2011年2月 8日

ヤマキさんの手作り味噌教室に参加してきました!

とらちゃんこと虎谷健です。

「神泉・畑の樂校」企画でいつもお世話になっている味噌や豆腐のメーカーさん、ヤマキさんを

訪ねてこの時期の定番企画「手作り味噌教室」を行なってきました。


大地を守る会に関わる皆さんは会員さんのみならず職員も含めて味噌を手作りする方がとても多く、

手作り味噌キットは毎年とてもたくさんの注文を頂きます。

一つの団体でこんなに味噌を手作りする人の密度が高い団体ってそうそうないんじゃないか?と

思えるほどの人気ぶりです。

もちろん、ツチオーネ誌で注文して自宅で味噌作りを楽しむ方が圧倒的に多いのですが、

「これから味噌作りをやってみたいけど不安... 何度か自己流で作ってみたけどうまくいかない...」

という悩める皆さんを全面的にバックアップしますっ!

大地を守る会は手作り味噌を作る皆さんを守る会になりたいっ!

との勢いでこの時期、味噌教室をヤマキさんにお願いして複数回開催をしています。


ヤマキさんの味噌教室に参加すると細かなコツが学べて失敗なく味噌作りが楽しめるので、

翌年からはめでたく独り立ち...と当初考えていたのですが「味噌教室に参加することが楽しい」と

リピーターの方も結構多い企画です。 うれしい誤算でございます!


今年は1月の末の土曜日、日曜日を使って連続で味噌教室を開催しました!

2日分の様子をまとめてご報告!

 

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ヤマキさんのある神川町、旧神泉村は関東平野のはずれ埼玉県の北端にあります。

周囲を山に囲まれた風光明媚な土地で虎谷も大好きな土地なのですが、この時期だけはちょっと

好きになれません。周囲をかこむ山々には花粉をたっぷりと蓄えた杉の木があり、場所によっては

山一面が赤茶けて見えるほど。

いかにも「準備はOK!いつでも飛び立てるぞ!」という花粉たちのささやきがあちらこちらから

聞こえてきそうです。花粉症の虎谷は来月はもうここには来れそうもありません...。


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花粉の恐怖におびえながらもまずは昼食を食べて元気を出します。

味噌作りは体力が要りますので先ずは昼食をしっかりとります! 

ヤマキさんが自社の食材を使って美味しい昼食を準備してくれました。

この日出して頂いたメニューで肉を使っているのはメンチカツだけ。それもおからメンチですので

使われている肉の量は僅かですがボリュームはたっぷり!

肉好きな方でも十分に満足できる昼食でした。

ちなみにヤマキさんは最近大豆を使ったスイーツの開発にも力を入れていて、併設の喫茶室では

ドーナツや豆乳ソフトクリーム、ケーキなどが楽しめます。

 

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昼食を準備してくださったヤマキの職員の皆さん。

カメラを向けると照れてむこうを向いてしまいました...。  

ごはん、美味しゅうございました。おなかいっぱいになりました!味噌作りに励めそうです!

 

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お腹がいっぱいになったところで次は腹ごなしに麦踏み体験です。

ヤマキさんは味噌や豆腐の原材料の大豆を栽培する畑を持ち、大豆の裏作でこの時期には麦も

作っています。麦は醤油の原料になるのですね。

麦踏みの目的としては、

・芽を踏んで霜柱で浮いた根を地面に戻す

・踏まれる事で株が刺激を受けて分けつを促す

2つがあります。もただ踏んじゃダメです。ちゃんと読んでね!

 

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畑に出てもう一度作業の仕方を確認しました。ちょっと寒いけどがんばろう~。

 

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広々してて気持ちがいい...けど寒いし花粉も心配。

 

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麦踏みを終えて部屋に戻り、いよいよお待たせしました、味噌作り開始です。

まずは麹と塩を良く混ぜます。ビニル袋に空気を入れてフリフリして充分に混ぜます。

 

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フリフリしてくださいね!

 

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こちらもフリフリ。何んだか楽しくなってきました!

 

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塩と麹が良く混ざったら次に茹でた大豆を加えてさらに良く混ぜます。

その後はひたすら潰します!

潰し終えてもよく探すとまだ潰れていない豆が見つかったりして夢中になります。

ちょうど緩衝材の「プチプチ」を潰して遊んだあの感覚です。

ひたすら潰しても、熟成が終わって味噌汁を楽しんでいる時に潰しそこなった豆が舌にのこる事も

あります。これが買った味噌だったら「ちゃんと潰してないじゃん、もう!大地さんに連絡便書い

ちゃお!」と思ってしまうかもしれませんが、手作りしたものだとすべてがカワイイ。

家族みんなでワイワイしながら楽しんだ思い出がよみがえってきたりして、一粒づつかみしめたり

なんかしてみたりして...良いものでございます。

 

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体重の軽い子どもさんは足で踏んじゃえ! 

日頃「食べものは大事にしなくちゃダメ!」と言われているお子さんはドキドキじゃないでしょうか。

 

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しっかりと良く潰してね!

ちなみにヤマキさんの用意してくれる煮大豆は実は蒸したもの。お湯で煮ると煮汁に大豆の成分が流れてしまうのに比べ、蒸したものは成分が逃げません!

 

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どんどん潰そう!

 

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みなさん、ひたすら潰しております。

 

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おとうさん、写真撮ってないで手伝ってあげてください(笑)。

 

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お昼ごはんを食べて、畑行って、あたたかい部屋に戻って頑張っちゃったのでしょう。

疲れて寝てしまった様です。

 

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容器を持参して下さった方に協力してもらい容器への詰め作業の実演。

味噌玉を作ってたたきつけるようにするのは空気が入らないようにするためです。

 

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詰め終わったら空気に触れないようにして重石を載せて完成です!

 

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味噌教室終了後にはヤマキの見学も行いました。

奥のテーブルは味噌樽の底板で作られています。立派です。

この味噌樽も今では作れる職人さんが減って入手困難になっているそうです。

 

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ヤマキさんの味噌樽。私たちの味噌とは重厚感が違います。天地返しもスコップで行います。

この熟成室は温度管理がされていません。夏は暑さ、冬は寒さにさらされ、この土地の気候の

変化をそのまま受けて味噌の熟成が進みます。

温度管理をされている味噌に比べて熟成まで時間が倍以上かかるそうですが、単調な温度の

もとで熟成された味噌より味の深みは格段に違うそうです。

 

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こちらは醤油樽です。

 

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「手作り味噌といっても材料も一緒で何か違いはあるのかな?」と思う方も多いかと思います。

下2つの味噌は色が全く違いますが実は昨年の味噌教室で作られた同級生なのです!

仕込んだ時の条件は一緒ですが、それぞれお宅に行ってからの置き場所やその場所の温度、切り

返しの時に触れるその家の空気に含まれる菌が影響しているのでしょう。

また、好みの熟成度合で冷蔵庫に入れれば熟成の進行を遅らせることができますので、好みの味噌

を楽しめるのが手作り味噌の醍醐味ですね。

ちなみにビニルパックに入っているものは手作り麦みそです。

 

大地を守る会では味噌だけでなく干し柿や梅干し、梅酒、こんにゃく、たくあんなどの手作りを

皆さんに提案しています。

食品を自分で作ってみるとその食べ物を深く理解できる事はもちろんですが、さらに楽しいし

美味しいいし、で良いことがいっぱいです。

皆さんもぜひいろいろな食品の手作りに挑戦してみてください。


ちなみに紅茶、燻製、バター、荒巻鮭、豆腐、ソーセージ、納豆なども比較的気軽に体験できる

手作り食品です。作りする機会があればぜひ挑戦してみてくださいね!

 

大地を守る会 虎谷 健

大地を守る会の震災復興支援

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