましたらお気軽にお問い合わせください。
これからもよろしくお願いします。
伊藤 大輔さん
今、ふと思い出しました(^_^.)
無事を祈ってます。
バスP。NEO さん
2年前の日記にコメントを頂戴しまして、有り難うございます。何か検索してヒットしたのでしょうか。
伊藤大輔さん、元気ですよ。
4月14日の日記をどうぞ。
戎谷 徹也様
コメント有難うございました。
日記も見させて頂きました。元気そうでなによりです^^;
これからの福島県の活躍を応援しています。
こんにちは。
わたしは翌日の全体集会に伺いました。
エビちゃんに会えたらいいな〜と、密かに思っていたのですが…。
マゴメさんのブースを発見して、「米粉、とても使いやすいです」とお話してみようと思うも、恥ずかしくて断念してしまいました。
どうぞよろしくお伝えください。
「米プロジェクト21」の「バケタンのすすめ」種もみセットをいただきました!
ベランダで挑戦してみようかしら。