2011年6月28日

稲作体験2011-第1回草取り編

 

この日の報告をしておかなければ。

6月18日(土)、

午前中は千葉・山武 「稲作体験」 田での草取り、

午後は東京・芝増上寺でのキャンドルナイトという、長かった一日の話。

写真で雰囲気だけでも感じとっていただければ幸いです。 

 

まずは、稲作体験2011-第1回草取り編。

朝10時過ぎには八街駅からの送迎バスが到着。

人数が少ない気がするが、深く考えても仕方がない。

公民館で着替えて、田んぼに整列。

ま、少ないけど、労働の実感を得てもらうにはちょうどいい感じかしら。

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各馬一斉にスタート。

泥を掻きながら、とにかく稲以外の草は取って埋め込んでいく。

 

子供たちの関心は、すぐに生き物へと向かう。 

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草を取っているようで、実は何か見つけたようだ。

 

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心配した空は何とか持って、曇り空の下、そう暑くならず、

これまたちょうどいい感じ。

みんな、よく働きました。

 

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無農薬で21年となる田んぼには、生き物も豊富だ。

これまで確認しただけで、

動植物合わせて約150種の生き物リストが出来上がっている。

 

お姉ちゃんの虫かごには、 コオイムシがたくさん。

オスが卵を背負って守っている。

準絶滅危惧種にリストアップされている。 

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どういう経路でこういう習性を持った虫が現われ、生き延びてきたんだろう。

生命の歴史とは不思議なものだ。

 

生き物ハカセ・陶武利センセーは、引っ張りだこ。

 

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みんな、自分が見つけた生命の名前を知ろうとする。

それが、存在を認識するという作業なのだ。

 

この田んぼには、他にも希少種がいる。

今年もしっかりと現われてくれたイチョウウキゴケ。

一度、絶滅危惧Ⅰ種に指定されたが、今は準絶滅危惧種。 

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デリケートで、農薬に弱い。

どんなマークより、この存在こそ無農薬の証し、

指標植物だと主張する生産者もいる。

 

こちらは 「生きた化石」 とも 「草取り虫」 とも呼ばれる、

カブトエビ。 

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乾燥と湿潤を繰り返す大地に対応しながら、

何万年も生きてきた、ヘンなヤツ。 

 

稲は、というと、

いつもこの時期はドロオイムシとのたたかいである。

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皆さん、ただ泥が撥ねただけかと思ってか、あまり注意が払われないけど、

つまんでよくよく見れば、たしかに 「虫」 なのだ。 

梅雨が明け、夏らしい夏が来れば、彼らはいなくなる。

ここを我慢して、乗り切る。

 

作業も終盤戦の様子。

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正午半頃には、無事、作業終了。

いつも感じることだが、稲が少し元気になった気がする。

そう思わないと、やった甲斐がないし。

 

顔や手足を洗って、着替えて、お昼と交流会が始まろうとする頃、

スタッフにあとを頼んで、一足先に上がらせていただく。

子どもたちにも挨拶する。

「次はホタルが見えるぞ~、来るんだよ~」

手を振ってくれる笑顔が嬉しい。

 

千葉・幕張に車を置いて、増上寺に向かう。

俺たちにスローな夜は、今年もやってこない。

 



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