2013年12月15日

ふくしまオーガニックフェスタ 2013

 

忘年会が続いて、少々疲れ気味の休日。

しつこく福島レポートを続けてしまってるけど、

ここまできたら途中では終われない。 

11月23日(土)、福島市で開催された

「ふくしまオーガニックフェスタ2013」 レポートを。

 

会場は 「ビッグパレットふくしま」。

実行委員長は、NPO法人福島県有機農業ネットワーク理事長の

菅野正寿(すげの・せいじ) さん。

屋内外をフルに使って、シンポジウムあり、出店あり、パネル展示あり、

カフェあり、路上ライブにミニシアターと、盛りだくさんのお祭りだった。

 

e13121520.jpg

 


出展ブースが 60、集まったアーティストが 20組。

それぞれに熱く、福島の思いを伝えていた。

屋外ブースの風景。

e13121522.jpg

 

新米のお餅をふるまうのは、

二本松有機農業研究会の皆さん。

e13121521.jpg

 

「あいづ耕人会たべらんしょ」 も出店。

山都町で有機農業を学ぶ若者たちと一緒に、野菜や米や卵を販売する

チャルジョウ農場・小川未明さん。

e13121502.JPG

 

屋内のステージでも、様々なグループのライブが続く。

 

e13121501.JPG

 

フロアでは 「食彩工房」 山際博美シェフによる コミュニティカフェが開店。

うつくしまふくしま故郷丼ぶり、秋の醍醐味うつくしま汁、

ふくしまの蒸し野菜マリネ・福エチュベ・・・と、

新鮮オーガニック野菜を使ったオリジナルメニューに列ができる。

e13121503.JPG

 

エプロン姿で案内するのは、元大地を守る会職員の小林幸恵さん。

福島の力になりたいと故郷・猪苗代に帰り、今は山際さんを手伝っている。

元気な姿を見れて、嬉しいね。

 

銘酒 「金寶(きんぽう)」 の仁井田本家さんのブースでは、

試飲で体を温める。

e13121530.JPG

 

何を隠そう数十年前、

僕が純米酒というものに開眼し、

大地を守る会に足を運ばせるきっかけを与えてくれたお酒である。

 

ステージに、「あいづ耕人会」 浅見晴美さんと長女・野枝ちゃんが登場。

よく通る声で、力のこもった民謡を聴かせてもらった。

e13121504.JPG

 

晴美さんの旦那、彰宏さんも初めて聞いたという娘の民謡。

「いや、ウマイすね~」 と照れている。

彰宏さんから、来年1月に行われる喜多方市長選に出馬するという

決意を聞かされたのは、12月に入ってからだった。

無投票の選挙にだけはしちゃいけないと思って。。。

そんな思いは、彼のブログから

 ⇒ http://white.ap.teacup.com/higurasi/

 

農地や山林の除染、地域再生を支援し続けた大学の先生たちは、

調査・研究の成果をパネル展示し、合同説明会を開く。 

e13121506.JPG

 

僕が注目したのは、森林の伐採更新をしながら、

廃樹木をウッドチップにして敷きつめ、糸状菌を繁殖させて

菌の力でセシウムを回収するという方法。

健全な森林管理と浄化を並行して進めようというものだ。

横浜国立大学土壌生態学研究室の金子信博さんが現場で試験を続け、

効果が確かめられてきている。

ただ広範囲に進められるかが課題である。

 

e13121531.JPG

 

もうひとつ、産業技術総合研究所と千代田テクノルが共同開発した小型線量計と

GPSによる行動記録を合体させた被ばく線量の計測システム

というのが紹介されていた。

線量計とGPSロガーを携帯して、行動データと線量を記録していく。

時間・週・年といった単位で積算被ばく量が把握でき、

また行動記録をトレースすることでホットスポットをつきとめたり、

周囲の環境や条件と外部被ばく量の関連性も明らかにできる。

 

この2年8ヶ月の間に獲得した新技術や成功事例だけでなく、

失敗や実験レベルで終えたものなど含めて、

専門家たちの様々な試行錯誤が、

将来に向けての貴重な基礎データになることを期待したい。

 

専門家の説明を聞いている間にも、

ステージでは 「放射能と暮らしを考える」 というテーマで

シンポジウムが開かれていた。

e13121507.JPG

 

「東北未来がんばっぺ大使」、女優の秋吉久美子さんが

特別ゲストとして参加して、熱弁をふるっていた。 

たしか、いわき市出身だったか。

e13121508.JPG

 

若い頃から小生意気な娘だと思っていたけど、

この日も来賓の国会議員センセーに突っ込み入れたりして、なかなかやる。

生意気さ健在、というより一層磨きがかかってきた感あり。

しかも有機農業に対する理解もそれなりにあって、

けっこう見直したのだった。

 

フィナーレは、ゲスト・スタッフ・アーティストたちが一緒になって、

「手のひらを太陽に」 と 「故郷」 を合唱。

e13121509.JPG

 

 ・・・夢は今もめぐりて 忘れがたきふるさと

    ・・・山は青きふるさと 水は清きふるさと

 

泣いている若者もいた。

その思いを背負って、生きていこう、一緒に。

 

閉会後は、事前に申し込んであった

東京からのバスツアーに合流させていただく。

二本松東和にある木幡山参宿所にて、交流会を楽しむ。

 

e13121510.JPG

宿は参宿所と農家民宿に振り分けられて分宿。

僕は、武藤正敏さんが経営する 「田ん坊」 に泊まらせていただく。

おでんがとても美味しくて、さらに酒が進んだのだった。

 



大地を守る会のホームページへ
とくたろうさんブログへ