2010年8月14日

お盆返上で、「お見合い」の準備

 

相変わらず、毎日暑いっすね。

仕事バカ人間の僕は、ついにお盆休みも消えてしまって、

毎晩水シャワーを浴びては、むりやり海に行ったような気分に浸っています。 寂しいね。。

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今年は蝉が多いような気がするのですが、気のせいでしょうか。

 

・・・と、こんな呑気なことを言っている間にも、

各産地から入っていくる情報はどこも厳しい。

千葉や茨城方面はとても乾燥気味で、少しでも雨がほしいところなのだが、

九州や四国南部は高温の中で雨続きの様子。

断続的にゲリラ豪雨にやられているところもある。

山形の内陸部は酷暑で果物の生育が乱れている。

そして、心配していた北海道がかなりヤバイ状況になってきた。

 

写真は8月10日、中富良野・太田順夫さんの玉ねぎ畑。

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1週間に2度、激しい雨が連続して長時間にわたって降ったとのこと。

どこの畑も水浸しで、排水してはまた雨が降る。

収量の減少は否めず、病気も心配になってくる。

富良野の今さんからも、鷹栖の大西さんからも、、、

積丹の高野さんからは川が氾濫して畑が冠水したとのこと。

春から、いいことないなぁ・・・つらいね。

 

と溜息ついている暇もなく、今日は都心まで野菜の納品に出向く。

場所は、丸の内・ブリックスクェア の一角にあるレストラン、「ミクニマルノウチ」。

有名な三国清三シェフが経営するフランス料理のお店。 

ここで、君(僕のこと) の短い夏休みなんて 「関係ねぇ」 と、

非情な日程での企画が発生したのだ。 

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16日に、20人ばかしシェフが集まって東京食材の試食会をやるから

東京の野菜を持ってこい! というご指示である。 

その一報は、8月2日。 僕はもう家族と四国行きを約束してしまっている。

「16日って、、、、(小さな声で) 急ですねぇ。」 

「はい・・・三国さんの都合で・・・」 (企画のご担当の方の声もやや・・)

 


突然とは言え、この企画は、

丸の内で地産地消や環境に配慮した 「食」 を提案していこうとする

食育丸の内」 というプロジェクトの一環である。

そのプロジェクトを推進するシェフの集まりが 「丸の内シェフズクラブ」(服部幸應会長) で、

僕も丸の内での 「食」 展開に多少関わらせてもらっている以上、

彼らからの発案とあれば、仕方がない。

受けるしかない!

 

本企画、名づけて、

「都産都消」 お見合いTOKYO プロジェクト! in Marunouchi

" 東京フードプロデューサー "  東京都の生産者 と

" 東京グルメプロデューサー "  食材を使う在東京レストランシェフ、社員食堂担当 が

丸の内で 「お見合い」 します!

「都市・東京の地産地消」 をテーマにした 「東京やさい」 「東京さかな」 試食研究会

 

「お見合い」 ・・・ ドキドキするような言葉だね。 ヘンかな。

 

さっそく小金井の阪本家、小平の川里家に連絡を入れ、協力を乞う。

「この暑さで、今は一番モノがない時だよ、もぅ~」 (阪本啓一)

「大地からの頼みじゃぁ、協力はするけど、あくまでも大地(宅配の意味) と

 山藤(当会直営の和食居酒屋) 優先だからね」 (川里弘)

- 分かってますって。 その上でのお願い、です。

 

準備はモノだけではない。 シェフたちの 「試食会」 なので、

生産者情報に、提供する野菜の情報を、写真付きで用意する。

あわせて、フードマイレージをさりげなく表現するPOPを作成する。

やっつけ仕事はわりと得意。 それと分かる出来栄えでもあるけど。

 

そして、丸の内・ブリックスクエァ。

東京駅前の、ビルの谷間につくられた憩いの場。 

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その一角に、ミクニマルノウチがある。 

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川里さんが阪本家に指定の野菜を届け、

職員の前田寿和が阪本家でまとめて引き取り、丸の内に直行する。

9種類の野菜を少しずつ。

「まったく!」 とか言いながらも、保冷剤も入れて丁寧に準備してくれていた。 

ご面倒かけます。

 

この店のコンセプトは、「江戸東京野菜」 を使ったナチュラル・フレンチ。

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16日は、阪本啓一さん、川里賢太郎さんにも来てもらって、

紹介する段取りである。

なんたって 「お見合い」 だからね。 キンチョーするぞ、これは。 ヘンかな。

 

私たちは日々、環境の 「今」 を 「食べている」 。

農業は、その環境を壊しもするし、生かしもする。 

「食」 を通してどんな 「農」 とつながるか、を提案できる場になればいい。

ここでの主役は江戸野菜だけど、

その先に今も猛暑・水害に耐えて頑張っている人々の顔があることも、忘れずに。

 



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