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2013年2月 4日

NEWS 大地を守る2013年2月号 GLOBAL REPORTS

アジア諸国の地域の自立と連帯をサポートする

互恵のためのアジア民衆基金・総会報告

世界各地のフェアトレードやNGOの仲間を支えるために設立された「互恵のためのアジア民衆基金」。

昨年10月28日、福岡で開催された総会で報告された各プロジェクトの進行状況をお伝えします。

(広報国際課 豊島洋)


総会の様子。各団体からプロジェクトの進行状況を聞きました。新たな事業を生み出すのはなかなか
大変なこと。プロジェクト運営の方法を話し合い、フェアトレードから一歩すすんだ地域の活性化の道を探ります。









団体それぞれのプロジェクト結果を聞くことで、地域の特性を超えた普遍的な事業のヒントを学ぶことができます。
参加者はそれぞれの発表に真剣に耳を傾けました。









フィリピン

ネグロス島 
サトウキビ労働者支援プロジェクト(終了)

融資額 3,875,969 円 融資先 ATFI

サトウキビ生産者はサトウキビを精糖工場に納品する際、報酬を手形で受け取ります。しかし業者に

高い手数料を支払って現金化するのが一般的。このプロジェクトでは労働者に有利な換金サービスを

実施してきました。収益の12万ペソ(約21万円)は団体運営費として活用されました。融資資金は

2012年に完済。





サトウキビの収穫作業は重労働。
割引率のよい換金サービスは働く者に有利な支援でした。
(撮影 山本宗補)









パレスチナ

オリーブ搾油施設・農産物加工施設建設プロジェクト

融資額 10,950,000 円 融資先 UAWCとPARC

UAWCは新たな搾油施設建設の土地を2000㎡購入するも、しばらく建築許可が下りず、ようやく

2012年9月に許可が下りました。2013 年4月頃から建設開始予定。PARCのなつめやし加工場は

ジェリコに建設完了。融資資金は発電機購入にも使用されました。





家族総出で収穫するオリーブの実は、パレスチナ人の大切な収入源です。
搾油施設の建設はオリーブオイルをより良いものとし、収入の増加と仕事の創出につながっています。









東ティモール

地鶏養鶏&淡水魚養殖プロジェクト

融資額 2,900,000 円 融資先 KSI

国民のたんぱく質をまかなうためのプロジェクトとして地鶏と魚を飼育。養鶏では伝染病が広がり

苦闘が続いていますが、日本からプロの養鶏農家を派遣して対応を検討中。ともに販売額が少ない

ため、融資返済のためのコーヒー豆の小売り事業を開始予定。返済期限は2015年まで延長。





地鶏プロジェクトのメンバー。
伝染病に悩まされています。猛禽類など野生動物からも鶏を守るため農場に住み込みをしています。
病気対策と新たなプロジェクトに期待。









インドネシア

エコシュリンプ加工工場の従業員組織による共同購入プロジェクト

融資額 1,750,000 円 融資先 ATINA

エビ加工工場では、生活必需品を中心に共同購入を開始、月間事業高は約240,000 円に達してい

ます。また子どもの養育費や家族ビジネスの初期投資金小規模貸付プロジェクトとして順調に貸し出

されています。2012年1月より返済中。





エコシュリンプ工場内の様子。大切に育てられたエビはていねいに加工されて日本に届けられます。
このプロジェクトは従業員の生活向上につながり、より強い責任感とチームワークにつながります。









互恵のためのアジア民衆基金とは?

 互恵のためのアジア民衆基金とは、主にアジア各地のフェアトレード商品の産地を支援するための

融資基金で、(株)大地を守る会や生協などにより2009年10月に設立されました。バングラディッシュ

のグラミン銀行が始めた農村振興のための少額融資の考え方を基礎にして、それぞれの産地が抱

える問題を解決するために各産地が提案してきたプロジェクトに融資を行うというもの。(株)大地を守

る会の拠出する基金はバランゴンバナナ1kgの売り上げから10円、エコシュリンプ100g当たりの売り

上げから5円となっています。これまで(株)大地を守る会が拠出した金額は5,178,310円(2009年4

月~ 2012年11月)。

 2012月7月末時点での基金全体の金額は83,689,752円(各団体からの基金57,689,752円と有志

からの借入金26,000,000円)。総会には(株)大地を守る会を含めて34 団体が参加しました。これま

でのプロジェクトの進行状況(一部)は右記の通りです。軌道にのらないプロジェクトもありますが基金

は末長く応援することが総会で確認されました。



各プロジェクトの詳細は情報が入り次第お知らせいたします。

またその他のプロジェクトについては互恵のためのアジア民衆基金のサイトがありますので、

そちらをご覧ください。

http://www.apfund.asia/   (英語ページを含みます)


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