田んぼの生物多様性: 2009年5月アーカイブ

2009年5月24日

生物多様性農業支援センター総会

 

きのう (23日) は、ふたつの集まりをハシゴした。

 

まずは、NPO 「生物多様性農業支援センター」 の総会。

場所は去年まで大地を守る東京集会で使っていた大手町・サンケイプラザの会議室。

 

この団体には藤田会長が理事になっていて、

総会なんだから出席義務があると思うのだが、

例によって 「お前、代わりに行ってこい」 の指示。

「代理じゃ理事の議決権は行使できないんじゃ・・・」

「ウルサイ! 今の活動にオレからとやかく言うことはない。

 お前に言いたいことがあったら好きなだけ喋ってこい!」

-なんていう会話が実際にあったワケではなく、

「悪いが頼む」 - 「へい、分かりやした」 で上の呼吸をつかむの世界である。

e09052401.JPG 


総会の報告は省かせていただく。

議長の宇根豊さん(農と自然の研究所代表) が、

「どうも議事が早く進みすぎる」 とつまらなさそうに言った、

ということでご想像いただきたい。

 

興味を引いたのは、総会後の記念講演のほうか。

テーマは 「環境直接支払いに係わる世界の情勢について」。

講師は学習院大学教授の荘林幹太郎さん。

e09052402.JPG

EUの農業政策では、環境に配慮した農業のレベルに応じて、助成がある。

農薬も含めた化学物質の投入を減らす、生物多様性を維持するための取り組み、

景観を保全するための工夫、などなど。

それらに対して、EU各国、そして地方が、それぞれに公平性を考慮しながら

緻密に組み立ててきた歴史がある。

問題も残っているが、政策の意思の強さを感じさせる。

 

ここでは語られなかったが、日欧の決定的な差異は、

国民の農業に対する理解と支持のレベルだと思っている。

それは消費者が悪いのか、政治が悪いのか、という問いは空しい。

どっちだという議論自体が国のレベルの低さを表現してしまうことになるようで。

しかし国際交渉レベルになると、その底力の差は如実に現われる。

 

ごちゃごちゃ言ってないで、オレたちは実体をつくり上げてゆくのだ。

「生物多様性農業支援センター」 なる組織ができたからといって、

決して過度に依存せず、自分たちの取り組みを継続しながら、

結果的に支援できればいいかなと思っている。

 

最後はけっこう質疑があって、時間オーバーとなる。

宇根さんや高生連(高知) の松林直行さんと話もしたかったが、次の会合に向かう。

東京駅から向かう場所は千葉県船橋。

東京とつながる千葉の拠点都市にありながら、野卑な連中たちが生き残っている街。

ベイプラン・アソシエイツ(BPA) 創立10周年の記念祝賀会だ。

(続く)



大地を守る会のホームページへ
とくたろうさんブログへ