2009年9月21日

東京湾クルーズ(余話)

 

東京湾エコ・クルーズに参加された会員さんの中に、

今年の大地を守る会総会に出席されていた方がおられ、

下船後の昼食タイムで少しお話をする機会を得た。

お声をかけたところ、ずっと私と話がしたかったのだという。

 

総会での質疑の中で、その方の質問に対する理事(私も含む) の回答に対し、

質問の主旨が誤解されてしまったのよね、とのこと。

しかも、エビちゃんブログでもそのまんま書かれちゃったもんだから・・・と、

ずっと気になっておられたようだ。

 


読み返してみると、

ブログにはこんなふうに書かれてあった (・・・て、自分で書いてんだけど)。

 

フードマイレージのキャンペーンをやりながら、

(国内といえども) 遠方から野菜を運んでくるのはいかがなものか。

  -地方農業を支えているのは都市 (の胃袋) という現実がある。

    社会の仕組みを変えなければ、関東地域だけで皆さんの食卓は支えられないし、

    地方の一次産業を都市住民が支えないと、この国の環境は守れない。

    私たちが今訴えているのは、国産のものを食べようということ。

    そこからつながりを修復していきたい、というレベルなのである。

 

私は私で、生(なま) の現実と自分たちの今の限界点を素直に語った上で、

「つながりの修復」 という言葉に未来への作業を見ていることを伝えたかったのが、

その方にしてみれば、

「そんなことくらい分かってるわよ! 何年大地をやってきたと思ってんの!」

であったようだ。 大変失礼いたしました。

 

質問の主旨は野菜の話ではなく、このところ加工品や他の産品でも、

商品開発が進むたびにフードマイレージが増えている気がしてならないのだが

---というのが正確な意図だったらしい。

 

すぐに農産物についてだと思ってしまうのは、どうも長年の被害妄想ですかねぇ、

なんて詫びている自分もかなり情けないけど、

「今さらだけどね」 と言いつつ、「でも話ができてよかった」 と言ってもらえたので、

私にとっても、ホント、よかったです。 ありがとうございました。

 

改めてご質問の内容に応えれば、上の回答を補完する格好になります。

まずは大地を守る会の基準に合致する生産者・メーカーと手をつなぎ、

支えていただき、それが食べ物生産のスタンダードになる社会に向かいたい。

その過渡期にあっては、手をつなげられる人と進める、しかない。

もちろん我々の力量のなさ (販売力の限界) もありますが、

一方で、それほどにまだ少数派でもある、というのが現実なのです。

 

大野さんの大平丸が揚げた東京湾のスズキを食べる、のコンセプトもまた、

私たちの目指す 「つながりの修復」、そして 「輪の拡がり」 のなかに位置づくものです。

それはただ経済と暮らしを支えあうだけでなく、共通の財産を守る作業でもあります。

地産地消的な輪と、広い共生的ネットワークづくりは、

いずれリンクされるものと思っています。

けっして国内であれば遠くてもいいなんて思ってはいませんので

(野菜の場合は南から北への出荷リレーは必須となりますが・・・蛇足でしたね)、

どうかこれからも末長いお付き合いをお願いする次第です。

 

Y 様。

せっかくの機会だったのに立ち話的な時間しか持てず、すみませんでした。 また今度。

だいぶ風に当たったり、しぶきも被ったかと思いますが、風邪など引かれてませんよね。。。

そんなヤワじゃないか。 失礼しました。

 



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