雑記帳: 2008年1月アーカイブ

2008年1月10日

OHッ!コータローじゃないか!

 

今週発売されたコミック誌

『ビッグコミック スピリッツ』 (№6・7号/小学館)。

 

広報から情報が入り、コンビニで入手。

TVドラマにもなった超長寿連載漫画 「美味しんぼ」 を開く。

 

オオー!なんと、遠藤幸太郎じゃないか!

 


以前は愛読書といってもいいくらい毎週買ってたんだが、

ここ数年、ほとんどコミック誌は見なくなっていた。

 

久しぶりの 「美味しんぼ」 は、こんな展開になっていた。

 

(あらすじより)

中国産食品の安全性について話題になったのがきっかけで、

山岡たち究極のメニュー取材班は現代日本の「食の安全」について取材することに。

<中略> 壊れつつある日本の食事情を知った一同は大きな衝撃を受ける。

見かねた山岡は、明るい未来を感じる現場に飛沢たちを案内するというのだが......

 

ということで、

「救いと希望の決定版」 として-有機農業に転進した若者たちを訪ねる。

 

場所は長野県佐久市。

有機農業を営む生産者のもとで修行を積む若者の一人、遠藤幸太郎さん登場。

実名である。

 

何を隠そう、元大地の社員である。

入社した時から、農業がやりたい、とほざいていた。

 

「じゃあ、何か? 大地は腰掛けなのか? ああん? 」

-とか先輩にいじめられながら5年、頑張った。

 

そして、社内で彼女をゲットし、結婚して退職。

いや違った。

彼の退職後も、仕事のできる彼女の方は必死で引き止めて、

半年くらい働いてもらったのだ。

-今思えば、これ自体そうとう面白いネタだな。

 

その間、彼は農業研修の旅、である。

大地の生産者もよくしてくれた。

何度も登場する埼玉の金子美登さんのところでも学んだ。

 

そして今、長野にいる。

e08011001.jpg

 

 (注:編集部からの許可を頂いております)

 

彼女は隣町のプルーン農家で研修中。

独立後は、二人でトマトとプルーンを育てるのだそうだ。

 

取材班が聞いている。

「面白いですか?」

 

「ええ。毎日が日曜日みたいです」

 -オイオイ、やめろよ、そういう回答。 「しんどいけど楽しいです」 が定番だろ。

 

そういう奴だ。

 

漫画では、

食の取材で未来に絶望を感じた(らしい) 若い担当記者が、

「食の安全に取り組む人たちに協力し、さらに増やすこと」

に希望を見出して、第588話-完、となる。

 

生き生きと頑張ってる後輩を見るのは、嬉しいものだ。

しかも職場で出会った男女が、未来に希望を持って修行している。

 

なんだか、こちらの存在価値まで認められたような気分になる。

 

それにしても、「有機農産物を宅配する会社」 の絵。

段ボール箱の団体名が微妙に野菜に隠れている。

 

 『●地を守る会

   株式会社 大● 』 と読める。

 

う~ん、ナイス。 -と言っておこう。

 



2008年1月 4日

仕事はじめ

 

正月休みもあっという間にあけて、今日から仕事再開。

また慌しい一年が始まりました。

 

テレビも新聞も、メディアは正月から、かなり意識的に環境問題を取り上げていましたね。

世界各地で進行する、温暖化によると思われる異変。

CO2 排出量をめぐる攻防、など。

 

普段からそんな情報ばっかり食わされてきた者には、

正月くらいはゆっくりさせてもらいたく、正直見きれませんでしたが、これも

世界が尋常ではなくなってきていることの証しなのでしょう。

 

一方で、原油や穀物はすっかり投機の対象になって、

あらゆるものの値上げが避けられない情勢です。

 

誰かが、人々の生存条件を儲けの対象にしている。

'お金が神様' になった社会の、究極の有り様に向かっているような...

 

「日本人は、資本主義も使えないまま、大地も海も使い捨てようとしている」

というような意味のことを言ったのは故・司馬遼太郎さんですが、

どうも世界全体が、資本主義というか、自由主義経済そのものを

コントロールする能力を失いつつあるのかもしれない、とそんな気分にすらなった

正月でした。

 

じゃあ、お前はどうするんだよう?

 

-ですよね。

 

やれるだけのことはやりたい。

ただ、厳しいです。

「生産者にも、消費者にも喜ばれる流通システムを」

ではなくて、
おそらく一緒に耐えながら 「守り合う」 ことは可能か、

ということへの挑戦になることでしょう。

 

みんなで環境と暮らしを守りあう。

そのためには、新しい 「経済圏」(システム) づくりに向かうしかないのではないか。

それは可能か?

 

それが今年からの、私のテーマです。

 

アメリカの作家、ノーマン・メイラーが、

新聞のインタビューに応えて、こんなことを語っています。

日付も書き忘れた切り抜きですが-

 

  民主主義とは大きな賭けであり、非常に珍しい政治体制だ。

 

  次の世代のために、毎日の小さな変化を積み重ねていくのが民主主義のやり方だ

  その退屈さに耐えるには、判断力と意識をもった人々がいることが前提になる。

  民主主義は常に育てていくものであり、再生させていかなければならないのだ。

 

次の世代のために、毎日の小さな変化を-

耐えられるだけの判断力と意識を-

 

そのことを忘れずに、今年も働きたいと思います。

 



2008年1月 2日

謹賀新年

 

皆様 あけまして おめでとうございます。

e08010201.JPG

 

初詣に行ってきました。

地元・飯能(埼玉県です) の山の上にある 「天王山 竹寺」 というお寺。

正式の名は、「医王山 薬寿院 八王寺」。

 

天安元年(857年)、慈覚大師が開いたとされる古刹です。

天台宗3代座主・円仁ですね。

 

上の写真は、ここの名物・茅の輪。

心身の清浄、無病息災を祈願して、くぐります。

標高490mに立つ本殿。

e08010202.JPG

 

9年前に焼失したものの、飯能市民はじめ多くの方の寄進もあって、

4年後に再建されました。


本尊は 「牛頭(ごず) 天王」。

インド祇園精舎の守護神で、なおかつスサノオと同体ともいわれる、恐るべきお方。

なんか無茶な設定のような気もするが...とにかく

病難消除、除災招福、出世開運の「天王さま」であられるのです。

 

境内に立つ 「牛頭天王」 のブロンズ像。

e08010203.JPG

 

中国人民有志から寄贈されたもの、とか。


たしかに牛の角がある。斧なんか持っちゃって、コワいですね。

 

本殿の中で護摩祈祷が行なわれている様子を窓越しに覗きながら、

賽銭を捧げ、今年一年の家族の健康と、仕事での目標達成を祈願。

 

今年の目標-

「新しい道を一本、何としても切り拓きたいのです。牛頭さま、どうかお力を」

 

あわせて、瑠璃殿という本地堂で、「薬師如来さま」にも祈願。

 

竹で作られた鳥居をくぐり、山道の別な石段を登ると、「医王稲荷」がある。

e08010205.JPG

 

e08010206.JPG

 

押し合い圧し合いしている狐軍団さまにも、お頼みする。

 

弁天さまにも、観音さまにも、祈願。

 

そうなんです。

ここは、明治維新の神仏分離の難を免れた、

東日本で唯一の神仏習合の姿をとどめるお寺さんなんです。

 

しかし、こんなに欲張ってお願いしていいのか?

いいんですよね。ここでは。

本殿からさらに山道を登ると、頂上に鐘楼殿がある。

鐘を撞いて、拝む。

e08010207.JPG

 

ここからの眺めが、まことに良い、のです。

e08010208.JPG

 

奥武蔵の山並みの向こうに、都心が一望に見渡せる。

左手には筑波山も見える。

今年も一丁やったろうか、という気分になる。

下りてきて、甘酒をいただく。

e08010209.JPG

 

ご馳走さまでした。あったまりました。

フィリピンに落とされた爆弾を鋳り直してつくられた鐘。

e08010211.JPG

 

平和も祈る。

竹寺には、竹の道。

e08010212.JPG

 

境内のあちこちに句碑があり、また句を詠んだ短冊が木々に飾られている。

ここは俳句寺でもあるのです。

 

   竹寺の竹の時雨に合ひ申す

   竹寺は薬師の浄土風光る

 

では、皆様にとっても、良い一年となりますよう。

本年も、どうぞよろしくお願いします。

e08010210.JPG

 



大地を守る会のホームページへ
とくたろうさんブログへ