2013年12月 1日

シェフと畑をつなげる

 

2013年もあっという間に師走に突入。。。

焦るぞ。

11月のレポートを急がねば。 

腰が痛い痛いと情けなく呻きながらも、なんだかんだ動いた月だった。

 

11月18日(月)、夜。

東京・丸の内、新丸ビル10階 「エコッツェリア」 にて、

地球大学 × 食と農林漁業の祭典 『農業分野の新ビジネス』」 

が開催される。

実は11月は、農林水産省が旗振り役になって様々なイベントが展開された

食と農林漁業の祭典」 月間だった。

前回報告した 「食の絆サミット」 も、その一環として開かれたものだ。

そして今回は、地球大学とのコラボで行なわれたセミナーのひとつ、

ということになる。

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例によって竹村真一さん(京都造形芸術大学教授) をモデレーターとして、

4名のゲストが新しい農業の姿やビジネスの可能性について語った。

大地を守る会代表、藤田和芳もその一人として、

有機農業の果たす役割について語った。

 

竹村さんやゲストの間でのやり取りがあった後は、

自由に語り合う懇親会となる。

食材は、丸の内の直営レストラン 「Daichi & keats」(ダイチ・アンド・キーツ) にて

用意させていただいた。

 

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こういう場って、けっこう料理が残ってしまったりするのだけど、

お陰さまで好評を博し、きれいになくなった。 

次はお店のほうにもぜひ足をお運びくださいませ、と宣伝。


翌19日(火)は、その 「Daichi & keats」 にて、

レストランのシェフやオーナー向けの試食会を開く。

8日の行幸マルシェに続く、さんぶ野菜ネットワークのPR 第2段。

 

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今が旬の、人参、里芋、小松菜、カブ、ミニ白菜を、

生で、ボイルして、あるいは蒸して、素材の味を確かめていただく。 

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人参の甘さに感動され、

「何もつけないのが一番おいしい」 という感想までいただいた。

生産者にとっては最高の賛辞だね。

町田マネージャーの説明もさりげなく力が入る。

 

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ケータイで撮ってきた畑の写真を見せながら、

身を乗り出して説明する石橋明さん。

 

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事務局の山本治代さんはパネルを持参して、

さんぶの野菜の美味しさをアピール。

土づくりからキッチリやってるからね、こういう野菜を使ってもらわなきゃあ、

とけっこう押しも強い。 

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・・と、さんぶをしっかりインプットしていただいたところで、

28日(木)、今度は丸の内からマイクロバスを仕立てて現地視察ツアーとなる。

 

まずは石橋さんの里芋畑で、

里芋掘りを実体験していただく。

 

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里芋は、親芋の回りに子芋・孫芋がくっついている。

傷つけないように鍬を入れ、テコの原理でグイと掘り上げる。 

 

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そんでもって小芋らを剥がし、土を除いて、選別して出荷する。

里芋掘りは面白い。

だけどそれをずっと続けて出荷までの作業となると、しんどい。

手間のかかる作物なのだ。

少しは想像していただけただろうか。

 

石橋さんのハウスを見る。

小松菜と水菜がきれいに育っている。

 

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有機農業にとって土づくりがいかに大切か、

そして葉物の生理と育て方まで、

懇切丁寧に話す石橋明さんがいた。

 

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昼食は、農家料理で。

シェフの方々に対して何をお出しすりゃいいのよ、

とか悩んでいたけど、

どっこい、シェフを唸らせるシュフの手料理だった。 

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「いやあ、美味しくて、食べ過ぎちゃいましたよ」 と

若いイケメンのシェフに感激されて、ご機嫌の主婦でございました。

奥様方、お手間取らせました。

 

昼食後も精力的に畑を回る。

人参畑で説明するのは、

さんぶ野菜ネットワーク代表の富谷亜喜博さん。

 

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ここでカメラのバッテリーが切れてしまう。。。

人参を抜いてもらい、富谷さんの堆肥を見せていただき、

ブロッコリィ収穫もプチ体験していただき、、、

夕方の仕込みがあるのでと、慌しく帰路に着く。

 

帰ってから、クリスマスイブの日に人参を葉付きのままで使いたい、

というリクエストが入ってきた。

しかし、とても無理です、と冷たく断る。

12月に入ると霜にやられて、人参の葉は枯れてしまうからね。

でも、それだけ感じさせるものがあったのだろう。

 

料理人たちも忙しい。

なかなか畑を見ることなんてできないんですよと、

そんな話も聞かせてもらった。

自然の移ろいや畑に合わせて調理するって、

都会ではそう簡単なことではない。

でも、畑を見て、モノの力を引き出そうとしてくれる料理人の創造力は、

あなどれない。 つなげたいと思う。

葉っぱつき人参の料理は春まで待ってもらおう。

 

都会では、子どもたちへの食育だけでなく、

シェフ育も必要なのかもしれない。

そんなアイディアも浮かんだりするのだけれど、

「遊びが過ぎるぞ」 という会社のセリフも聞こえてくる。。。

 

掘った里芋をそのままひと株もらって、持ち帰った。

洗って、食卓に飾ってみる。

 

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子沢山の縁起物。 

八つ頭ほどではないけど、

ひと足早く正月が来たみたいな気分になる。

 



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