2010年5月23日

「稲作体験2010」のスタート

 

大地を守る会の 「稲作体験2010」。

21回目の米づくりも、いよいよ畑の苗代から田んぼ に入る日を迎えた。

田植えというのはいつも心が弾むね。 小学校の入学式に向かう子どもみたいに、

輝やかしい未来が待っているような気分になる。

お天気も、小雨模様ではあるが、何とか持ちそうだ。

 

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毎年書いている気がするが、本当に21年、見事に変わらない風景である。

木々の高さまで変わらないように見えるのはなぜなんだろう。

彼らに比べ、我々の持っている時間のなんと儚いことか。 大事にしなくちゃ。

 

例によって綿貫直樹さんが線を引いてくれる。

 

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お父さんの栄治さんから引き継いで、線引き2代目。

縦だけでなく横も引いて碁盤の目にしてくれる。 いわゆる尺角植え。

道具も21年変わらないねぇ。 年に一回、この日のために取っておいてくれている。

 

10時を過ぎて参加者到着。

今年は田んぼを1枚に戻したことで、つらい抽選となってしまった。

落選された方々には、ホントに申し訳ありません。

すべてボランティア・スタッフで運営する我々の力量の限界ということで、お許しください。

 

着替えをすませた人たちが畦に降りてくる。

ここでさりげなくお手本を見せるのが、さんぶ野菜ネットワーク常勤理事、男・下山久信。

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「早くやんないと日が暮れっちまうよ」 も決まり文句。

大丈夫。 160人の手にかかれば一撃です。

 

さあ、一列に並んで、いざ。

 

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お父さんもお母さんも子どもたちも、一緒になって田植えのスタート。 

ウキウキ感もここで絶頂に至る。 何度見ても、壮観です。

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初めての田んぼの感触は、いかがだったでしょう。 

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泥は泥でも、生きている土壌は生命循環を支える土台だからね。

これが生命の星・地球の皮膚だ。 汚していいはずがないよね。

精一杯、感触を楽しんでほしい。 

 

こちらは経験者? さまになっている。 

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紙マルチは真ん中で向き合って、

後ろに下がりながら植えていく。 これの問題は植え直しが出来ないことだ。

丁寧さと前後左右への気配りが求められる。

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エビが選んだ今回の稲作DNA大賞。

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キマりすぎてるぞ。 昭和を彷彿とさせるような・・・

それに苗も、アジアって感じで、いい。 

 

こちらは、カエルを捕まえて、ご機嫌です。

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田植えの後の交流会では、もはやこれなしではすまされなくなった

陶(すえ) ハカセの生きもの講座。

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捕まえたカエルや虫をスコープで拡大してモニターに映し出す。

道具も年々進化してきている。

みんなの注目はアマガエル。 ホント、子どもはアマガエルが好きだ。

ハカセ曰く。

  渡り鳥のために冬にも水を張る田んぼが増えてるけど、鳥たちだけでなく、

  2月から3月に卵を産むカエルも田んぼで生きることができます。

  もっと増えるといいですね。

うなずく子どもたち。

きっとエビではうなずかないな。 ハカセへの信頼は絶大なのである。

 

交流会では、誰が考えたのか、

 「未来の自分あての手紙」 を書いてみよう、というプログラムも用意された。

面白うそうだね。。。 

内容は・・・ 追ってご紹介させていただくことにしたい。 このテーマで1回書けそうだし。

 

地主、佐藤秀雄さんの話を聞く。 

今日はわりとご機嫌な感じで、舌も滑らか。

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今年は寒い日が多くて、苗づくりは苦戦した。 いつもより苗の本数も少なかった。

でも、そのぶん、間に合ってよかったという気持ちも強いのだと思う。

 

今年の看板。 新しい手形を押して完成。 

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かなりきれいに植えられました。 パチパチパチパチ。

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向こう側の、地面が白く見える部分が紙マルチ区。

そしてその向こうには、数列の新しい実験区が作られた。

苗1本で植えた列と10本くらい植えた列。 

最終的に収穫量がどう違ってくるのかを確かめたいのだそうだ。

それにまったく草を取らなかったらどうなるか、だと。

佐藤秀雄、絶句!

種が落ちちゃうべぇ よぉぉぉ~~と独りごちながら、まあ好きにしろと言うしかない。  

 

ほとんど出番の無くなってきた我が輩は、

こそこそと田んぼスケープに投稿したりしていたのだった。

よろしかったら覗いてみてください。

 http://www.tanbo-scape.jp/

 


Comment:

今年の田植えは寒かったでしょうね。
皆さん、風邪など引かなかったでしょうか。

来週も曇り空が続くようで、稲の生育も心配です。

6月になるのに、朝がこんなに寒いなんて。

でも、昨日の事もあまり覚えていられなくなってきた昨今、去年のことなんて・・それでも、こんなには寒くなかった気がします。

お米に限らず、他の作物の生育も心配です。

from "てん" at 2010年5月30日 07:24

てんさん

いつも有り難うございます。
たしかに、小雨で大丈夫だと思っていても、濡れているうちに、だんだんと寒くなってきます。でもみんな作業後は着替えもして、楽しくやってくれたので、大丈夫かなと思っています。
どこも苗作りから苦戦気味で、嫌な予感がしています。他の作物も、ですね。北海道が心配です。

from "戎谷徹也" at 2010年6月 3日 08:26

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