2011年7月 8日

北海道でお米の生産者会議

 

暑いですね。 政治は寒いですが。。。

 

寒いけど、クーラーの役目は果たしてくれないようで・・・

ま、政治へのコメントは避けます。 深読みしてもしょうがないし。

僕らは、やるべきことを急ぎましょう。

この夏を、生産的な汗で、豪胆に乗り切りたい。

 

では、ふたつの生産者会議の報告を-

まずは6月29日(水)~30日(木)、

北海道旭川市で開催された 「第15回全国米生産者会議」。

年1回、各産地を回ってきた米の生産者会議も、

ついに北海道での開催の運びとなった。

今や北海道の米は、内地(死語か・・) の生産者にとって、脅威なのである。

気がつけばこの20年の間に、

美味い! と言わせる米が続々と名乗りを上げてきたのだから。

見てみようじゃないか、その現場を。

 

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今回の幹事団体は、各種の道産米を作ってくれている 「北斗会」 さん。

挨拶するのは、会長の外山義美さん。

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北海道にいても、震災の影響には深く心を痛めている。

東北の人たちに思いを馳せながら、気持ちの晴れない思いで米を作っているようだ。

挨拶にも気持ちがこもっていて、

ああ、今年の生産者会議は仲間との連帯感を確かめ元気を与え合う年だ、

と感じ入る。

 

で、北海道の米の進化について、である。

講演をお願いしたのは 「農業活性化研究所」代表、菊地治己さん。

長く北海道産米の品種改良に尽力し、

この春に上川農業試験場長の職をもって退職された。

演題はまさに、「おいしくなった道産米の秘密」。

 

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北海道で稲作が本格化して130年。

厳しい自然環境にもめげず、戦前の新田開発、戦後の食糧大増産時代を担いながら、

1970年代からの減反政策で北海道の米作付面積は半減した。

量から質へのたたかいが始まる。

1980年、当時の横綱 「コシヒカリ」 「ササニシキ」 を目標とした

「優良米の早期開発プロジェクト」 がスタートする。

 

取ったのは 「成分育種」 という手法。

米の食味を左右すると言われるアミロースと蛋白質の含有量を測り、

値の低いものを選抜していくのである。

選抜した種で幾通りもの交配を行ない、最初の頃は沖縄・石垣島に送っては

年4作 (1年で4年分) というスピードで進めたが、

その後試験場内に巨大なハウスをつくってからは年3作のペースで

栽培試験-選抜-交配-栽培試験を繰り返してきた。

それでもって、世に出るのは何万分の1という世界なのだそうだ。

菊地さんは、朝、昼、夕に〇種類の米を食べ、夜は仲間と酒を飲んではラーメンを食って、

深夜にまた数種類の米を食べる、という日々を過ごしたという。

おかげで胃袋を失った、と。

 

北海道内4つの農業試験場 (上川、中央、道南、北見)上げての

育種プロジェクトの成果は、1988年の 「きらら397」 の登場から始まり、

1996年の 「ほしのゆめ」 で念願のササ・コシ級の評価を獲得し、

「ななつぼし」 「おぼろづき」 を経て、2008年 「ゆめぴりか」 へと至る。

 

しかし今、菊地さんは思っている。

プロジェクト発足から30年。 食味に関しては当初の目標をクリアしたかもしれない。

しかし良食味品種は耐冷性や耐病性に難がある。

また、ただ食味を追求して低蛋白・低アミロース一辺倒の育種戦略だけでなく、

蛋白は必要な栄養源なのだから、高蛋白・良食味の視点もあってよいではないか。

あるいは、アレルギーの出ない昔の品種-「ゆきひかり」 のような品種も

見直す必要があるのではないか。

 

開拓時代の北海道を支えた 「赤毛」 という品種の米がある。

まずい米だと思っていたが、去年食べたら美味かった。

「ゆきひかり」 は、腸の粘膜を保護して善玉菌を増やすことが分かってきている。

昔の米は (その地に根づき、その地の) 日本人の腸を守ってきた、

のではないだろうか。。。

 

定年退職後、菊地さんは改めて人生のテーマを設定されたようだ。

有機農業を北海道農業のスタンダードにしたい。

脱原発に方向転換させ、自然エネルギーで真に豊かな北海道を実現させたい。

そして野望は、大麻の普及だとか。

大麻といっても産業用大麻のことで、プラスチックや繊維の原料として、

あるいは食品や自然エネルギーの素材として、菊地さんは着目している。

 

また新たな知己を得て、僕らのネットワークはこうして広がってゆくのである。

 

・・・続く。 お休みなさい。

 


Comment:

衣料の用の麻は、昨年のお米の生産者会議のお宿で、販売されていましたよ!靴下を購入して帰りました。とっても涼しくてGood!でした。
「からむし」という名で、昔から夏の衣料品の素材として重宝されていました。
糸にするのに手がかかるため、少なくなっていきましたが。
とってもわくわくするお話ですね!
大地でも販売される日を楽しみにしています!

from "てん" at 2011年7月15日 22:03

菊地さんの話を聞いて、大麻の可能性について少し視野が広がりました。面白い提案が提示できるようになればいいですね。自分はちょっと、今はとても手が回りませんが。。。菊地さんに頑張ってもらいましょう。すみません。

from "戎谷徹也" at 2011年7月22日 21:02

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