2012年11月 8日
「ゆかいな野菜物語」
会員さんから回収した使用済み食用油をディーゼル燃料化して、
それを燃料にトラクターなどに使用し、野菜を栽培するプロジェクト
「ゆかいな野菜物語」。
/info/press/2012/07/-723.html
そのプロジェクトで使用済み食用油を
バイオディーゼル燃料・VDF※に精製してくれている
㈱ユーズさんの工場の見学をさせてもらいました!
さて、食用油はどのように燃料となっているのでしょうか。
ご紹介します~
※Vegetable Diesel Fuel(植物性軽油代替燃料)の略
まず、こちらの建物で油を植物性のものやラードなどに分別してまとめ、
油カスなどの取り除きます。
建物内はほのかに揚げ物の香りがします。
主に都内から集まってきた油です。
某有名ハンバーガーチェーンの油も届くそうです。
家庭から集まる油の多くは、ペットボトルに入ってきます。
ペットボトルの口の大きさにあわせた網で
効率的に油をまとめていきます。
大きなタンクに入れて油カスをいっきに取り除きます。
油カスも絞るとかなり油が出るので、
ここもしっかり有効活用します。
油を絞りとった油カスです。
この油カスは、肥料の原料として売られます。
リン酸やカリウムなどと混ぜて、肥料として売られるそうです。
無駄がありませんね!
ここからはVDFの精製工場です。
大きな機械に入れ、触媒などを化学反応させます。
一日に1,400リットル処理できるそうです。
油は使用用途によって酸性度が違います。
酸性度によって色も違います。
その酸性度にあわせて、精製に必要な触媒の量を調整します。
完成したVDFはディーゼル車に給油して
そのまま使えます。
工場内にある給油所。給油のホースを持つのは
㈱ユーズの社長、染谷ゆみさんです!
この精製工場はVDFを燃料として発電した電気で動いています。
これが発電機です。
ディーゼルも電気も、こうやってみるとなんだか身近ですね。
油を分ける工程は揚げ物の香りがしたり、
油カスをとったり「てんぷら屋さん」という感じでした。
でも精製工場の方にいくと「酸性度」や「触媒」など
化学的な工程があり、再びきれいな液体に戻っていて
なおかつ電気まで発電しているので、
まさに、身近なものがエネルギーになった!瞬間に
立ち会えたように思いました。
それと集まった油はもちろん、油カスからも油を絞り、
さらにその油カス自体も肥料になり...と
無駄のなさにびっくりしました!
現在、都内に油回収ステーションが200店舗、
また墨田区全域の保育園前で月2回油の回収を行っているそうです。
http://tokyoyuden.jp/facebook/facebookpage.html
大地を守る会の会員さんはもちろん宅配時に油を出していただいて、
そうでない方はお近くの回収ステーションを探して、
この身近なエネルギープロジェクトに参加してみては
いかがでしょうか。
TOKYO油田2017(ユーズ)
http://tokyoyuden.jp/
大地を守る会
宇田川