2011年12月アーカイブ

2011年12月 5日

11月12、13日お茶の水女子大学学園祭用に食材販売

10月ごろお茶の水女子大学の学生さんから連絡があり、
学園祭でふろふき大根を作るので
食材購入できないかとお問い合わせがありました。
聞けば、その学生さんは大地を守る会の会員さんで、
被災地支援をしたいので東北の昆布などを使いたい、
そして放射能の心配のない食材を使いたいから
ぜひ大地を守る会から食材を購入したい、
ということでした。
こういった個別の販売のお問い合わせは
普段なかなかお受けできないのですが、
今回は被災地支援の一環としてお受けすることにしました。

そのふろふき大根部隊は、
フェアトレードの企画にかかわった縁で集まったそうで、
エコ容器や、間伐材使用の割り箸を使い
電力を一切使わずに運営するというこだわりよう。

学園祭当日はふろふき大根には少し暖か過ぎる日だったようで、
販売にはなかなか苦戦したようですが、
がんばって販売して、
なんとかいくらかの黒字を出すことができました。
そのいくらかの黒字も募金にまわしたということです。

こうやって身近なところからできることをやる、
ことが大切なのですよね。
この経験をぜひ社会人になってから活かしてもらえれば!
と思いました。

大地を守る会
宇田川


2011年12月 1日

第6回きのこ生産者会議報告

 うっしーこと牛島真也です。

佐藤輝美CSR運営委員による、第6回きのこ生産者会議報告をお届けします。

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11月10、11日の2日間にわたり、長野県須坂市で第6回きのこ会議が行われました。


開催された会場は、長野県須坂市須坂温泉古城荘。
ちょうど菊が満開で、あちこちにものすごく手を掛けた菊の花が飾られていました。

kiku-okugai.JPG

旅館のエントランスからの眺め


kiku-sitsunai.JPG   
中から中庭を眺めたところにも

 

美しい菊の花を横目に見つつ会場へ

kaigi.JPG 
14:15分より会議開始です。


まず、藤田社長のあいさつ、2日目の施設見学を引き受けてくださった、

有限会社キノコ村の荒井社長からお話がありました。
 
14:30分よりキノコの栽培基準についてのディスカッションが始まりました。
まず、なぜ、ここで、栽培基準のディスカッションを行うのかの、説明がありました。
 
今までは、Non GMの資材を使用する、国産のものを使用する、というのが大きなテーマだったのですが、

Non GMの資材の証明書が取りづらくなってきているということと、

(証明書をだしてくれない資材屋さんが増えてきた)原発事故による放射性物質の飛散の問題があり、

ここで改めて培地の基準の見直しを感じたため、今回の会の開催に至ったとのことでした。
 
この背景には、福島産のオガ粉(おがくずの粉)が全国シェアの3~4割を占め、原発事故の影響で、関東圏での福島産以外のオガ粉を確保するのが難しくなっているのではないか、ということと、米ぬかについても同様な心配がある、ということがあります。
 
ここで、各生産者にそれぞれの状況の確認と、今後の見通しについて話していただきました。
 
いずれの生産者の皆さんも、気にしておられ、すでに放射性物質について汚染されていないことが確認された資材の確保に手を打たれていました。証明書のほうも、みなさん、資材屋さんが出してくれた、ということで、一応なんとかなっている、という印象をもちました。
 
一応としたのは、放射線の影響が長期にわたる場合、果たしてこのまま確保し続けられるかどうかについては不透明だ、というその場の見解があったからです。
 
ただ、原木しいたけについては、原木のシェアも福島が全国の約1/3を締めており、西日本から原木を運んでくるとなると、そのコストもあり、なかなか難しい問題が残っているようでした。
 
林野庁から出ている資料にはキノコ類の移行係数は3、となっていたのですが、実際はそこまで高くなかったことが、測定値の報告から確認されました。

かといって、やはり培地にはいっているのでは、キノコに入る可能性が高くなってしまうので、

やはり、培地に入らないように資材を手配するのが一番要になるということも改めて確認されました。
 
最後に参加した消費者CSR運営委員からのあいさつがありました。
その中で陶消費者運営委員が、「キノコは自然界の中で、生産者(植物)、消費者(動物)分解者(菌やバクテリアなど)に分けたとき、分解者にあたり、分解しつつ、そこから食料がとれるということはすばらしい。」と言われたのが印象に残りました。

 
2日目は、有限会社キノコ村さんの栽培施設を2箇所見学しました。
 
1箇所目はレトロな感じで、いろんなキノコが、一緒のお部屋で栽培されていました。
案内してくださった、キノコ村さんの荒井さん(社長の息子さん)は、サーカス小屋、なんて表現をされていましたが、

色々な色のキノコが、レトロな感じの同じ部屋にあるのは、なんか楽しげで、みんなでわいわいいいながら大きくなっていっているように見えました。
普通、同じキノコだけを一部屋で育てることが多いそうで、他の生産者の方もびっくりされていました。
 
2箇所目は、うってかわって近代的な建物で、3階建ての高さの建物が吹き抜けになっていて、

棚がびっしりあり、そこに培地が入っているポットが、コンピューター制御されたクレーンで運び込まれて、整然と並んでいました。

そこで栽培されていたのは全部ブラウンえのきでした。
建物の中が細長い部屋で区切られており、それぞれ、温度や明るさ、湿度が変えて管理されていました。


最後の部屋はとても寒く、収穫間近のえのきがたくさんならんでいました。

ここの工場のえのきの特徴は、腰の部分に紙をまかず、ちょっと背が低いことと、傘が開いているので、

とても大きく、わさわさ、とした感じのえのきになっていました。

 
saibaitana.JPG 
2箇所目の栽培棚

奥が見えないぐらい遠いです。また、天上もものすごく高いです。
ここを毎日上から下まで、置くから手前まで登って降りて、を繰り返して、

どれを出荷するか決めているそうです。

 
そして一番驚いたのは、ここまでコンピューター制御されているのに、

収穫するかどうかの判断は、目視で行われており、そのための人間が乗る用の乗り物はないので、

命綱を着けて、毎朝、この3階建てのたかさまであるたなを登ったり降りたりして確認している、

というところでした!

「いい運動になります。」と笑っていらっしゃりましたが、とても大変なお仕事だと、本当に驚きました。
 
 
今回の会議で、あらためて大地のキノコ栽培も、ほんとうに生産者の皆さんの努力で支えられていることがよく判りました。

また、いろんなキノコがあることも判りました。


これからもおいしくて信頼のできる大地のキノコを食べ続けて生きたいな、と思いました。


皆様、大変お世話になりました。ありがとうございました。


消費者CSR運営委員 佐藤 輝美
 
 



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