2009年11月アーカイブ

2009年11月30日

たべることの教室「薬膳料理のある暮らし」

大地を守る会では、多様な形で「たべること」、「暮らすこと」の

提案をしています。

10月22日(木)に開催した、「たべることの教室」は、

大地を守る会の顔のみえる関係のもとにつくられた素材をつかっての料理教室です。

今回は、料理研究家・中医薬膳師の村岡奈弥さんによる薬膳料理です。

薬膳の知識をベースに、気軽につくれる家庭料理を学びました。


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まずは村岡奈弥さんがデモンストレーションを行ないます。

合間に「玉ねぎは血液をサラサラにするが、胃が荒れるので、お腹がペコペコの時は

避けた方が良い」、「にんにくは火をとおして食べた方が体に良い。でも炒めすぎると

胃に悪いので気をつけて」などいったお話を聞きました。

健康に良いと言われる食材も、調理の仕方を間違えると逆効果になるそうです。



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村岡さんのデモのあと、各テーブルで調理実習。

村岡さんがテーブルを回って、アドバイスをしてくださいました。

今日のメニューは、

・鶏肉ときのこのクリームシチュー

・人参とくるみのピラフ

・りんごとクランベリーのカクテル



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シチューは北浦シャモの骨付きもも肉で出しをとっています。

とてもおいしそうな香りがただよいました。

エリンギ、まいたけ、椎茸がいっぱいで体に良さそうです。



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人参とくるみのピラフ

くるみは腎臓によいそうです。



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りんごとクランベリーのカクテルには

黒胡椒とカルダモンを仕上げに振ってあります。

スパイスが体をあたためます。



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中医学に基づいた薬膳の考えを、普段の食卓でもおしゃれかつ簡単に取り入れることができる

メニューを考えてくださるのが村岡奈弥さんの魅力のひとつ。

参加者のみなさんには、さっそく今夜から料理を楽しんでもらえればうれしいです。



大地を守る会 交流局 大北雄二




2009年11月26日

生物多様性-その重要性と名古屋会議 COP10/MOP5

09年10月27日晴れ(by ドクターMaekawa)

この日衆議院議員会館で、「食と農から生物の多様性を考える院内学習会」が開催されました。

きっかけは、来年10月に名古屋で開催される、COP10、MOP5の国際会議が開かれる予定と

なっているからです。まずは、COP10、MOP5の説明を。最初(①)はちょっとガマンして・・・

興味のない人は、2.からでも。


1.

COP/MOP:Conference of the Parties、Meeting of the Parties の略。ともに、なんらかの

国際条約締約国間での会議のこと。気候変動枠組条約などでも使用される一般略称。


COP10:来年名古屋で開催される第10回生物多様性条約締約国会議(→ウィキペディアURL)。

絶滅危惧種が急速に拡大しているのを背景に、世界の生物多様性の保全を目的に、「生物の

多様性に関する条約」が1993年に発効。その締約国会議(COP)が1994年から開催されている。


MOP5:来年名古屋で開催される第5回カルタヘナ議定書締約国会議

「生物の多様性に関する条約」の中では、生物多様性に悪影響を及ぼす可能性のある遺伝子組み

換え生物の移送、取り扱い、利用の手続きについて検討することになっており、2003年、スペイン

のカルタヘナで、「バイオセーフティーに関するカルタヘナ議定書」が発効。以後は、「遺伝子

組み換え生物(GM)バイオセーフティー議定書」と略。


「生物多様性条約」と「GMバイオセーフティー議定書」はセットで議論されるので、COP/MOP

会議と呼ばれています。COPが上位概念で、MOPがその下部にある形式になります。


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     ECO JAPANホームページからおかりした略図



2.

ここからは、院内学習会のライブ中継&解説になるので、読みやすくなります。


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まずは、田島一成環境省副大臣の挨拶から。右隣は、大地を守る会の初代会長、藤本敏夫氏が

作った、鴨川自然王国の代表理事で、今回衆院選で初当選した石田三示氏。 左が市民バイオ

テクノロジー情報室代表、遺伝子組み換え食品いらないキャンペーン代表の天笠啓祐氏。


そして本番の海外ゲストの講演がはじまりました。今回のゲストがすごい人。クリスティーヌ・

フォン・ヴァイツベッカーさん。代々科学者の家系に育ち、太陽系の楕円運動を発見したあの有名な

ケプラーも祖先。1984-1994のドイツ連邦大統領のリヒャルト・フォン・ヴァイツベッカーさんは親戚。

分子生物学者でもあり生物学に強く、市民運動家でもある。日本にはこういう科学者、なかなか

いないのが残念です。



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左から二人目が、クリスティーヌ・フォン・ヴァイツベッカーさん



まずは彼女の講演からはじまりました。この人の講演が素晴らしいの一言!論理的、科学的な

言論が進みます。印象に残った点をいくつかピックアップしていきます。


「生物多様性とは変わり行く世界のなかで未来への生命保険である」。くっー、カッコイイー!

ぐっとくる言葉ですね~ まずは生物多様性が生態系の働き中で十分に機能することによって、

健全な水、森、海が保たれ、それによって農地の健康が保証されます。そこから育つ作物や

取れる魚、育つ家畜が健全な人間のカラダを形づくるのです。具体的に卑近な例で説明すれば、

森に降った雨が地中のさまざまな微生物や植物でろ過され、川になって畑に使われ、そこに

健康な農作物ができます。そしてその水が海に流れ込み、健康な魚となっていくのです。海でも

砂浜などに住むカニやゴカイといった生物が水をさらにろ過しキレイにします。しかしその水が

農薬や化学物質で汚染されると微生物や植物の活力が弱まり、海が埋め立てられればろ過役

の小さな生物が死に、多くの環境が悪化の一途をたどっていくのです。


そして忘れてはならない点として、自然、生物多様性が人間の福利に及ぼす効果。自然で癒さ

れるってことは、生き物としての人間の本質です。現代社会はそれを忘れがち。日本のえらい

科学者なんて、「農作物は工場で遺伝子組み換えで作ればいい」、などと発言する人もいる

というのに。クリスティーヌさんこそ、人間の幸せを追求する本物の科学者!


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  クリスティーヌさんのスライド資料から



そして、現在の危機的な状況を科学的に数字で紹介。化石的な証拠などから、これまでの地球

では、絶滅する種はおおよそ1000年に1種くらいでした。それが現代は1年に1種、すなわち1000

倍にもなっているというのです。さらに悪いことに、このまま地球環境を破壊すれば、その絶滅

スピードは今の10倍になるという予想があるのです。クリスティーヌさんは、「今がターニング

ポイントです。名古屋会議は本当に重要な会議になります」と力説されていました。



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        クリスティーヌさんのスライド資料から



そして遺伝子組み換えの問題へ話題がうつります。今、メインに遺伝子組み換え生物

(ほとんどが作物)を輸出している国は、アメリカ、カナダ、アルゼンチンの三カ国。そしてそれらの

開発をしている企業は六社しかありません。そして重要な品種は、「除草剤耐性」と「殺虫性」。

それらの三カ国と六社、二品目が、生物多様性に重大な危機を与える可能性があります。

広大な土地に単一の除草剤を撒き散らし、むやみと虫を大量に殺し、環境を破壊し、生物多様性

を奪っている可能性が指摘されています。


そして大変理不尽なことに、これら三カ国は生物多様性条約とGMバイオセーフティー議定書

を締約していないのです。つまり、その他のほとんどの国が、GM作物の輸入国。特に日本は

大量のGM作物を輸入しています。輸出側三カ国は、「GM作物は絶対安全だ」と主張して

います。そして締約国はこれら三カ国が入っていません。ならば、COP/MOPの会議において、

万が一、GM作物によって生物多様性や人の健康、福利、文化に影響を及ぼした場合の

保障責任は輸出側にとらせることを制度を作ることはしごく合理的なことです。しかしそれが

うまくいっていません。それはなぜか?COP/MOPの会議出席国の中に、アメリカの代弁者

がいて、強硬に反対しているからです。その国が残念なことに日本なのです。日本は

COP/MOPに対して第1位(全体の22%)の財政支援をしており、その権威を利用するかたち

で、ほかの国の意見を封じ込める役目をずっとしてきたのです。



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       クリスティーヌさんのスライド資料から



一つの救いがここにあります。私はこれまで何度も院内学習会を見てきましたが、実際に議員

が自ら出てくることはほとんどありませんでした。多くても数人です。ところが27日の集会には

なんと、20名を越す議員が参加していたのです。ほとんどが政権与党の民主党や社民党です。

政権交代による劇的な変化を見た思いがしました。これらの出席議員がぜひとも積極的に

名古屋のCOP10/MOP5に建設的な意見を出して、日本のこれまでの態度を変えて欲しいと

切望します。少しだけ来年の会議への希望を持った日となりました。



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 大河原まさこ参議院議員とクリスティーヌさん         川田龍平参議院議員



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COP10ロゴマーク


大地を守る会ではこれまでにも、食べものの輸送距離を減らすことによるCO2削減を目的に、

「フードマイレージ・キャンペーン」を展開してきました。クリスティーヌさんの講演の中でも、生物

多様性を破壊する大きな原因の二つが、CO2による気候変動と化学物質だと説明されてました。


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                   フードマイレージ・キャンペーン



そして新たに、生物多様性保全に向けたキャンペーン、「たべまも」をはじめました。とくたろうさん

などの古来からの在来品種を守る商品は販売していたのですが、加えて、田んぼの生物多様性

に注目し、「コメニスト米」の販売をはじめています。大地を守る会の生産者には、冬季湛水に

よって冬鳥を田んぼによぶ活動をしている宮城の千葉孝志さんなど、多彩な人たちがいます。

また、千葉の山武では、20年間にわたって、会員の方々と一緒に無農薬でお米をつくっている

稲作体験田」があり、そこには絶滅危惧種の生物も帰ってきていることが確認されています。

「たべまも」では、そういった情報を今後はどんどん出していくことを計画しています。

ご期待ください。


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            たべまもロゴマーク                                     コメニスト米



20年間、無農薬で続けた千葉の稲作体験田で見つけた生き物たちです。


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  コオイムイ(準絶滅危惧種)              オオカワトンボ(愛知県絶滅危惧1類)     



環境保全に熱心に取り組んでいる秋田県大潟村、花咲農園代表の戸澤さん(戸澤藤彦ブログ

から、最新情報が入っています。大潟村にはかつてから絶滅危惧種のオオセッカが確認されて

いたのですが、最近、チューヒという絶滅危惧種が群れで見つかったそうです。



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  チュウヒ(拝借写真)(絶滅危惧II類)       オオセッカ(拝借写真)(絶滅危惧IB類


大地を守る会の生産者の日々の環境を意識した営みのすごさを知ります。



大地を守る会 運動局 前川隆文




2009年11月24日

1DAY Class+Cafe 山下りかさんのくらしに学ぶ

毎回ゲストの方をお招きし、自分らしく丁寧な暮らしを学ぶ

「1DAY Class+Cafe」(Mippo IDEA  企画/プロデュース)。

クリスマスまであと約1か月の11月14日(土)に開催された今回は、

スタイリストでもある山下りかさんが、

蜜ろうを溶かして作るディッピングキャンドル作りを教えてくださいました。



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山下りかさん


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溶かした蜜ろうに、赤色のクレヨンを溶かして、

クリスマスらしい赤のろうそくを作ります。

ろうそくの芯を浸して、


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5人1組で、ぐるぐるとまわりながら順番にひたしていくと、


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何度も繰り返していくうちに、少しずつ太くなっていきます。


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お子さんもチャレンジ!!

山下さんもテーブルをまわりながら

アドバイスしてくださいました。


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できあがり!!


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できたキャンドルが乾くのを待つ間は、カフェタイム。

蜜ろうのよい香りに包まれて、お茶菓子をいただきます。

午前の部では山下さんからライアー演奏と歌を、

午後の部ではみんなでキャンドルディッピングの歌をカノンで

歌いました。

山下さんの歌声に包まれて、ほっとしたひと時。


今日のワークショップを通して、

家庭でも簡単にキャンドル作りができることがわかりました。

みなさんのご家庭でも、手作りを通した

ゆったりとした時間を試してみてはいかがでしょうか。


大地を守る会 交流局 大北雄二




2009年11月21日

キウイフルーツの収穫をお手伝いしてきました

虎ちゃんこと交流局の虎谷健です。

11月7日の「神泉・畑の樂校」企画に続き、翌日8日に群馬県甘楽(かんら)町で行われた

キウイフルーツ収穫のお手伝い企画「キウイフルーツの収穫祭業をお手伝いに行こう!」に

参加してきました。

甘楽町までは神川町から車で1時間ほどです。


まずは朝一番、参加者にお土産にする「松菜」を収穫しに、畑の樂校の畑に立ち寄りました。



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早朝の畑は気持ちいいです!朝日をあびて思わず背伸びをしたくなります。



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ほうれんそうの苗も一緒に背伸び・・・  しているように見えません?



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お世話になる甘楽町有機農業研究会の皆さん。

大地を守る会には主にキウイフルーツと下仁田ねぎを出荷していただいています。

後の大鍋は昼食時にしし汁(いのししの豚汁)を作るためです。

いのしし1頭、丸ごと放り込むのでしょうか。



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参加者が集まり、まずはご挨拶。そのあと4件の農家さんに分れて収穫のお手伝いです。

がんばろう!おうおう!!!



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鈴なりのキウイフルーツ。収穫しがいがあります。



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子どもも一緒に収穫のお手伝い・・・ってお父さんちょっと痛そうじゃないかぁ?

農作業のお手伝いというと重い荷物を運んで...という重労働を想像してしまいそうですが

そうじゃないお手伝いもたくさんあるんですよ。

空気のきれいな農村でかさかさと葉のこすれる音を聞きながらひたすら手だけを動かす・・・。

そんな無心になれる時間はとても心地良いです。

収穫作業のお手伝いといっても収穫体験イベントそのもの。

収穫量無制限の収穫体験です。


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お~っとこれは珍しい。熟したキウイフルーツを見つけました!


キウイフルーツは収穫してから追熟させて食べるのですが、ごくまれに木になったまま

熟すものがあります。生産者によると「1つの畑に4~6個だなあ。」とのこと。

もちろん、すでに軟らかくなっているので出荷はできませんが、とっても甘くて美味しいのです。

キウイ農家の楽しみを分けてもらいました。



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午前中いっぱい収穫のお手伝いをした後はみんな集まって昼食です。


お待ちかねのしし汁もできあがりました。


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こちらはいのししのハム。


甘楽町周辺も農地周辺にシカやいのししがやってきて農作物に被害を与えています。

今日のしし肉は有害鳥獣駆除で捕獲されたいのししのものです。


せっかく捕獲されたいのししですからちゃんと無駄なく食べなくては。

味は豚と変わらずおいしくいただきました。これも「たべまも」のひとつかな?


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午後も引き続き収穫作業のお手伝い。実を取り終わってすっきりとした畑でひと休みです。

おつかれさま!


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今日も夕日がきれいでした。

夕日を見れた日は何となく充実した気分になれます。 

朝日と夕日を見れた今日はパーフェクトな一日!!でございました。

・・・などと言って日々過ごしているから大した進歩がないのかな...と思う今日この頃です。


大地を守る会 交流局 虎谷健




2009年11月20日

ヤマキの畑に行ってきました。

とらちゃんこと交流局の虎谷健です。

11月7日(土)に埼玉県の北部、神川町にある「神泉・畑の樂校」企画に参加してきました。

この企画は、味噌や豆腐をいただいてるヤマキ醸造さんと大地を守る会の消費者の皆さんとで

畑を耕して、四季折々の畑の様子を知り、農業体験もしてしまおう!という企画です。



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夏の雑草との戦いも終わって静かになった畑。

周辺の山々の紅葉も始まり落ち着いた良い感じです。白菜、ブロッコリーも良く育っております。



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小松菜は育ち過ぎかな~。「松菜」になってしまっています。

2週間に1度しか作業ができないので葉物は収穫時期が難しいですね。

でも、巨松菜でもおいしく食べられるんですよ!



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開始時間の10時を過ぎると参加者の皆さんが集まって来ました。


人のいない静かな畑もいいですがみんなでワイワイしながらの農作業も楽しい!



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農薬はもちろん使わないので虫もいます。

冬にむけて虫たちももりもり野菜を食べるのでほっとけません。手でつまんで取り除きます。


女性の皆さんも虫取りに奮闘中!

「葉の陰に、いも虫が隠れているみたいなんだけど...誰か見てくれない?」などと

言っていませんか!?



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これは間引きし忘れた辛味大根もとい「絡み大根」ですね(笑)。

ぐるぐると3本が絡み合っております。大根曰く「誰か外してくれいっ!」



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日が傾いてそろそろ解散の時間。 

絡み大根も無事引き取り手がいました。よかった~。


収穫した野菜は参加者みんなで分けます。今回は大根のお土産がたくさんです。

ご近所さんにも分けてあげてね!


大地を守る会 交流局 虎谷健




2009年11月19日

くらぶち草の会の収穫祭

毎年恒例の、くらぶち草の会(以下「草の会」)の収穫祭が今年も11月3日に開催されました。


この企画は、生産者が主催するもの。場所は、群馬県高崎市倉渕町

群馬県の西部に位置し、総面積の85%が山林という山間地帯。

当日は晴れ渡ったのだが、なんと、前夜に雪が降ったとのこと。日陰に入ると、寒いっ!

そんななか、草の会の野菜をふだんいただいている消費者の皆さんが、ぞくぞくと集まりました。


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ロッヂの屋根にもうっすらと雪が。左手遠くに見えるのは浅間山。

黄色いはっぴ姿は生産者の皆様。



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人参の収穫。

他にも、ごぼう、かぶなども。何度も参加している方は、けっこう手慣れています。



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草の会の生産者の皆様に誘導いただき、畑での収穫作業を終えた後は、楽しいバーベキュー。

クイズ大会などもあり、さらにおみやげに野菜やきのこ類をいただいたり。


実は、草の会の生産者の中には、大地を守る会のOBやOGもいる。

つまり、彼らは、宅配の仕事をした後、倉渕にぞっこんになってしまい、入植したのだ。

まさに、第一次産業の現場に入っていったのである。

倉渕は、他にもいろんな方々が就農しているとのこと。応援したいなぁ。



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会場近くのブランコで。


また来年、と言わず、これからもぜひ通いたいと思わせる産地でした。

でも、就農するっていうのは、本当にすごいことだとあらためて実感しました。

収穫祭の中では、ゆっくり話ができなかったけれど、いずれまた。


大地を守る会 交流局 中井 徹




2009年11月18日

干物屋女将さんによる干物のおいしい食べ方講座

島根県出雲市から、渡邉水産の女将・渡邉美和子さんに

お越しいただき、講座を開催しました。(7月1日行われたイベントレポートです。)


用意していただいた干物は身が厚く、つやつやでとても立派!


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こちらはキダイ。


ご覧いただいておわかりになると思いますが、渡邉水産さんの干物のこだわりは「背割り」。

つまり、おなかではなく、背を割る昔ながらの日本の干物製造を続けています。

背から割るため、機械作業は無理で、今も人の手による干物作りが続いています。


背割にはそれなりに理由があり、市場では昔から干物の良さを腹と目で見極めていましたとか。

たしかにこのキダイ、目は澄んで、おなかはきれいなほんのりピンク。新鮮そうです♪


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講座の最初は干物の焼き方。

女将さんの焼き方をみると、普段、どんなに干物を焼きすぎていたかがよくわかります。


その他にも、干物を素材に、お料理を作りました。


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こちらは、水カレイのアクアパッチァ。


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最初にご紹介したキダイの干物を使って鯛飯。


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鯛飯で残ったアラや骨の部分からおいしいだしがでました。お吸い物に。


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サラダも添えて...。


この講座の基礎となる視点は「干物は下処済みの魚」であるということ。

丁寧に洗い下処理された干物は、そのままでもおいしい素材なのはもちろん、

そのまま和洋問わずお料理にすぐに使える優れた素材なのですね。

目からウロコの内容でした♪




2009年11月16日

小学校の学校給食訪問 : 栄養士、関根先生のところへ行く

09年10月22日(木)晴れ(by ドクターMaekawa)


大地を守る会では、1980年より、「全国学校給食を考える会」(→学校給食ニュースHP

という組織の事務局をつとめています。

今回は、現在、副会長で、現役の小学校の栄養士である、関根美知子先生を紹介します。

関根先生、「いつでも給食、食べにおいで。私の学校の給食、おいしいから」と誘ってくれます。

そのお言葉に甘えて、おなかをすかせて関根先生の勤める都内の小学校にでかけました。


この日は四年生の総合の時間に、関根先生が「大豆」について授業をしました。



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授業風景。みんなすごく積極的。関根先生、みんなからとても好かれてる様子。



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「大豆」の栄養について

「大豆は畑のお肉」といわれるように、いろんな栄養素があります。

タンパク質、ビタミン、レシチン、リノール酸、カルシウムと豊富です。



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大豆の加工法ごとの食品についてのクイズ



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大豆の加工法のクイズに挑戦する子どもたち



そして、利用法。これがとっても面白いし自分にもためになりました。

大豆にはいろんな加工法があります。そして、いろんな食べものの原料となっています。

それを、写真のような先生手作りの教材を使ってみんなでクイズ形式に学んでいきます。

ドクターMaekawaは、正解率非常に悪かったです・・・


授業で頭を使ってエネルギーを使ったあとは、お楽しみの給食です。



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五つの食器はすべてプラスチックじゃなくて磁器です



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まずは主食のご飯。ジャコと「大豆」が入っています



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そしてサンマのつみれ汁。これがうまかった~ 大豆製品として豆腐が。



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コンブと高野豆腐。ここにも大豆製品



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デザートのフルーツポンチ。お誕生日給食特別メニュー。今回は10月生まれの子どもたち



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低温殺菌のタカナシ牛乳



すべての品がしっかりと味がありながら素朴ですごくおいしかったです。



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両隣の子どもたちも、ペロリと全部、たいらげていました。 



関根先生の小学校では、「岩手食材交流事業」というものをやっていて、

いろんなことにとっても積極的。食材については、無茶々園からミカンとったり、

牛乳も写真にあるように低温殺菌、お米は秋田県仁賀保の農薬不使用米を使用しているなど、

安全にとても気をつかっています。また、東京都である八丈島のトビウオを使用するなど、

地産地消(八丈島、遠いですが)にも取り組んでいます。子どもに戻れるなら、

ここの小学校に通って、おいしい給食を毎日食べたいなと思った楽しい一日でした。


大地を守る会 運動局 前川隆文




2009年11月11日

テレビ東京系列「ワールドビジネスサテライト」でウェブストア紹介

09年11月9日(月)(by うっしー)


11月9日(月)11:00 テレビ東京系列で放送の「ワールドビジネスサテライト」

トップニュースの「『産直が常識』変わる農業」という特集で、大地を守る会が、

会員外の方も使えるインターネット通販事業大地を守る会のウェブストア

立ち上げたことが取り上げられました。


これまで会員限定だった、約3,000品目の有機野菜や無添加そうざいなどが

一般の方も購入できるようになりました。

このように多様化する農産物流通の中で、農協の意義が問われている、

という特集の中で、大地を守る会の生産者「さんぶ野菜ネットワーク」常勤理事の

下山久信さんも登場。生産者と消費者のつながりを大切にしてきた産直は

昔はごく一部の取り組みだったのが、今広がってきているとコメントしています。

確かに、番組でも、コンビニエンスストアの産地開発や、

直売所などが取り上げられていましたね。


収録後、「テレビに出ることになるとは思わなかったな。親戚一同に連絡しなきゃ。」

といっていたO職員。男前にうつっていたと思いますよ。

ご親戚の皆様、どうでしょうか?


当日急遽!出演することになったU職員にも落ち着いて説明してもらいました。

感謝。


この大地を守る会のウェブストア、会員の方にとっても便利です。

これまでと違って、配送曜日時間が指定できます。

また、「週2回、大地を守る会の商品が欲しいんだよな」という方もぜひ。

配送対象は全国ですので、田舎をお持ちの方は、お友達やご親戚の方にも

ご紹介いただけると大変ありがたいです。


ウェブストアはもちろん、会員向けサービスの拡充にも勤めてまいります。

これからの大地を守る会にご期待を。


大地を守る会 事務局 牛島真也




2009年11月 9日

ソフトエネルギーパスって知ってますか?: 脱原発へのロードマップ

09年10月3日(土)晴れ(by ドクターMaekawa)


1986年のチェルノブイリの事故では、世界中に放射能物質がまきき散らされました。

大地を守る会の契約農家には、環境に配慮した露地栽培が多いのですが、

当時はそれが裏目に出て、「露地野菜は危ない。ハウス栽培が安全」という風評があり、

大変な思いをしました。

それを教訓に、「大地・原発とめよう会」が発足され、反原発運動を長年続けています。

09年10月3日には、反原発の「NO NUKES FESTA」が開催され、

大地を守る会も出店し、反原発を訴えました。



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 福島みずほ党首の訴え                                  柏崎刈羽原発に反対するトキ



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パレードにでかける「原発とめよう会」の来島職員



チェルノブイリでは、セシウム-137という放射性物質が世界中の人の体内に取り込まれ、

今でも骨に蓄積しているといわれています。

原子力発電、さらに日本が今進めている核燃料サイクル構想には、

多くの問題があるといわざるをえません。


しかし、私たちの日々の生活のエネルギーは大半が電気でまかなっており、

国の政策が変更されない限り、原子力によって発電された電力を使わざるを得ません。

風力発電や太陽光発電はまだ大きな勢力とはなっていません。

この今の状況をなんとか市民の手で変える手立てはないものでしょうか。

そこであるエネルギー学者の考え方に注目してみました。

それは、1979年にエイモリー・ロビンズ博士が発表した、

「ソフト・エネルギー・パス-永続的平和への道」です。

そしてそれを可能にする技術の一つの候補として、家庭用燃料電池が登場しました。



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ソフトエネルギーは、「需要に応じて使用する場所で発電する」ことが基本概念です。

しかし、これまでの太陽光発電システムだけでは、家庭でも十分な発電量が得られません。

そこに登場したのが家庭用燃料電池。これは、自然エネルギーではないものの、

「使用する場所で発電」にはあってますし、さらにはエネルギー効率が格段に高い。

それというのも、発電で出る発熱を家庭で使う御湯として利用できるからです。

このシステム、世界でも日本がトップクラスの技術を持っています。

このソフトエネルギーパスシステムが普及すれば、ハードエネルギー、ひいては

原子力発電に依存しない社会が作れます。


この家庭用燃料電池、まだまだ価格的な問題があり、

普及するには時間がかかりそうです。

そこで期待されるのが、政府による補助金政策。これが十分にいきわたり、

台数がたくさん出るようになれば製造コストも当然下がり、普及にはずみがつく。

ここでネックになるのが、電力産業との衝突です。オール電化住宅などを推進して

いる電力会社は、当然、ハードエネルギーシステムの脅威になるソフトエネルギー

構想には反対の立場でしょう。今後は、政治的な駆け引きとなってしまうのですが、

残念ながら、政権与党の民主党政権のマニフェストには、「安全を第一として、

国民の理解と信頼を得ながら、原子力利用について着実に取り組む」と明記してあります。

一方、社民党のマニフェストには、「エネルギー特別会計は、原子力重視から

自然エネルギーに大幅シフトします。EUの共通エネルギー政策の目標なみに、

2020年までに自然エネルギーの割合(現在2%)は20%をめざします」

となっています。

鳩山政権が、原子力による二酸化炭素削減をめざすのか、自然エネルギーや

ソフトエネルギーパス構想をめざすのか。


すでに、太陽光発電を設置されている方には朗報があります。

09年11月1日より、新たな余剰電力の買取制度が始まります。

48円/kW時で、これまでの2倍の価格になります。

詳しくは、資源エネルギー庁太陽光発電買取制度室まで。


大地を守る会 運動局 前川隆文




2009年11月 5日

くらしの手仕事教室「マイ箸作り」

日本の食文化に欠かせない「箸」。

欧米でも上手に箸を使って日本食を食べることがステータスと

されているくらい箸の国際化はどんどん広がっています。

さて今日は、先の夏休み(8月1日)に行われたイベントのレポートです。

箸文化について見直す夏休みの課題にぴったりの企画でした!


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講師は「兵佐衛門」の吉瀬正昭さん。

「兵佐衛門」は昔からの技法をそのまま受け継ぎ、一つ一つ

ていねいな手仕事で箸を作り続けています。


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まずは、正しい箸の持ち方を学びます。

上の箸を親指、人差し指、中指で持ち、下の箸を薬指と小指で

支えるように持つのが正しい持ち方だそう。

吉瀬さんによると、正しく箸を持てる日本人が減ってきている反面、

正しく持てる外国人が増えているのだそうです。


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後半はいよいよマイ箸作りです。

お箸はの長さを「ひとあたはん」にきります。

「ひとあた」とは親指と人差し指を直角に広げ、

親指と人差し指の先をむすんだ長さのこと。

「ひとあたはん」はひとあたの1.5倍の長さ。

この長さがもっとも使いやすい箸の長さなのです。


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彫刻刀で模様を入れます。


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完成したら、工場で漆をコーティングしてしてからみなさんのもとへお送りします。

どんな色に塗られてくるか楽しみですね!


大地を守る会 交流局 大北雄二




2009年11月 2日

東京有機収穫祭・下見篇

09年9月25日(金曜日)晴れ(by ドクターMaekawa)


今日は、11 / 26にある、東京有機収穫祭の下見で、東京都小平市の川里さんの畑に、

いい天気のもと、いそいそとでかけました。

同行者は産地担当の須佐さん、イベント担当の大北さんです。


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ニンジンの畑。11月には立派なものができあがってる!

左から大北さん、須佐さん、川里賢太郎さん、川里弘さん


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落花生の畝です。手前のほうが幅が広く、奥が細いの、わかります?(遠近法でなく)。

品種が違うのです。

奥が普通の落花生、手前は「ジャンボ落花生」普通の倍くらいの実がなってます。

食べごたえありそう~。


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それと、レストラン山藤向けに、京ナスも。丸っこい。


収穫祭の本番は、11/26日です(→イベント情報URL)。会員さんのほかに、

地域とのつながりを大事にしようと、近くの障害者放課後施設、小金井おもちゃライブラリー

の生徒さんたちにも来てもらって、一緒に楽しんでもらおうと企画しています。

みなさん、楽しみにしていてくださいね!


大地を守る会 運動局 前川隆文




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