2009年11月22日

新米食べ比べ

 

西八王子の甲州街道沿いのイチョウ並木は黄葉のピークを迎え、

沿道は出店やらパレードやらイベントで賑わっている。

今日は、八王子 「いちょう祭り」 の日。

左右をキョロキョロと安全確認しながら、こちらはひたすら高尾を目指す。

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連休でこれまた人手の多い高尾山口を通過して、着いたのはマゴメさんの山荘。 

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以前は陶芸家が愛人と住んでいたという、それだけでもチッ!と嫉妬してしまう、

落ち着いた和風の山荘である。

 

ここで今年の新米の食べ比べ会が開かれたので、参加することにした。

習志野センター経由で、遅れること約1時間、すでに食べ比べが始まっている。

参加された会員さんは20数名。

いずれも 「米は、食べますねぇ、ウチは」 という方々。 

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大地を守る会交流局の虎谷くん(右端) が、

今年から始めた 「たべまも」 キャンペーンの説明をしている。

お米を食べて田んぼの生物多様性を守る。 

増えすぎてしまったエゾシカを食べて森の生態バランスを守る。

「食べる」ことで、つながる、そんな企画です。 ぜひシカ肉も食べてください・・・とか何とか。

 


食べ比べに出されたのは、7つの産地から、6品種、

合計9種類の米 (うち2つは、七分米と玄米)。 

正式な米の品評会だと、色つやや香り、粘り・味などに分けての評価になるのだろうが、

ここではざっくりと一発、味わっての 「おいしさ」 での10段階評価である。

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順番に炊かれて運ばれてくるのを、器にとって、見て、嗅いで、食べて、

評価を記入していく。

 

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大人の評価なんかお構いなしに、「美味しい、美味しい」 とパクパク食べてくれる

逞しいお子ちゃまもいて、僕は大人でもこのタイプの方が好き。

 

しかし・・・どうも炊き上がりの感じが違うのがあって、

「ちゃんと同じ条件で炊いた?」 の質問に、スタッフは少しうろたえている。

玄米は失敗してますね、なんて指摘も頂戴して、まずいよ、ちょっと・・。

まあ炊飯器も微妙に形式が違うし

(ちなみに炊飯器の仕様はだいたいコシヒカリに合わせている)、

ここはあんまり厳密さを要求しないことにするか、という雰囲気を醸してみたりして。

 

とはいえ、東北から九州までの9種類の米を同時に食べて見れば、

それはそれなりに 「食べ比べ」 にはなる。

決して同じ米をみんなが一番に押すとは限らない。

いや、現実はバラバラなのだ。 

だいぶ以前に専門委員会(米プロジェクト21) で食べ比べをやった時は、

子供の頃から食べてきた米(品種) を一番に押した人が多かった、という経験もある。

 

四国の棚田の米も美味しい、私は北海道のが一番だった・・・・・

こんな感想を頂戴しながら、ここにこそ 「コメニスト米 」の真髄がある、と実感する。

新しい発見を楽しみながら、日本の美しい田園を、食べて守る我ら 「コメニスト」。

ぜひ、よろしく、です。

生産者が各地で取り組んでいる除草技術の映像なども見ていただき、

最後はざっくばらんな懇親会となる。

 

お米の生産者の皆さん。

どの米が美味しかった、という話ではありません。

「みんなご飯が好きで、この子の体はお米でできているんじゃないかって・・・」

「アレルギーがある娘も、大地のご飯は安心していっぱい食べてくれる。」

「もっといろんなお米を食べてみたいと思います。」

みんな、米や田んぼを大事にしたいと思ってくれています。

こんな期待と信頼に、いつまでも応えられるよう、頑張ろうではないですか。

僕も、酒ばっか飲んでるわけではないスよ。 食べてますから。

 

この日は、とても懐かしい会員さんとも再会した。

大地歴20数年、入会した最初に共同購入の配送に来たのが僕だった、という方。

今もしっかり続けてくれていて、とても嬉しい気分になる。

 

そんなわけで、帰りは鼻歌歌いながら、

高尾から飯能へと、紅葉の山道を北上したのだった。

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