2010年4月 2日
鎌倉で講演会「手仕事ものがたり」
「ユージ」こと大北雄二です。
とても天気の良いお散歩日和の3/30(火)、 鎌倉の閑静な住宅街の中にある 民芸店「もやい工芸」
で、 手仕事についての講演会を開催しました。
こちらがもやい工芸さんの入口です。
店内には、手仕事で作りだされた味わい深い器やかごなどの民芸品の品々が 所狭しと
並んでいます。
店主の久野恵一に手仕事の魅力について語っていただきました。
「人の手で作られた、使ってこそ美しく、暮らしに根付いている道具、それが手仕事の民芸品です。
鑑賞するための美術品はその類ではありません。手仕事には人の手のぬくもりがあります。」
久野さんが持っているのは、岩手県久慈市で見つけたおひつ。
短角牛の生産者に会いに行った道中で偶然見つけたものなんだそうです。
久野さんは、こうして日本各地を歩いて、見ながら手仕事の民芸品を発掘し、 その魅力を普及
させることをライフワークにしています。
特に最近は若者を対象に手仕事の魅力を伝えようと、久野さんは月に一回のペースで 勉強会を
開催しているそうです。
手仕事の民芸品を生活の中に取り入れることを提案、実践している久野さんは、 手仕事フォーラム
の代表もつとめています。(→手仕事フォーラムHP)
「良い食材、安全な食材をたべるだけでなく、料理をのせる食器も、良い器、安全な器を
ぜひ考えてほしい。それが暮らしの文化となり、住まい、家並み、やがては町並みにつながります。」
という言葉には、参加者みなさんも 共感しているようでした。
講演終了後は、そのまま店内でお買いものです。
普段は全国各地を飛び回っていて、お店には1年のうち4か月くらいしかいないという久野さんが
丁寧に説明してくれます。品物の背景にある手仕事のものがたりを知ると、
やはり買いたくなっちゃいますね。
とくに参加者のみなさんの目にとまっていたのは、 この黒い壺。
実はこれは米びつなんです。
木炭でできているので、これからの梅雨時でもカビや虫が 発生しにくいんだそうです。
天気の良い日に、手仕事の品々にかこまれながら お話を聞くというのは、なんとも文化的な
気分になれます。
鎌倉散策をかねて参加した方も多かったのではないでしょうか。
大地を守る会 交流局 大北雄二