2013年7月アーカイブ

2013年7月31日

8/6(火) 「日本を明るく元気に!2013"よい仕事おこし"フェア」開催 

8/6(火)東京国際フォーラム(ホールB5ほか)で、

「日本を明るく元気に!2013"よい仕事おこし"フェア」が開催されます。

 

大地を守る会初代会長・藤本敏夫さんの次女・Yaeさんも出演する、

シンポジウム「未来への福島、そして脱原発」や、「坂本龍一さん×大友良英トーク」、

東北の特産フードブースや中小企業の就職合同セミナーもあります。

皆さま、お誘い合わせのうえ、是非、会場に足をお運びください。

 

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8/6(火) 「日本を明るく元気に!2013"よい仕事おこし"フェア」

 

■会場:東京国際フォーラム(ホールB5ほか)

■日時:8月6日(火)、7日(水)午前10時~午後8時 (※7日は午後4時まで)

■主なプログラム

 ◇シンポジウム「未来への福島、そして脱原発」

  日時:8月6日(火)午後2時~午後5時

  出演:坂本龍一、桜井勝延(南相馬市長)、広瀬隆、Yae、藤波心、

  吉原毅(城南信用金庫理事長)、ほか

 

 ◇「フェスティバルFUKUSHIMA!」プレイベント

  日時:8月6日(火)午後6時~午後8時

  ●坂本龍一×大友良英トーク

   「これまでのプロジェクトFUKUSHIMA!、そして福島の2013年は今」

  ●大友良英×テニスコーツ アコースティックライブ&トーク

    トークゲスト:アサノコウタ(プロジェクトFUKUSHIMA!事務局)

   「そしてプロジェクトFUKUSHIMA!本番へ!」

 

 ◇その他、日本を元気にする、中小企業を中心とした、400ブースが集結。

   東北からの特産フードがケータリングカーで中庭にズラリ!

    中小企業の就職合同セミナーも、100ブースで展開。

 

※詳しくはチラシをご覧ください。

→  20130806fest-fukushima.pdf 

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2013年7月30日

第31回久慈市山形べこツアーレポート1日目①

今年も31年連続で「久慈市山形べこツアー」を行ない、42名の参加者が短角牛の里「山形町」を訊ねました。
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広々とした牧野(久慈市短角牛基幹牧場:通称エリート牧場)で、山形村短角牛の母子50組が出迎えてくれました。ここには、成績優秀な母親50頭とその仔牛、そして、まさにエリートな種牛1頭が話されています。

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地では、JAいわてくじ 短角牛生産部会長の上村信志さんが、説明をしてくださいました。
ここ山形では伝統的に「夏山冬里方式」といって、ゴールデンウィーク明けから10月下旬までの約半年を放牧で育てます。仔牛は、母牛の母乳と草だけで、元気に育ちます。短角牛は乳量も豊富なので、すくすく育ち、その増体は1日約1kg。小さかった仔牛も10月の山下げの時には200kg以上に育ちます。

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た、山形村短角牛は牧草などの粗飼料を中心にすべて国産飼料だけで育てる「THAT'S国産短角牛」に取組んでいます。
牛とは、本来、草を食べて育つ動物です。サシを無理に入れるために濃厚飼料を飽食させる主流の飼育方法とは異なり、牛を自然に健康に育てているのが、放牧を取り入れた短角牛です。

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さて、いよいよ、待ちに待った餌やり体験。みんな大きな短角牛に恐る恐る近づいていきます。

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まずは、国産小麦のふすま。牛の大好物です。

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そして、農家手作りの味噌玉。塩分やミネラルの補給になります。

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ふすまの容器ごと短角牛に引っ張られてしまってます。

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味噌玉を手から上手にあげられました!

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のんびりと草を食む「山形村短角牛」この風景を、安心・安全を産地交流を通じて守っていきたいと思います。(つづく)



2013年7月29日

夏の種市

8月3日と4日に吉祥寺で行われるイベントのお知らせです。

「とくたろうさん」改め「日本むかし野菜」にも通ずる、
古来からの「タネ」とのつながりを共感するイベント、
「種市」をご紹介します。

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今の時代、野菜の選択肢が増えていることを多くの人は知りません。

また、先祖から受け継いできた野菜があることも知る方は少ないです。

私たちが住む、東京は自給率1%の都市で、野菜をつくることを(食べ物を他の地域の方々に
お願いしている立場にあります)知りません。

私は自給率ゼロパーセントの人間です。

自給率ゼロパーセントの私個人ができることは、先祖から受け継いできた
野菜を少し(すべてとはいいません)食べて、次の世代に残すことだと考えて
おります。

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その中で、考えたのが、東京で在来種だけを集めたファーマーズマーケットです。
(参加する生産者の方も、マーケットに参加する方も、
 種を次の子どもたちに残したいと考えている方です)

そんな、双方が共感しあった場をつくりたいと想い、「種市」を企画しました。

この3年間、まったく収益はでていませんが、必ず、何か一つ、カタチができて
次の社会の(生活、食の)ために貢献できると考えています。
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私たちが企画運営している「種市」のホームページを添付いたします。

「春の種市」(終了)
http://www.organic-base.com/topic/tane/001/index.html

「夏の種市」(8月3日と4日に行います)
まだ、トークイベントの席が開いています。
多くの方々に「種」の大切さを知っていただきたいです。
決して、他の野菜を否定している企画ではありません。

http://www.organic-base.com/topic/tane/



2013年7月25日

2013千葉畑の会のスイカ食味会

夏の恒例イベント
『千葉畑の会のスイカ食味会』

今年も千葉県八街市の内田農園で開催させていただきました。

スイカ日和の天候に恵まれ、
大勢の方々、ちびっこたちにも多数参加してもらい、たくさんスイカを食べてもらいました。

当日の様子を画像でお伝えします。


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今回は160名の参加者を、千葉畑の会・内田農園さんに受け入れてもらいました。


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内田農園・内田和弘さんが、大きな包丁で手際よく、スパッ、スパッとスイカをカットしていきます。


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息子の健夫くん、タケちゃんも次々スイカをカットしていきます。


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おいしいねー、やっぱり夏はスイカだね―。


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スイカの他にも内田農園で取れた農作物をいろいろご馳走になりました。
とうもろこし、トマト、葉生姜、じゃがいも、お赤飯、きゅうり、きゅうりの漬物。
みんなほんとに美味しいんです!


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食味会の後は二つのグループに分かれました。こちらは畑見学グループ。
タケちゃんのお母さん美津江さんが畑を案内してくれました。ここは落花生畑。
千葉・八街は、落花生の特産地です。

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こちらはスイカ畑。今年は酷暑のため、途中までせっかく順調に育ったのに、
日焼けでダメになってしまったものもたくさん出てしまいました。


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こちらは畑の裏の雑木林散策チーム。畑とは全く別世界、木陰は涼しいです。
こちらの参加者は虫取りがメイン。


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うーん、上の方にカブトがいるのが見えるんだけど、ちょっと高すぎるし、木にも登れないので、
みんなでただ見上げるばかり。ざんねん。


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スタッフのおじさん一同がうれしいと感じたひとコマ。

きゅうりにお味噌につけて「おいしい、おいしい」と黙々と食べ続けていた女の子たち。
モロキュウが好きなのはおっさんだけじゃないんだ!


2013年7月24日

大地を守る会のお米で被災者支援

地を守る会では、「大地を守る会のお米生産者」、「NPOアトピッ子地球の子ネットワーク」と協力して、放射線被ばくを避け福島から山形へ避難している被災者支援を行ないました。

6月9日(日)に米沢市で開催された東日本大震災被災地支者支援バザー」に
大地を守る会のお米生産者より、償でお米の支援をいただき、
「大地を守る第一次産業支援基金」から精米やパック作業、送料などを拠出し、
2重生活を強いられているさなお子さん連れのご家族の支援を行ないました。

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今回の支援について、大地を守る会のお米の生産者へ連絡をしたところ、24の団体・個人生産者からあっという間に7,680kgものお申し出をいただきました。 seisannsyaitiran.pdf

当日は、バザー開始前から多くの人が集まり始め、350家族位が参加をされました。今回持参したお米(5kgパック200袋)は、約30分くらいで完売となってしまいました。

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このバザーは、10円バザーとして、日用雑貨や本や洋服などが10円で販売されますが、
お米は1袋500円で販売されました。
この売上げは、また次回のバザーで販売する商品購入やバザーの経費に使われます。
大地を守る会のお米は8月、10月、12月とあと3回、出品できる予定です。

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米沢には今も約3000人が避難生活を続けています。子どもたちを放射能から守りたい、内部被ばくの少ない食べ物を食べさせたいと願うお母さんたちの切実な気持ちです。しかし、福島県外に避難している世帯には補助は出ません。平日はお父さんは福島で働き、週末だけ家族で山形で暮らすという厳しい2重生活が重くのしかかっています。

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大地を守る会が提供したお米は、安心して食べることができると、たくさんのお声掛けをいただきました。また、粉ミルクや紙おむつの需要がまだまだ多いことに、あらためて、気付かされました。

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大地を守る会では、これからも「アトピッ子地球の子ネットワーク」とこのバザーを支援していきます。
また、独自の支援活動としては、皆さまからご寄付いただいた基金を活用して、「福島子どもプロジェクト」を展開しています。
今年の春休みに行った「つながる福島・長崎ツアー」につづき、8/3から伊東の無添加天日干し「島源商店」の協力を得て、南相馬の子どもたち5人を「つながる福島・伊東ツアー」予定しています。4泊5日の保養ツアーですが、空中線量を気にすることなく、伊東の海を満喫してほしいと思います。











2013年7月23日

8/7(水)中村哲 講演会~鉄砲を買うより水を引け~

大地を守る会も事務局構成団体となっている、

NPO法人ふるさと回帰支援センターが、医師・中村哲氏の講演会を開催します。

「入場無料」です。是非、会場に足をお運びください。

※添付のチラシをご持参ください(先着順となります)。

 

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★☆★ 中村哲 講演会 ~鉄砲を買うより水を引け~ ★☆★

 

【第1部・記念講演】

「鉄砲を買うより水を引け」

戦乱のアフガニスタンの砂漠で、人々の生命線である水を届けるために、

十年年にわたって、用水路建設の土木工事に挑んできた医師・中村哲氏。

三千五百ヘクタールの農地を回復、十五万人の機能を成功させた中村氏が語る日本人の心性。

 

【第2部・医師対談】

「いのちを支える」

鎌田實氏(医師・作家)

司会/菅原文太氏

 

■日時:2013年8月7日(水) 開場 15:30 /開演 16:00

■場所:参議院議員会館1F講堂

 〒100-8962 東京都千代田区永田町2-1-1

■定員:300名 (入場無料・先着順)

 ※入場希望者は添付のチラシをご持ください。

■主催:いのちの党、NPO法人ふるさと回帰支援センター

■協力:(一社)蒲郡青年会議所

■お問合せ先:NPO法人ふるさと回帰支援センター(担当:副添)

 電話:03-6273-4401/FAX:03-6273-4404

  HP:http://www.furusatokaiki.net/

■チラシ: 20130807nakamuratetsu.pdf

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2013年7月22日

『福島 六ヶ所 未来への伝言』上映会と監督トーク

上映会とトークイベントのお知らせです。

福島 六ヶ所 未来への伝言』上映会と監督トーク
(第78回 くらしから原発を考える講座)

青森県六ヶ所村に12年間住んで核燃料問題を取材し続けた、
島田恵監督の初映像作品『福島 六ヶ所 未来への伝言』の上映と、
お話を伺う会を開きます。

3.11原発事故が起きた福島。
原発の使用済み核燃料を再処理する核燃料サイクル事業がすすむ六ヶ所村。

原子力施設を抱える地域で暮らす人々の生活と思いを描き、
3.11後を生きるすべての人々に、
「未来の人たちに命のバトンをわたせますか?」と問いかけています。
どうぞお越しください。

日時:2013年7月28日(日)13:30-16:30(開場13:00)

◆内容:映画上映(105分)、島田恵監督トーク(30分)

会場:江東区総合区民センター6階サブ・レクホール(江東区大島)
アクセス:都営新宿線西大島駅A4出口より徒歩1分 JR総武線亀戸駅より徒歩15分、
駐車場:なし


◆参加費:会員 500円 、一般 700円

◆申し込みは不要です。当日、会場にお越しください。

◆主催:大地を守る会 「原発とめよう会」


2013年7月10日

脱原発法について参院選候補者に聞いてみよう

大地を守る会が構成団体となっている
「六ヶ所再処理工場」に反対し放射能汚染を阻止する全国ネットワーク」

(略称:阻止ネット)では、
参議院選立候補者に脱原発法への賛否を問う活動を通じて、
参議院選の争点に原発をクローズアップしようとしています。

原発ゼロの社会実現のために 脱原発基本法の成立にご協力を!

2012年9月に衆議院に提出されていた「脱原発基本法案」は総選挙で廃案になってしまいました。

改めて、「脱原発基本法案」が2013年3月に参議院に提出されました。
多くの人が願う脱原発を、スローガンだけではなく具体的に実現するための法案です。

今度の参議院選挙では、この法案を成立させるために、
賛成議員をひとりでも増やしておくことが必要です。
議員候補者へのはたらきかけにご協力ください。  

賛否の確認はこちら


2013年7月 4日

真夏の夜のキャンドルコンサート@天現寺

「100万人のキャンドルナイト@増上寺2013」、おかげさまで無事に終了しました。

はじめての平日開催でしたが、来場者数約5500人と過去最高を記録しました。

雨の中ご来場いただいた皆様、ありがとうございました。

 

さて、今日は「真夏の夜のキャンドルコンサート@天現寺」をご案内させていただきます。

出演は大地を守る会初代会長・藤本敏夫さんの次女Yaeさん。

 

ギター、パーカッション、笛・三味線に強力なメンバー、

そして、キャンドルアーティスト・Candle JUNEさんを迎えます。

『夏のちいさな屋台』も登場する予定です。

皆様、是非ご来場ください。

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~都会の喧噪の中に現れる、癒しの空間「天現寺」。

時を忘れ、体中に染みわたるYaeの歌声と優しいキャンドルの灯りに包まれて過ごす夜。~

 

「真夏の夜のキャンドルコンサート@天現寺」

 

■日 時 : 2013年8月24日(土) 開場18:00/開演:19:00

■会 場 : 東京 南麻布・天現寺 本堂 東京都港区南麻布4‐2‐35

■出 演

 ヴォーカル:Yae

 ギター:越田太郎丸

 パーカッション:渡辺亮

 笛・三味線:木村俊介

 キャンドルアーティスト:Candle JUNE

■入場料:前売り 4,000円/当日 4,500円

 ★ 『夏のちいさな屋台』も登場します。

 

チケット申込>>>

■Tel:03-6273-8437 / Fax:03-6273-8438

■メール:miki.uenj@abeam.ocn.ne.jp

■Yae HP:www.yaenet.com からネット購入できます。

お問い合わせ>>> Yae Project Tel:03-6273-8437

 

■主 催:Yae Project

■協 力:多聞山 天現寺

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2013年7月 1日

NEWS 大地を守る2013年7月号 食品表示の摩訶不思議

食品表示を知ることで、食の安全の問題が見えてくる

食品表示の摩訶不思議

去る4月、食品表示法案が閣議決定されました。

2015年春からの施行に向けて、具体策の検討も始まっています。

遺伝子組み換え食品、食品添加物、原産地などの表示問題をどう扱っていくのか、

私たちは、これからの数年間、注意深く見守っていかなければなりません。

食品表示の「今」を知ることは、賢い買いものにつながり、

食の安全の問題を垣間見ることができるでしょう。

(NEWS大地を守る編集部)

基本編
 食品表示の基本的な読み方

1 名称
食品の内容を的確に表現するため、一般的に通用する名称を表示。畜産物は、部位(バラ、ロースなど)、用途(焼肉用など)が、水産品は、生食用・加熱用、天然・養殖が併記されることもある。

2 原材料名
原材料と食品添加物が、それぞれ多い順(重量比)に書かれている。「保存料」などの用途名は、食品添加物とわかる。原材料の原産地や、アレルギー物質を含むか、遺伝子組み換え作物を使用したかもここに表示される。使用した原材料はすべて表示するのが原則だが、例外規定も多い。

3 賞味期限(期限表示)
未開封、適切な保存状態で、品質が保持される期間。
「賞味期限」は、期限内であればおいしく食べられるという意味で、期限を過ぎてもすぐに食べられなくなるわけではない。スナック菓子や缶詰など、3カ月を超える場合は年月表示だけでOK。
「消費期限」は、食べても安全性を欠くおそれがない期限を示す年月日のこと。そうざいや生鮮品など、日持ちが悪い食品が該当する。弁当などは、年月日に加えて時間まで表示するのが望ましいとされる。
どちらも、具体的に表示場所を示せば、別の場所に表示することもできる。

4 製造者
製造者の名称、工場の所在地。消費者庁に製造所固有記号を届ければ、製造者の本社住所や、販売者としての表示も可能。輸入品の場合は輸入者となる。

新しい表示は消費者本位?
 
従来の食品表示は、いくつかの法律で定められ、規定している表示項目もバラバラで、非常にわかりにくいのが問題です。それぞれの法律の管轄省庁が異なることも、事態の解決の足かせになっていたかもしれません。
 新法は、「食品衛生法」「日本農林規格(JAS法)※」「健康増進法」の表示規定を一元化して、わかりやすい表示を目指すものです。4月に発表された法案の骨格には、「消費者の権利」が明記され、大きく前進した印象です。しかし、法律は「枠組み」を決めただけで、食品添加物や遺伝子組み換え食品の表示など、個々の問題については、まさにこれから検討されるのです。

 思い出されるのは、およそ20年前、「製造年月日」表示が消えた日のことです。食のグローバル化がすすむなか、製造年月日の代わりに賞味・消費期限を表示することになりました。このときによくいわれたのは、「いつ作ったのか」よりも「いつまで食べられるのか」を表示する方が消費者にとっても便利、という理屈。いかにも消費者のために変更したような言い分ですが、実際は国外のメーカーに不利になるという理由で、外国政府・企業の圧力があったといわれています。
※ 農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律

食品表示、見てますか?

 食品表示は、「いつ」「誰が」「どんな材料」で作ったのかなどがわかり、消費者の食品選びのよりどころとなるべきもの。
しかし実際には、消費者が望むような、十分な情報が開示されているとはいえません。食品表示から食品について読み取るのが難しかったり、残念ながら、そのまま鵜呑みにできない情報もあるようです。

 今回の特集では、食品表示の基本をはじめ、現状の問題点を取り上げました。
自分や家族のために、納得して食品選びができるように、食品表示について学びましょう。


現状の問題点を、食品表示を考える市民ネットワーク・西分さんが解説


食品〝表示〞なのに、
なぜ〝表示〞されない?

応用編

いくつかの法律にまたがっていることや、さまざまな例外や条件のせいで複雑化している食品表示。
新しい食品表示法によって、改善の方向に向かうのか見守っていくことが大切です。
そのためにも、ここでは現状の問題点を確認しておきましょう。
大地を守る会も参加している「食品表示を考える市民ネットワーク」事務局・西分千秋さんに食品表示の〝本当の読み方〞を教えていただきました。


☆一緒に勉強しましょう

食品表示の問題は、法律以外の部分でも、作る側の責任を追及してよいと思いますが、私たち消費者も勉強しなければなりません。現在は、食に対する意識がまだ低いと感じることもあるので、食品表示を学ぶことが食生活を見つめ直すきっかけになるとよいですね。

お話を伺った方 西分千秋(にしぶんちあき)さん

生協の組合員活動から食の問題に興味を持ち、「遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン」の活動に参加。現在は、「食品表示を考える市民ネットワーク」事務局も担当。


加工食品の原料原産地

国産の表示がある加工食品に輸入原材料が入っている!?

ケース1
キャベツ単品のカット野菜は生鮮品なので原産地表示が必要だが、ドレッシングをかけると加工食品となり、表示されない。

ケース2
国産キャベツ60%・輸入レタス40%のカット野菜の重量比50%未満のレタスの原産地は、表示されない。

原材料:キャベツ(国産)、 レタス( )どこ産かわからない!


西分さんコメント
 野菜や肉・魚などの生鮮品は、国産か外国産かが必ず表示されます。一方、加工食品はというと、原料原産地の表示義務があるのは、決められた4品目・22食品群※だけ。さらに、重量割合が50%以上のものだけ表示すればよいというルールがあります(農産物漬物と野菜冷凍食品は重量割合が5%以上の主な原材料)。

 ケース1のように、笑ってしまうようなおかしな例もたくさんあります(下図参照)。もう、ほとんどの加工食品は、原料原産地を知ることができませんね。なるべく国産のものを選びたいと思っても、どうしようもないのが実情です。

ケース2のような場合は、すべて国産のつもりで選んでいる人も多いかもしれません。
 また、輸入した果汁を、国内の工場で加工した濃縮還元ジュースが、「国産」として売られていることがあります。ある企業に問い合わせたところ、制度上は問題ないという答えでした。確かにその通りなのですが、果汁まで国産と誤解を与えてしまう可能性が高いので、消費者の立場にたった表示とはいえません。

※4品目
 1:うなぎ加工品 2:かつお削りぶし 3:農産物漬物 4:野菜冷凍食品

 22食品群

農産加工食品(きのこ類・野菜・果実):1.乾燥したもの 2.蔵したもの 3.ゆで・蒸したもの、あん 4.異種混合したもの 5.緑茶、緑茶飲料 6.もち 7.いり豆類、あげ落花生 8.黒糖及び黒糖加工品 9.こんにゃく

畜産加工食品(食肉):10.調味したもの 11.ゆで・蒸したもの 12.表面をあぶったもの 13.フライ種として衣をつけたもの 14.異種混合したもの水産加工食品(魚介類・海藻類):15.乾燥したもの 16.塩蔵したもの 17.調味したもの 18.こんぶ巻 19.ゆで・蒸したもの 20.表面をあぶったもの 21.フライ種として衣をつけたもの
その他:22.4.または14.に掲げるものの他、生鮮食品を異種混合したもの


これって生鮮品? 加工食品?

加工食品は原料原産地の表示義務はありません。

 表示義務アリ              表示義務ナシ

 カット野菜    キャベツ   ドレッシングをかけたカット野菜   
                    
 炒り落花生   落 花 生   砂糖をからめた落花生
 揚げ落花生                         

 ゆでだこ      た こ     酢だこ

 刺 身      ま ぐ ろ    ツナ缶


遺伝子組み換え(GM)食品

GM作物が入っていないものを、消費者は選べない!?

ケース1
しょうゆやコーン油、なたね油は、遺伝子組み換え作物を使っていても使っていなくても表示の義務がないので、表示されない。

  原材料 :大豆、小麦、塩
         ↑
  GMかどうかわからない!

ケース
GM大豆を使っているが、その製品の原材料の重量比で上位3つに入っていないので、表示されない。

西分さんコメント
 遺伝子組み換え作物かどうか、表示が義務づけられているのは、8種の農作物(大豆、トウモロコシ、てんさい、なたね、パパイヤ、アルファルファ、ジャガイモ、わた)と、それらを原料とする加工食品33食品群だけ。しかも、「製造工程などでの混入を考慮して」という理由で、5%以下であれば表示しなくてよいことになっています。さらに、5%以上だったとしても、ケース2のように上位3つに入らなければ、表示の義務がないのです。

 もちろんGM作物自体に反対ですが、百歩譲って、GM作物を使っていることを「表示」してほしい。現状の制度では表示の義務がなく、「消費者の選ぶ権利」が行使できないのです。私たちは知らずのうちにGM作物を食べているのでしょう。
 また、家畜の飼料はGM表示の対象外です。牛、豚、鶏の飼料は、その多くに輸入トウモロコシが使われ、GMトウモロコシが含まれています。これは、間接的にGM作物を口にしていることになりませんか?

 最後に、遺伝子組み換えの表示はTPPの成り行きによって大きく変わります。まったく表示できなくなってしまうかもしれません。こちらも見守る必要がありますね。

食品添加物

"わかりやすい"表示は使用目的が伝わらない!?

ケース1
ビタミンC(L-アスコルビン酸)は、「ビタミンC」とだけ表示されているので、その使用目的がわからない。

ケース2
「調味料(アミノ酸等)」と用途を表示すればまとめて表記できるので、L-グルタミン酸ナトリウなどの物質名は、表示されない。

 原材料: 調味料(アミノ酸) 、 ph 調整剤
                 ↑
             等ってなんだろう?

西分さんコメント
 食品添加物は、ケース1のように、簡略名や別名などで表記した場合、その使用目的がわからないことがあります。また、あるビスケットの例ですが、ビタミンB1、B2、B6と書いてあり、栄養強化のために使われていると思いこんでいましたが、B2の使用は着色のためでした。これも誤解を与える可能性が高い書き方ですね。

 逆に、ケース2のように、用途が同じであれば、まとめて表記することが認められています。企業は、消費者の拒否反応がおこらないような言葉を、あえて選んで使っているので、注意が必要です。ある添加物の代わりに、聞こえの良い名前の添加物を使って、それを表示したら売上が伸びたという例もあるくらいです。

 アレルギーの問題もありますので、原則のとおり、すべての化学物質名を表示することも重要だと思います。



その他の表示免除例

例外規定が多すぎて、たくさんの抜け道がある。
ケース1
テイクアウトしたソフトクリームは容器がないので、表示されない。

ケース2
コーヒーフレッシュは、表示スペースが小さいので、表示されない。

ケース3
せんべいの製造に使われたしょうゆの保存料はキャリーオーバーにあたり、表示されない。
キャリーオーバー:原材料を製造するときに使用された食品添加物が最終製品に移行しても、微量で最終製品に効果を及ぼさないとされる場合

ケース4
豆腐を作るときに、大豆汁の消泡のためにシリコーン樹脂を用いたが、加工助剤なので、表示されない。

西分さんコメント
 これらケースのすべてが悪いというわけではありませんが、例外規定が多すぎるのは問題だと思いますね。今度の改正でも、消費者が見やすいように文字を大きくしようという動きがあります。でも、そのせいで表示内容が省略されては本末転倒です。

 食品表示法案は、理念の部分が示されて、個々の問題についてはこれから検討していくという段階。現在のように例外規定がたくさんできるようだと、骨抜き法案になってしまいます。そのあたりもきちんとチェックしていかないといけません。


大地を守る会編

大地を守る会の取り組み

基本姿勢は、「確かな情報を集めて、開示する」

 大地を守る会では、商品ごとに「生産基準・取り扱い基準」を定めています。基本的には、「誰が、どのように作り、どのように届けたか」という道のりの正確な情報を把握し、公開しています。

● 農産物・菌茸類は、ホームページに全項目表示
● 使用した農薬は、ホームページで表示
● 加工食品は、ホームページで「原材料の原材料」までを表示

詳しくは、大地を守る会ホームページ「あんしんの約束」をご覧ください。

大地を守る会 あんしんの約束





NEWS 大地を守る2013年7月号 GLOBAL REPORTS

収穫間近のミニトマト。北京の消費者の方を招いて試食したところ、スーパーのものより甘いと好評でした。
大地を守る会の農産担当・長谷川満取締役の指導にも熱が入ります。





キュウリ、ズッキーニ、トマト、絹さや、レタス、ホウレン草などが入った野菜セット。
週1回、北京市内にお届けしています。







大地を守る会が全面協力している中国での宅配事業がプレスタートしました。

宅配の概要と現地の様子をお伝えします。(広報国際課 高橋哲)



5月7日、北京市内で試験配送開始

北京富平(フーピン)学校はマイクロクレジット(少額融資)や家政婦養成学校などを通じて、中国の農村貧困問題

に取り組んでいるNGOです。富平学校と当社が出資する合弁会社・富平創源が立ち上がって早や半年。ようやく

天津市郊外にある自社農場で野菜の収穫が始まり、5月7日より北京市内で試験的に配送をスタートしました。

野菜は、大地を守る会の生産基準を参考に、中国の有機・減農薬基準がクリアできるように、できるだけ農薬を

使わずに栽培(大地を守る会と同様、原則的に葉物類は農薬不使用)。4kg相当の野菜セットを毎週火、木、

土曜日のいずれか1回、ご家庭までお届けします。


正式スタートまで最後の詰め

7月の正式スタートに向けて、大地を守る会の社員も現地に入り、中国人スタッフと現在最後の詰めをすすめてい

ます。畑の状態、野菜の品質、物流のインフラなど大地を守る会と比べるとまだまだ改善の余地が多くあります

が、作る人、食べる人が信頼で結ばれるよう、安全でおいしい野菜を育てお客さまにお届けする第一歩を今まさに

踏み出そうとしています。




大地を守る会の震災復興支援

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