2009年10月16日
グルメ・ショーに大地を守る会
-違和感ありますか。 ありますでしょうねぇ。 僕もちょっと。。
10月14日から三日間、有明の東京ビッグサイトにて開催された
「第6回グルメ&ダイニングスタイルショー秋2009」 なる展示会に
大地を守る会も出展したのです。
こういう展示会に出展すること自体、ほとんどないのだけれど、
今回は 「食育の再考」 というのがテーマに掲げられ、
大地さんには是非、と主催者側から求められたこともあって、
じゃあ出てみようか、と相成った次第。
といっても、特段に 「食育」 という言葉を意識して何かをしているわけではない。
僕らはただ粛々と安全性にこだわりながら食べものを届けて、
畑や田んぼや実際のモノづくりを体験したり、食べ方を学んだり、
生産者と消費者が交流する機会をできるだけたくさん用意して、
生産現場と台所の距離をひたすら近づけようとしているだけである。
まあこれも広義な意味では 「食育」 とも重なるのだろうけど、
何となく上から目線的で、あんまりこの言葉は使いたくない、
と感じているのは僕だけだろうか。
ま、ここでそんないちゃもんつけてもしょうがない。
ネーミングには深入りせず、『グルメ&ダイニングスタイルショー』 である。
" 食卓を切り口に、新しいマーケットとライフスタイル・食文化を創造する見本市 "
と銘打たれている。
出展社数は150くらいか。 食品メーカー単独での出展は意外と少なく、
各地方の特産物や地域おこし的産品のPRが目立った。
来場者数は分からないが、前回が約3万人強とのことなので、それくらいは入ったのだろう。
こちらもメーカーから流通・小売・外食など食関連の企業の方々が主で、
つまりB to B (企業間取引) のマッチングがお目当ての展示会なのである。
というわけで、今回の担当は卸し業務の部署である
農産グループ営業チームのお仕事となった。
私も立場上放っとけないので、1日 (正味半日だったけど) は出張って
PRと営業に精を出すことにした。
こういう展示会はあくまでも企業間の出会いと商談が目的なので、
試食試飲はOKだけど販売は禁止、というのが通例だ。
今回は野菜・果物の展示をメインに、米のマゴメさんやパンのサラ秋田白神さんから
サンプル協力いただき、フルーツバスケットと総合農舎山形村には人も出してもらって
ジュースの試飲を用意した。
加えて、今回のテーマである 「食育」 に絡めた出品をひとつ、ということで
この秋からスタートした 「たべまも」 キャンペーンと、「コメニスト米」 を展示する。
" 食べて守ろう、生物多様性 " -大地を守る会からの提案です。
米を食べて田んぼを守ろう。
鹿肉を食べて森を保全しよう。
地方に残る在来野菜を食べて、種を残そう。
今回の来場者には、どうやら米よりも鹿肉のほうが強く訴求したようだ。
しかも、B to B のはずなのに、直接届けてくれるの?
と仕事を忘れて宅配に興味を持つ人もいたりして。 面白いね。
本来の成果のほどは・・・・・まあまあ、ということにしておきたい。
出展社ブースに 「食育」 の文字はなく、ただただ 「商魂」 に尽きた。
てんさん
温かいコメントに感謝します。
たしかに時代の流れだと感じますね。しかし生産と消費が常に対立関係にあるという社会の前提は変わってないわけで、これを信頼でつなぐというのは、ある意味で革命的な所業だと思う時があります。それくらい、まだ僕らの線は細いです。
長くお付き合いいただけることを願ってますし、付き合っていただける組織であり続けたいと思います。
お疲れ様でした。
でも、そういうシーンに、たとえお飾りだとしても、「食育」を掲げるとか、大地を守る会が出店していることに時代の流れを感じます。
顔の見える関係を拡大していく消費のなかでどう実現するのかいろいろ課題はあると思いますが、流通も、消費者も、生産者も、みんなが「顔の見える関係」を望むなら、いずれはそういう社会になっていくだろうし、なってほしいなあと思います。
私はそのためには、消費者は、できるところでやってみる、ベランダ栽培でいいから作ってみる、生産地の情報をこまめにチェックして、思いを馳せる、交流イベントに参加してみる、など興味があるところで前へ踏み出してみるといいかなぁと思います。
生産者は、(もうけっこうやっていらっしゃるようにお見受けしますが)消費者のところで、おいしい、嬉しい、とおもってもらえてるかなぁと思いながら作る、消費者との交流イベントに参加してみて、そこで、語って欲しいと思います。
そして、流通の大地を守る会は、消費者にも生産者にも思いを馳せてもらって、大地を守る会さん自体も顔を見せてくださいね。
社員の方々、とっても魅力的な人が多いので、お友達になりたいなーと思う方がたくさんいらっしゃいますから。
生産物を通じてお知り合いになって、最後はみなさんとお友達になって、というのが私の理想です。
一緒にがんばっていきましょうねー!