2011年4月19日

【復興支援】カキの生産者の奥松島水産振興会二宮さんのお見舞いレポート

「大地を守る震災復興支援基金」の募集状況をお知らせします。

ご協力いただいた金額は・・・

68,195,313円(4月15日現在)

ご協力いただきましたみなさまどうもありがとうございます。

義援金は、大地を守る会の被災生産者の復興支援金などに使用させていただきます。
義援金の金額報告は、大地を守る会のHPにアップしていますのでご覧ください。

引き続き、大地を守る震災復興支援基金にご協力よろしくお願いします。

大地を守る会 齋藤史恵
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畜産水産グループ長吉田が、カキの生産者である奥松島水産振興会(宮城県東松島市)
の二宮さんへお見舞いに行ってきました。
吉田よりレポートを報告します。

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畜産水産グループ 吉田和生

4月14日(木)朝8:00 習志野物流センターから松島へ向け出発

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お米、野菜、肉、お茶などの支援物資を習志野センターで積み込み、
松島へ向けて出発しました。


4月14日(木)14:30 二宮さんのアパートに到着

小さなアパートですが、震災後、やっと親子3世代5人で暮らせる環境で一息つけた雰囲気。
一足早くお渡しした大地を守る会の従業員で集めたカンパでなんとかアパートを借りることができ、
冷蔵庫も備え付けることができたと喜んでいました。
また、お見舞い金にて、「発電機」を渡しました。

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★左からいつも元気な母ちゃんの貴美子さん。
お嫁さんのひろ子さんと悠斗くん(1歳3カ月)。
頼もしい後継ぎ息子の義秋さん。
そして、大活躍だった義政さん。

アパートを後に、二宮義政さんと息子の義秋さんとともに、
鳴瀬町東名の自宅があったところへ見に行きました。
予想はしてたけど、自宅と加工場があった場所は、地盤沈下でまだ水面下。
義政さんはここに戻りたいけど戻れるかな~と心が揺れ動いています。

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★二宮さんの自宅と加工場はこの写真中央当たりで沈んだまま。



東日本大震災発生より、一度は津波にのまれながらも、なんとか命からがら避難した二宮さん一家。
怒濤の一日を送りました。

3/11(金)の大地震による津波は、東名の北側、野蒜(のびる)海岸の防波堤を越え、
鳴瀬町東名にやってきました。
最初は津波4mという情報で、それじゃ大丈夫だと高をくくっていたところ、10mに変更されました。
しかし、最初の地震で、防災無線は壊れてしまい、住民に情報が届かず。
消防団員である義秋さんは、消防車で町内に避難を呼び掛けて走りました。

一方、義政さん、貴美子さん、ひろ子さんと悠斗くんも、
津波10mの情報を聞き、地震発生30分後にあわてて車で避難。
できるだけ遠くに逃げるように動いたけど、仙石線の線路を越えあたりで、
津波に追いつかれ500m流され、電信柱に激突。
そして車は逆さになり、窓ガラスが割れました。
まずは水の中より義政さんが脱出。そして助手席の貴美子さんを引っ張り出す。
ひろ子さんと悠斗くんがいないことに気付き、車に戻り、片手でふたりを引き上げる。
悠斗くんは真っ青で息もしていなかったけど、義政さんが首に巻いていたタオルで拭いてやると、
泣き出し、なんとか蘇生しました。
それを見ていた2階にいた民家の方が、悠斗くんだけでもと引き上げてくれました。
義政さん、貴美子さん(奥さん)、ひろ子さんは、
首まで水につかり、おまけに雪もふってきての寒い中で、数時間ものあいだ水が引くのを待ちました。

水が引き、移動できるようになると、低体温の悠斗くんをさすりながら、親戚を頼って避難しました。

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★二宮さんの地元集落です。津波の甚大さがわかります。


義秋さんはというと、消防車で回っていたら、道の向こうに津波が見え、慌てて漁協事務所へ。
車を降り、2階の階段を昇るときには、乗っていた消防車が津波にのまれ、
グルグル回っているという危機一髪。
一晩避難して、翌日昼過ぎ、自宅を見に来た義政さんたちと義秋さんが再会できました。

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★義秋さんが消防担当で乗っていた消防車。
道をはさんで左側にある漁協事務所の2階に逃げ込み、なんとか難を逃れました。


義政さんより・・・
カキ施設などはもちろん流されてしまいましたが、
15,000位の種ガキがどうにか残ったとのこと。
これは、漁協みんなの財産として、母貝として協同管理する方針。
今年の秋の出荷は無理だけど、来年の秋には少しは鳴瀬漁協で出荷できるかも。
今後、家や加工場を確保して再開できるのは早くて3年後になるかな。
その間に、俺たちのこと忘れないで!

忘れませんとも!
二宮さん個人のカキでなくても出荷できれば販売すると約束しました。
もちろん二宮さんのカキが復活するまで応援します。
そして、消費者からも忘れないよう、仕掛けを提案しました。
(仕掛けの詳細については、後日お伝えします。お楽しみにしていてくださいね。)

実質的な経営者の義秋さんより・・・
親父が築きあげたところまで、なんとか3年で戻って見せる!とのこと。

壊れた堤防や、加工場はじめ復活への道のりはまだまだ始まったばかりですが、
みなさん。どうかこれからも二宮さんを忘れずに応援してくださいね。

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