農業のこと の最近のブログ記事

2013年10月 7日

NEWS 大地を守る2013年10月号 「有機米を作る」ということ。

日本全国、さまざまな産地から、個性あるお米が届く。

大地を守る会のお米は、上に挙げた12銘柄のほか延べ40品種、80近い生産団体・生産者から届けられます。コシヒカリやササニシキなど日本を代表する銘柄、ななつぼし、つや姫、ひとめぼれなど近年人気の銘柄はもちろん、登場間もない森のくまさん、さがびよりなど、多岐にわたります。銘柄が非常に多彩なのは、産地もさまざまであることを意味しています。
 お米の品種・年産・産地は、国が定めた「農産物検査法」に則って表示されます。たとえば「つや姫」を作ることはできても、山形県など栽培を認められた4県以外で
作られたものは、銘柄としての「つや姫」とは名乗れず、無銘柄米として非常に安価になってしまいます。必然的に地方ごとの銘柄で稲作することになり、各地でよりおいしく、特徴ある銘柄を作ることにつながっているのです。

国産の1%に満たない有機の米づくり。

日本の米生産量のうち、有機JAS認証を受けたお米は、わずか0・12%ですが、大地を守る会では約4割を占めています。野菜で0・34%、農作物全体で0・24%に比べても、有機栽培のお米が非常に希少なものであることがわかります。
その理由は、雑草対策などの大変さに加え、単純に「売れないから」です。有機栽培のお米は、手間や収量の点から高価になり、ものによっては一般栽培の倍の値段にならざるを得ません。
 それでも、大地を守る会が有機米をおすすめするのは、その価値を認めてくれる消費者がいるからこそ、です。
 5月の小雨、夏の猛暑に悩まされましたが、これまでに長年蓄積してきた経験をいかし、生産者それぞれに工夫をこらしています。今年も日本各地で、生産者が丹精込めたお米をお届けします。

食べものとしてのお米、そして稲作、田んぼ。

生産者の経験と知恵が「有機のお米」を作る。

 大地を守る会には「有機めずらし御馳走米」という、有機JAS認証のお米を週替わりでお届けする商品があります。亀の尾、さがびより、朝日、夏の笑みなど、あまりなじみのない銘柄ばかり。さまざまな生産者が作る、多種多様な新鋭の品種を、少量ずつお届けすることでおいしく食べていただきたい、という企画です。白米と玄米があり、他商品に比べて玄米の人気が高め。玄米にはぬか部分が残るので、農薬や化学肥料の影響を考えて、有機のお米がより求められる
ようです。
 ひと言で「有機の米づくり」と言っても、生産者それぞれに経験と知恵があり、栽培の工夫もさまざま。雑草対策で言えば、合鴨を利用した「合鴨農法」、資材を用いる「紙マルチ」、チェーンを取り付けた除草機で頻繁に除草を繰り返す「チェーン除草」などがあります。除草剤を使わないための手間は、一般栽培の10倍ともいわれます。
 ただ、せっかくの努力も目には見えず、伝わりにくいため、これを証明するために「有機JAS認証」を取得しています。3年間以上、無農薬・無化学肥料で作られていることを証明するもの(2年は転換期間中有機)です。自信を持って「有機のお米です」とお届けするため、大地を守る会では、生産者に「有機JAS認証」を取得するように推奨しています。


米食の減少に反比例して急増した生活習慣病。

 日本人の主食でありながら、米の消費量は年々低下し、平成24年度の一人当たりの消費量は56.3㎏(農林水産省「食料需給表」より)。最大値である昭和35年の118.3㎏に比べ、約半分になってしまっています。意外にも、パンや麺類の消費は微増しつつも飛躍的に伸びているわけではなく、単に「主食」が減っている状況です。
 戦後の貧しさから高度成長を経て、金銭的に豊かになった日本の食は、動物性たんぱく質や脂質の摂取量が増え、それに伴って生活習慣病も急増しました。1977年に米国で発表された食のバランスに関する研究「マクガバンレポート」で、最も理想的とされていたのが、昭和35年頃の日本の食生活。奇しくも、最もお米が消費された時期に重なります。お米をしっかりと食べ、野菜中心の副菜、動物性たんぱく質を控えめに摂るという食生活は、日本人になじみ、そして健康のためにも望ましいのです。


日本の田園風景を守る「一杯のごはん」。

 もしもTPPが強行され、海外のお米が自由に入ってくることになったら......日本のお米の生産コストが1俵(60㎏)あたり1万4000円ほどかかるのに対し、アメリカ産のお米の輸入価格は1俵3000円ほどと予測されています。この差は、耕作面積の圧倒的な違いによるもの。広大な土地にセスナ機を飛ばしてモミを撒く、農薬や肥料を散布する、という規模の農業は、日本では不可能です。稲作農家や農業団体などの努力で縮められる差ではありません。
 その安さにひかれて、日本の主食たるお米を輸入に頼るようになれば、当然、お米の生産者の暮らしは成り立たず、水田の面積も激減していきます。
 洪水を防ぐ機能、地下水の涵養(雨水などを地下にゆっくり染みこませること)、生物多様性の維持や、日本人の信仰、農村コミュニティーの要として......なによりも、春には田を耕して苗を植え、夏には稲の緑が萌え、秋には黄金色の穂が実り、冬には白い渡り鳥が舞い降りる......そんな、四季折々に美しい「日本の田園風景」を失うことになりかねません。「お米は輸入できても、田んぼは輸入できないのです」(大地を守る会 農産担当・海老原)。
 食べ物としてのお米、そしてその向こうにある稲作、田んぼ――綿々と受け継いできた宝を未来へとつなぐのは、「茶碗一杯のごはん」にほかならないのです。



紙マルチ
畑作で行われてきた、土の表面に「マルチングシート」と呼ばれる紙や布など(通称「マルチ」)を張り、日光を遮ることで雑草の発生を抑える農法を応用したものです。稲作では、田植えの際に田んぼの表面にぴったり
とマルチを張りながら同時に苗を植えていきますが、近年では専用の田植え機も開発されています。段ボールなどの再生紙から作られる資材が主流で、2カ月弱で自然に分解されますが、そのころには稲が生長して雑草に負けなくなっています。



棚 田
山あいの急傾斜に作られた、階段状の田んぼ。狭い土地を有効に、また、灌技術が低かった古来には水利に高低差を利用するために作られてきました。山間部に作られるため、良質な水を豊富に利用できること、標高が高く昼夜の温度差があることなど、おいしい米ができる条件が揃っています。農業機械の導入が難しく農業大型化には不適なため、現代では減少する一方ですが、美しい稲作の原風景として受け継がれることが望まれています。



ふゆみずたんぼ
冬から春にかけて田んぼに水を張っておくと、イトミミズや菌類が大量に発生し、それを餌にする虫や水鳥など、たくさんの生き物がやってきます。
その種類は5,668種にも及び、まさに「生物多様性」を実現する農法です。水鳥のフンなどが天然の堆肥になるほか、イトミミズのフンが1 年で厚さ10cmほども積もって雑草の種を閉じこめる、カエルやクモが繁殖して害虫を食べるなど、自然の力を利用して米づくりを行います。



合鴨農法
田植えから1 ~ 2週間して苗の根が定着した田んぼに、合鴨(マガモとアヒルの交配種)のヒナを放します。雑食性の合鴨は、田んぼの雑草を食べ、またウンカなど小さな虫も食べるため、除草や害虫防除ができます。また、合鴨のフンが肥料になったり、合鴨が泳いで水かきで田んぼをかき回すことで、土に酸素が供給される、稲の根がしっかり張るなど「中耕」の効果も。稲穂が付き始めると合鴨の役割は終わり、成長した合鴨は食肉として利用されます。



お米への質問で困るのは「どれがおすすめなの?」(プロ野球でどのチームがおすすめなの?に近い)。どの生産者も自信と誇りを持って安全でおいしいお米を作ってくれています。私も毎日会社で試食してそれを感じ、産地に行くといつも感動を覚えます。
もし、大地を守る会のお米をまだ食べたことがないという方がいらっしゃいましたら、ビビッときたものを、1回でも食べてみていただけるとうれしいです。そして、生産者や産地に行ってみたい、話を聞いてみたい......と興味が広がればなによりです。連絡便やメールでお米に関する問い合わせも歓迎です。

株式会社大地を守る会
農産担当  海老原 康弘




2012年10月 5日

全国農業後継者会議レポート

9月6日~7日第9回全国農業後継者会議が秋田県の大潟村で開催されました。
消費者運営員の佐藤輝美さんより参加レポートが届きました。
図1.jpg今回は、全国から50人の若手生産者があつまって、「有機農産物の販売・マーケティングを考えよう」というテーマで、大地を守る会、生産者がそれぞれの立場から報告及びパネルディスカッションを行いました。

生産者会議は今まで生産技術にかかわることが殆どで、このような販売のことについての議題は初めてだったので、非常に楽しみにして参加しました。




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まず、やさか共同農場の佐藤大輔さんと、ライスロッジ大潟の黒瀬友基さんから『生産をしながら販売に関わる生産者・生産団体の現状について』~直販と、契約のそれぞれのメリットとデメリット~というお題でお話いただきました。
その後、大地を守る会から宅配部宅配戦略課宅配戦略チームの小林香織さんから「宅配事業のご紹介」として、どのように宅配の事業展開を行っているかなどの説明がありました。次に新市場開拓部EC戦略室長の吉村浩一さんから「大地を守る会のウェブストアについて」と大地を守る会が行っているWeb販売についてご説明いただきました。
さらに、「有機農産物の販売・マーケティングを考えよう」というテーマで大地を守る会社員と生産者の方々によるパネルディスカッションが行われました。ここでは、各々の立から流通させるための工夫や苦労、また、疑問などが沢山出てきました。また、登壇者への質問も活発に行わました。

2日目、大潟村干拓博物館で、八郎潟埋め立て事業と、その後の開拓の歴史について勉強しました。
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この地では江戸時代から干拓が試みられていたようですが、現在の干拓事業は、計画から14年で1966年に完了し、5500haの干拓地ができました。そこに翌年から以後5回に分けて、全国から589人の入植が行われたとのことです。
堤防でぐるりと囲まれた干拓地は、埋立地と異なり、農地や宅地があるところが、その周りのもともとの八郎潟の水面や海抜より低いところにあります。(海抜-7.2m)その排水を南部、北部の2箇所の排水機場で行っており、そこも見学しました。
s-koukei5.jpgその後、黒瀬さんの圃場の見学をしました。圃場に向かう農道の脇や上空には、チュウヒやほかの猛禽類が沢山居て、生態系の豊かさを実感しました。60度田んぼの風景は、おそらく、日本ではここでしか見られない風景なのでは?!と思える景色でした。




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黒瀬さんの田んぼにはヒエが1本もなく、この暑さの中、大変だったろうなぁ~と思いました。

私がここで感じたことは、後継者会議も9回目になり、皆さん、お互い顔見知りも増えてきて、離れていても、いろいろやり取りをしたりしている様子が伺えました。
地域では少数派でも、此処にくれば、仲間が居る、という安心感やつながりが育まれて来ていることを実感しました。
今回の議題は、大地を守る会が生産者からの全ての作物を仕入れ・販売できない以上、避けては通れない大事な議題だったと思いました。生産者は事業者でもあり、自分たちの生産物をいかに販売ツールに乗せ、売るか、という事業主としての視点も必要であるという時代になってきた、ということです。
有機農業を守り、育てるために、流通させることは必要です。そのために、大地を守る会と一緒に何が出来るのか、また、生産、流通の技術を上げたり、耕作放棄地を借りて、耕地面積を広げたり、いままで生産したことのない作物に挑戦してみたり、みなさん、できるところでの取り組みをどんどんされている、と思いました。
ソーシャルメディアの活用もあげられていましたが、私は忙しい生産者の皆さんが、そこまでなかなか新規に取り組むのは大変だろうと感じました。もちろん、そういう方面に明るい方はどんどんやっていらっしゃるのですが、そうでない方も沢山いらっしゃいます。
その部分は、ぜひ、大地を守る会がやってくださるといいのになぁ、と思いました。
全国の生産者がここまで集まっていて、同じ問題を抱えていて、それに一緒に取り組めるツールを持っているのだから、ぜひ、取り組んでいただきたいと思いました。

私は有機農業を応援したい、そのためには、大地を守る会が取り扱えない品でも、余剰品が多くて困っている、有機農業への過渡期の圃場で、品質が大地を守る会への出荷は難しい品が沢山ある、などといったときにそれを買い支えられたらと感じます。
かといって、今の大地を守る会の基準がゆるくなればいいとは思いません。だからこそ、こんなイメージで全国の生産現場の「今」を映し出すことで、消費者と生産者をつなげられたら、と思います。
各写真をクリックしたら、そのもとのFBページに飛んだり、ブログに飛んだりして、さらに生産者のことを知ることができる仕組みです。
私がFace bookをやってみて、このツールは時間と空間を近づけることができると実感します。これでやりとりしている人たちと、実際には会えなくても、非常に親近感を持つことができるし、いろんなやり取りができることが判りました。次に会ったときに、一気に距離が縮まるのです。こういうことが他の多くの消費者と行われると、(もちろん本業に差しさわりのない範囲で)さらに有機農業への理解や、消費行動へとつながると思います。同じ買うなら、知り合いから買いたいですからね。
そのきっかけを一番多く提供できるのが今の大地を守る会だと思いました。以上のことから、これはバーチャルな世界で、大地を守る会の有機農業の全国展開が出来るのではないかと思いました。
そのページのイメージ図を描いてみました!
私のイメージとは違ってもいいから、素敵な方向に進んでくれると良いなぁ~と思いました!

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2012年5月18日

ロバート・ケナー監督、映画祭、食べもの考

○ ロバート・ケナー監督の記者発表

今日、アメリカの食品産業の闇をえがいた「フード・インク」のロバート・ケナー監督の
記者発表がありました。

ケナー監督の言葉。
「今、日本で食の問題といえば放射能だということですが、だからといって輸入食品への
依存を高めてしまうと、将来に別の禍根を残すことになりますよ」

日本の畜産業に使用されている飼料の多くがアメリカからの輸入コーン、しかも遺伝子
組み換えです。世界の種子の半分は、シンジェンタ、モンサント、ダウ・ケミカル、デュポン
という元々が食品や農業ではなくケミカル(化学)分野の会社が支配しています。
それも、遺伝子組み換えという手法を使って。


アメリカでは、政府と大企業が一体となって、補助金という農業政策で、カロリーと価格の逆転
現象を起こしています。家畜(牛、豚、鶏など)の飼料となる"コーン"、それも遺伝子組み換え
コーンの単一大量栽培に多額の補助金を投入することで、"肉"の価格が極端に下がり、逆に
"野菜(キャベツやブロッコリーなど)"の価格が高くなってしまっています。多くの低所得者層
は、価格が高く低カロリーの野菜より、低価格でカロリーのより高いハンバーガーや
スナック菓子、清涼飲料水といったものを買う傾向が強いのです。それが原因となって、
低所得者層ほど肥満の割合が高いという現象がおこっています。

しかも、その肉は、工業製品のような工程で生産され、その工程には多くの危険が
潜んでおり、それを大手食品産業は必死になって隠そうとしています。

こういった深刻な問題を、あきさせない映像で作り上げたケナー監督は、さわやかな語り口
の素敵な方でした。

明日、上映&トークショーを含んだイベントがあります。→ URL

プラスアルファの関連情報です。
○ TPP映画祭
「フード・インク」、「モンサントの不自然な食べもの」がラインアップの映画祭が渋谷で、
6/1(金)-5(火)の期間に開催されます。
違う角度から食べものを考えるきっかになるかもしれません。→ URL



2012年5月 1日

お知らせ:生物多様性の日 記念イベント 5月19日(土)


大地を守る会は、生態の保全、食品の安全性、種子の一極支配などの観点から、"遺伝子組み換え作物"に反対しています。

反対運動の中心となって活動しているのが、「NEWS大地を守る」などでもおなじみの、天笠啓祐さんが代表をつとめる、「遺伝子組み換え食品いらないキャンペーン」です。「遺伝子組み換え食品いらないキャンペーン」が事務局をつとめる「食農市民ネット」が主催となって、5月19日にイベントを開催いたします。多くの方々の参加をお待ちしております。


■イベント名
生物多様性の日 記念イベント
『フード・インク』』の監督が語るアメリカの食と農の現状
~今日のごはん選びが必ず変わります~

■解説
急速に失われつつある生物の多様性について考えるために、国連が定めた「生物多様性の日」。その5月22日には毎年、生物多様性に関するイベントが世界各地で開かれます。食農市民ネットでは、生物多様性を食べものと農業の視点から考えようと、『フード・インク』の監督で、食と農の問題に精力的に取り組んでいるロバート・ケナーさんをお迎えして生物多様性の日の記念イベントを開催します。『フード・インク』はアメリカの食品産業の闇に迫った衝撃的なドキュメンタリー。この中で監督は、私たちがどのような食べものをどのように食べるか、1日3回の食事のときに考えることで、大量生産・大量消費のフードシステムはかえることができるという、力強いメッセージも発信しています。監督からアメリカにおける食と農の現状や、いまアメリカで盛り上がっている遺伝子組み換え表示を求める動きについてお話しいただきます。

 フードインク公式サイト URL

■日時
2012年5月19日(土)13:30~18:00(開場13:00)

■会場
東京ウィメンズプラザ ホール
(東京都渋谷区神宮前5-53-67)

■連絡先
食農市民ネット事務局 → URL
TEL:03-5155-4756
e-mail:office@fa-net-japan.org

■プログラム
13:00 開場
13:30 開会のあいさつ
13:40 映画『フード・インク』
15:20 休憩
15:30 講演 ロバート・ケナー監督
      「アメリカの食と農の現状について」
16:30 トークショー 日本における生物多様性と
      遺伝子組み換え生物の状況
17:00 休憩
17:10 質疑応答・意見交換
17:50 閉会のあいさつ
18:00 閉会



2011年12月 1日

第6回きのこ生産者会議報告

 うっしーこと牛島真也です。

佐藤輝美CSR運営委員による、第6回きのこ生産者会議報告をお届けします。

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11月10、11日の2日間にわたり、長野県須坂市で第6回きのこ会議が行われました。


開催された会場は、長野県須坂市須坂温泉古城荘。
ちょうど菊が満開で、あちこちにものすごく手を掛けた菊の花が飾られていました。

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旅館のエントランスからの眺め


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中から中庭を眺めたところにも

 

美しい菊の花を横目に見つつ会場へ

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14:15分より会議開始です。


まず、藤田社長のあいさつ、2日目の施設見学を引き受けてくださった、

有限会社キノコ村の荒井社長からお話がありました。
 
14:30分よりキノコの栽培基準についてのディスカッションが始まりました。
まず、なぜ、ここで、栽培基準のディスカッションを行うのかの、説明がありました。
 
今までは、Non GMの資材を使用する、国産のものを使用する、というのが大きなテーマだったのですが、

Non GMの資材の証明書が取りづらくなってきているということと、

(証明書をだしてくれない資材屋さんが増えてきた)原発事故による放射性物質の飛散の問題があり、

ここで改めて培地の基準の見直しを感じたため、今回の会の開催に至ったとのことでした。
 
この背景には、福島産のオガ粉(おがくずの粉)が全国シェアの3~4割を占め、原発事故の影響で、関東圏での福島産以外のオガ粉を確保するのが難しくなっているのではないか、ということと、米ぬかについても同様な心配がある、ということがあります。
 
ここで、各生産者にそれぞれの状況の確認と、今後の見通しについて話していただきました。
 
いずれの生産者の皆さんも、気にしておられ、すでに放射性物質について汚染されていないことが確認された資材の確保に手を打たれていました。証明書のほうも、みなさん、資材屋さんが出してくれた、ということで、一応なんとかなっている、という印象をもちました。
 
一応としたのは、放射線の影響が長期にわたる場合、果たしてこのまま確保し続けられるかどうかについては不透明だ、というその場の見解があったからです。
 
ただ、原木しいたけについては、原木のシェアも福島が全国の約1/3を締めており、西日本から原木を運んでくるとなると、そのコストもあり、なかなか難しい問題が残っているようでした。
 
林野庁から出ている資料にはキノコ類の移行係数は3、となっていたのですが、実際はそこまで高くなかったことが、測定値の報告から確認されました。

かといって、やはり培地にはいっているのでは、キノコに入る可能性が高くなってしまうので、

やはり、培地に入らないように資材を手配するのが一番要になるということも改めて確認されました。
 
最後に参加した消費者CSR運営委員からのあいさつがありました。
その中で陶消費者運営委員が、「キノコは自然界の中で、生産者(植物)、消費者(動物)分解者(菌やバクテリアなど)に分けたとき、分解者にあたり、分解しつつ、そこから食料がとれるということはすばらしい。」と言われたのが印象に残りました。

 
2日目は、有限会社キノコ村さんの栽培施設を2箇所見学しました。
 
1箇所目はレトロな感じで、いろんなキノコが、一緒のお部屋で栽培されていました。
案内してくださった、キノコ村さんの荒井さん(社長の息子さん)は、サーカス小屋、なんて表現をされていましたが、

色々な色のキノコが、レトロな感じの同じ部屋にあるのは、なんか楽しげで、みんなでわいわいいいながら大きくなっていっているように見えました。
普通、同じキノコだけを一部屋で育てることが多いそうで、他の生産者の方もびっくりされていました。
 
2箇所目は、うってかわって近代的な建物で、3階建ての高さの建物が吹き抜けになっていて、

棚がびっしりあり、そこに培地が入っているポットが、コンピューター制御されたクレーンで運び込まれて、整然と並んでいました。

そこで栽培されていたのは全部ブラウンえのきでした。
建物の中が細長い部屋で区切られており、それぞれ、温度や明るさ、湿度が変えて管理されていました。


最後の部屋はとても寒く、収穫間近のえのきがたくさんならんでいました。

ここの工場のえのきの特徴は、腰の部分に紙をまかず、ちょっと背が低いことと、傘が開いているので、

とても大きく、わさわさ、とした感じのえのきになっていました。

 
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2箇所目の栽培棚

奥が見えないぐらい遠いです。また、天上もものすごく高いです。
ここを毎日上から下まで、置くから手前まで登って降りて、を繰り返して、

どれを出荷するか決めているそうです。

 
そして一番驚いたのは、ここまでコンピューター制御されているのに、

収穫するかどうかの判断は、目視で行われており、そのための人間が乗る用の乗り物はないので、

命綱を着けて、毎朝、この3階建てのたかさまであるたなを登ったり降りたりして確認している、

というところでした!

「いい運動になります。」と笑っていらっしゃりましたが、とても大変なお仕事だと、本当に驚きました。
 
 
今回の会議で、あらためて大地のキノコ栽培も、ほんとうに生産者の皆さんの努力で支えられていることがよく判りました。

また、いろんなキノコがあることも判りました。


これからもおいしくて信頼のできる大地のキノコを食べ続けて生きたいな、と思いました。


皆様、大変お世話になりました。ありがとうございました。


消費者CSR運営委員 佐藤 輝美
 
 



2011年8月17日

2011 米生産者会議報告 in 北海道

うっしーこと牛島真也です。

今日は久しぶりに、理事、改め、CSR運営委員による生産者会議報告をお送りします。

 

登場するのは、大地を守る会のイベントでの「生きもの調査」でもおなじみの、

"陶博士"こと、陶武利運営委員です。

稲作体験イベントなどで陶委員に会ったことのある方も多いかと思います。

果たしてどんな報告が届いたのか?!乞うご期待。

 

↓↓↓↓↓

CSR運営委員の陶です。

個人的な感想を交えてレポートしたいと思います。


今回「お米の生産者会議」が行われたのは、「涼しく短い夏」というイメージの北海道でした。

イネは元々熱帯を起源とする作物ですので、本来北海道は、稲作に適した環境ではないわけです。

ところが、調べてみると、今や生産量は全国1位。

一体、どうやって負の要因を克服し、今の生産量を築いたのでしょうか?

そんな興味を持って参加してきました。

 

講演内容は、「おいしくなった道産米の秘密」~北海道稲作と品種改良のあゆみ~。

なんと、生産量だけでなく、味も変わってきているようです。

後ほど食味会も行われるとのことで楽しみです。


講演して頂いたのは、菊池治己先生。元上川農業試験場長。

まずは、北海道の開墾の歴史から。

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森林を開墾して水田にしたそうですが、ユンボもない時代に相当大変なことだったと思います。

田んぼに残る木の切り株が当時の苦労を伺い知れます。


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稲作は、明治10年頃からどんどんと北進していったそうです。

明治33年を見ると、ちょうど今の札幌辺りまできています。

ちなみにこの年は、エゾオオカミが絶滅してしまった年でもあります。


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北海道は、やはり内地と違って寒い。

 

4年に一度は冷害に見舞われるという状況があって、以前としてそのリスクはあるそうです。

そんな厳しい環境条件の中、育種をどうやって進めていったのか?

 

育種のプロジェクトが始まったのは1980年。なんと、今から30年以上前にさかのぼります。

稲は普通に作ると1年に1作しかできませんが、もし1年に2作、3作とできれば、

育種のスピードを早めることができます。

それを実現する為に最初は鹿児島県や沖縄県にお願いして作ってもらったこともあったそうです。

 

その後、道南農試に大型の水田温室を用意し、2期作の体制を整えました。

30年で60年分の仕事ができるというわけですから、すごいことです。


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冷害に強い個体を選抜する為には、人工気象室も用意。

「冷害に強く、生産量も多い」という性質だけではお米は売れません。味も重要な点です。

 

そこで「北海道のお米はまずい」といわれる理由を分析したところ、

アミロース含有量が低くなりにくい為、粘りが無くなりおいしくない、ということが判明。

(アミロースが0になるとモチ米になる)

夏場に高温になりにくい北海道では、どうしてもアミロース含有量が低下しないという

気候的要因が良食味をはばかっていることがはっきりしたのです。


そこで、低温下でもアミロースが低くなる系統を作るという育種目標が掲げられました。

その為に、様々な品種を導入。

「おぼろづき」に至っては、なんと新規の低アミロース遺伝子を見つけ出すこととなりました。


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カリフォルニア米で有名な「国宝ローズ」の血も入れたんですね。

正直、これには執念と気合いを感じました。


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また、純系を短期間に作る為にも重要な葯培養の技術も導入。

 

教科書ではよく習う技術の1つですが、葯培養で実用品種を作った例というのは

あまり知らなかったので、非常に興味深く話しを伺っていました。

このような工夫と努力が実って、北海道の寒い気候でも育ち、

しかも高アミロースにならないという品種が誕生したわけです。

 

食べ比べをしてみましたが、「おぼろづき」「ゆめぴりか」には正直びっくりしました。

炊き加減もあったのかと思いますが、食べ比べの値を集計しても

コシヒカリより上の評価がついていました。

これだけの時間と努力をしてきたのですから、「素直に評価したい!」と思いました。




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話の終わりに、産業用大麻の話がありました。


麻は、どうしてもマイナスの側面ばかり取りざたされますが、

THC(向精神薬)を殆ど含まない産業用大麻というのがあります。

大麻は本来伝統的に日本で栽培されていた作物で、植物体は繊維やプラスチックとして、

また「実」は大変栄養価に富んだ食料として我々に大きな恵みを与えてくれる植物です。

最近では、その秀でた成長力と吸肥力から、放射性物質を吸収してくれる可能性についても

示唆されています。

この植物の持つポテンシャルを日本でももっと活用できる日がくればいいですね。

 


最後に気になった生き物を一つだけ。

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北斗会の水田に生えていた糸状藻の一種、アミミドロ。


過去の観察経験を踏まえてお話すると、水田では、温度が低い時期にサヤミドロが出現し、

その後アオミドロやアミミドロなどが出てきます。

サヤミドロは非常に細い細胞でできていて、イネには殆ど影響を与えません。

初期にこれがあることで抑草効果もあることが報告されています。

 

アオミドロは、場合によってですが風などで一カ所に集まってしまうことがあり、

その結果イネを倒してしまう害も報告されています。

アミミドロは、全体がネット状に繋がっていて風の害を受けにくく、

場合によっては抑草効果もあります。


田んぼに生えている藻は、全部アオミドロだと思っている人が多いですが、

同じように見える生き物でも、時期や環境によって種類が違っているという状況があります。

地味な側面ですが、そんな生き物の営みもあることを知って頂けると嬉しいです。

 

以上、北海道生産者会議の報告でした。

 

CSR運営委員・陶武利

 



2011年5月 6日

5/10 NHKラジオ第1「ラジオビタミン」のコーナー「ときめきインタビュー」にて代表の藤田がラジオ生出演

NHKラジオ第1「ラジオビタミン」のコーナー「ときめきインタビュー」にて代表の藤田和芳が生出演します。
大地を守る会の震災の影響や、藤田の生まれ育った原風景についてお話します。

先日打合せをしましたが、
気さくなアナウンサー村上信夫さんに藤田もリラックスしてお話していました。

村上信夫さんと歌手の神崎ゆう子さんとの楽しいトークになるかと思いますので
ぜひ聴いてみてくださいね。

番組名:NHKラジオ第1「ラジオビタミン」ときめきインタビュー
日時:5/10(火)10:05~10:50
http://www.nhk.or.jp/vitamin/index2.html


大地を守る会 齋藤史恵




2011年5月 2日

【復興支援】タイム(陸前高田)、村田漁業(気仙沼)被災生産地レポート

「大地を守る震災復興支援基金」の募集状況をお知らせします。

ご協力いただいた金額は・・・

79,905,500円(4月28日現在)

ご協力いただきましたみなさまどうもありがとうございます。

義援金は、大地を守る会の被災生産者の復興支援金などに使用させていただきます。
義援金の金額報告は、大地を守る会のHPにアップしていますのでご覧ください。

引き続き、大地を守る震災復興支援基金にご協力よろしくお願いします。

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畜産水産グループの浅海より、ツナ缶のタイム(陸前高田)、まぐろなどの村田漁業(気仙沼)の
被災地レポートを報告します。

のブログの写真の右から2番目の男性です。

大地を守る会 齋藤史恵
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畜産水産グループ 浅海博志

4月14日(木)

1.一路陸前高田へ
東京神田の登喜家さんの会社より、総合農舎山形村の牛丼・米等を積み込み陸前高田へ向け出発。
先週に引き続き、東北道を一ノ関目指しひた走る。
福島あたりで、携帯の緊急地震速報が鳴りだし、ドキッとするが、特に大した事もなく、走り続ける。
余震のせいか、高速の道が、先週に比べもっと悪くなっている。
さすがの登喜家さんも車が悪くなる事を恐れ、スピードダウンする。
前のバス・トラックが道のでこぼこで大きくバウンドしている。
先週はタンクローリーが多かったが、輸送トラックが多いのが印象的であった。
一ノ関は停電の影響のみで、町は特に被害なし。
ちなみに一ノ関のホテルは報道関係者ですべて満室になっているとの事。

2.タイム新工場は・・・
一ノ関から約1時間ほどの処にある新工場へ着き、タイム佐々木工場長と合流する。

タイム新工場2_convert_20110426110457.jpg
★タイム新工場

3.タイム(ツナ缶工場)へ出発
昨年11月缶詰のシーラー購入し、その後2度しか製造していないツナ缶の工場へ向かう。

ちなみに佐々木工場長は・・・
震災の日に従業員を高台に送った後、
自分の車をとるために加工場へ走り戻る。ふと、バックミラーを見ると津波が・・・。
あわてて、車を走らせ、高台に逃げ込み難を逃れた。
後日、従業員招集したが、3名が行方不明で、居場所が分からないとのこと。 

▼下記3枚は津波当日の津波の状況

陸前高田津波1_convert_20110426112406.jpg

陸前高田津波2_convert_20110426112527.jpg

陸前高田津波5_convert_20110426115450.jpg

陸前高田大手企業独自で重機調達2_convert_20110426112319.jpg
★震災後4/14当日同じ工場を撮影しました。



陸前高田タイム加工場1_convert_20110426112108.jpg
★すべてが、流されており、家が建っていたのかもともと何があったのか分からない状況である。
タイム工場は加工場はつぶされ、ボイラーが下敷きでどのような状況かつかめない。



陸前高田タイム2_convert_20110426111412.jpg
★別棟1階加工場は大破しているが、2階包装室は難をのがれた。

陸前高田タイム2Fラベル加工室内4_convert_20110426111530.jpg
★2階包装室内部

陸前高田の市街地に行くための橋は落ち、市街地には行けなかった。
陸前高田の復興のシンボル一本松のみが目立つ。(一本松の向こうに市街地)

陸前高田復興のシンボル一本松6_convert_20110426112734.jpg

ちなみに陸前高田にも防潮堤があったが、防潮堤の扉が津波でなくなってしまっている。
津波の破壊力のすごさを実感。

陸前高田港の防潮堤1_convert_20110426112217.jpg

陸前高田については、ほぼ壊滅的な被害がある。
現在復旧作業も進んでおらず。がれきについてもどのように処理するのか等指示は
全くないままの状態との事。タイムについては新工場での復活を5月目処に進めている。
現状では加工場の片づけから始まり、既存の機械類の整備点検を始める。
缶詰を加工するとなると、シーラーの機械導入・地下水をくみ上げる機械設備などの
新しく設備投入をしなければならない。
しかし「前向きに、加工場再建に取り組み少しでも早い復興を目指したい」と鄭社長。
ちなみにタイムではすべての従業員は一旦すべて解雇している。
 
3.気仙沼へ
本日の宿泊場所として確保した気仙沼の水産物加工もしている阿部長さんが経営する
気仙沼のホテル「サンマリンホテル観洋」に向け出発。
陸前高田から、気仙沼に向かう道については特に被害もなく順調に進むが、
気仙沼に入った途端景色が一変する。がれきの山・つぶれた家・船が陸地に・・・・
ニュース等見て知ってはいたが、いざ現地に入ってみると見るも無残な風景が広がる。
舗装された道路は途中までで、港に近い道路はすべて砂利道。
しかも重油の匂いが鼻につき、そういえば気仙沼は火事があった事を思い出させる。

気仙沼3_convert_20110426110529.jpg

気仙沼11_convert_20110426110735.jpg

ホテル到着後、阿部長さんに支援物資を渡し、話を伺う。
阿部長さんは気仙沼にホテル3軒・気仙沼に加工場を2件・大船渡に新規加工場を
1件持ち従業員800人を抱えている会社である。
従業員はすべて解雇せず、現在もホテルに避難した人たちが居たり・支援物資を配ったりしている。
気仙沼市は未だ水道・電気・ガスのライフラインも復旧しておらず。
ホテルも自家発電で、朝4時~夜10時まで動かしているとの事。
また、阿部社長も自宅が流されなくなったため、ホテルに滞在しているとの事。
気仙沼の工場は被害を受けているが、大船渡の加工場については
被害が比較的少なかったために、この工場をまず復旧させるよう動いている。
この工場が、稼働すれば、サンマ船3~4隻すべての水揚げを購入する事は可能だという事で、
海(漁師)の復興も視野に入れ、復旧に向け動いている。
阿部長さんでも5名が行方不明になっているとの事。気仙沼市の復興については、
現在、国有地化という話があがっているとの事。
個人レベルでは復旧する事は難しいため、
国有地にして、区画整理それから払い下げするということで、
1日でも早い復興を目指したいとの事(陸前高田も同じようになる野のではないかと)。
多少反対する人はいるだろうが、そこは無視しなければ復旧出来ないと考えているとの事。
また、陸には100tクラスの船が40隻以上あり、3000tのクレーン船で使える船は海に戻すとのこと。
また、阿部長でも独自に重機を入れ、片づけに入っているとの事。
 
4月15日(金)
4.村田漁業へ
村田漁業の本社ビルは港のそばの3階建てのビルであり、おそらく津波をまともにかぶっただろう。

気仙沼村田漁業事務所・自宅_convert_20110426111336.jpg
★写真の左手は港

会長は、震災当日は病院に行っており、地震が起きてすぐ事務所へ引き返した。
スイスイと走れてあっという間に事務所に着いた。(山側から港へ向かって走っていた)。
今から考えると、本当は山の方へ逃げるのが普通なのに、
車がすいているのも不思議に思わず、とにかく会社へ会社へという思いで帰ってきたと話していた。
会社に着くと従業員はすべて避難しておらず、心配で戻ってきた従業員に拾われ、
近くの丘へ車で非難したとの事。2日目になっても水が引かず、膝まで水浸しになりながら、
事務所兼自宅に戻ってみると、2階まで浸水しており、3階部分は大丈夫だったため、
3階部分で非難する事にした。専務である娘さんは東京に出張中であり、
東京から山形まで飛行機で飛び、山形から仙台まで夜行バス、
仙台から一ノ関までまたバスに乗り一ノ関から車で気仙沼と14日には会長と合流したとの事。
津波により100t以上の船が次から次へと加工場をなぎ倒し、
陸の中へと次々に流されていったとのこと。
村田漁業さんの加工場・製氷工場は大破しており、
被害の少なかった加工場の修復にかかっているとの事。
また、船については操業中だったため、1隻は無事という事である。

気仙沼村田漁業l工場1_convert_20110426111210.jpg

現在の加工場修復については、砂かきが終わり、機械類も重機で運び出し、
真水で洗っているとの事である。

気仙沼村田漁業佐々木工場長_convert_20110426111249.jpg
★村田漁業佐々木工場長です。加工場修復の指揮をしています。
佐々木さんの左の建物が村田漁業本社。

村田漁業さんの道路も2~3日前まではがれきの山で、昨日から通れるようになったとの事。
気仙沼市大島という離島には日に2~3回船で物資を運んでいるが、
気仙沼市内ではなかなか物資が届かないという話である。
村田漁業さんの周りには8軒ぐらいが建物が無事で、(住める状態)皆で協力して、
水を分けたり、食べ物を分けたりして生活をしているとの事。
自家発電を3時間ほど動かしており、9時になったら寝るしかないと・・・。
国有地化については、村田漁業としては反対であり、
長年暮らしてきたこの場所を動きたくないと話をしていた。
それぞれ、思い入れがあるようで、どのような形で復興するのか、
させるのかが課題となると思われる。
村田漁業さんでは、先日マグロ300tを海洋投棄(捨てた)という事である。
金額については明言しなかったが安く見積もっても約2億の額になると思われる。
 
物資支援ありがとうございますと皆さんにお伝え下さいと
それぞれの生産者の皆さん笑顔で話をしていました。
スピードは違うとは思いますが、復旧に向けてそれぞれ頑張っています。
その場面・場面でどのような応援が出来るのか考えさせられました。

気仙沼市山側2_convert_20110426110904.jpg
★気仙沼道の向こうに船が見えます。

気仙沼焼けた船3_convert_20110426111103.jpg
★燃えて真っ黒になってしまった船



2011年4月19日

【復興支援】カキの生産者の奥松島水産振興会二宮さんのお見舞いレポート

「大地を守る震災復興支援基金」の募集状況をお知らせします。

ご協力いただいた金額は・・・

68,195,313円(4月15日現在)

ご協力いただきましたみなさまどうもありがとうございます。

義援金は、大地を守る会の被災生産者の復興支援金などに使用させていただきます。
義援金の金額報告は、大地を守る会のHPにアップしていますのでご覧ください。

引き続き、大地を守る震災復興支援基金にご協力よろしくお願いします。

大地を守る会 齋藤史恵
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畜産水産グループ長吉田が、カキの生産者である奥松島水産振興会(宮城県東松島市)
の二宮さんへお見舞いに行ってきました。
吉田よりレポートを報告します。

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畜産水産グループ 吉田和生

4月14日(木)朝8:00 習志野物流センターから松島へ向け出発

DSC_0674_convert_20110419140550.jpg

お米、野菜、肉、お茶などの支援物資を習志野センターで積み込み、
松島へ向けて出発しました。


4月14日(木)14:30 二宮さんのアパートに到着

小さなアパートですが、震災後、やっと親子3世代5人で暮らせる環境で一息つけた雰囲気。
一足早くお渡しした大地を守る会の従業員で集めたカンパでなんとかアパートを借りることができ、
冷蔵庫も備え付けることができたと喜んでいました。
また、お見舞い金にて、「発電機」を渡しました。

画像+017_convert_20110419112808.jpg
★左からいつも元気な母ちゃんの貴美子さん。
お嫁さんのひろ子さんと悠斗くん(1歳3カ月)。
頼もしい後継ぎ息子の義秋さん。
そして、大活躍だった義政さん。

アパートを後に、二宮義政さんと息子の義秋さんとともに、
鳴瀬町東名の自宅があったところへ見に行きました。
予想はしてたけど、自宅と加工場があった場所は、地盤沈下でまだ水面下。
義政さんはここに戻りたいけど戻れるかな~と心が揺れ動いています。

画像+025_convert_20110419112936.jpg
★二宮さんの自宅と加工場はこの写真中央当たりで沈んだまま。



東日本大震災発生より、一度は津波にのまれながらも、なんとか命からがら避難した二宮さん一家。
怒濤の一日を送りました。

3/11(金)の大地震による津波は、東名の北側、野蒜(のびる)海岸の防波堤を越え、
鳴瀬町東名にやってきました。
最初は津波4mという情報で、それじゃ大丈夫だと高をくくっていたところ、10mに変更されました。
しかし、最初の地震で、防災無線は壊れてしまい、住民に情報が届かず。
消防団員である義秋さんは、消防車で町内に避難を呼び掛けて走りました。

一方、義政さん、貴美子さん、ひろ子さんと悠斗くんも、
津波10mの情報を聞き、地震発生30分後にあわてて車で避難。
できるだけ遠くに逃げるように動いたけど、仙石線の線路を越えあたりで、
津波に追いつかれ500m流され、電信柱に激突。
そして車は逆さになり、窓ガラスが割れました。
まずは水の中より義政さんが脱出。そして助手席の貴美子さんを引っ張り出す。
ひろ子さんと悠斗くんがいないことに気付き、車に戻り、片手でふたりを引き上げる。
悠斗くんは真っ青で息もしていなかったけど、義政さんが首に巻いていたタオルで拭いてやると、
泣き出し、なんとか蘇生しました。
それを見ていた2階にいた民家の方が、悠斗くんだけでもと引き上げてくれました。
義政さん、貴美子さん(奥さん)、ひろ子さんは、
首まで水につかり、おまけに雪もふってきての寒い中で、数時間ものあいだ水が引くのを待ちました。

水が引き、移動できるようになると、低体温の悠斗くんをさすりながら、親戚を頼って避難しました。

画像+042_convert_20110419113105.jpg
★二宮さんの地元集落です。津波の甚大さがわかります。


義秋さんはというと、消防車で回っていたら、道の向こうに津波が見え、慌てて漁協事務所へ。
車を降り、2階の階段を昇るときには、乗っていた消防車が津波にのまれ、
グルグル回っているという危機一髪。
一晩避難して、翌日昼過ぎ、自宅を見に来た義政さんたちと義秋さんが再会できました。

画像+021_convert_20110419112856.jpg
★義秋さんが消防担当で乗っていた消防車。
道をはさんで左側にある漁協事務所の2階に逃げ込み、なんとか難を逃れました。


義政さんより・・・
カキ施設などはもちろん流されてしまいましたが、
15,000位の種ガキがどうにか残ったとのこと。
これは、漁協みんなの財産として、母貝として協同管理する方針。
今年の秋の出荷は無理だけど、来年の秋には少しは鳴瀬漁協で出荷できるかも。
今後、家や加工場を確保して再開できるのは早くて3年後になるかな。
その間に、俺たちのこと忘れないで!

忘れませんとも!
二宮さん個人のカキでなくても出荷できれば販売すると約束しました。
もちろん二宮さんのカキが復活するまで応援します。
そして、消費者からも忘れないよう、仕掛けを提案しました。
(仕掛けの詳細については、後日お伝えします。お楽しみにしていてくださいね。)

実質的な経営者の義秋さんより・・・
親父が築きあげたところまで、なんとか3年で戻って見せる!とのこと。

壊れた堤防や、加工場はじめ復活への道のりはまだまだ始まったばかりですが、
みなさん。どうかこれからも二宮さんを忘れずに応援してくださいね。



2011年4月15日

「福島と北関東の農家がんばろうセット」BS-TBS NEWS21にて紹介

注文受付をスタートした「福島と北関東のがんばろうセット」について
昨日と本日、BS-TBS「NEWS21」の取材を受けました。

昨日は習志野物流センターにて、野菜のピック作業。
そして、農産チーム長の太田のインタビューを撮影しました。
本日は、大地を守る会が検査を依頼している放射能汚染食品測定室にて
検査しているところを撮影しました。

明日。
4/16(土)21:00~21:54 BS-TBS「NEWS21」にて
取り上げられる予定です。

ぜひご覧くださいませ。

画像+006_convert_20110415174649.jpg
農産チーム長太田が習志野物流センターにて取材を受けているところです。

大地を守る会 齋藤史恵


2011年4月14日

Daichi wo Mamoru Earthquake Relief Fund

「大地を守る震災復興支援基金」の海外向け情報です。

Daichi wo Mamru Kai (hereafter Daichi) launched a fund
for Daichi's producer members suffering from damages
by the current earthquake and tsunami that hit mainly
northeastern part of Japan on March 11, 2011.

The fund is to be used for any support for the victims among
Daichi partners. It includes reconstruction of farming facilities,
houses of Daichi's partner famers, fishermen, livestock farmers
and the factories.

We will account for the fund spent in our publications including
 internet website.

Any amount of support is greatly appreciated.

Here are the information you need to know when you transfer money to the
fund.

Name of bank : Sumitomo Mitsui Banking Corporation
Branch : Roppongi Branch
Swift code: SMBCJPJT
Bank code: 619
Bank number: 0009
Address of the bank :6-1-21, Roppongi, Minato-Ku, Tokyo, Japan
Account number : 7464419
name of the account: Daichi wo Mamoru Earthquake Relief Fund
address of the account holder :
2nd floor, Dainisatsuki Bldg., 6-8-15, Roppongi, Minato-Ku, Tokyo, Japan
Tel number of the account holder : 03-3402-8841


Here is the excerpts from the rules of this fund (dated March 11 2011)

○Name of this fund
This fund is named "Daichi wo Mamoru Kai's Fund for victims by Earthquake &
Tsunami!"
(hearafter Fund). The office was set in the office of Daichi and the address
is as below.

Daichi wo Mamoru Kai
2nd floor, 6-8-15, Roppongi, Minato-Ku, Tokyo, Japan.

○Purpose of the fund
This Fund is for urgent rescue and reconstrucution of Daichi's partner
farmers, fishermen,
livestock farmers, factories and all the damages caused by the current
earthquake on March 11
2011.

○Activities
The Fund will do the following activities for the achievement of the purpose
(1) Urgent resucue and sopport of the victims
(2) Raising fund for the rescue and support of the victims
(3) Publication of papers to announce how the Fund is spent for the victims,
etc.
(4) Administration of the Fund
(5) Any other activities for the need of the victims

○Members
Members of this Fund agree with the purpose and participate in the
activities.

○Board Members
(1) Chairperson of the board of directors:  Mr Fujita, Kazuyoshi
(2) Vice chairperson of the board of directors: Mr Ohyama, Yoshimitsu
(3) Auditor: Mr Noda, Katsumi

○Fiscal year
Fiscal year starts from April 1st and ends March 31st next year.



2011年4月13日

【復興支援】大地を守る炊き出し支援隊渋谷から @岩手レポート

4月4日(月)~6日(水)まで、
岩手へ大地を守る炊き出し支援隊に行った市場開発グループの渋谷知征より
炊き出し支援の様子をレポートします。

渋谷によると・・・
実際に見る風景は想像を絶し、言葉を失ってしまった。
でも、出会った生産者は復興に前向きで、自分たちができることが何かと考えていました。
その姿をみて、まず自分ができることからはじめようと強く思ったそうです。

ちなみに・・・
のブログの写真のいちばん左側の男性です。

渋谷隊員が感じるままに書きつづったレポートをご覧ください。

大地を守る会 齋藤史恵
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市場開発グループ 渋谷知征

4月4日(月)10:30 本社出発

東北自動車道をひたすら走りました。
福島県を境に道が悪くなり、至る所に道を舗装した跡がありました。そこを走るたびにトラックが揺れます。
行きも帰りもですが、機動隊と自衛隊とタンクローリーの車両が多く
機動隊車は何十台も並んで隊列をつくり走っていました。
そんな光景が30分おきに見られます。
車両ナンバーは、大阪・愛媛・長野など、全国から機動隊が出動しているようです。
原発事故が一日でも早く収束してほしいと願いつつ、久慈市まで車を走らせました。

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宿泊した平庭山荘からの景色。
まだ雪が残っていて、白樺の木には雪が似合います。


4月5日(火)11:45 岩手県野田村の役所で炊き出しを開始

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野田村は岩手県久慈市の南に位置します。
野田村の死者数は37人。今でも避難所で生活している人は約380人います。
短角牛の牛丼と北浦軍鶏の汁物を400食用意しました。
1時間もしないうちに終了。
「美味しいよ」と食べていただく方々の笑顔が救いです。

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総合農舎山形村所長の木藤古さん。
牛丼と軍鶏汁の仕込みをしていただきました。
木藤古さん・岩脇さんをはじめ農舎の方々にはお世話になりました。


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炊き出しをした野田村役所前の光景。
海から300メートルくらい・・・。ほとんど何も残っていない。

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海から野田村の間にある防波堤は高さ13メートル。
その防波堤を超えて、村へ津波がやってきました。想像ができません・・・。

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野田村役所横のテーブルには、瓦礫から発見された写真、アルバム、卒業証書が並ぶ。
震災前まで笑ったり、悲しんだり、喜んだり、する生活がありました。
その光景に、ただただ黙るしかありませんでした。

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とても天気が良く、野田村前の穏やかな海。
この海が村を襲うとは、想像がつきません。

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野田村で炊き出し後、久慈市の二子漁協へ。
ここは以前、ウニの殻むき体験イベントでお世話になったところです。
津波でほとんど流されました。
左手の陸地から海へ堤防がありましたが、今はありません。

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同じく二子漁協。

~漁協の方のお話~
震災当日、港で作業をしていると強い揺れを感じ、津波を警戒して港の後ろの国道に避難。
地震から30分くらいして、海の引きもなくいきなり第一波。
想像以上に大きいため、国道を駆け上がり高台へ避難。
第二波、第三波と続き、ようやく波が引くと、港には何も残ってなかった。
「毎日変な夢を見る。未だに起こったことが信じられないですよ。
何から手をつけていいのかわからない。でも頑張らなくてはね・・・。」
それを聞いた僕は何も言葉をかけることができませんでした。


4月6日(水)8:00 久慈市から、天然わかめの産地、岩手県宮古市重茂漁港へ向かう。

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久慈市から宮古市へ南下。
途中宮古市の田老地区を通る。
国道を挟んで、左が海と町、右は山に向かって町が・・・ない。
右左見ても、瓦礫の山。山。
生活感がもちろんなく、瓦礫の山の中、自衛隊と重機のみが動く。

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宮古市の海から国道を挟んで三陸鉄道。線路は無残な姿。

重茂漁協に向かう途中の宮古市、この光景はどこまでも続く。
今でも宮古市は約4,860人が避難生活を続けている。


4月6日(水)11:00に重茂の役場到着

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重茂の集落は、現在約100人が4箇所に分かれて、避難所生活を続けています。
一か所で炊き出しを行なうと不公平になり、重茂の方の受け入れ態勢ができていないため、炊き出しは中止。
山形村で仕込んだご飯、お肉と軍鶏汁を発泡箱にいれて100食分。
米、大地を守る会従業員から集めた絵本、おもちゃ、服を今後それぞれの避難所に分配していただく予定です。
重茂は山に家が多く建っているため、比較的被害は少ないですが、それでも死者数は50人。
船も800隻近くありましたが、無事だったのは20隻もないそうです。
それでも天然わかめの漁ができるように、みんなで復興を目指していました。

現地の人たちはみんな同じことを口にしています。
「まさかここまで津波がくるとは・・・信じられない」
大きな防波堤を超え、何キロ先の陸地まで、かなりの高さの高台まで爪痕を残している被災地の
光景は想像を絶しました。
これが日本で起きている出来事なのか、本当に言葉が出てこない。
それでも現地の人は復興を目指してました。

「頑張ろう日本!」心から。



2011年4月11日

第2弾 海外から応援メッセージが届きました。

大地を守る会のつながりのある海外の方々より、第2弾の応援メッセージです。
応援どうもありがとうございます。


G. K. サンガットさん

(ネパール NGOラブ・グリーン・ネパール(LGN)の事務局)

大地を守る会とつながり:LGNは、長年の交流先でありDAFDAF基金の支援先

日本で起きた地震と津波により人々の命と財産が失われたことに対して
私たちは大きなショックを受けました。
日本の皆さんは今とても困難な自然災害に直面されていますが、
短時間に事態が落ち着き普段の生活に戻れることを祈っています。
大地を守る会の皆さん全てが安全無事でありますよう。

春田朋美さん

(韓国 日本より韓国へ嫁いだ平飼い養鶏家)

大地を守る会とつながり:ハンサルリム生協(韓国)が大地を守る会を訪問したときの通訳者

東日本大地震の後どうお過ごしですか?
大地を守る会の生産者の方達、消費者の方達 安全な生活を取り戻されたでしょうか・・・?
農家の方達が大きな被害を受けたのではないかと心配です。
日本の農業を憂える声が韓国まで届きました。
大地を守る会の皆さんも 色々な心配を抱えていることと思いますが、がんばってくださいね。



大地を守る会も協同ネットワークに入っている
NPO法人APLA(Alternative People's Linkaga in Asia)
が震災応援サイトをつくりました。

東日本大震災応援サイト

Beyond Borders


こちらもぜひチェックしてみてくださいね。

大地を守る会 齋藤史恵



2011年4月 7日

【復興支援】大地を守る震災復興支援基金の募集状況

大地を守る会では、このたびの地震被害に対して「大地を守る震災復興支援基金」の募集を開始しました。
早くも多くの義援金が集まりました!

ご協力いただいた金額は

54,789,933円4月6日現在)

ご協力いただきましたみなさまどうもありがとうございます。

義援金は、大地を守る会の被災生産者の復興支援金などに使用させていただきます。
今後、義援金の金額報告や支援レポートについては、こちらのブログ大地を守るを通じて、
みなさまに情報をお届けいたします。

引き続き、大地を守る震災復興支援基金にご協力よろしくお願いいたします。


大地を守る会 齋藤史恵


【復興支援】「福島と北関東の農家がんばろうセット」注文開始

4月4日より、福島県とその周辺の生産者を応援する「福島と北関東の農家がんばろうセット」の注文を開始します。
東日本大震災以降、福島原発事故が長期化するなか、市場では「福島県産」「茨城県産」と
いうだけで、出荷を停止していない野菜までもが売れなくなっています。
風評被害に合う産地を気遣う声や、その地域の野菜を買って応援したいという
会員さんとウェブストアユーザーの声に応えようと企画しました。

商品名:福島と北関東の農家がんばろうセット
価格:1セット 上限 1,200円
販売時期:大地を守る会宅配にて、4/4(月)より注文受付開始
       ウェブストアでは、4/14(木)より注文受付開始

セットに入る野菜:福島県、茨城県、群馬県産を中心に4~5品お届けします。
※国・行政による出荷停止品目はお届けしません。


福島・北関東の野菜は今が出盛りの時期ですが、
出荷規制がかかっていない野菜まで買い控えが続いています。
出荷予定だったものも、「福島県」というだけで市場にキャンセルされてしまって、
生産者が大切に育てた作物を捨てなければならない状況になっています。

みなさんは、小さなお子さんがいたりとそれぞれ感じることがあると思います。
ムリにお願いはしませんので、ご協力できる方にご購入いただければと思います。

義援金という協力方法もあります。
「大地を守る復興支援基金」は被災生産者の復興支援とそのための活動に使われます。

自分の責任ではない放射能の問題で苦しんでいる生産者の方々の被害を軽減するためにも、
大地を守る会の多様な震災復興支援にご協力をどうぞよろしくお願いいたします。


大地を守る会 齋藤史恵


2011年4月 5日

【復興支援】大地を守る会炊き出し支援隊 岩手へ

昨日4/4より、大地を守る会従業員6名と北浦軍鶏生産者の下河辺さんで
岩手の被害の大きかった産地へ炊き出し支援に行っています。
食材は総合農舎山形村にて仕込んで、被災者へふるまってきます。


紫波サービスエリアにて①_convert_20110405093642.jpg
左より、営業の渋谷、物流の村尾、水産の浅海、農産発注の前田。

被災地の子どもたちは学校も遊び場も今まで通りではなくなり、
多くのストレスを感じているということで、
その子どもたちへ子供向けのマンガ・本・おもちゃなどを大地を守る会従業員で集め、
お届けもします。

メンバーは気合い十分で、はりきっています。
後日、詳しい岩手の炊き出し支援のレポートをアップしますので、
楽しみにしてくださいね。

<炊き出し予定>
4月5日(火)二子漁協(久慈市)とOBF野田(野田村)
4月6日(水)重茂漁協(宮古市)


5日朝の景色_convert_20110405093820.jpg
今朝の久慈山形の平庭高原の風景。まだまだ冬景色です。
キレイな景色に見えますが、避難所を思うととても厳しい寒さです。


みなさんも参加できる被災生産者を応援できる企画を下記ご案内します。
ご協力いただけるとうれしいです。
............................................................................................................

大地を守る会では、消費者が「食べる」ことで被災生産者を応援することができる
取り組み「食べて復興応援プロジェクト」をスタートしました。
以下の3つの商品カテゴリーを大地を守る会の宅配、大地を守る会のウェブストアにて展開し、
それぞれ食材を食べることが何らかの被災生産者の支援となります。
「食べること」を「被災生産者の復興」につなげることで、消費者が消費者として、
支援できる道筋をつくりました。

<食べて復興応援プロジェクト該当商品>

1、復興支援セット(義援金付)
震災による物流事情の混乱で、商品の注文と供給のバランスが崩れています。
混乱により発生した余剰品を廃棄するのではなく、登録いただいた会員さんへ、
自動的に1~2品目をお届けします。
売上の3%は、「大地を守る震災復興支援基金」へ充当し、被災生産者の復興に活用します。

2、被災生産地の商品購入を呼びかけ
岩手県、宮城県、福島県、茨城県など、被災した地域の生産者が復興に歩み出しています。
商品を出荷できない生産者もいらっしゃいますが、
徐々に生産を再開している生産者が増えてきました。
そのような生産者の商品を消費者に届け、生産者の収入につなげることで、
被災生産者の復興を応援します。
被災生産者の商品購入を呼びかけることで、消費者とともに「食べる復興」を行ないます。
3月31日(木)より大地を守る会のウェブストアより販売しています。
また、大地を守る会の宅配では、4月25日(月)より注文を呼びかけます。

商品例)山形村短角牛(岩手県久慈市)、短角牛焼肉用(150g1,089円)など17品目

停電と断水が続き交通網も麻痺。牛に与えるひずポンプが使えず、
沢水や雪を与えています。
短角牛生産者は、被害が甚大だった沿岸部で炊き出し支援を行なっています。

3、義援金付き商品
特定の商品の価格に義援金を加算した「義援金付き商品」を4月中旬頃より
大地を守る会のウェブストアで販売開始します。
義援金の金額は商品名に明示し、すべて「大地を守る震災復興支援基金」へ充当します。
なお、4月下旬より大地を守る会の宅配でも取り扱いを予定しています。

商品例)【義援金200円付】ウェブストアの野菜セット「ベジタ」2,070円
     【義援金50円付】大地を守る会の低温殺菌牛乳 388円
     など7品目。随時増やしていきます。


大地を守る会 事務局 齋藤史恵



2011年3月28日

【復興支援】ツイッターに寄せられたsend your messageをご紹介

大地を守る会では消費者から被災生産者へメッセージを送る

消費者×生産者

send your message -声を被災生産者へ届けよう-

にて応援メッセージを集めています。

ツイッターでつぶやいていただいたみなさまに感謝して、

寄せられた応援メッセージを紹介いたします。

 

rino_ponさん

生産者の方の無事を知った時は、本当に本当に心から安堵しました。私個人に出来ることは限られていますが、今までの"感謝"、たくさんの"応援"の気持ちを込めて、大地を守る会の復興基金に募金します。皆さんの野菜や果物やお米や魚や...また会える日を待ってます!

 

mikanmikan333さん

被災地の大地を守る会の生産者の皆様へ、安全安心で環境にも配慮したおいしい食べ物をありがとうございます。更なる出荷規制の追討ち胸が痛みます。私達は待ってます。支援金も精一杯させて頂きます。どうか活路を見出して下さい。

 

leotamamさん

福島のわかばの会のみなさま。いつもおいしい野菜をとどけてくださりありがとうございます。地震や放射能に負けないで、がんばってください。おいしいお野菜、待っています。

 

asuka_t710さん

みなさんの魂の籠った命を食し育ちました。どんな考えがあっても、大地は一つながり、運命共同体。この苦難をみなさんとともに精一杯乗り越える術を考えたいです。大地の生産者の皆さんに感謝して。

 

michippe8_8さん

被災地の大地を守る会の生産者の皆様へ、いつもおいしい食材をありがとうございます。出来る限りの支援をしたいと思っています!また皆様のおいしい食材に会える日を心待ちにしています。

 

all4liamさん

大地を守る会の生産者の方へあなた方が心を込めて作った食べ物に出会い、本当に美味しいものを知りました。あなたたちの真摯な心は、食べ物を通して私たちにまっすぐ伝わって来ます。あなたたちは一人じゃない。消費者である私たちも、あなたとともにあります。

 

pikadomaniaさん

被災された生産者のみなさま子供の頃から大地の食べ物を食べて育ち、今は世代が変わって自分の子供に食べさせています。皆さんの野菜やお肉、お魚と寄り添って生きてきました。今度は私たちがお返ししていきたいです。これからも、ずっと応援しています。

 

yoshikoskzさん

生産者のみなさんが丹精込めて丁寧につくった食材を目にして、丁寧に食べなければ!寧に食べることは丁寧に生きることに繋がることなんだ!と教えてくれました。この気持ちを忘れずに、ささやかながらみなさんを応援します。

 

mofu_tgさん

被災地の生産者の皆様、いつもおいしい野菜やお米・・・たくさんの食材をありがとうございます。ささやかですが私にできる精一杯の支援をしたいと思います。もちろん応援もします!そして皆様の笑顔とともに食材が届けられる日を・・・待っています。

 

fuwasさん

こんな状況だけど、きっと未来はあると信じています。生産者の方たち、応援しています。私たちは大地の野菜を食べ続けます!

 

raichosさん

いつもおいしい食材を届けていただいて感謝している生産者や関係者の皆さんに、少しでも早く立ち直ってもらえるよう応援します!まずはもりもり食べる!

 

 

メッセージを寄せていただいたみなさまどうもありがとうございます。

このようなメッセージをいただき、大地を守る会従業員ともどもとても励まされています。

みなさまに支えられていることを感謝して、

被災生産者のみなさまに責任持ってお届けいたします。

 

引き続き、応援メッセージを集めています。

大地を守る会の公式ツイッター(@DWMK1975)をフォローし、

#dyells (ハッシュタグdyells)でつぶやきをお願いします。

/blog/report/2011/03/send-your-message.html

 

大地を守る会 事務局 齋藤史恵



1歳未満の乳幼児がいる家庭および妊婦を優先して水の販売を行います

浄水場で基準値を超える放射線量が測定された報道を受け、

大地を守る会では3月28日(月)注文分より、

1歳未満の乳幼児がいる家庭および妊婦のいる家庭を優先し、水の販売を行ないます。

 

母子手帳にて、確認を行ないます。

大地を守る会の宅配では、受注後の配送を行なうため、買い占め等の行為を未然に防止し、

必要としている方に適切に商品をお届けすることができます。

 

以下の項目に従い、確認を行ないます。

 

・優先するのは、1歳未満(2010年3月1日以降の生まれ)と妊婦がいる家庭です。

・注文時に、母子手帳の表紙を、メール、ファックス、配送員回収のいずれかの方法で提出していただきます。

 

1歳未満の乳幼児がいる家庭および妊婦家庭で、お水の入手がご心配な方は

以下にお問合わせくださいませ。

 

[お問合わせ]

・大地を守る会の宅配 会員の皆さま

会員サポートセンター

電話 043-213-5816(午前9:00~午後6:00 月~土曜(祝日可))

 

・大地を守る会の宅配 ご入会を検討の皆さま

ご入会サポートセンター

電話 0120-158-183(午前9:00~午後6:00 月~土曜(祝日可))

 

乳児のいらっしゃるママさんや妊婦さんは、とても心配な日々を送っているかと思います。

大地を守る会では、そのような方々にお水の提供を優先的に行ない、

安心な食生活をバックアップしていきます。

 

大地を守る会 事務局 齋藤史恵



2011年3月25日

【復興支援】海苔の生産者成清忠さんが支援物資を持ってきました。

大地を守る会で定評のある成清海苔店(福岡県柳川市)成清忠さんが、

なんと福岡から支援物資の海苔を抱えて本社(千葉県千葉市)にやってきました!

IMG_0489_convert_20110325184759.jpg

 

被災地の方への心遣いもあわせて、大地を守る会の職員の震災後の対応も気遣ってくださいました。

被災した生産者仲間のために少しでも力になりたいと

復興支援物資として海苔を提供していただきました!

そんな心意気の成清さんに励まされましたー。

ありがとうございます。成清さん(涙)

 

 大地を守る会 事務局 齋藤史恵



大地を守る会の生産者被害状況確認リスト(3/25現在)

3月11日(金)の地震発生から、大地を守る会ではすべての生産者の安否・被害状況の

確認をすすめてまいりました。

ご心配いただきましたみなさま。どうもありがとうございます。

3月25日(金)現在の状況をお伝えいたします。

 

大地を守る会の生産者被害状況確認リスト

/info/news/pdf/eq_seisanhigai110325.pdf

 

※このリストは基本的に商品担当者が、電話の聞き取りにより確認を行いました。

※「生産者の無事を確認」という表現が多数ありますが、無事と回答された生産者においても、

家屋、設備に被害を受けている方が多数いらっしゃいます。

 

リストを見てみるとガソリンの供給が厳しく、出荷ストップしていて困窮している状態が多いようです。

中には大きな被害がなく、避難対象者へのボランティアをしている団体もあります。

 

大地を守る会では、被災生産者の復興を応援する取り組みをしています。

大地を守る震災復興支援基金

消費者×生産者 send your message ―声を被災生産者に届けよう―

を通して、大地を守る会でも応援していきたいと思っています。

 

大地を守る会 事務局 齋藤史恵



【復興支援】消費者×生産者 send your message ―声を被災生産者に届けよう―

消費者×生産者 send your message ―声を被災生産者に届けよう―

 

大地を守る会の被災生産者へメッセージを届けてみませんか。

10万人を超える消費者が、日々、大地を守る会の食材を通じて生産者とつながっています。

現在、続々と被災した生産者への応援メッセージが大地を守る会へ寄せられています。

日々、食材を通じて、生産者と消費者はつながっています。

消費者の想いが、被災された生産者の復興への力になるよう、

声を届け続けていきたいと考えています!

  

ツイッターにて応援メッセージを集めています。

 

大地を守る会公式ツイッターhttp://twitter.com/DWMK1975

をフォローし、#dyells(ハッシュダグdyells)でつぶやきをお願いします。

 

 大地を守る会 事務局 齋藤史恵



2011年3月24日

【復興支援】大地を守る震災復興支援基金を3/28から開始します

大地を守る震災復興支援基金

 

大地を守る会では、消費者のみなさまからも被災生産者へ応援したいという強い要望があり、

このたびの地震の被害に対しての「大地を守る震災復興支援基金」をご用意することになりました。

お声をいただいたみなさまに深く感謝いたします。

「大地を守る震災復興支援基金」の募集を、会員のみなさまへは3月28日週の注文分から。

そして大地を守る会のウェブストアユーザー、非会員のみなさまへは下記の口座にて

義援金の募集をスタートします。

 

三井住友銀行 六本木支店 

普通口座:7464419

口座名義: 大地を守る震災復興支援基金

       (ダイチオマモルシンサイフッコウシエンキキン) 

 

大地を守る会直営店舗でも、募金箱を設置しています。

・カフェ「ツチオーネ」自由が丘店 
 住所:東京都世田谷奥沢6-25-10 
 電話番号:03-5706-0707

/cafeblog/


・日本料理店「山藤」広尾店
 住所:東京都渋谷区広尾5-4-11 ベルナハイツA棟2F 
 電話番号:03-5795-2683

http://www.yamafuji.net/


・日本料理「山藤」西麻布店
 住所:東京都港区西麻布4-5-8 La西麻布3F 
 電話番号:03-5467-5622

 http://www.yamafuji.net/

 

ご協力いただいた義援金の使用用途は、大地を守る会の被災生産者の復興支援などに使用いたします。

また義援金については、今後ホームページや会報、本ブログなどを通じて随時報告いたします。

みなさまのご協力をどうぞよろしくお願いいたします。

 

大地を守る会 事務局 齋藤史恵



【復興支援】総合農舎山形村へ、第1弾支援物資(久慈市)

 大地を守る会、久慈市、JA新いわてで地域おこしのために設立した「総合農舎山形村」。

岩手県久慈市山形町(旧山形村)にあり、大地震により沿岸部は甚大な被害を受けました。

幸いにも短角牛やホウレンソウ、シイタケなど大地を守る会の生産者は、難を逃れ、全員無事でした。

 

山形町のお付き合いは1981年から。

1975年設立の大地を守る会では、最初野菜や米を扱っていましたが、

安心できるお肉がないか探していたところ、縁あって、山形町と出会いました。

広々とした牧場でのびのび育ち、赤身のおいしい短角牛は大地を守る会のコンセプトとぴったり。

3頭の取引から始まり、現在では約350頭を取り扱っています。

また、消費者の交流もさかんで、毎年夏休みに消費者会員の家族が山形町を訪れています。

そんな顔が見え、心がつながる関係を大事にした交流は1982年から毎年続いています。

http://www.nousya.jp

そんな長年のお付き合いから生まれたのが「総合農舎山形村」。

山形町の食材を中心とした加工品を製造するために1994年に設立されました。

 

各地でガソリン不足や高速道路の不通が発生していますが、

総合農舎山形村でも、今回の大地震により、配送が凍結した状態が続いてしまっていました。

そんな中、なんと自力で食材を納品しよう!と木藤古所長が自社トラックで一晩(14時間)かけて、

岩手県久慈市から、千葉県習志野市の物流センターにやってきました。

110319木藤古&大向さん.jpg

左が総合農舎山形村の大向清勝さん 右が木藤古修一所長です。

習志野物流センターに到着し、食材を届けてホッとした表情です。

 

帰りのトラックには、地元久慈市から支援要請のあった物資を急遽、

埼玉と千葉の農家、そして大地を守る会の従業員に呼びかけ集め、

BOXティッシュペーパーや下着、歯ブラシ、衛生用品などダンボールで約20箱を積んで帰ってもらいました。

 

来るときは満タンだった燃料も習志野では給油できず、

苦戦しながら、原料用の湯田牛乳をピックアップして岩手県久慈市に帰って行きました。

こんな大変な中でも、パワー全開の木藤古所長と大向さん。

畜産水産グループ長吉田も、熱く熱く見送ったそうです。

 

そしてまた、あらためて大地を守る従業員で岩手県久慈市への支援物資を集めました。

ジャーン!

IMG_0486_convert_20110324105434.jpg 

 歯ブラシ、下着、衛生用品など段ボール計7箱ほど集まりました!

今週末、今度は畜産水産グループ長吉田がトラックで運びます。

その様子は、後日ブログにアップしていきます。

ぜひご覧くださいね。

 

大地を守る会 事務局 齋藤史恵 



2011年3月23日

東北地方太平洋沖地震の復興支援情報について

東北地方太平洋沖地震により、多くの方の尊い命が失われたことに深い哀悼の意をささげます。

被災された方々へのお見舞いとともに、一日でも早い復興を心より祈念いたします。

大地を守る会では、「生産者と消費者をつなぐ」という役割を担う団体であるとの想いをいっそう強く持ち、

被災地・被災者・被災生産者のために支援活動を行ってまいります。

 

私ごとですが、地震発生前日より、私の地元福島県いわき市に帰省していました。

3月11日14時46分、体験したことのない突き上げるような大きく長い揺れに、

母と震えながら手を取り合い、揺れがおさまるのを待ちました。

屋根瓦が落ち、地震で倒壊してしまった家、津波で被害を受けた家を目の当たりに

大きなショックを受け、さらに続く余震と闘いながら、どうかおさまるように願っていました。

そしてそんな恐怖と闘う中、福島第一原発の爆発。

目に見えない放射能のさらなる恐怖を感じました。

あの大地震から12日たった今でも、福島第一原発周辺の住民は被災が続いている状態です。

今では、私は東京にいますが、まだ私の地元で頑張っている友人、知人がいます。

そんないち被災者として、東北地方太平洋地震で被害を受けた方々の力に少しでもなりたいと

強く思っている私齋藤より今後、大地を守る会の支援情報を

こちらのブログで随時報告していきますのでどうぞよろしくお願いいたします。

 

大地を守る会 事務局 齋藤史恵



2011年2月10日

2/26(土)、TPPに反対するお百姓さんの座談会を開催。

うっしーこと牛島真也です。

 

今日はTPPに反対するお百姓さんの座談会開催の紹介をします。

ここのところ、メディアの報道もやや落ち着いてきたものの、新聞、テレビ、雑誌など、

毎日どこかで見かける「TPP」問題。

 

報道を見ていると、「賛成派の経済界」、「反対派の生産者」というような印象を持ちますが、

実際には「どのような影響があるのかわかりにくい」という人も多いかと思います。

まずは、「最も影響を受ける」と言われている農家の方のお話を聞いてみませんか?

くわしくは、以下。

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
あたり前に生きたい、ムラでも、マチでも
 TPPでは生きられない! 座談会
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 TPP(環太平洋連携協定)というのをご存知ですか。まだ正体のよくわからないこの妖怪がわたしたちに襲いかかろうとしています。

 もともとは2006年に発効したニュージーランド、チリなど4カ国の小さなFTA(自由貿易協定)だったものが、新たにアメリカ、オーストラリアなど数カ国が参加を表明したため「バスに乗り遅れるな」とばかり菅首相が飛びつき、財界や大手マスコミが政府の尻を叩き、その賛否を巡っていまや大論争となっています。

 それぞれの家庭にそれぞれの事情や都合があるように国や地域にとってもそれは同じです。相手の立場に配慮して協議をすすめるのが貿易交渉ですが、TPPは例外なき自由化を強引に進めようとするものです。菅首相はこれに参加することを、明治維新、敗戦に次ぐ「第三の開国」と述べました。

 これが実行されたら、コメをはじめとして畑作物、乳製品から沖縄のサトウキビまでほとんどが輸入物に置き換わり、食料自給率は14%まで低下すると農水省は試算しています。これは地域の崩壊を意味し、人が暮らし続けることができるバランスのとれた社会としての「日本」の終わりを意味します。

 マスコミの一部は「牛丼が200円になる」とはしゃいでいますが、労働力も自由化され、際限のない賃金水準まで下がりつづけ、安い牛丼すら食えなくなることを覚悟しておくべきでしょう。ワーキングプア、非正規社員はふえつづけ、農村からの離村者なども含め、都市に失業者があふれることにもなりかねません。

 いったい誰のための自由化でしょうか。私たち農民はもとより、多くの人たちにとって、なんのメリットもありません。どうか、みなさん。この愚挙、この暴挙を阻止するために、私たちと共に立ち上がってください。

 2月26日に全国の百姓が東京に集まり声を挙げます。多くのみなさんの参加を呼びかけます。
  

  【とき】2月26日(土)午後1時~5時
       ※ 終了後は経団連へのキャンドルデモ(5時30分に錦華公園集合、キャンドルは各自持参)

  【ところ】明治大学リバティータワー2階1021教室
        JR中央線・総武線、東京メトロ丸ノ内線「御茶ノ水駅」下車徒歩3分
        東京メトロ千代田線「新御茶ノ水駅」 下車徒歩5分
        都営地下鉄三田線・新宿線、東京メトロ半蔵門線「神保町駅」 下車徒歩5分

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【プログラム】

■基調講演 
 
◎中野剛志さん(京都大学大学院工学研究科(都市社会工学専攻)助教)
〈プロフィール〉  
 1971年生まれ、東京大学教養学部(国際関係論)卒業。通商産業省(現・経済産業省)入省、2003年よりエディンバラ大学留学、2005年博士号取得。経済産業省産業構造課課長補佐等を経て現職。TPP問題については反対の立場を鮮明にあらわし、新聞、ネット上などで反対論を展開している。著書に『自由貿易の罠』(青土社,2009)、『考えるヒントで考える』(幻戯書房,2010)、編著に『成長なき時代の「国家」を構想する―経済政策のオルタナティヴ・ヴィジョン―』(ナカニシヤ出版,2011)などがある。

◎自由化と闘う韓国農民からの報告(全国農民会総連盟・郭吉子政策局長)
 
■TPPやグローバリゼーションの影響を受ける多くの人たちからの3分間スピーチ
     
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【主  催】 TPPに反対する人々の運動実行委員会

【共同代表】 山下惣一(佐賀・百姓) 、菅野芳秀(山形・百姓)、 天明伸浩(新潟・百姓)

【問い合わせ先】
  平和フォーラム事務局内 市村
  Tel:03-5289-8222 Fax:03-5289-8223 Email:ichimura@gensuikin.org

★全国のみなさんからのメッセージを募集しています。ムラでもマチでも当たり前に生きたい、という当たり前の思いをぜひお寄せください。集会で参加者へ配布し、共有したいと思います。
  宛先:E-mailあるいはファックスで上記問い合わせ先へ。200字以内でお願いします。

★集会へ賛同していただける団体・個人を募集中です。上記の問い合わせ先まで連絡をお願いします。
 (賛同金は不要ですが、カンパは大歓迎!です。 下記口座へよろしくお願いします。)

  <振り込み口座>  カンパをお願いします
  ゆうちょ銀行
  口座記号番号 00170-4-457096番 「TPP反対連絡会」

☆最新情報は下記サイトをご覧ください
http://www.geocities.jp/yaoyahyakusho/muramachi/home.html

 



2011年2月 7日

映画「こつなぎ 山ををめぐる百年物語」の成田上映会のお知らせ

(byふーみん)

 

大地を守る会の生産者である三里塚酵素の会堀越一仁さんより

映画「こつなぎ 山ををめぐる百年物語」の成田上映会のお知らせをいただきました。

ぜひこの機会にご覧くださいませ。



岩手県北部にある小繋(こつなぎ)という一つの山村での日本の山と人を巡る深遠なドキュメント。

何百年も村人たちの生活と共にあり皆のものだった山が、

明治の地租改正によって、一人の名義になり、

それが売買されて村人の立ち入りを禁止されました。

「山は誰のものか」

以来、村人たちは山の使用・管理、所有をめぐって、長く困難な闘いを強いられました。

昭和30年代半ば、この村を取材して残った貴重な記録資料をよみがえらせ、

7年の歳月をかけて一本の映画にしました。

映画「こつなぎ」の上映会を成田にて実施します。

■上映日:3月6日(日)
①時間14:00-16:40 成田国際文化会館小ホール
②時間18:15-20:40 下総公民館多目的ホール
■参加費:1,000円(高校生以下無料)・事前予約のみ
■主催:成田有機の里
■お問合わせ先:おかげさま農場TEL0476-73-7566

 

こつなぎ上映実行委員会

http://blog.livedoor.jp/kotsunagi/

 

大地を守る会 事務局 齋藤史恵



2010年12月25日

玉ちゃんひさびさに文化放送に登場!

うっしーこと牛島真也です。

 

先日の虎ちゃんのブログで、12/5の「たまなびファーム」訪問レポートがありました。

12/5たまなびファーム訪問レポート

 

12/17(金)の文化放送「しろバラ」の放送では、その時の報告がありました。

なんと、この日のゲストは、玉ちゃんこと玉川美沙さん!

 

これはご挨拶に伺わねば!ということで、虎ちゃんとうっしーの虎牛コンビで文化放送に行ってきました。

 

  torainqr.jpg 

      放送前、台本と自分の手帳を見ながら、なにやら真剣な表情の虎ちゃん

       (今日の出演予定はないはずなんですが...。)

 

番組では玉川さんご自身の近況報告があったほか、
菅野アナ、アシスタントの有馬香さんから「たまなびファーム」の近況と訪問報告があり
ました。


番組スタッフが種まきをして、リスナー代表が草取りをした大豆は無事に?!実をつけて、

無事に収穫を迎えました。

(角掛さんはじめ、ヤマキスタッフの皆様、日々目を配っていただきありがとうございました!!)

あとは、集大成の味噌づくりを迎えるのみです!


訪問の様子は番組公式ブログでも紹介されています。


しろバラ番組ブログ

 

また、番組終盤に、リスナーの方から以下のようなおたよりが紹介されました。

「玉川さんの番組で大地を守る会の冊子をいただきました。
その中に、昔、お見合いした相手を見つけました。
その方は農業をされていて、何度か文通をする間柄でした。
残念ながらご縁がなく、結婚にはいたりませんでしたが、
お元気でいることを思いがけなく知ることができ、とてもうれしかったです。」

人っていろんなところで繋がっているんだなということを実感しました。


すかさず、玉ちゃんから、
「それって、虎ちゃんのことじゃないの~?! うっしーとか!」
という突っ込みが入っていましたが、どっちも違います()

 

tamachanto4nin.JPG

          菅野アナ、うっしー、たまちゃん、虎ちゃん、有馬香さん

 

★集大成の味噌づくりですが、新年2011年の3月5日(土)にリスナーを集めて開催予定です。

こちらについては、あらためて虎ちゃんから報告させていただきます。

 

大地を守る会事務局・牛島真也



2010年12月16日

六本木ヒルズで「meccオーガニックトーク」

       うっしーこと牛島真也です。

 

遅くなりましたが、イベントの報告です。

11月19日(金)六本木ヒルズで「meccオーガニックトーク」が開催されました。

  20101119mecc002.jpg 

主催は、大地を守る会も会員となっているみなと環境にやさしい事業者会議(mecc)。

毎年開催している「企業と環境展」の今年の目玉プログラムのひとつです。

 

20101119mecc015.jpg 

 当日、トークの様子は「USTREAM」で生中継されました。

 

    20101119mecc019.jpg 

コーディネーターは、オーガニックコンシェルジュの岡村貴子さん。

 

20101119mecc 011.jpg

トークゲストは、大地を守る会職員で野菜ソムリエの小島潤子さんと、らでぃっしゅぼーやの潮田和也さん。

  

大地を守る会とらでぃっしゅぼーや。

オーガニック宅配業界を引っ張る両雄?!ですが、意外とこうした場で一緒になることは少なく、とても新鮮なイベントでした。

偶然にも両社ともレシピ本を発売したばかり。

 

岡村貴子さんが、大地を守る会とらでぃっしゅぼーやさんそれぞれの取組みについて、いろいろ聞き出してくださいました。

 

20101119mecc007.jpg

小島さんは「50分間もトークできるかな...」と不安そうでしたが、堂々とした話しっぷり?!でした。

  

「USTREAM」での中継の様子は、今でも見ることができます。

ぜひ見てみてくださいね。↓

USTREAM「meccオーガニックトーク」

 

大地を守る会事務局 牛島真也 

 



2010年11月10日

「神泉・畑の樂校」に行ってきました!

とらちゃんこと虎谷健です。

11月6日の土曜日、埼玉県神川町にある「畑の樂校」の畑に出かけてきました。

2か月前の猛暑が信じられないくらいに着実に寒さが増してきました。

紅葉も見ごろを迎え、関越自動車道は大渋滞!30km以上の渋滞に「途中まで来たのですが...今日

は帰ります。」という方もいて残念!

前日の金曜日の天気予報で「週末は天候にも恵まれ、絶好の紅葉を楽しめるでしょう。」などと

言っていたせいでしょうか?

お願いですから外出を煽らないでいただきたい!と思う今日この頃でございます。

 

 

1CIMG0463.JPG

すっきりしてしまった畑の様子です。手前にあるのは収穫して乾燥させていたゴマです。

 

 

2CIMG0471.JPG

人参です。8月の種まきの時に雨が全く降らず、発芽しなかったため遅くに蒔き直しをしました。

寒さが増してこれからどこまで育つか心配ですが間引きをして成長しやすくしてあげました。

 

 

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レタスと奥に見えるのは大根です。

こちらは順調に育っているようです。

レタスは葉が巻き始めると霜に弱く、葉の表面がはがれて浮いた様になってしまいます。

今回収穫したレタスは状態が良かったのですが、次回まできれいな葉を保っているでしょうか?

大根も間引きをしっかりしてあげました。

寒さが増して来ると生育が止まってしまいますので今からどれだけ大きくできるかが勝負です!

間引きをして葉全体に陽が当たるようにしてあげました。

育ち切った大根は葉を残して土で覆ってやればそのまま畑に置いておくこともできます。

葉は枯れてしまいますが大根本体は大丈夫です。天然の冷蔵庫ですね。

 

 

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キャベツとなぜか1つだけ白菜が混じっていました。

防虫のネットを前回外してしまったため虫にたくさん食べられてしまいました!

ちょっと油断してしまったようです。やはりある程度寒さが増して虫の活動が止まるまではネットは

必需品です。

なぜか1つだけ混じってしまった白菜は虫に食われるより早く成長しています!

次回は頭をしばって冬越しに備えてやります。

 

 

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長ネギです。こちらも順調ですね!乾燥に強い長ネギは今年の猛暑でも元気でした。

 

 

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アスパラガスです。葉は見事に枯れていました。

このあと地上部分をざっくりと切り取ってやりました。来年の春にはまたアスパラガスを楽しむ

ことができますね。

でも年々アスパラの茎が太いものができてしまいます。

市場で流通しているサイズの茎が取れる期間ってとても短い事に気がつかされます。

同じサイズのアスパラを出荷するために農家さんはたくさんの株を育てなくてはいけませんね。

アスパラガス自体は一度植えれば7年くらいは続けて収穫できるのですが。

 

 

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夏と違ってのんびりムードが漂い、ひなたぼっこでもしているように見えます。

草との戦いも終わりましたし、さつまいも等の重量物の収穫もなくなりました。

 

 

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本日のメインイベント、ゴマの収穫です。

1か月ほど前に収穫して農家さんの軒先で乾燥させてもらっていました。

シートの上で逆さにしてたたくとゴマがこぼれ落ちてきます。貴重な国産ゴマ。みんなで分けました。

 

 

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この時期、神川では夜桜見物ができます。「冬桜」という春と秋に花をつける桜をみることができ、

11月いっぱい城峰公園ではライトアップをしていますので見に行ってきました。

 

 

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紅葉も始まっていました。

桜の花とモミジの紅葉。面白い取り合わせでございます。

 

大地を守る会 交流局 虎谷健



2010年10月21日

酒井久和さんのさつまいも畑に行ってきました。

とらちゃんこと虎谷健です。

三里塚微生物酵素の会の皆さんの畑でさつまいも収穫体験を行った翌日、

香取市の酒井久和さんの畑にお邪魔して畑のお手伝いとさつまいもの収穫体験を行って来ました。

 

 

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挨拶をする酒井久和さん。

生産者グループとのお付き合いが増えている中で少数派の個人農家さんでございます。

お宅も立派で作業小屋も大きい!我が家より大きいですな。

今日は一日よろしくお願いいたします!

 

 

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まずは大根畑に出かけて大根の間引きを行いました。

間の1株を抜いて株間を広くしてあげる作業です。それにしても広い!

間引いた大根は皆さんに持ち帰っていただきました。

間引き大根は食べておいしいのですが難点はすぐにしおれてしまうこと。宅配では扱えません...。

間引き大根を楽しめるのは畑に来た方の特権ですね!

 

 

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主にご夫婦で農作業を行っている酒井さん、お手伝いすることはたくさんあります!

大根の間引きを行った後は長ネギの土よせ作業を行いました。

長ネギは成長に合わせて土を茎にかけてやると白い部分がどんどん伸び、お馴染みの

長ネギの姿になります。

ある程度大きくなった長ネギは機械を使って土を寄せる事ができますが、まだ苗が小さいうちは

手間をかけてやらなくてはいけません。

足を使って葱に土をかけ過ぎないように注意しながら土を寄せてやります。

う~ん、内腿が筋肉痛になりそうです。

 

 

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地道な作業ですが大勢で行うと早い!1時間ほどで作業が終わりました。

丁度お昼になりましたのでお弁当を広げてお昼休みです。

 

 

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酒井さんの畑の野菜で作ったけんちん汁を出して頂きました。

皆さん、どんどんお代わりしてくださいね~。

 

 

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間引き大根もごま油で炒めて油揚げをちらして立派な一皿ができあがりました!

 

 

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午後はいよいよ本命のさつまいも掘り!っと意気込んでいたら

「ごぼう抜いてみる?」と酒井さんから提案が。

「ごぼう抜きなんて、大変...。」とちょっと後ろ向きだった虎谷ですが、希望者多数でスゴイ人気です!

酒井さんの畑は土も柔らかくて思ったより簡単に抜くことができました。

  

 

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この時期の酒井さんの畑は楽しい事がいっぱいです!

こちらの畑では落花生を乾燥させていました。下を見ると株から落ちた落花生が点々と・・・。

「これ、拾っていいですか?」と酒井さんに聞くと快く了解!

「落ち穂ひろい」ならぬ「落ち落花生ひろい」も体験。拾った落花生は皆さんのお土産になりました。

 

 

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お待ちかねのさつまいも掘りです!どんどん掘ってください!

 

 

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ちなみにこちらは酒井さんのお宅と畑の全景です。

家に隣接してこれだけ広い畑があるっていいですね!農作業がはかどりそうです。

それにしても空が広い!

天気が良いと「ぶるぅぅ~すかいっ!」と叫びたくなるほどの空の広さでございます。

 

 

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掘り取ったさつまいもをトラックに載せて作業終了!お疲れ様です!

農家さんのお宅に必ずと言って良いほどある軽トラック。

狭い道でも入っていけて荷物もどっさり積める働きものであります。

おまけに2シーター、ミッドシップ、4WD、とまるでスポーツカーのような装備でございます。

 

皆さんのおかげで作業がはかどりました!お疲れ様です!

参加された皆さんには「もう、いや!」というほどの間引き大根をお土産に持って行っていただきました。

ご近所さんにも配ってあげてくださいね!

 

 

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酒井さんの畑におじゃまする時はいつもきれいな夕日に見送られて家路につきます。

今回も夕日がきれいでした。秋でございます。

畑のお手伝い企画は「子ども連れで役に立つかわからない...」と敬遠されてしまう方も多い様ですが、

大地を守る会の畑のお手伝いはきついだけのお手伝いはお願いしません!

メニューにちょっとひと工夫加えて、平日はお仕事で頑張っている皆さんが「今日はいいリフレッシュが

できたな。ちょっとだけ疲れたけど気持ちいい日だったな!」と思ってもらえるような内容にして

いますし、子どもさんがいても大丈夫な内容にしていますので「援農」という言葉にひるまずに

応募して下さい!

 

大地を守る会 虎谷健



2010年10月15日

自然耕房さんに訪問会の打ち合わせに行ってきました。

とらちゃんこと虎谷健です。

10/4「神泉・畑の樂校」で畑作業をした後、少し足を延ばしてお隣・群馬県の赤城山山腹にある

きのこ屋さん「自然耕房」に、11月14日(日)に行われる訪問会の打ち合わせに行ってきました。

 

 

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自然耕房の社屋の前で。佐藤社長さんです。

自然耕房は「じねんこぼう」と読み、佐藤社長のこだわりである自然光(しぜんこう)を使った

マイタケ栽培をする工房であることにかけた名前です。

 

 

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自然耕房のある赤城山南麓は日照時間の長い晴天の日が多い土地です。

冬、日本海側からやってきた雪雲が赤城山に到達する前に雪を降らし終わるため、

冷たく乾燥した北風、「赤城おろし」が吹くわけです。

その晴天の多さを活かした装置がマイタケの栽培施設の屋根にあるカプセルのような

「太陽光自動追尾式採光機」です。

太陽の動きを自動的に追いかけ施設内にたくさんの太陽光を取り入れます。

ソーラーパネルも奥に見えます。自然の恵みを最大限に活かしたマイタケ栽培ですね。

 

 

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施設内のマイタケの様子です。

自然耕房さんのマイタケは肉厚で味もしっかりしています。虎谷はバターでさっと炒めてちょいと

ベーコンを散らして食べるのが大好きであります。

虎谷は実は無類のきのこ好き。食べるのも好きですが野生のきのこを探して山を歩くのも大好きです。

秋も深まるこの時期は野生きのこも盛んに発生しますので、雨が降った後に晴れて気温が上がると

山に行きたくてウズウズします。

虎谷のきのこ探しのフィールドは富士山山麓です。日本でも有数のきのこの産地で国立公園なので

私有地を気にすることなくきのこ探しが楽しめますし(※鑑札の購入は必要です)

標高差があるので長い期間にわたって様々なきのこ探しが楽しめます。

樹海に踏み込むのはちょっと勇気がいりますが、方向を見失わないように細心の注意を払い

野生動物の気配に気を配りながら(クマなどもいますから...)の山歩きは、五感が研ぎ澄まされて

野生に戻ったような感覚です。

でも、そんなハードな山歩きなどしなくても皆さんがお住まいの近くにある公園などでも食用きのこが

見つかることもあるんですよ!

 

ちなみに、食べる際には

・知っているきのこしか口にしない

・経験者のアドバイスを必ずもらう

といった注意が必要ですが、お散歩の途中でちょっと落ち葉の周りを気にしてみてはいかがでしょう。

きのこ図鑑があると散歩がさらに楽しくなりますよ。

 

 

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こちらはシイタケの原木栽培です。すごい量ですね!

きのこには派手さはありませんがとってもピースな生き物ですね。

自然界での役割は、倒木や動物の死骸を分解して土に返す縁の下の力持ちです。

また、栽培を行えば広葉樹を利用しますので樹木の更新に役立ち、様々な里山の生き物を育む

雑木林の維持につながります。

栽培施設をつくったとしてもそれほど大きな施設を必要としないので、大規模な開墾も伴なわず

自然にやさしい農業と言えるかもしれません。

開墾どころか、そのまま森の中でも栽培できてしまうのですから!

 

きのこも食べ方によってはボリュームがあるのであまり肉を食べなくてもお腹が満足してくれます。

肉を控えられる事からも生き物にやさしい食物かもしれませんね。

生いたちからしてとってもピースなきのこでございますが、自然耕房ではさらに資源をとことん

使い切り無駄を出さないことに努めていて、訪問会ではその取り組みを皆さんに紹介したいと

考えています。

 

 

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シイタケ栽培で使い終わった後のほだ木です。

通常なら産業廃棄物?でもそのまま廃棄はしません。

皮を取り除いた後に砕いてマイタケのポット栽培用の菌床に生まれ変わります。

マイタケを栽培した後はヒラタケ系のきのこ栽培、それが終わったら腐性性きのこの栽培...

最後は堆肥として近隣の農家さんに引き取られていく、、、と繰り返し活用されます。

 

 

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白いビニルのロールはマイタケの菌床栽培の後に出た廃棄物。この使い終わったビニルもゴミになりません。栽培施設の温度調整のための熱源として使われます。

 

 

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菌床製造の際にはがされるほだ木の皮だけは利用価値がない...と思ったら、カブトムシが

たくさん卵を産んでいました!訪問会の最大の楽しみができました!

訪問会では子どもたちに幼虫探しもしてもらいますのでお楽しみに!

 

太陽や雑木林の恵みをきのこ栽培という形で上手に活用している自然耕房さん。

他にも高齢者の雇用や軽度の障害がある方の雇用、地場産品の直売所経営などにも積極的に

取り組んで地域全体で元気になろう!と頑張っていらっしゃいます。

きのこと同じくピースな会社でございますね。

 

大地を守る会 交流局 虎谷健



2010年10月14日

実りの秋です!神泉・畑の樂校に行ってきました。

とらちゃんこと虎谷健です。

いよいよ10月に入りました。食欲の秋ですね!

今年は猛暑の影響で果物が不作だったり、秋冬野菜の出荷に影響が出そうだったりと、

素直に実りの秋を喜べないのですが、それでも気候もよくなり、ほっと一安心ですね。

 

2週間に一度のお約束、埼玉県神川町にある畑の樂校の畑に出かけてきました!

 

 

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畑に向かう途中の本庄市ではお米の収穫が始まっていました。

晴れた土曜日、家族や親戚が集まって稲刈りを行っていました。う~ん、実りの秋を実感!

 

 

16CIMG0189.JPG 神泉に到着すると何と、桜の花に迎えられました。

神泉の名物は「冬桜」。春と冬の2回花をつける珍しい桜です。

何でも他の地域に移植してもうまく花をつけないそうです。

10月の上旬なのにもう花をつけているんですね!毎年11月初め頃には「冬桜まつり」という催しが城峰公園という山の方で行われます。夜はライトアップされてきれいですよ。

陽が落ちて気温が下がって白い息を吐きながら桜を見ていると「もうすぐ春だなぁ~。」と、一瞬

錯覚に陥ります。 ※今年のライトアップ期間は11月1日~12月5日まで。16:30~19:00です。

 

 

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畑の様子です。まだまだ夏のような日差しですが風がすずしく秋を感じます。

そろそろ大豆の実が膨らんで枝豆として食べても良い頃なのですが...。

 

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何と、大豆の実が全く入っていませんでした!

花が咲いて実を付ける時期に今年は全く雨が降らなかったため、実を太らせることができなかった

ようです。

「花が咲いたら水をたっぷり与えること」という大豆栽培の常識を実行できなかったのではありますが、

ここまで実が入らないとは・・・。

他の鞘も調べてみましたがほぼ同じ状態でした。

 

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残念ながらこれ以上待っても実が太る見込みはないため全部抜いてしまいました。

抜いた大豆は堆肥にして畑に戻します。山になった大豆に乗って遊ぶ子どもたち。落ちるなよ~。

 

 

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この夏の猛暑&乾燥で大豆はお手上げでしたが乾燥の好きな長ネギは順調そのものです。

土よせをしてあげましたがちょっと土をかけ過ぎ...。葉の分岐部分は出してあげないといけません。

 

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こちらも乾燥が大好きなゴマです。こちらも順調!

この日、収穫をして生産者さんの納屋に干させてもらいました。

乾燥して実がはじけるのを待って集めます。

ゴミと分けるのが大変なのですが、貴重な国産ゴマです。大切に食べよう!

 

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前回定植したレタスの苗もうまく育っています。いもむし防止のネットも今回外しました。

虫に食べられるより早く成長してね!

 

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ナスです。前回、木を弱らせないために根と茎をカットして木を休ませました。

また枝が伸び始めています。もうしばらくナスの収穫を楽しめそうです。

 

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夏野菜の代表、モロヘイヤ。大きくなり過ぎて茎が支えきれなくなっています。

葉の色がさえません。そろそろ元気がなくなってきたようです。

 

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こちらは蒔き直しをした人参です。

9月中旬から雨がそこそこ降っているので発芽はうまく行ったようです。

なかなか人参はうまく育ってくれていないので「今回こそ!」と期待がかかります。

こまめに間引きしてあげなくてはいけませんな。

 

 

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大根の発芽もうまくいったようです。

こちらも間引き菜を楽しみながら大きく育てたいです。

ちなみに大根の間引き菜は食べるととても美味しいのですが、収穫して数時間でしなびてしまう

のでお店に並ぶことは皆無です。畑で作業をした人だけが楽しめる美味しさですね。

 

 

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白菜の苗を定植しました。畑は秋冬野菜の様相にどんどん変わっていきます。

 

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さつまいもの試し掘りをしてみました。

結構大きく育っていたのでイノシシの被害を受ける前に一部を収穫することにしました!

 

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さつまいもの収穫の様子です。

大豆がなくなりさつまいもも収穫したので畑全体がすっきりしてきました。様相が一気に変わりました。

これからの季節は雑草取りや虫の害からも解放され、収穫物が増え、畑に来る事が楽しくなる時期です。

5月下旬頃から4ヶ月間ずっと草取りや暑さに耐えてきたご褒美ですね。

どんどん秋が深まり寒さも厳しくなってきますが畑の作物はまだまだ成長を続けます。

その様子をご報告してゆきますのでお楽しみに! 

大地を守る会 交流局 虎谷健



2010年10月 6日

「神泉・畑の樂校」に行ってきました!

とらちゃんこと虎谷健です。

9月11日に銀座三越に大地を守る会のお店が開店し、そのお手伝いに行っていたため

ブログの更新が遅れてしまいました。 

銀座三越の地下2階に大地を守る会の食材で作ったお惣菜が買えるお店が、

地下3階に青果物や加工品などが買えるお店がオープンしました。

銀ブラの際にはぜひお立ち寄りください!

 

 

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平日雨の夕方の三越デパート外観です。こんな天気なのに人通りが絶えません!

9階には芝生があるフリースペースがあり、天気の良い日は食品フロアで買ったお弁当を食べる

家族連れや奥さま方でいっぱい!皆さん楽しそうです。

・・・考えるにデパートとは女性の方々の ディズニー●ンドですな!

 

 

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賑やかな銀座を離れて神泉の畑にやってきました!ほっとしますね!やはり土の上はいいです。

足の裏が痛くなりません。

9月半ばの畑の様子です。

1週間前にようやくひと月ぶりに雨が降りましたが、まだまだ暑さが続いていました!

手前の大豆もだいぶ大きくなりましたが、花が咲き終わって実を太らせる時期に雨が全く降ら

なかったために実の入りが心配です。他の作物の様子はどうでしょうか?

 

 

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暑さに強いモロヘイヤです。こんなに大きくなるとは知りませんでした!幹などまるで灌木のようです。

今年の猛烈な暑さはエジプト生まれのモロヘイヤには良い天気だったのでしょう。

 

 

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さつまいももぐんぐんツルを伸ばしています。

ツルが伸びる範囲を想定して畑を空けておいたのですがほぼぴったり!

来月にはさつまいもの収穫ができそうですが、ここ神川でもイノシシの出没が増えていて

「おいしいいもからやられてしまう。」とか。

イノシシの被害を受けずに収穫できればうれしいのですが、それって「お宅の畑のいもはまずいから、

いいや」という烙印をイノシシに押された事になってしまいます(笑)。

収穫を素直に喜んで良いのでしょうか...。

 

 

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ゴマです。日照りに強いゴマも 調子良く育ちました。

来月には茎ごと収穫して逆さにして乾燥させて実がはじけるのを待ちます。

 

 

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落花生です。こちらも10月に入ったら収穫です。いい感じです。

 

 

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秋冬の野菜作りも始まりました。これは種を苗床で育てて今回定植したキャベツです。

モンシロチョウに卵を産みつけられないようにネットを張りました。

 

 

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レタスです。

レタスは種を蒔く前に「休眠打破」といって一度冷蔵庫に入れてから播種すると、「うん、もう春

かな?」と目を覚まして芽を出します。休眠打破がうまくいってたくさんの苗が手に入りました。

 

 

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大地を守る会が児童労働か! 

いえいえ、子どもたちもお手伝いをしてくれています。

親の様子を見て今何が必要かを考えて手伝ってくれます。みんなえらいぞ!

 

 

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定植した苗に水やりです。おおきくな~れ。

 

 

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・・・って、お手伝いしてえらいぞ!っと誉めているさきからいたずらしてますな。

「落とし穴を作ろうと思っていたんだけど石を隠しているんだ。」とのこと。

いろんな遊びを思いつきますね。

 

 

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レタス、キャベツの定植の他に大根やかぶの種を蒔きました。

来月10月はいよいよ収穫の秋に突入です!落花生やゴマ、さつまいも...と収穫物も増えてきます。

夏の暑さも過ぎて心地の良い季節の始まりです! 

 

大地を守る会 交流局 虎谷健



2010年8月26日

神泉・畑の樂校に行ってきました!

とらちゃんこと虎谷健です。

お盆も過ぎてもまだ残暑が続いておりますが、皆さまどんな夏休みを過ごされましたでしょうか?

お盆の帰省ラッシュの真っただ中でも畑はやる事がいっぱいです!

8/15に「神泉・畑の樂校」の畑の管理に出かけてきました。

 

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8月半ば過ぎの畑の様子です。

手前の大豆が大きく育ち、いつもの場所から写真をとっても全体が見えなくなるほど育っています。

 

 

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花が散って鞘ができています。

まだ豆は育っていません。まだすかすかのぺったんこです。

 

 

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さつまいもです。前回、草に埋もれかけていましたが、さつまいもの方が勢力を増しています!

このまま草に負けずに頑張ってくれ!(...というより負けないでください。)

 

 

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モロヘイヤです。こちらは今が旬とぐんぐん成長しています。

モロヘイヤは葉だけをちぎって食べるのが普通、と思っていたのですが、農家さんから「茎も手で

折れるくらい柔らかい部分は一緒に食べれるよ。」と教えてもらいました。

出荷の時は手で折って収穫しているので、袋に入っている茎はそのまま食べれるということです。

皆さんも茎も一緒に召し上がってみてください。

 

 

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左手はゴマです。花も咲いてきました。ピンク色のかわいい花です。

ゴマの隣に黒いビニルシートが張ってあります。

これは種を植える前に黒いビニルで太陽の熱を集め、地中にある雑草の種や虫などを熱で殺して

しまうためです。2週間ほどしてビニルを外してから種を植えます。

除草剤や殺虫剤を使わない栽培で使われる方法で、完全に駆除することはできませんが、苗が

雑草に負けてしまうことをある程度防ぐことができます。

この方法を使うにはこの一番暑い時期にビニルをかける必要がありますので、その作業も結構

大変です。この場所は白菜やキャベツなどを定植することを考えています。

 

 

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ゴマの花はこんな感じです。かわいい花ですね。

ちなみに、ゴマの茎はきちっと正方形を していて、初めて見た時はちょっと感動しました。

自然界で四角いものってあまり見ません・・・。

 

 

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ナスです。こちらも今が盛り!と鈴なりに実をつけています。

あまり頑張って実をつけてしまうと秋になって株が弱ってしまうので、ちょっと勢いを止めて

やらなくてはなりません。その方が長い期間、収穫を楽しめます。

実を取った後、枝をカットして、スコップでザクザクッと拡がった根っこを切ってやりました。

こうすると一時的に勢いは弱まりますが、しばらくするとまた実が付くようになります。

 

 

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長ネギも順調です!草取りと土よせも行いました。 

 

 

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まだ残暑厳しい夏の真っ盛りですが、秋冬の作物の準備も始まりました。

人参の種まきです。おーい、皆さんおしゃべりに熱中していると、どこに種蒔いたか判らなく

なっちゃいますよ!(笑)

人参はセリ科で水が好き。播種してしばらくは水やりが必要です。

この作業は申し訳ありませんが地元のヤマキさんにお願いしてしまいました!

 

 

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こちらはレタスの種をまいています。

レタスは種を直接畑に落とすのではなく、一度水に浸して冷蔵庫に入れて寒さにあててやります。

こうすると「あれ、寒さが過ぎて暖かくなった!芽、ださなきゃ!」と思うのか、一晩で根が動き出します。

「休眠打破」というそうです。

暑い中、一粒ずつ種を蒔く地道な作業をして頂きました。

 

 

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芽を出してもまだ暑いですから虫たちがまわりにウヨウヨしています。

この時期厄介なのが成虫になりきっていないコオロギです。成虫は肉食ですが、幼虫の間は雑食で

新芽を食べてしまいます。芽を食われないようにネットで防ぎます。

この場所は、太陽熱で雑草の種と虫を殺す黒いビニル張りを2週間以上していた場所です。

栽培は数週間先を見越して作業を行わないと間に合わないことも多いので気を使います。

左隣は落花生です。こちらもだいぶ大きくなりました。もう、草に負ける心配はありませんね!

 

 

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今日も皆さん、半日作業お疲れ様でした!

草とりも行い、秋冬野菜の播種も終わって一息ついた畑の樂校の畑です。

次回の作業は9月。いよいよ「収穫の秋」・「食欲の秋」にむかってまっしぐらでございます。

 

大地を守る会 交流局 虎谷健



2010年8月23日

鹿、いのししの増加への対策。生産者の取り組みを見てきました!

とらちゃんこと虎谷健です。

鹿やいのししに畑を荒らされて困る、というお話を農家の方によく聞きますが、実際にどのような

場所に出没しているのか、どのような対策をしているのかを見せてもらいに出かけてきました。

 

訪ねたのは群馬県甘楽町の農家さんで、農業被害対策に罠を仕掛けて鹿やいのししを捕獲して

いる方です。

5月に行なった「キウイフルーツの花摘みお手伝い&フランス料理で畑丸ごとクッキング!」企画では

地元食材の一つとして鹿肉といのしし肉を提供していただきました。

通常、狩猟期は11月15日から翌年2月15日までですが、農業被害の大きな地域では町の許可を

受けた狩猟免許所持者が「有害鳥獣駆除」として畑周辺に限り狩猟期以外でも捕獲ができます。

 

 

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罠設置場所は人里離れた山奥かと想像していましたが、意外と人気の多い貯水池の近くでした。

白鳥のボートも浮かんでいます。この山の裏側に集落がありそこの畑が食害にあっているようです。

 

 

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白鳥ボートの浮かぶ貯水池に続く道。この道を横断して獣たちは山と畑を行き来しているそうです。

畑のすぐ脇まで山が迫り、耕作放棄地も点々と広がっていました。このような畑に身を隠しながら

里山に近ずき、日没後に畑に現われて食害を引き起こしているようです。

畑の作物を覚えた動物は里山から離れず食害を繰り返すそうです。

山で餌を探すよりまとまって食物が得られますし、山で得られる餌よりはるかにおいしい作物の味を

覚えたらこの場所を離れがたい事は容易に想像できます。

 

 

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畑に点々と残る足跡。

鹿、いのしし、ハクビシンにタヌキ、テン。・・・時にはクマの足跡も見つかるそうです。

足跡の土の崩れ具合によって新しい足跡かそうではないかを判断し、罠を仕掛けるか否かを判断します。

 

 

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畑の隣に広がる耕作放棄されてしまった畑。悲しいかな、生産地でごくふつうに見られる風景です。

「ここは畑です」と言われないと気がつかないまでに草に覆われており、その先は山に連なっている

ので獣が容易に侵入できそうです。

これではいくら良い作物を作っても片っぱしから獣に食べられてしまうことでしょう。

電気柵などで畑を囲むしか作物を守る方法はなさそうです。

このような風景を見ていると、農業は一部の人が頑張っていても成り立たず、地域が元気でないと

立ち行かない仕事であることを痛感してしまいます。

畑だけでなく水田でも上流の耕作条件が悪い田んぼが放棄されてしまえば雑草の種などが流れて

下流の水田で雑草がはびこってしまう事が想像できます。勢い、除草剤などに頼らざるを得ません。

水田は水路の整備、清掃などで畑以上に地域の力が必要そうです。

 

 

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畑の脇に「くくり罠」が仕掛けれていますが見えません!

鋼鉄製のワイヤーで輪を作っており、獲物が足を置くとバネが外れてワイヤーが足を締めつけ、

捕獲します。

捕獲対象の獣は鹿といのしし。間違ってクマなどがかからないように輪の直径の大きさは厳密に

決められています。

もし、万が一、クマがかかってしまった場合、町に連絡すると獣医さんが来て麻酔をかけ、奥山に

放獣するそうです。

 

 

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罠設置場所近くには警告文が設置されます。

皆さんも山でこのような看板を見かけたら近寄るのはやめましょう!地元の猟師仲間でさえ

仲間の仕掛けた罠の場所が判らない場合は近寄らないそうです。

設置場所はだいたい地元の方しか訪れない場所に設置することが多いそうですが、要注意なのが

夏のこの時期。

クワガタ虫などを探して町の人が「まさか!」と思う様な場所まで足を踏み入れることがあるそうです。

間違って罠にかかってしまえば怪我をすることは必至ですが、罠に獲物がかかっていた場合、

興奮した動物に襲われてしまうこともあります!

鹿は足の蹴る力がものすごく強く、大人でも大けがするほど。

いのししは逃げ場がないと判ると人の足の間に突進し、股に牙を突き上げるそうです。

人間の足の付け根には大きな血管がはしっているので、そこを突き上げられたら失血して死んで

しまいます。

「いのししはクマより怖い。日本で一番の猛獣」と表現する猟師さんもいるほどです。

 

 

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こちらは竹林に残るけもの道です。

「ここだよ。」と指さしてもらわないと判りませんでしたが、確かに獣一頭分の幅で道が続いています。

猟師さん達は傾斜や木のはえ具合を見て、どこに足をつくか想像し罠をしかけます。

 

 

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罠をかける場所が決まりました。

輪っかの下が落とし穴になって、獲物が足を置いて体重がかかると輪が締まり獲物を固定します。

ワイヤーの端は木に固定されており、ワイヤーが締まって遊びができた範囲でしか動けなくなります。

ただ、かかった獲物が暴れて宙ぶらりんになってしまうような不安定な場所には仕掛けません。

かかった後の回収も考慮にいれて罠の場所を決めます。

 

 

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土や枯れ葉をかぶせて設置完了です。

 

以前の獣は、人に気配を察知されないように遠回りをして罠を仕掛ける場所に接近したりした

そうですが、今の獣たちは人慣れしているのか人の臭いをあまり気にしないそうです。

それよりも嗅ぎ慣れている土の臭いに違和感があると警戒するとのこと。

罠を設置するために掘り起こした土は、別の場所に捨て表土と掘り起こした地中の土の臭いが

混ざらないように配慮するそうです。

 

あとは獲物がかかるのを待つだけですが、罠を掛けると毎日見回りをしなくてはいけません。

罠にかかった獲物を放置して死なしてしまうことは一番恥ずかしい事だそうです。

 

生きているうちに回収して放血などを速やかに行わないと、肉に血液が残り、臭いがついてしまい、

食べれなくなります。生きているうちの回収もできるだけ早い方が良いとのこと。

罠から逃れようと暴れる時間が長いほど、体内の糖分を消費してしまうのでおいしくない、ふやけた

肉になってしまうそうです。

また苦しむ時間をなるべく少なくしてあげたい、という気持ちの表われでもあるようです。

 

以前銃猟ハンターさんから聞いた「クリーンキル」という言葉を思い出しました。

これは「当らなくても良いから頭部を狙って一発で仕留めろ」という教えで、獲物が苦しむ時間を

少なくするための配慮です。

頭部を撃ち抜かれた獲物は脳味噌が吹き飛び目玉が飛び出し、狩猟に慣れたハンターでさえ

二目と見たくない状態となるそうですが、獲物にとって一番苦しむ時間が少ない。

撃たれた事さえ気がつかないかもしれません。肉には傷が付いていないので最大限食べてあげる

ことができます。

 

では、罠の場合、どうやって捕獲した獲物を回収するのでしょうか?

相手は動く自由を奪われ、興奮した野生の獣です。

今では町の協力で有害鳥獣の許可を得たハンターに連絡がいき、猟銃でとどめを差してもらうそう

です。

 

ただ、農業被害が始まった当初は猟をする人は誰も居らず猟友会の協力も得られなかった、とのこと。

農業被害を見かねて「これは俺がなんとかせにゃいかん!」と罠免許をとったばかりの頃は、

一人で棍棒一つでとどめをさしたそうです。

(※現在では狩猟法により棍棒や槍の使用は禁止されています。)

「いのししが俺を見つけて突進してくるだろ、ワイヤーが伸び切ったところで足をとられ、ガクッと膝を

折るんだわ、その瞬間に眉間に棍棒を振りおろして仕留めるんだ。」とのことです!

現代人が体験し得ないような野生動物との真剣勝負です。

いくらワイヤーで固定されているといってもワイヤーが外れない保障はありませんし、大きないのししは

ワイヤーをひきちぎってしまうこともあるそうです。

 

仕留めた獲物はすぐに内臓を出して放血して肉に血がとどまらないようにしないと、おいしい肉が

手に入りません。獲物の肉は精肉やミンチ肉、ハムを作って残らず利用するそうです。

 

どうしてそこまでして罠を仕掛け駆除をするのでしょうか?

「丹精込めて育てたじゃがいもが一晩で食い荒されたらそりゃ、くやしいさ。獲ってやろう、という

気にもなるさぁ。でも、どうして俺がこんな殺生までせにゃいかんのだろう、とも思ったが集落で

被害がでてりゃ誰かがやらなきゃいけないことだ、と自分を納得させたんだ。」とのことでした。

 

今では地元の若い農家仲間も猟に関心を持ってくれ仲間が増えているそうです。

仲間が一人でもいると罠の見回りの心強さも段違いだそうです。携帯電話の普及も心強さに

一役買っています。

一人ですると弱気になりがちな獲物の解体も、数人がかりならにぎやかに手早く行なうことができます。

 

得られた肉は地元の家々に配るとみな喜んでくれ、それが嬉しい、とのこと。

農村では野菜はふんだんに手に入りますが、肉はなかなか手に入りませんから貴重な自然の幸

なのですね。

 

春に行なった「畑丸ごとクッキング!」企画では、甘楽町のスタッフのみなさんもフランス料理流の

野生肉の下ごしらえを教わったので、鹿、いのしし料理のレパートリーも増えたそうです。

フランス風のジビエ料理が甘楽町の名物になるかもしれませんね。

 

過剰に狩猟してしまうことは良くありませんが、このような有害鳥獣駆除で得た肉が地元の幸の一つ

になることは良いことだなぁ、と思いました。

お土産に数キロの鹿といのししのお肉を頂きました。冷蔵庫にたっぷりと肉があると「これで我が家

の食はしばらく安泰!」となんとも豊かな気持ちになりました(笑)。

 

皆さんも旅行に出かけられた先で鹿やいのししの料理に出会ったらぜひ試しに食べてみてください。

その料理は農業被害に困っている地元の方が工夫して地元名物に仕上げた成果かもしれません。

 

大地を守る会では、秋の猟解禁に合わせて今年もエゾシカ肉を扱う予定です。

まだ試されていない方はぜひチャレンジして味覚の幅を広げてください!

 

大地を守る会 交流局 虎谷健



2010年8月11日

「神泉・畑の樂校」企画に行ってきました!

とらちゃんこと虎谷健です。

暑い日が続いておりますが皆さま、体調など崩されておりませんでしょうか。

虎谷は7月中旬から毎週末、枝豆だ!スイカだ!とうもろこしだぁ~!と畑イベントが続いていますが、

ここで夏バテしてのびてしまうわけにはいきません!

うなぎや豚肉、おくらやモロヘイヤといったヌチンたっぷり、ヌルヌル系野菜をガシガシ食べて

がんばっております!

っといっても、実は暑さに体が慣れてきているためか、畑にそよぐ風が町よりもやさしいためか

畑にいることがそれほど苦になりません。

むしろ事務所のある六本木への通勤の方が、ビルやアスファルトからの照り返し、クーラーからの

排気熱、乗用車の排気ガス(場所柄か大型車、外車が多い!体重50~60kg程度の人間を数人

運ぶのに大きなエンジンを積んだ車など必要ないと思うのですが...)などで、四方八方から

あぶられている感じで耐えがたい暑さでございます。

さらに朝の六本木の街は「昨晩の無礼講」の余韻があちらこちらに残っていたりしていて、勤勉意欲が

そがれます。困ったものでございます。

今日は東京を離れ、緑と湧水豊富な神川町に行ってきました!

 

 

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8月上旬の畑の様子です。

3週間前、梅雨明け直後にあれほどきれいに雑草を刈り取ったのにこの有様です。

ここ神川では梅雨明け直後から雷雨を伴う強烈な夕立ちが数日続き、畑はたっぷり水分を含み、

その後の連日の猛暑で雑草もぐんぐん成長をしたようです。

それにしても大豆も大きくなりました!

 

 

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ちなみにこの写真は2週間前「たまなびファーム」の企画で草取りをした時の様子です。

次の写真と比べると大豆の大きさが全然違いますね。たった2週間でこんなに育ちました。

 

 

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さすがにプロの農家さん、雑草がちゃんと抑えられております。

 

 

 

 

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畑の中の様子です。

左はモロヘイヤです。今や夏野菜の定番ですね!

葉をちぎって茹でて酢醤油などで食べるとヌルヌルした食感がいいです!体に良さそう!

右のとうもろこしは今回収穫をし、茎は倒してしまいました。

このとうもろこしは地元の農家さんがずっと種をとっていたもの。粉にして食べるタイプのもので、

実の色は白。あまり甘味も強くありませんが、虫があまりつきません。

細かな世話ができない畑の樂校向きです。

畑に置き過ぎると硬くて粉っぽくて食べにくいですが、少し若めで収穫すれば「にちゃっ」っとした

食感で普通に食べることができます。食べ慣れると結構おいしく感じられます。

 

 

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トマトです。ちょうどタイミングよく真っ赤に熟れていました!

これらはこの日、作業の途中に食べてしまいました!冷えてはいなかったけれど美味しかった!

 

 

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こちらはきゅうり。

遅いタイミングで種を蒔いたので「育たないかな...。」と期待薄で支柱への結びつけもしていなかった

のですが大きくなっていました。大急ぎで支柱に結びつけてあげました。

 

 

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さつまいもです。

「ツルが伸びて雑草を抑えてくれるだろう...。」と草取りをさぼっていたのですが、すごいことになって

いました!ここも急いで草取りをしなくては!

 

 

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草や作物だけではありません!バッタもでかくなりました!

そういえば、きみも3年前に会った時よりたくましく、大きくなったね!

草取りをしているとバッタやキリギリスもたくさん飛び出てきます。

 

   

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水はけのよくない場所から植え替えた長ねぎも無事に成長をしています!

草を刈って土よせをしてあげました。

 

 

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あまりの草の勢いの凄さに「まわれ右して帰りたくなるよね!」などと軽口をたたきながらも、

コツコツと作業開始です!

昼近くなると暑くて作業できなくなるので、ポイントを決めて大急ぎで作業を行いました。

皆さん、暑い中参加してくださってありがとうございます!

草の海の中で黙々と草取りを続けていて「もう、今日は他に誰も来てくれないかなぁ、暑い

もんなぁ...。」などと弱気になっているところに、「遅れてすみません~。」と参加者の方が到着すると

その方が輝いて見えます!

「遅れてすみません、など、とんでもありません!来て下さっただけで感謝でございます!」と

感謝の気持ちがあふれます。

普段、人への感謝の気持ちを忘れがちな私にとってこの企画は「人への感謝」を思い起こさせて

くれる大切な研修の場でもございます(笑)。

 

 

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半日作業を行ってすっきりしました!

土も乾いてきているのでこれからはあまり草の出も少なくなることでしょう...

いや、少なくなると期待したいです!

 

 

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畑の樂校近くを流れる神流川です。

カヌーを浮かべてのんびりするかカバの様に水に浸かってのんびりしたい!

 

次回からはいよいよ秋から収穫を迎えるキャベツや白菜、レタスなどの播種が始まります!

暑い時期に種まきを行うこれらはこまめな管理が必要なのですが果たして上手くいくでしょうか。

草の勢いも気になるところです。

 

大地を守る会 交流局 虎谷健



2010年7月30日

「たまなびファーム・大豆の草取りお手伝い」を行って来ました!

とらちゃんこと虎谷健です。

文化放送・玉川美沙さんの「たまなび」とのコラボで始まった、大豆の成長を見つめる企画「たまなびファーム」。

今回、リスナーの皆さんと一緒に、播種して一か月経った大豆畑の草取りお手伝いに行ってきました。

 

 

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「青春ダーツ」の田中泰宏さんが今回も来てくれました。

スタジオに戻って玉川美沙さんことたまちゃんに楽しい報告をしてくれることでしょう!

 

 

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作業の様子です。

「たまなびファーム・本気畑」と名付けたこの畑は高台にあり景色は良いのですが、木陰がなくて

暑い!しかも広い!

畝の間は生産者さんが機械で徐草してくれたので、機械で取りきれない株と株の間の雑草を

とってもらいました。

大豆栽培ではこの時期に行う草取りがこの後の大豆の成長に大きく影響します。

このことを参加者の皆さんに説明してやる気をさらに出していただきました!

暑いけれどがんばるぞ!おうおう!

 

 

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田中泰宏さんも頑張っております。きつい作業中でもカメラを向けるとすかさずポーズ!

さすが芸人さんですね!株の周りに生えている雑草をていねいに抜いていきます。

大豆の茎にびっしりとツルが巻きついています!

ツルを外すのは大変なので根を引き抜いてそのままにしておきました。

この暑さで枯れてしまうことでしょう。

 

 

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折しも熱中症注意を喚起するニュースが流れるほどの酷暑!

水分だけでなくミネラル分も摂取しないといけません。スイカに塩を振って皆さんに食べていただきました。

約1時間半ほどの作業を無事終え、畑もきれいになりました。

 

 

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午前中いっぱい草取りを頑張っていただいた後は枝豆を楽しみました!

参加者総出で枝豆の準備です。

 

 

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収穫したて、茹でる直前の枝豆です。実がぱんぱんに詰まっていそうで美味しそうです!

これでまだ半分の量です。今日は草取りを頑張ったお礼にたんまり枝豆を楽しんでもらいます。

 

 

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冷やしトマトときゅうりも用意しました。

きゅうりはヤマキさんの味噌をつけて食べました。「なめ味噌」がきゅうりと相性ぴったりでございます。

暑い日に食べるトマトは格別に美味しいですね!

充分に熟して果皮が半透明になったほどのトマトに歯をあてると、冷えた果汁がぱぁ~!と口の中に

ほとばしって...幸福でございます。

 

 

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枝豆も充分に楽しんで皆さん、ようやく落ち着きました。

田中さんも参加者の子ども達とすっかり仲良しでございます。

 

次回のたまなびファーム企画は11月の大豆の収穫体験までありませんが、大豆の成長の様子は

随時「たまなびファーム」のブログに報告していく予定です。皆さんも時々チェックしてみてください。 

 

たくさんのリスナーの皆さんが、大豆やひいては日本の農業にもっと関心を寄せてくれるように

なったらうれしいですね。

大地を守る会の会員さんになってくれたらもっとうれしいですが、そもそも農業は地域全体が元気にならないと継続できない産業ですから、大地を守る会とお付き合いしている生産者さんだけが栄えれば良いというものではありません。

「国産品、できれば地場のものを選んで買おう、近所の直売所で買う顔の見える野菜の方がもっと安心。」という機運が日本全国で高まって欲しいものですね。

 

大地を守る会 交流局 虎谷健



2010年7月28日

「神泉・畑の樂校」&「大豆畑のお手伝い!」に行ってきました。

とらちゃんこと虎谷健です。

梅雨が明けて暑い日が続いていますが皆さま、体調など崩されずにお元気でお過ごしでしょうか?

冷たいものやさらっと食べられるものばかりでなくがっつり、しっかりと食事を取って体調を崩さない

ように気をつけましょう!

「日本一暑い町」として知られる熊谷市にほど近い神川町にある「神泉・畑の樂校」の畑。

暑さにも負けずに出かけてきました!

 

 

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前日に梅雨明け宣言が出た畑の様子です。

大豆の成長には目を見張るものがあります。来るたびにどんどん成長をしています!

とうもろこしも背が伸びています。雑草の勢いも衰えません。

 

種蒔きや苗の定植も一段落したこの時期、相変わらず草取りが主な作業です。

でも、梅雨明けしたので雑草への水分補給も止まりますので今、草取りを頑張れば後がラクです!

先が見えてきました!

今回から8月いっぱいまでは畑の樂校は夏時間。9:00に開始して12:00には終了です。

真昼間は暑すぎて畑に長く居られません!

 

 

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大豆の様子です。

手前の大豆と奥の大豆とは播種時期が2週間ずれています。成長の違いが判りますね!

 

 

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とうもろこしも大きくなりました!次回には収穫できそうですね。

大風に倒されずに収穫できますように!

 

 

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草に埋もれて救出した落花生も大きくなりました!もう、草に負けませんね。

 

 

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お昼まで草取り作業をしてすっきりしました。

梅雨も明けて水分の補給も減るので草の成長は弱まるはずです。

・・・いや、弱まって欲しいです!次回来る時まで草はこのままでいて欲しい! 

 

 

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この日、「畑の樂校」企画と同時開催で大豆畑の草取りお手伝い企画も開催しました。

お手伝いした畑はヤマキさんの大豆を作っている「豆太郎」さんの畑です。

さすがプロの農家さんの大豆です!大きく育っています!

雑草も「無農薬・有機栽培」。元気に立派に育っています!(笑)

 

 

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大豆の根のまわりにもびっしり生えた雑草たち。機械で徐草しても株周りは手で取るしかありません。

広大な面積を徐草することはプロの農家さんでも大変な作業です。

 

 

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熱心に草取り作業に汗を流す参加者の皆さん。

暑い中本当にありがとうございます!熱中症に気をつけて作業を進めます。

 

 

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こんなにきれいに草を取り除いていただきました。

梅雨も明けたので、このあとは土の表面は乾いて暑くなり草の種は発芽しにくくなることでしょう。

さらに大豆はぐんぐん成長しますので、その陰になってもう草はそれほど成長できないはずです。

この時期の草取りは大変ですが大豆を順調に成長させるために大切な作業なんです。

 

 

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お昼には畑の樂校の参加者も大豆畑のお手伝い企画参加の皆さんもみんな集まって、枝豆を

ワシワシ食べつくす昼食会を行いました!この日のために用意した枝豆は約20kg!

無類の枝豆好きが100人集まっても大丈夫です!

...ちなみにこの日の参加者は約90名。皆さん、枝豆を心ゆくまで堪能して頂きました!

 

 

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お世話になったヤマキさんも気合が入っています!かき氷やジュースなどの販売をしてくれました。

竹のセットは流しそうめんでしょうか?

 

 

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流しうどんでございました。豆乳を練り込んだうどんとトマトを練り込んだ赤いうどん。

紅白で流れてきて縁起がいい!ゴマだれで美味しく頂きました。

虎谷は流れ切ったうどんが溜まるザルから取って食べましたのであっという間に満腹でございます。

 

 

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昼食も終わってひとまずは解散です。

解散した後に希望者を募ってヤマキさんの社屋の脇を流れる水路でサワガニ探しをしました。

水に足を浸していると猛暑も忘れます。

ヤマキさんのある旧神泉村は湧水が豊富な土地です。村内にはきれいな水が流れていて

クレソンなども自生しています。

水路脇には野菜の洗い場が造られていました。スイカを冷やしたらおいしそうです。

 

今年で2回目になる大豆畑のお手伝い企画。今回は100名を超える応募を頂きました!

暑い中での畑作業は大変な体験ですが、農家さんのお仕事の一端を知っていただく事ができたと

思います。この時期おいしい枝豆もしっかりと堪能して頂けた事と思います。

 

大地を守る会の畑お手伝い企画は大変なだけではありません!

必ずお楽しみがついてくるような企画を考えていますので、皆さんもぜひ一度お申し込みしてください!

お待ちしています。

 

大地を守る会 交流局 虎谷健



2010年7月 8日

「神泉・畑の樂校」に行って来ました!

とらちゃんこと虎谷健です。

梅雨真っ只中、蒸し暑い天気が続きますが皆さま体調など崩さずに元気でお過ごしでしょうか。

大地を守る会の六本木事務所の空調の基本は「28.0℃ 除湿」ですが、机の場所やそれぞれの

好む温度帯の違いで「27.5℃除湿」と「28.5℃除湿or冷房」の間で微妙な駆け引きが日々

繰り広げられております(笑)。

虎谷は快適な事務所を飛び出して神川町にある「神泉・畑の樂校」の畑に行ってきました。

 

 

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神川町ではいたるところでアジサイがきれいに咲いていました。

農家さんは畑や家の周りに花を植えている方が多いので季節の花が楽しめます。

 

 

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ガクアジサイです。こちらもきれいですね!

 

 

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お馴染み、定点観測です。

前回じゃがいもを収穫した後に蒔いた大豆が元気に育っています。

じゃがいもは葉がだいぶ黄色みを帯びてきました。今回でじゃがいもは全部収穫してしまいます。

 

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2週間前、じゃがいもを収穫した後に蒔いた大豆が元気に育っています。

たっぷりと水と温度を得て成長が早いです!播種後1週間で芽が出て2週間ですでにこの状態です。

これだけ成長が早いと多少ハトに芽をつつかれても大丈夫ですね!

 

 

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7月上旬、神川では3日連続激しい夕立があり大風が吹きました。

「稲光が真横に走ったんですよ!」と興奮気味にその時の様子を語るヤマキの角掛さん。

「あの山に雨雲がかかったら30分で雨が来ますから大急ぎで撤収しましょう。」とのこと。

ちらちら雲の様子を見ながらの作業となりました。

横倒しになったとうもろこしが風の強さを物語っております。

隣に植えたモロヘイヤくんに覆いかぶさっております。とうもろこしを立て直して土寄せをしてあげました。

 

 

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育ち過ぎのズッキーニ。

2週間に一度の訪問ですと、きゅうりやズッキーニは収穫適期に収穫することが難しい...。

ちなみにズッキーニはもっと巨大になります!でもこんな巨大ズッキーニも食べてみるとけっこう

美味しいんです。

 

 

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スイカも実をつけております。

こちらは「そろそろ食べ頃かな...。」と収穫にいくとカラスに食べられている事が多々あります。

一日中食べ頃を見計らっている連中には敵いません。覆いをしてやりませう。

 

 

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前回草に埋もれていた落花生が成長して花をつけていました。

 

 

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かぼちゃがぐんぐんツルを伸ばしています。なんとこれで1株でございます。

プロの農家さん達はツル1つに2.3個のかぼちゃを残してほかの実を摘んでしまいますが、昨年

私たちは全部実らせて「どの玉まで食べておいしいか。」試してみました。

ソフトボールほどにしか育たなかった実もちょっと味は薄いのですがそれなりに食べられました。

 

 

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長ネギです。畑に来るたびに成長しているように見えます。今回も草を取り土寄せをしました。

 

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じゃがいもを収穫した後に植えたさつまいもの苗も成長を始めています。順調!順調!

 

 

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今回でじゃがいもは全部収穫を終えました!大量のじゃがいもです!

「前回持ち帰った芋がまだあるんですけど...」とさすがに皆さんちょっと弱気な発言。

結局、持ち帰りできる分を持ち帰ってもらい、残りは7月18日に行われる「神泉・大豆畑のお手伝い」

企画に参加される方に分けてあげる事にしました。

 

 

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モロヘイヤもだいぶ大きくなりました。今回から収穫を始めて皆さんに持ち帰ってもらいました。

我が家はモロヘイヤ大好きで夏には欠かせない野菜でございます。茹でて酢醤油でいただきます。

 

 

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今日も一日作業してすっきりしました!

懸念だった夕立ちにも合わず予定をこなすことができました。

また2週間後にきたら草が伸びて作物も成長して畑の様子が変わっていることでしょう。 

 

本日の作業:とうもろこしの土寄せ、長ネギの土寄せと草取りと一部移植(水気が多く、成長が

良くなかったため)、トマトの誘引、じゃがいも、ナス、ズッキーニ、ピーマン、ししとうなどの収穫、

草取り、とにかく畑に入ったら草取り!などでした。

 

草との戦いはあと3週間ほどが勝負でしょうか。がんばるぞ!おうおう! 

 

 

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帰りに畑から15分ほどのところにある名勝「三波石峡」に寄ってみました。 

雨で水量が増してすごい迫力です!この時期はやはり梅雨らしく雨が降らないと困りますが、

九州などの大雨は土砂災害など災害が心配ですね。

大きな災害もなく夏らしい暑い夏を迎えたいものです。

 

大地を守る会 交流局 虎谷健



2010年6月29日

「神泉・畑の樂校」に行ってきました。

とらちゃんこと虎谷健です。

6月20日はキャンドルナイトの日。皆さん、どのように過ごされましたか?

私は埼玉県の神川町、ヤマキ醸造さんと一緒に行っている「畑の樂校」に行って草取りに汗を

流してきました。

 

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この日は梅雨の中休みで雨は降りませんでしたが、湿度が高く畑で少し動くだけでじわっと汗が

にじんでくるような、農作業にはちょっとキビシい日でした。

畑のすぐ近くを流れる、埼玉県と群馬県の境の神流川では昼間なのに川霧が見られました!

普通、川霧は冬の早朝など気温が低いときにあたたかい水からたちこめるものですが、この川面を

覆っている霧は真昼間に発生していました。

想像するに、たっぷり湿気を含んだ空気が冷たい川の水に冷やされて霧になったのではないでしょうか。

それだけ風もなく、湿度の高いどんよりした空気に満たされていたわけですね。

これを見た午後の作業はさらに暑く感じられてしまいました!

 

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神泉では小麦の収穫が始まっていました。「麦秋」と呼ばれる風景です。

麦畑だけが秋のような風景ですね。「麦秋」は秋とついていますが夏の季語でございます。

正面のモヒカン刈りのような小山はいつも気になっているのですが、なぜあのような形になって

いるのか誰にも聞けずにいます。

針葉樹を植林した山の頂上に広葉樹を残しておいて落葉させ、保水性を保つ...という話は聞いた

ことがあるのですが、そのような目的でもなさそうです。

 

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ちなみにこちらは神泉より平坦な本庄市周辺の水田の様子です。

収穫を待つ麦と田植えされたばかりの稲の色の対比が春と秋が同居しているようで面白いですね!

 

田んぼの裏作で麦を作っている農家にとって麦の収穫のタイミングの見極めが大変です。

梅雨に入っているので雨は降りやすいし、麦はできるだけ乾燥させて収穫したいし、いつまでも

晴れを待っていては田んぼに戻して稲を植えるタイミングを逸してしまったら大変...。                

乾燥した気候の欧米などと違い、収穫時期に梅雨を迎える日本で麦を作ることは、天候の

見極めが大変です。

アジアで米が主食になり欧米で麦が主食になった理由の一端がわかる気がします。

でも、粉にして加工しなくてはいけない麦に比べ、粒のまま食べて美味しいお米はひと手間かけ

ない分だけ優れものって気がします。(麦農家さん、パン屋さんごめんなさい <(_ _)> )

 

少し麦さんのフォローをさせていただきますと、冬に「ヤマキの手作り味噌教室」の参加された

皆さんには麦踏みを体験していただいたとおり、麦は秋に種をまいて芽が出た状態で春を迎えます。

冬の関東平野には乾いた北風が吹きますが(特に埼玉県北部は「赤城おろし」という冷たい乾燥

した北風が強烈!)、麦が植わっている事によって畑の表土が飛ばされる事を防ぐ働きがあるそうです。

さらに関東地方では春に麦の間にスイカの苗を植えたそうです。こうすると麦がスイカの苗の風除けに

なって苗が良く育つのだそうです。

6月に麦の収穫を迎えると、実を取った後の麦藁をスイカの敷き藁に使い、その後はそのまま

畑にすき込まれて畑の保水性にも貢献します。

幼い頃は寒風にさらされながら畑の土を守り、壮年期には苗の風除けを身を挺して行い、最後は

ひっそりと人知れず土に還ってからもさらに畑を守る...という、生涯にわたっての縁の下の力持ち、

ナニワブシ的なスバラシイ作物でございます。麦さんエライ!

でも、好む気候の違う作物をうまく組み合わせて栽培していた先人の知恵ってすごいですね。

無駄がありません。

 

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さて、今の畑の樂校の様子です。

梅雨に入ってたっぷり水を得た雑草たちの勢力が増してきました!

手前のジャガイモはもう収穫時期を迎えました。今日はまずジャガイモを収穫して畑を耕して、

大豆の播種までしてしまいたいです。

その他にも草取りやトマトの脇芽とりややることがいっぱいです!

 

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畑の中の様子です。

4月に定植した長ネギが育ってきました。そろそろ土寄せをしてやります。土寄せをくりかえすことで

白い茎の部分が伸びていきます。

 

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こちらは雑草畑...ではありません!落花生の苗が草に埋もれてしまっていました!

草取りをし救出してやらないといけません。

 

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ちなみにこちらが草取りを終えて救出後の落花生の苗の様子。

左の人参はちょっと元気がありません。5月中はあまり雨が降らなかったので水分好きの人参くん

にはちょっと厳しい季節だったかも。

 

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こちらはミニトマト。側枝が繁茂してジャングル状態になりかけています。

このあと側枝は折り取って空いた畑に挿しておきました。こうしておくと根がでて株を増やすことが

できます。

 

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アスパラガスです。

一通り収穫をした後はこのように葉を茂らせて栄養をたっぷり蓄えてもらいます。

そうするとまた来年春にたくさんのアスパラを収穫できるわけです。

株は毎年太ってきて収穫する量も増えていきます。来年が楽しみですね。

ちなみに花が咲いて赤い小さな実ができますので、その実をまいておくと爪楊枝のようなアスパラ

が生えてきます。

2年目になると鉛筆くらいのアスパラが収穫できますのでおいしくいただいてしまいます。

 

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おおっと!じゃがいもにトマトのような実がなりました!

じゃがいももトマトもナス科ナス属の植物ですから同じような実がなるのですね。

根元のじゃがいもは土から出てしまい青くなっています。このような色になったじゃがいもはソラニンなど

有毒物質を含んでいるので、食べるときには青い部分を取り除かないといけません。

実にも同じ様にソラニンなどが含まれているので食べない方が無難です。

 

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長ネギの土寄せをしました。雑草もきれいに取ってくださっています。皆さん、雑草取りはプロ級です!

三角ホーやジョレンといった道具を使いこなしてどんどんキレイにしてくれています!

 

左後に植えているのは挿し木をしたミニトマトです。この場所にはきゅうりが植わっていたのですが、

近年畑にはびこり始めた外来種のウリ科の雑草に覆われて枯れてしまいました。

畑にはびこる雑草にも新たな外来種が登場したり、害虫にも新顔が登場したりと、農家さんも

対応に迫られる事柄が多いようです。

 

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本日収穫したじゃがいも。大豊作です!

「ど~するの、こんなに!」という声も聞こえていましたが、帰りにはキレイになくなってしまいました。

ご近所や幼稚園、小学校のママ友にあげたりと、皆さん大量の野菜を片付ける術を身につけて

頂いているようです。

収穫したジャガイモは2~3日影干ししてから陽があたらないように保存します。

こうすると腐りかけている芋などが腐り始めるのでしっかりした芋だけを残すことができます。

ジャガイモが腐ると臭いが強烈ですから早めに傷んだ芋を取り除かなくてはいけませんね。

 

畑ではさっそくじゃがいもレシピの情報交換が。様々なレシピが挙がっておりました。

ちなみに虎谷のお気に入りはじゃがいもごろごろのバター煮でございます。

小さめのジャガイモを皮付きのまま鶏がらスープで煮込んで、塩、こしょうで味付けして「えっ!」と

思うほどの大量のバターをボトッと落してできあがりです。

学生の頃、全国をオートバイツーリングしている時に北海道でバター煮の美味しさを知りました。

この料理だと小さな粒のジャガイモも無駄なく使えて簡単でとてもおいしいですよ。

上の写真の右下のチビじゃがも無駄になりません。

 

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ジャガイモの収穫を終えた後は耕して大豆を蒔きました。

人数が多いと作業がはかどります。手前のじゃがいもも次回には収穫してしまいます。

しばらくじゃがいも生活が続きそうです。

 

本日の作業:

じゃがいも収穫と大豆の播種、長ネギの土寄せと草取り、ミニトマトの脇芽取りと挿し木、草取り

落花生の草取り、人参の草取り、とにかく全面、草取り。

 

大地を守る会 交流局 虎谷健



2010年6月10日

ヤマキさんから「畑の樂校」のお便りがきました!

とらちゃんこと虎谷健です。

「神泉・畑の樂校」の受け入れでお世話になっているヤマキ醸造株式会社の角掛さんより、

6月5日に行われた畑の樂校の写真が届きました。

暖かな日が続いておりますが畑の様子はどうなっているのでしょうか。

 

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まずはお約束の定点観測。

霜にやられてしまったジャガイモも持ち直しました!成長が著しいですね。

ちらほらと花も咲き始めています。

バックの梅の木の緑も濃くなってきました。

 

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ジャガイモのお花がきれいです。試し掘りしましたが、しっかりしたじゃがいもが次回収穫出来そうです。」とのこと。

私、虎谷は最近会社の行事と重なる事が多くてなかなか畑に行けていません。

少し見ないうちにこんなに大きくなっていました。

 

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人参です。

人参がまっすぐに植えられていないところがかわいいですね。また間引きをします。」とのことです。

 

何度か間引きを繰り返して少しずつ大きくなってきました!...ただ土はけっこう乾いていますね。

にんじんは大の水分好き。水がたまりやすい畑の隅に植えたのですがそれでも乾燥気味です。

このところしばらく晴れの日が続いているので、この辺でひと雨欲しいところです。もうそろそろ

入梅の頃。人参達は梅雨入りを待っていることでしょう。

 

じめじめした梅雨も畑の作物たちにとっては暖かな気温と水分がいっぺんに手に入る恵みの

季節です。農家さんも梅雨を待っているはず...と思ったのですが先日、千葉の農家さんとお話し

したら、「う~ん、夜にさらっと雨が降って明け方にあがる...という梅雨ならうれしいな!」とのこと。

通勤電車を毎日使う我々もいっしょです。できれば、金曜日の夜は遅くまで雨が降らないとさらに

ありがたいですね。飲み会の帰りの雨はいやでございます。

 

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大豆です。

芽が出始める時の天敵はハト。柔らかな双葉をつっついてしまいます。

ハトにとっては大好きな豆、それも柔らかで栄養豊富な豆(しかも遺伝子組換えの心配無しの

無農薬・有機栽培!)が生えているのですからたまらないことでしょう。

 

そんなハトにつつかれずに育ってくれました。

これからぐんぐん成長して夏に枝豆として食べちゃいます。

大豆として収穫するための大豆は6月中下旬ごろに種をまいて収穫は11月。

途中、9月頃に若い豆を枝豆として食べることもできるんですよ。

 

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とうもろこしです。ぐんぐん成長していますね。

「トウモロコシがすくすく伸びています。これからは野鳥との戦いです。」 とのこと。

とうもろこしの実は鳥にもつつかれますが、アワノメイガというガの幼虫にも食べられてしまいます。

今回、虫の食害が比較的少ないと言われる、穀物として食べる少し甘味の薄い品種のとうもろこしを

作ってみましたがどうなることやら楽しみです。

虫食いのないとうもろこしを作ってみたい!

 

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ミニトマトです。実をつけ始めています。側枝が伸びてきていますのでそろそろ剪定をしなくては。

剪定して切った側枝も土に挿しておくと根が生えて成長をします。

側枝から育った株も側枝をつけるのでそれをまた土に挿す...と繰り返すと、夏にはたくさんの

ミニトマトが収穫できます。

 

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ズッキーニです。そろそろ収穫できそうですね。

画面右の花についているのはウリハムシという害虫でしょうか。この虫は葉を食べてしまいます。

苗の時に葉を食べられると成長できずに枯れてしまいます。

でもこれだけ成長してしまえば少々食べられても影響ありませんが、他の作物の苗も食べられて

しまうので、畑で見つけたら頭を押さえて潰してしまいます。

 

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玉ねぎを収穫です。これまでの玉ねぎの中では一番の出来かと思います。」とのことです。

春になってぐんぐん成長した玉ねぎの成長は目を見張るほどの成長ぶりでした。収穫した玉ねぎは

3日ほど畑で干してその後、葉がついたまま紐でしばって雨のあたらない場所にさらに干しておきます。

一年中食べれる印象がある玉ねぎですが、収穫時期は年に一度。短いことに驚きます。

 

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大根、小松菜の収穫も行いました。暖かくなって収穫物も増えてきています。

「大根の収穫です。収穫したてを畑で生で頂きました。みずみずしくて美味しい!の声が上がりました。」

う~ん、その場でかじったのですね。おいしそうです。 

 

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今回参加して下さった皆さん。おつかれさまでした!山の木々の色も濃くなってきました。

 

次回の畑の樂校開催の頃は梅雨真っ只中のことでしょう。

水を得て急に大きくなる雑草との戦いもいよいよこれからです。

雨合羽を着ながらの作業はじっとり汗をかいていやなものですが、発汗性の良いスポーツ用の

アンダーウエアと性能の良いレインウエアを活用すれば意外と快適です。

雨音を聞きながら無心に草むしりするのも良い体験でございます。

 

大地を守る会 交流局 虎谷健



2010年5月25日

ヤマキさんより「神泉・畑の樂校」のお便りが届きました!

とらちゃんこと虎谷健です。

ようやく気候が安定してきました。5月中旬の風薫るこの季節は各地で産地イベントが開かれます。

大地を守る会では5月16日は「神泉・畑の樂校」・「本庄まつり」・「甘楽キウイフルーツ花摘みお手伝い&

フランス料理で畑丸ごとライブクッキング!」の3企画が行われました。

 

今回、「神泉・畑の樂校」を催行していただいたヤマキ醸造の角掛さんより当日の畑の様子の報告が

届きました!

虎谷はこの日別企画で参加できず・・・角掛さん、イベント実施おつかれさまでした!

 

 

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周りの緑も濃くなってきました。ジャガイモもぐんぐん成長しています!

草は...ちゃんと抑えられていますね。立派です!

「草もあまり茂らなくなってきました。過去4年間の作業の成果だと思います。」

角掛さん、その通りですね!草取りには散々、苦労しました!

 

 

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晴天が続くのはうれしいのですがそろそろ一雨欲しいですね。乾燥してひび割れ始めています。

潅水施設などないので水もお天気任せです。

晴れが続けば雨が恋しくなり、雨や曇りが続けば太陽が恋しくなります。

畑をやると天気が気になります。

 

 

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レタスです。レタスは収穫期が短いので2週間に一度の畑の樂校ではなかなか収穫のタイミングが

合わないのですが、今日は収穫できます!お持ち帰りですね!

 

 

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ブロッコリーです。苗の時にさんざん、鳥に葉をつつかれたのが原因でしょうか。青々と葉は茂って

いますが実は小さいですね。このまま置いておいてもつぼみが開いて花が咲いてしまうだけです。

良く見るとモンシロチョウの幼虫もいます。う~ん、小さいまま収穫してしまいましょう!

来年の教訓は鳥につつかれないようにネットをかぶせる、でございます。

 

 

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こちらは4月中旬に定植した長ネギです。ちゃんと根を張り成長していますね。大きくなっています。

枯れ枝をしいているのはこうすると味が良くなる、と聞いたのでやってみました。

良いと聞いた事は何でもやってみるのが畑の樂校の信条です。

このあとの世話は成長に合わせて土よせをしてやり、ネギ坊主がでてきたら取り除いてやります。

 

 

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一日作業を行って、日もだんだん傾いてきました。

こちらはキヌサヤです。実をたくさんつけています。これも今日のお持ち帰りです。

 

 

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 アスパラガスです。収穫をやめて葉を茂らせています。

来年はさらにたくさんの収穫ができることでしょう。

 

 

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こちらは玉ねぎです。5月になって見違えるほどに育ってきました!玉ねぎも太り始めています。

収穫は6月初旬ですね!楽しみです。

 

 

小松菜です。大きくなりました! 誰かが種をこぼしたところも土の固さに負けずに成長しております。

今回は間引きも兼ねてお持ち帰りをしました。

だんだん収穫物も増えてにぎやかな畑の樂校であります。

 

 

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2月の手作り味噌教室の時に皆さんと麦踏みをした麦畑の今の様子です。

大きく成長をして穂もつけています。もう、麦踏みはできません!(笑) 

麦の収穫は6月中旬頃。黄色く色づいてそこだけ秋になったような「麦秋」と呼ばれる風景が見られます。

ヤマキさんでは小麦を醤油の原料として使います。

麦を収穫した後には大豆が植えられます。

一年の畑サイクルがとても判りやすいですね!

 

 

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今回参加して下さったみなさん。暑い中ご苦労様でした!

ヤマキ醸造の角掛さん、レポートありがとうございました。

 

大地を守る会 交流局 虎谷健



2010年5月11日

「神泉・畑の樂校」のお便りが届きました

とらちゃんこと虎谷健です。

好天に恵まれた今年のゴールデンウイーク、皆さん、どのように過ごされましたか?

私は3日間、ソーセージ教室を行なったので遠出はせず、休日はゆっくりと過ごしました。

 

今回のレポートは、イベントが重なり参加できなかった「神泉・畑の樂校」。

企画でお世話になっているヤマキ醸造さんの角掛さんから、5月1日の畑の樂校の様子を報告が届き

ましたのでご紹介します。 

 

 

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一度は霜害で枯れてしまったジャガイモの芽ですが全滅でなかったようでホッとしました。

株は少し小さくなってしまいましたが大丈夫でしょう!

ゴールデンウイーク中にも関わらず、大勢の方が参加してくれました。

 

 

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レタスです。元気に成長をしている様子です。

レタスはアブラムシがつきやすかったり、収穫適期が短かったりと、なかなか良い状態で収穫が

できません。

 

 

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キヌサヤです。ぐんぐん成長をしています!

前回、先端のやわらかい部分を豆苗として収穫、油炒めにして食べちゃったのですが、それにも

負けずに育っていますね。白い花もちらほら見えますので次回は実も食べれますね。

 

 

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アスパラガスです。

こちらも前回収穫を楽しみましたが、もう新しい芽が伸びてきています。

もう少し収穫したら葉を開かせて株に栄養をつけさせないといけませんな。

 

 

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白いマルチがかかっているのは玉ねぎです。葉がだいぶ伸びてきたようです。6月頃収穫ですね。     

手前の株はブロッコリーです。鳥に葉をついばまれてしまっていて生育が芳しくありません。

春先は鳥が食べられる葉が少ないのでしょうか...キャベツなどもよくつつかれてしまいます。

皆さんの草取りのおかげで畑の中にほとんど雑草が生えていません!

この状態で梅雨時期を乗り越えられると良いのですが。

 

以下、ヤマキ醸造の角掛さんより。

「今回行った作業は、『モロヘイヤ』・『ズッキーニ』・『小玉スイカ』・『なす』・『ルビートマト』・『ピーマン』・

『シシトウ』・『えびすかぼちゃ』・『トウモロコシ』の定植です。

種類は多いのですがそれぞれ2から3苗ですので、二列に収まっています。

それと枝豆用の大豆の播種を一列行いました。好天に恵まれ、気持ちよく作業がはかどりました。

途中でテレビ埼玉の取材などがあり、その後は写真が撮れませんでした。」

とのことですが、いえいえちゃんと畑の様子が分かりました!

 

角掛さん、レポートありがとうございました!
 

大地を守る会 交流局 虎谷健



2010年5月 8日

神泉・畑の樂校の畑に行ってきました!

とらちゃんこと虎谷健です。

皆さんが仕込んだお味噌はその後いかがでしょうか?

そろそろ切り返しを行う時期になりましたが忘れていませんか?

私も「神泉・畑の樂校」企画の準備をしていてヤマキの手作り味噌教室を思い出し、味噌の切り返し

時期だと気がつきました!

 

 

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我が家の味噌の様子です。

今回は「ウチは豆を潰さずに仕込んでいるよ。」という同僚職員の話を思い出して豆を潰さずに

仕込んでみました。

試しに食べてみましたがちゃんと味噌になっています!

この味噌をどうやって食べたら良いでしょう?潰して味噌汁に使っては芸がありません。

秋までに美味しい食べ方を見つけたいと思います。

 

 

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今年は3月の天候が不順で、4月に入っても寒い日が多かったのですが、ようやく春らしくなって

きました。神泉の里は木々の新芽と花でいっぱいです。カタクリが自生している場所もあるんですよ。

 

 

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4月25日の畑の様子です。

ジャガイモの芽がずいぶん出てきていますね・・・。キヌサヤも伸び始めました。

 

 

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ジャガイモの芽の様子です。おっ!調子良さそう!っと喜んだのもつかの間。

実は前日に霜が降りたようですでに霜あたりしてしまっていました。午前中は順調そうに

みえたのですが・・・

 

 

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午後の強い日差しで急速に茶色く変色してしまいました!

こうなるとこの芽はアウトです。(T_T)

でも、一旦芽は枯れてしまいますが、後から出てくるゆっくり成長していた芽がちゃんと育ってくれます。

霜害を防ぐ方法としては芽に土をかぶせてやる方法がありますが、畑の近くに住んでいないと対応

できません。ジャガイモの収穫はちょっと遅れてしまいますが仕方ありません。

 

 

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こちらは寒さに強いキヌサヤ。

11月に種を蒔いてから小さな苗の状態で冬を耐え、春の訪れとともに一気に成長を始めました。

こちらは霜もなんのその。元気いっぱいです。

 

 

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アスパラガスもにょきにょき伸び始めています。

参加者の方にアスパラの説明をしているのは大地を守る会の職員(取締役・エライ方なんです)であり、

秩父で自ら農業を営む長谷川満さんです。

前日は大地を守る会の職員一同が集まる通称「春合宿」が行われました。解散後、気持ちよく酔っ払って

いた長谷川さんを見て「明日本当に畑に来てくれるかなぁ。」と心配していたのですが、ちゃんと来て

くれました!

 

畑に入るとさすが農民、目つきが違います!

鋭い眼光で「虎谷、欲張ってアスパラ取り過ぎると株、弱っちゃうぞ!」と私の腹の内を見透かした

ような鋭い助言。

アスパラガスは春、根から出てくる新芽を収穫しますが、何度も取ってしまうと養分を使いすぎて株が

弱ってしまうそうです。なので、ある程度収穫を楽しんだらそのまま芽を伸ばしてあげ、葉を開かせ

なくてはいけません。

分かってはいるのですが、目の前に食べごろのアスパラがあるとついつい収穫したくなってしまいます。

 

 

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こちらは前回種をまいた小松菜です。参加者みんなで蒔く場所を決めて蒔きました。

密集してはえているところ、間を置いて生えているところ・・・皆さんの性格が現われています(笑)。

誰か種をこぼしてしまったようで、畝間に生えてしまっています。

 

 

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長ネギの定植も行いました。長ネギは夏に種を蒔いて苗を育てて、翌年春に定植し、秋に収穫です。

収穫まで1年以上かかる作物なのですね。

溝に苗を植え、そのあとネギの成長に合わせて土を寄せていくと白い部分が伸びて、お馴染みの

長ネギとなります。

溝に苗を植えますが長ネギは湿気を嫌います。雨が降っても溝に水が残らないような水はけの良い

場所を選ばなくてはなりません。

 

 

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人参も芽を出していました。

人参は長ネギと違って水が好きで水分の多い畝に蒔くと発芽が良いようです。

一つの畑でも長ネギに適した場所、人参に適した場所があります。畑の樂校も4年目に入って

ようやく畑のクセのようなものが判るようになってきました。

人参の芽はうまく発芽してもすぐに雑草に負けてしまいますのでこまめな草取りが欠かせません。

 

 

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半日草取りをして夕方ようやくお土産用の収穫です。初めての収穫体験。はさみの使い方がちょっと

ぎこちないですが慣れていこう!

 

雑草の株が小さな今の時期に、できるだけ草取りに時間を使います。

時間配分は 草取り7 : 播種・定植2 : 楽しい収穫1 といったところでしょうか。

数年前、「まだ小さいからもう少し待って草取りをやろう。」と草を甘く見て大失敗したことがありました。

風に吹かれただけで擦れてしまいそうな、かよわい草が数週間後にはどっしりと地中に根をはり巡らし、

どんな大風にも負けないような強靭な株に成長していました!

抜くにも力が要り、それが密生してまるで緑の海のような様は悪夢でした。

その経験があるのでどんな小さな草にも容赦しません!

 

 

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ちなみに、この写真は2年前の6月の悪夢、「緑の海」。すべて栽培物ではない、「草」でございます。

春先に草むしりを怠った報いであります。 

 

 

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今回の収穫物です。畑の樂校もまだ2回目、お土産はまだ少ないので畑の脇に生えていたふきも

収穫してしまいました。

あとはアスパラガスと、その左はキヌサヤの芽「豆芽」です。油炒めにするとおいしいです。

これからどんどん収穫物も増えてにぎやかになることでしょう。

 

今回は、マルチをかけてのとうもろこし、オクラの播種、長ネギの定植、草取り(特に人参の株まわり

を念入りに)を行いました。

次回はミニトマトやキュウリ、ナス、ししとうなどの定植を行う予定です。

 

これからの季節、天候も良くなり植える物がたくさんありますので充実した日が続きそうです。

 

大地を守る会 交流局 虎谷健



2010年4月 7日

「神泉・畑の樂校」が開校しました!

とらちゃんこと虎谷健です。

 

今週は各地の学校で新学期が始まりましたね。皆さんのご家族にも新生活を始めた方が

いらっしゃるのではないでしょうか。

大地を守る会の六本木事務所の隣は中学校。桜の花びらがはらはら舞う中で入学式が

行われていました。

今年もまだ小学生の面影を残したヤング達(死語?)が緊張で顔を紅潮させながら登校して

くることでしょう。

 

さて、埼玉県の北部、神川町の畑を教室にしている「神泉・畑の樂校」も、4月3日に4年目の

開校式の日を迎えました。

 

 

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今年度の参加者は12組20名。

期の途中からの参加もOKなので、今後も参加者が増えていくことを望んでいます!

暖かくなってきたこの時期は雑草取りや播種など行う事がめじろ押しです。

「畑に入ったら、とりあえず草を抜いてくださいね!」というお願いに、集まった方々は新入生気分を

味わう間もなくそのまま作業に突入!「なんか、慌ただしい企画に参加しちゃったな。」と思われた方

もいたかも。

でも、全員そろって一段落したところで始めた開校式&自己紹介では、すでに皆さんにはほのかな

連帯感も生まれていたような。

 

 

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開校式もそこそこに、畑に戻ってさっそく作業開始!

慌ただしくはありますが、桜も咲いていて過ごしやすい良い天気に気分はちょっとのんびり。

 

 

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希望者には耕運機の扱い方講習も。機械の動きをなかなか制御できなくてまっすぐに進めません!

便利な機械ですが、これから畑に作物が植わり始めると一畝づつ耕すことが多いので、耕運機は

使えず鍬&人力が主力になります。

 

 

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「いいな...あれ」って眺めているきみ!まだちょっと君には耕運機の操作は早いかな。

男の子はメカが好きですね。

 

 

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ちょうどジャガイモの植え付けの時期です。種イモのカットの仕方から教えてもらいました。

 

 

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カットしたジャガイモは切り口を乾かしてから植えました。

「これからどんな風に育つんだろう...。」と期待膨らむ時間です。

 

 

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ヤマキ醸造の角掛さんが おもむろにイオウのような黄色みがかかった物体の取り出しました!

化学肥料!?はたまた農薬?・・・もしかして、雑草の多さに驚いていきなり除草剤ですか!!!

 

 

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ご安心を!

豆腐を作る際にでる「おから」を乾燥させたものでした。

この畑には農薬・除草剤はもとより、肥料さえもあまり入れません。ヤマキ醸造さんが豆腐を作った

際に出るおからを分けてもらって散布する程度です。

 

畑をめいっぱい使わない「素人農業」だからこそ、こんな肥料やりでも済むのですね。

他にも、プロの農家さんならその都度使い終える「黒マルチ」と呼ばれる畑の表面を覆って地温をあげ、

雑草の茂りを抑えるビニル資材も繰り返し使います。

だいたい3年ほど使うとぼろぼろになってしまうのでそこでようやくお役御免になります。

 

なるべくゴミとお金が出ていかないように工夫しながら、農の楽しみはちゃんと享受する・・・。

それがこの畑の樂校の神髄であります!

 

 

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さあ、一日たっぷり畑で作業をしました。

この日植えた作物はジャガイモ、小松菜、大根、人参、ブロッコリーの苗。

ちょっと早いかな、と思いつつ植えたミニトマト、キュウリ、山からとってきた山ウドも植えました。

他には昨年秋に植えたエンドウ豆、玉ねぎ、3年目になって風格が出てきたアスパラガスが

植わっています。

といっても、上の写真では畑は何にも植わっていないように見えますね。

 

これからもこのアングルで写真を紹介していきます。

季節ごとに変化していく畑の様子を楽しみにしていてください!

 

この「神泉・食と農の畑の樂校」は月2回(第一土曜日、第三日曜日、冬期は月一回)開催されます。

途中からの参加もできますので興味ある方はぜひ大地を守る会・事務局の虎谷健までご連絡ください。

皆さんが農を身近な体験としてくださる事を願っております。

 

大地を守る会 交流局 虎谷健



2010年4月 1日

「春の三浦・大根収穫交流会」を行いました!

とらちゃんこと虎谷健です。

桜の開花が宣言されてからも寒い日が続きますね。

大地を守る会六本木事務所のお花見は明日4月2日です。

「う~ん、さくら散っちゃっているかなぁ。」と心配していたのですが、この寒さのおかげで満開の桜が

楽しめそうです!

料理は先日3/28にオープンしたエキュート東京「大地を守るDeli」のお惣菜各種を予定。

こちらも楽しみのひとつです。

 

さて、お花見は楽しめそうですが良いことばかりではありません。

この3月下旬の寒さと天候不順のため、(今年は例年より3月の雨が多かったです!)今年の

大根収穫交流会は延期開催となってしまいました。

日程変更のために参加できなくなってしまった皆さん、残念です!

どうぞこれから開催予定の他の企画にも応募してください!お待ちしております!!!

 

 

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急な日程変更にも応じてくださった皆さんが集まってきました。

まずは受け入れをしてくれている黒崎有機栽培研究会の皆さんの挨拶を聞いて開会です!

 

 

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さっそく収穫を開始!大根を抜くのは主に子どもさんの担当。

大人の皆さんには、抜かれた大根の枯れ葉をとってもらい、その枯れ葉で大根についた泥を

落として並べる作業を担当してもらいました。

 

今回、大地を守る会への出荷分も合わせて3,300本の大根を収穫してもらいました。

子どもさんも大切なお手伝い戦力です。どんどん抜いてね!

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形の良い大根がいっぱい!

 

 

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がんばって抜いてくれています。きみより大きくないかい?

 

 

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おおっ!これは大物です!

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広々とした畑で気持ちいい日でした。

 

 

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これもなかなかの大きさの大根ですな。

 

 

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こちらではかくれんぼ。楽しそうですね!

 

 

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どんどん収穫されてゆく大根。皆さんの協力でどんどん畑が空いてゆきます。

 

 

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中にはこんな大根も。

 

 

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それは・・・かぶではないかい???

そうなんです、畑の中にはまっすぐな大根ばかりではありません。

なかなか皆さんのもとには届かず、目には触れにくいのですが、畑ではいろいろな形の大根が

育ってしまいます。

 

 

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「おもしろ大根」をみんなで集めてみました!「多様性」ですね~。

 

 

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変わった形の大根に子どもたちは大喜びです!

みんなに気に入った「おもしろ大根」を選んでもらって家に持ち帰ってもらいました。

 

最近では生産者の技術もさらに向上し、このような規格外品の野菜も見かけることは少なくなり

ましたが、畑にいらっしゃる皆さんにはこのような作物もある事を知って頂きたいと思い、あえて

集めてみました。

少し前の大地を守る会では、さすがに二股の大根は流通していませんでしたが、ちょっと大きくなり

すぎた小松菜、改め、「巨松菜」や、虫に食われてところどころ穴のあいた通称、「レースキャベツ」

なども流通していたこともあったんですよ!

そのような不揃いの野菜たちを通じて、皆さんに畑の様子に想いを馳せる「考える素材」にして

欲しいという気持ちの表れだったのですね。

 

 

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収穫が終わった後は、枯れ葉や泥を落とした大根を出荷のためのカゴ車に乗せます。

出荷作業のお手伝いも皆さんにお願いしてしまいました!

 

 

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出荷作業も終わっていよいよお昼ごはんです。

生産者の奥さま達が大根汁を用意してくれました。

リーダーの石渡稔さんの奥さま、久子さん、いつもおいしい大根汁をありがとうございます!

 

 

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みんなで昼食を食べました。

右側の衝立は朝方風が強かったため用意してくれたものですが、必要ないほどの良い天気になりました。

 

今年は荒天による延期で残念だったこの交流会。

もともと3月は天候が変わりやすい時期ですので、週間天気予報が出ると日々一喜一憂しながら

過ごすことは毎年の事なのですが、近年はその予測がさらに難しくなったような...。

すべてを地球温暖化のせいにするわけにはいきませんが、このような先を読みにくい天候の中でも

安定して作物を育てなくてはならない農家さんは、やはり大変なリスクを負っているな、と思って

しまいます。

 

来年こそは春らしい気候の中で皆さんとお会いしたいです!

今回参加できなかった皆さん、来年もまた申し込んでください!お待ちしております。

 

大地を守る会 交流局 虎谷健



2010年3月11日

「地域が支える食と農 神戸大会」 2010.2.20-21

10年3月11日(木)晴れ(by ドクターMaekawa)


大地を守る会では、2005年より、「農を変えたい全国運動」に参加し、その運動の成果として、

2008年に、「全国有機推進協議会」が発足しました。この会に、野田克己さん(大地を守る会

専務理事)が理事として参画し、有機農業の広がりをめざしています。また、大地を守る会が

事務局団体を担う、「全国学校給食を考える会」(→学校給食ニュースHP)の会長である、

五十嵐興子さんが、「食農プロジェクト」のメンバーとして参加し、有機農業をどのように、

学校給食の中で教育として位置づけるか、模索・検討しています。



この「全国有機農業推進協議会」などの理事メンバーが中心となって、この2月に、タイトルの

集会を神戸にて開催しました。この集会の目的のもう一つは、世界の有機農業団体、有機農業

に理解を示しそれを食べている消費者団体を一同に集め、世界へ向けて、今後の有機農業、

そして流通のあり方を発信しようというものでもあります。



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          神戸大会プログラム



このプログラムからもわかるように、アメリカ、イタリア、フランス、イギリス、インド、オーストラリア、

韓国といった世界各国から、約50名ほどの方が来日されました。まさに「有機農業の国際会議」

にふさわしい陣容となっています(→海外スピーカー紹介)。



会場は、15年前の震災で、大きな被害を受けたポートアイランドにある、神戸学院大学。

傷跡は今はほとんど見られません。



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     会場の神戸学院大学



初日の朝から、大きな講堂が満員になるほどの盛況ぶり。およそ、700名近くの参加者が

いたでしょうか。


 


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     多くの参加者で熱気にあふれる会場



午前中から午後のはじめにかけては、各国の有機農業の状況、生産者と消費者の活発な

提携活動が紹介されました。




午後は、7つにわかれての分科会。その一つの「食農教育」を、大地を守る会で担当しました。

パネラーとしては、

五十嵐興子さん:30年間、東京都の学校給食の現場で務められ栄養士。埼玉や群馬、長崎、
       岩手などの生産者と連携し、産直農産物を学校給食に導入し、食育活動を展開。
       現在、全国学校給食を考える会会長

安井孝さん:愛媛県今治市の企画振興部室長。今治で、積極的に有機農産物、地元農産物を
       用いた学校給食の推進活動を展開されている。

中川智子さん:兵庫県宝塚市長。1985年から、地元宝塚市で、学校給食運動に取り組み、その後、
      1996年から2期、衆議院議員を務められ、2009年より現職。

コーディネーター澤登早苗さん:恵泉女子大学准教授。自分の教え子の大学生たちと、有機農業
      に取り組むとともに、その周辺地域の多摩ニュータウンなどにおいて、「親子有機野菜
      教室」などを開催し、食育活動を実践されている。父親の澤登芳さんは、大地を守る会
      へ、有機のキウイを出荷されている生産者でもある。


これらのメンバーで、どうやったら、有機農産物を使った食育活動ができるか、そして、学校給食に

有機農産物をより一層いれていくためには、どのような工夫が必要かについて、議論されました。




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    左から、安井さん、五十嵐さん、中川さん、澤登さん



質疑応答では、自らを「オーガニックマン」と称される参議院議員のツルネン・マルテイ議員

から、「アメリカの学校では、学生自ら有機農産物を耕し、それを給食として食べているところ

があるが、日本でそのようなところはありますか」という質問がありました。日本にも、数箇所、

そういった活動をしている学校があるようですが、まだまだ統計資料になるにはほど遠い状況

であるという解説がパネラーよりありました。そして、ツルネンさんからは、政治家として、日本

の有機農業の発展に全力を尽くすという力強い発言もありました。また、中川市長からは、今後、

宝塚市を、今治に負けないような有機の里にしていけるよう頑張るとの決意表明もありました。


注)実は、僕の机の隣で一緒に仕事をしている「ナカティ」こと中川啓は、彼女の息子さんです。




二日目は、「産消提携」をキーワードに、さまざまな国のさまざまな取り組みが紹介されました。

実は、日本でいう産消提携の概念は、アメリカでは、CSA(Community Supported Agriculture)、

フランスでは、AMAP(Association pour le Maintien d'une Agriculture Paysanne)という言葉

で、実質的に同じ運動が実施されています。これらの世界の「産消提携」のパネルディスカッション

に、野田克己さん(大地を守る会専務理事)がパネラーとして登壇しました。




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    パネルディスカッションで発言する野田克己さん



野田克己さんの発言を要約

大地を守る会では、株式会社という特殊な形式で、生産者と消費者を結ぶ活動を展開して

きました。株式会社というと営利のみを目的としているような印象を受けますが、大地を守る会

では、学校給食運動、脱原発運動、有機農業促進運動を多くの団体と連携して、展開してきま

した。また、年間100回以上に及ぶ消費者、生産者の交流イベントを実施し、「顔の見える関係」

の構築に向けて活動しています。




有機農業という観点でデータを出すと、大地を守る会の出荷する農産物の11.9%が、JAS認証

を受けたものです。しかし大地を守る会では、JAS認証有機農産物だけにこだわっているわけ

ではなく、それに向けて努力する生産者との関係も大切にしています。今後も、生産者と消費者

のより一層の結びつきをめざしていきます。このブログの中で紹介されている、イベントレポート

はまさしくその活動の現場からの情報発信なのです。



大地を守る会 運動局 前川隆文






2010年3月 9日

「ヤマキさんの手作り味噌教室」に行ってきました

とらちゃんこと虎谷健です。

大地を守る会の2日間にわたる大イベント「東京集会」の興奮もさめやらぬ翌週、

埼玉県神川町にあるヤマキ醸造さんで手作り味噌教室を行いました。

いつもの年は1月と2月に2回開催するだけなのですが、今シーズンは手作り味噌教室企画が

大変な人気のため、ヤマキさんにお願いして急遽、追加開催をお願いしました。

3月に入ると暖かな日も増えてきますので、味噌作りの季節としてはぎりぎりのタイミングですが、

当日は小雨まじりの寒い日で冬に戻ってしまった様な天気でした。

 

 

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杉の木々は花粉をいっぱいに貯え、「いつでも飛べるぞ!スタンバイ、OK!」の構え。

山全体が赤茶けて見えるようです。

花粉症の私は花粉の飛散が少ないであろう、寒くて小雨混じりの今日の天気は歓迎です。

 

 

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前回の味噌教室で麦踏みをした麦畑。雨も何度か降って暖かい日もあったのでだいぶ成長しています。

ここまで成長したら株を痛めてしまうので麦踏みはできません。

 

 

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ヤマキさんと大地を守る会が一緒に行っている「神泉・畑の樂校」の畑も見てきました。

さすがにこの時期は作物も少なくて畑は眠っているようです。

しかし、雑草くんたちはすでに花を咲かせ成長を始めていました。

・・・この生命力、脱帽ですね!

雑草くんたちを食べる事が出来たらホントにいいのですが。。。(笑)

 

 

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唯一青々と茂っているのはほうれん草です。越冬中のほうれん草は体が凍らないように

糖分を増やしているので、見た目は悪いですがとてもあまくなります。

 

 

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テントウムシがいました!そういえば今日は二十四節気でいう啓蟄。虫も動きだす季節です。春はもうすぐです!

 

写真にあるように、葉が冷たい北風に吹かれて擦れてしまっています。

プロの農家さんはこのような傷がつかないよう、風が吹くと被覆材を掛けたり、蒸れそうだったら

外したり、とこまめに手間をかけますが、この「畑の樂校」の畑は会員の皆さん達だけで世話を

しているので2週間に一度しか作業日がありません。

どうしても世話が後手にまわりがちです。

人が畑にいないと動物たちもやって来てしまいます。野鳥にもだいぶついばまれてしまっています。 

 

 

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味噌作り会場に集合してまずは昼食。

味噌作りはお腹が減ります。たっぷり食べてがんばろう!おうおう!

ヤマキさんのスタッフの皆さんが準備してくださった、肉をほとんど使っていない、ヤマキさんの

食材だけでほぼ作られたお料理の数々。大豆ご飯がおいしい!

昼食が終わった後、食後の散策に「畑の樂校」の畑の見学にも行きました。

 

 

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会場に集まっていよいよ味噌作りの開始です!

 

 

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材料の大豆、麹、塩をよく混ぜてから潰し始めます。力がいります!

 

 

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子どもさんは足で踏んで潰します。

「食べものを踏んじゃっていいのかなぁ・・・ママ、怒らない?」と最初は不安顔の子どもさんも、

お手伝いになる事が分っていきいきしています。楽しそうですね!

 

 

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女性お一人で参加の方にはヤマキスタッフの強力な助っ人がつきました。

手際良く、あっという間にきれいに潰してくれました。

 

 

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がんばりすぎてひと休み。

 

 

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潰し終えたら、いよいよ容器に移す作業です。まずは講師のヤマキ醸造職員・森田さんの作業を見学です。

長い熟成中にカビが生えにくいように空気が入らないように詰めてゆきます。一番気になる作業ですね。

容器を持参していない方は自宅でこの作業を行いますので、皆さん真剣に森田さんの手元を見ていました。

 

 

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子どもたちも真剣に見学しています。自分の作ったお味噌をごはんの時に味わう体験は身近かな食育ですね。

「食育」などと難しい事を言わなくても素直に楽しいです。

 

 

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今回も無事仕込み終わりました。それぞれの家庭で秋まで面倒をみてあげてくださいね!

夏の終わりごろには、「手作り味噌同窓会」と称して熟成途中の皆さんのお味噌を持ち寄り、

味比べや森田さんのアドバイスを受ける企画を行います。みなさん、またお会いしましょう!

 

大地を守る会 交流局 虎谷健



2010年3月 3日

天鷹酒造さんを訪問してきました!

とらちゃんこと虎谷健です。

皆さん、日本酒を楽しんでいますか?

毎晩のように家や事務所で(終業時間後です!)癒していただいている私は大の日本酒好き。

特に新酒が出る今の時期の火入れをしていない生酒のプツプツはじける感覚を舌の上で

楽しみながら飲むことが大好きです。


醸造が最盛期のこの時期、栃木県大田原市にある天鷹酒造さんを訪問してきました。

今回の酒蔵見学会の目的は醸造現場の見学と作業体験、試飲。

酒造りの作業体験などなかなかできません。

東京でも小雪がちらついたこの日、現地でも雪が降っていました。

那須連山もマシュマロの様にまっ白でした。



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天鷹酒造さん外観。雪の中の酒蔵ってそれだけで美味しいお酒に出会えそうな気持になります。

天鷹酒造さんは、那須山から流れ出る那珂川と塩原渓谷から流れ出る箒川に挟まれた

水の豊かな田園地帯にあります。

那珂川は関東のカヌー乗りに人気の水のきれいな川で、鮭が遡上する南限の川でもあります。



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杉玉が下がっております。ご存じ「新酒ができましたよ!」の印ですね。

静かに雪の舞う中の杉玉。ますます美味しいお酒に出会える期待が高まって参ります!



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工場に入るとなつかしいお米屋さんの香りと精米機がうなる音に迎えられました。

天鷹酒造では精米から自社で行っています。手前にある青い石は精米する際の砥石です。

その上に乗っているのは研いだ状態の米のサンプルです。



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天鷹酒造さんでは、14年前に「米作り酒造りの会」を地元米農家さんといっしょに立ち上げて

地元栃木の水とお米にこだわった酒造りをしています。

倉庫には原料の米がいっぱい。日本酒の原材料がお米であったことを再確認!


ちなみに純米酒1升(約1.8L)を作るのに、約1kgの米が使われるそうです。

1週間に1升のお酒を飲むと年間60kg~80kg(お正月とか忘年会、新年会、とても嬉しい事があった時、

「いやぁ...ちょっと昨日飲み過ぎちゃった!」日も含める)、約1俵のお米を消費することと同じなんですね!

1俵というと私たち一人が年間に消費する平均量と同じくらい...。


そうです!日本酒飲みの皆さんは毎日毎晩、ご飯にお酒にと、うまずたゆまずせっせ、せっせと

お米を消費して米農家さんと田んぼを守っているんですね(笑)。

皆さんもお酒をたくさん飲んで田んぼと農家さん、田んぼの生物多様性を守ろうではありませんか!



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米が炊きあがってもうもうと湯気があがっています。酒造りの現場に来たことを実感!


さっそく帽子と長靴を着用して手洗いをしっかりして見学開始です!

天鷹酒造さんのお酒は有機JASの認証を取得し、「有機清酒」を名乗っています。

有機JASの認証を取るためには、工場設備はもちろん、酒を作る蔵人、さらに有機米を作る農家に

いたるまで認定機関が定めた手順に従わねばなりません。

今回私たちが有機JAS認定の工場に入るにあたって、全員分の認証機関指定の長靴を揃えて

もらわねばなりませんでした。

そこまでしても消費者の皆さんに自分たちの取り組みを知ってもらいたい、というその熱意に脱帽です。

...でも、事前に電話で皆さんの足サイズをお聞きするのはちょっと恥ずかしかったです。 (*^_^*)



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酒造りの戒めが。その成果がまわりを囲む賞状の数々なのでしょうか。

皆さんも「酒造り」の部分を自分の仕事にあてはめて頑張ろう!おうおう!



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蒸しあがった米を放冷機に移します。

この機械で、蒸しあがった熱々の米を麹菌が元気に活動する温度までさまし、さらに麹菌を混ぜ

やすいようにほぐします。



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ほぐした米を麹室に運ぶお手伝いをしました。さっと口をしばって手早く運びます。



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麹室では杜氏さんと一緒に米を拡げるお手伝い。

杜氏さんが作りだした麹菌が好む温度と湿度を体感しました!



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麹菌を振る作業です。さすがに私たちには手伝いは難しそうです。

均一に菌を振った後、さらに菌が全体に行きわたるようにかき混ぜ作業を行います。

そして湿度をさげて菌が米の奥に水分を求めて入り込むように、湿度と温度をコントロールするそうです。



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醸造樽のある奥へ進みます。入口には青々とした杉玉が。

お酒造りは神聖な作業のため、酒造りの初めには神官さんに来てもらいお清めの儀式が行われ、

酒蔵の各場所にはお札やこのような杉玉が下げられています。



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櫂入れのお手伝い。かき回して均一に発酵するように手伝ってやります。

櫂を動かすとプツプツと良い音がします。

樽の縁まで日本酒の清々しい良い香りが...。一日中嗅いでいたい良い香りです!


ここで虎谷、大失態!

欲張って深呼吸したとたんにグラッとして、一瞬気を失いかけてしまいました。

もう少し欲をだして身を乗り出していたら樽に落ちていたことでしょう。

樽の中は二酸化炭素に満ちているので数秒で気を失い、溺れてしまうこともあるそうです。


「酒に溺れて人生を棒にふる」とは人生訓の一例でありますが、酒蔵では人生を棒にふる

どころでなく命を落としてしまうこともあるのです!

たとえ運よく助け出されても「あいつは酒のニオイに誘われて樽に落ちるような奴」という烙印を

おされてしまうでしょう。まさに「酒に溺れて人生を棒にふる」ところでした(笑)。

皆さんも酒蔵でどんなに良い香りに出会っても深呼吸をしてはいけませんよ~。



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見学会の後は天鷹酒造さん自慢の有機清酒4種類を飲み比べ。

他にも生酒なども含めて合計10種類も試飲させていただきました!

同行した職員には「とらちゃん、いちばん飲んでいたよね。」と冷ややかに分析されてしまいました。

いやぁ、天鷹酒造さんのお酒、私、大好きでございます。



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試飲会の後はお忙しい中作っていただいた酒粕汁とおにぎり、大地を守る会の日本酒に合う

おかずで昼食会です。

カウンターにいる方が天鷹酒造の社長さんの尾崎宗範さん。

その右が杜氏さんの大将、直町昊悦さんです。直町さんは岩手から仕込みにきているそうです。

他にも数人の杜氏さんが働いていらっしゃいますが、地元の農家の方が冬の仕事として来て

いるそうです。一年を通してお米に関われて良いお仕事ですね。


私は特別に直町さんに「知識としての」お酒の作り方を直々にこっそりと教えていただきました。

教わっただけですよ!どぶろくを作るような、そんな日本国の法律を犯すような事は致しません!(笑)



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酒米をおにぎりにしてくれたものを試食してみました。

「酒米はまずい」と聞いていたのですが、「とちぎ酒14号」はけっこう美味しい・・・でも同じく酒米の

「五百万石」の味はちょっと...。やはり酒米はお酒にして楽しむのが一番のようです。


昼食会では参加者の皆さんにも訪問会の感想やお酒にまつわるお話などをしてもらいました。

酒造りのプロとお酒好きの参加者が集まり、軽い酔いも手伝いほんのり良い連帯感も生まれて、

居心地の良い空間が誕生しました。

美味しいお酒を味わって蔵人さんのお話も聞けて大満足の訪問会になりました。


大地を守る会 交流局 虎谷健




2010年2月19日

アジア太平洋資料センター(PARC)からのお知らせ。

10年2月19日(金)晴れ(by ドクターMaekawa)


今回は、大地を守る会とおつきあいのある団体からの情報をお伝えします。


PARC自由学校は1982年にスタートしたオルタナティブな市民の学校です。
20年以上に渡り毎年開講し、これまでの受講生は6000名を超えます。
毎年、時代を先取りしたテーマで、普通の教育機関では味わえない講座を開いています。
この市民大学では、藤田和芳大地を守る会会長も講義をしています。


2010年の講座スケジュールをお知らせします。


★━━━━━━━━━━━┓
| エコを仕事にする!  |
┗━━━━━━━━━━━┛


「今の生活ってなにか違う感じがする、もっと環境に優しく、自分らしい仕事をしたい」と思って
いてもなかなかきっかけがつかめないまま毎日が過ぎてしまうあなた、「エコを仕事にする」
クラスへようこそ!地域に根差し、みんなとつながる生き方、働き方の豊かさを五感を使って
感じるクラスです。このクラスでは、すでにエコを仕事にしている多彩な講師陣の生活に触れ、
現場を訪問します。様々な方に出会ううちに今の生活を変えるヒントが見つかるでしょう。
新しい人生がはじまるかもしれません!全国いろいろなところへ出かけられるのもお楽しみ
の1つですよ。


・2010年5月~12月  □基本的に隔週土曜日 
・全12回/定員30名 □受講料 36,000円
※交通費・宿泊費・プログラム費などは各回で別途かかります。


5/18(火)19:00~21:00
オリエンテーション エコを仕事にすることの豊かさ
大江正章(コモンズ代表/PARC理事)


5/22
★茨城県石岡市を訪ねる
働きながら無農薬米が出来る
大谷理伸(農家)


6/5
★東京都青梅市・日の出町を訪ねる
東京の木で家を造る
 ―仕事は創り出すもの
稲木清貴(東京の木で家を造る会事務局長)


6/19
★茨城県石岡市を訪ねる
有機農縁の一日体験
魚住道郎(日本有機農業研究会副理事長/有機農業推進協会副理事長)


7/10(土)~12(月)2泊3日
★京都府綾部市を訪ねる
半農半Xという生き方
小さな農でピースフルに暮らしつつ、ミッションでスローレボリューションする
塩見直紀(半農半X研究所代表)


8/7(土)~8(日)1泊2日
★栃木県那須を訪ねる
愉しい非電化生活&
森林に牛を放つ―森林酪農への挑戦
藤村研介(非電化工房副代表)

株式会社アミタ
※「森林ノ牧場 那須」(牧場スタッフがお話+ご案内します)


9/11
★横浜市青葉区を訪ねる
都市の新規就農者の本音&それを支える地域の人と場
大場 徹(有機農業者)
石田周一(社会福祉法人グリーン施設長/な~に谷っ戸ん田の会会長)


9/25(土)~26(日)1泊2日
★群馬県片品村を訪ねる
「いいからかん」ライフのすすめ!
桐山三智子(iikarakan/片品生活塾主宰)


10/27(水)19:00~21:00
★世代を超えた「農」ムーブメントをつくる「はじめる自給!種まき大作戦」
ハッタケンタロー(環境エンタメ・デザイン&プロデュース)


11/24(水)19:00~21:00
★xChange(おしゃれな服の交換パーティー)へようこそ
 ―服から環境と社会を考える
丹羽順子(ソーシャル・プランナー)


12/12(日)
★神奈川県藤野町を訪ねる
市民の力で脱石油型の地域社会をめざすトランジション・タウン
トランジション藤野
★東京都豊島区を訪ねる
Organic Bar「たまにはTSUKIでも眺めましょ」
 ―システムから降りたら、自分探しが終る。システムから降りたから、生業が持続可能になる。
高坂 勝(飲食店経営)


・...━━◆クラスの詳細、他の講座は以下から見れます!(3月より)◆━━...・
    http://www.parc-jp.org/freeschool/index.html
★全講座の詳細を掲載したパンフレットも好評配布中!
         ご希望の方はPARCホームページよりお申込みください。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
お申込み・お問い合わせは......
アジア太平洋資料センター自由学校
Pacific Asia Resource Center(PARC) Freedom School
〒101-0063 東京都千代田区神田淡路町1-7-11 東洋ビル3F
TEL:03-5209-3450  FAX:03-5209-3453
Website:http://www.parc-jp.org   E-mail:office@parc-jp.org
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


大地を守る会 運動局 前川隆文




2010年2月10日

農産担当者のお米の話企画を行いました

とらちゃんこと虎谷健です。


皆さんお米,たくさん食べていますか?

大地を守る会では昨年10月から生物多様性を食べて守るキャンペーン、「たべまも」を開始し、

お米食べて水田を守ろう!という呼びかけを開始し、さらに「コメニスト宣言」までも作ってしまう

ほどの熱の入れ様です。

その勢いに負けないように昨年秋の新米の季節から「新米ごはんの食べ比べ」企画を、

大地を守る会の米の精米を一手に引き受けてくれているマゴメさんの協力を得て2回行いました。

そして今回、大地を守る会職員でお米担当者の海老原に産地担当者から見た

大地を守る会のお米や生産者について語ってもらいました。


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今回試食したお米は4種類。

米担当者の海老原が「皆さんに紹介したい。」というお米を集めました。

う~ん、見た目はほとんど一緒ですね。米の試食会で一番気配りするのが初めの米を研ぐ時です。

順番が入れ替わってしまったらもう、見分けがほとんどつきません!



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このような状態になったら黄色いメモ紙だけが頼りでございます。



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ドライフラワーならぬドライイナホ。

今回の進行職員は海老原と私だけ。「男2人で殺風景にならないように。」と海老原職員のせめてもの気配りで

産地にお願いして精米せず保管してもらっていました。

でも、花瓶などなかったので傘立てに差しました。やっぱり殺風景?



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講座が始まりました。海老原職員、気合入っております。

会場はNGO大地を守る会六本木本部。狭い事務所ですが結構、様々なイベントに

使われています。六本木ヒルズや東京ミッドタウンにも歩いて行けますので講座などに

参加された後にぶらぶら歩きにいかがでしょうか。

ただし私たち事務局員に「ヒルズの美味しいレストラン教えて」と言っても

行った者が居りませんのでご案内できません...。 <(_ _)> 



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お話を聞いた後はさっそくお米の食べ比べです。

まずは産地、品種を伏せての食べ比べ。続いて生産者名と品種を紹介しながらの

試食と続きました。



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海老原職員は産地に行くとまめに記録をとっています。今回はその記録が大活躍!

今回の試食会企画のために出品生産者から映像メッセージを撮ってくれていました。



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お米の試食会が終わったらもうお昼。お昼ご飯もお米をたっぷり召し上がっていただきましょう!

大地を守る会の食材でご飯にあうものを選んでお味噌汁と一緒に楽しみました。

ちなみに私の独断で選んだお米にあう食材は・塩たらこ・くるみ小女子・

漁師さんのさんま甘露煮・べったら漬・マイルドキムチ・骨まで食べられるカタクチイワシです。



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今回は生産者の方も2名、参加してくれました。

左から2人目の方は京都府宮津から来てくれた飯尾醸造の秋山俊朗さん。

いただいた名刺には「蔵人」の肩書 が。かっこいいですね。

「富士酢、いつも使っています。」と参加者の方から声を掛けられていました。富士酢、人気ですね。

飯尾醸造ではお酢を作るためのお米を近郊の棚田で社員自ら栽培しはじめました。

毎年春には消費者の皆さんを集めて田植え体験を行っているそうです。

「大地を守る会の会員の皆さんにもぜひ来ていただきたい。・・・ですが距離がありすぎですね。」とは秋山さん。

田植えには参加できませんが今年の秋からは大地を守る会でも飯尾醸造で栽培した棚田米を

扱う予定になっていますので食べて楽しんでくださいね。

秋山さんとお話しされている方はツチオーネ110号から「かんたん・おいしい家ごはん」の

コーナーでレシピを披露してくださっている大原千絵美さんです。



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長野県の佐久から駆けつけてくれた生産者の松永哲男さん。

                 

今回の食べ比べで松永さんの所属する JA佐久浅間臼田有機米部会のお米が

美味しいと一番人気でした。

米を作る水田の機能を知ると稲作の素晴らしさに改めて感心してしまいます。

米はもちろん主食でありますが製粉しなくても粒のまま食べておいしいことがまず嬉しいことですね。

梅雨~台風時期には貯水機能を発揮して「緑のダム」にもなりますし、たくさんの

小さな生き物たちの子育ての場にもなるだけでなくて田植えイベントなどを通じて

子ども達の遊び場、食教育の場にもなります。

子どもだけでなくて大人にとっても田んぼでのイベントは楽しみを与えてくれますし、

水田がひろがる風景は見ているだけでも清々しい気持ちになります。 

忘れてはいけません、日本酒の原料も米でございます。毎晩、晩酌で癒していただいております。



いやぁ、お米と水田は素晴らしい。



トキの野生復帰のためにえさ場になる田んぼを守るために結成された

「佐渡トキの田んぼを守る会」を訪ねる「新潟県・佐渡ヶ島ツアー(6月26・27日)」、

「田んぼの生き物調査」を地道に続けている庄内地方の米農家を訪ねる

「山形県・庄内ツアー(7月3日・4日)」など今年は米の産地を訪ねるツアーを

2企画予定していますのでぜひ足を運んでくださいね。


大地を守る会 虎谷健




2010年1月26日

「大地を守る会・農産担当者の野菜の話」企画を行いました!

とらちゃんこと大地を守る会の虎谷健です。


みなさん、成人に必要な一日の野菜の摂取量ってどのくらいだと思いますか?

ちなみに350gだそうです。このぐらいの量になります。

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写真を見ると、意外と少ないなぁ~と思いませんか???

自称、「大地を守る会事務局員でいちばんの草食系男子」の私としましては(笑)、

もっと食べている事間違いなし、です。


でも、ただ量を食べればいいのでしょうか?より美味しく食べたり、体調や季節に合わせて

食べる野菜を考えたりすることも大切ですよね。


ということで、今回は大地を守る会の農産担当者を講師に野菜についての講座のレポートです。

日々、生産者の皆さんと密に連絡をとりあっている彼らだからこそ聞ける、生産者の話や

産地の様子などを話してもらいました。



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今回の講師は、大地を守る会農産グループ農産チームの小島潤子さん。

全国26か所の生産地を担当しています。

仕事で培った野菜の知識を活かして、昨年ベジタブル&フルーツマイスター(通称;野菜ソムリエ)の

資格も取得しました!(パチパチ)


身に付けているエプロンとスカーフは野菜ソムリエだけが着用するものだそうです。

野菜ソムリエの資格にはジュニアマイスター、マイスター、シニアマイスターがあり、

それぞれ身に付けるスカーフの色が変わるそうです。

ちなみにジュニアマイスターは赤、マイスターは緑、シニアマイスターは紫だそうです。



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まずは冬の代表的な野菜、大根。

今回は大きな三浦大根とおなじみの青首大根を試食しました。

右端の三浦大根の大きさが際立っていますね!

右端と真ん中は同じ三浦大根なのですが、大きさがこんなに違うのは植わっていた

畑の場所の違いによるそうです。舗装された農道の際など、地温が高い場所のものは

特に大きくなるそうです。



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まずは生でかじってみました。

6種類あるのは、青首大根と三浦大根をそれぞれ上部、中部、下部に分けて味わうためです。

部位による味の違いも知ることができます。



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続いて大根おろしにしてみました。こちらも部位ごとに分けて6種類です。

参加者の皆さんにも、大根をおろす体験をして頂きました。


青首大根はいつものお馴染みの味が。三浦大根は「うわっ!辛い!」という声が。

そうなんです、生のスティックではあまり辛さは感じなくても、三浦大根はおろすと辛くなるんです。

辛いおろしがおろしが好きな方には三浦大根はお薦めです。特に上部と下部ですね。

ちなみに、三浦大根の中部は瑞々しすぎるのか、すってもすっても水分ばかり増えておろしになりません!


その三浦大根も熱を通して煮大根にすると全く異なる食感でとても美味しかったです!

(すみません!写真撮り忘れました! <(_ _)> )

青首大根はすぐ煮崩れしてしまいますが、三浦大根は煮崩れしないんですね。

長時間煮込むおでんなんかには三浦大根が最適だと思いました。

生と食べ比べるとその味の違いに驚きです。



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さあ、映像も交えてお勉強が続きます。次はキャベツです。

この時期、「春玉」と呼ばれる水分を比較的多く含む種類が主流ですが、

」「寒玉」という少し葉の硬い種類も出てきます。


見本のキャベツは、冬のキャベツの大産地・愛知県の渥美半島にある天恵グループさんから

送ってもらいました。渥美半島は温暖な為、3月下旬くらいになると「トウ立ち」を防ぐために

あえて「寒玉」キャベツを作ります。

同じ時期、神奈川県の三浦半島からは「春キャベツ」と呼ばれる葉の巻きのゆるい柔らかい

キャベツが出てきます。

一般的に、「春キャベツ」が出てくると「寒玉」キャベツは嫌われてしまうのですが、

「生で食べるのでしたら春キャベツ、煮込んだりして使うのでしたら寒玉キャベツ。せっかく2種類の

キャベツがある季節ですから使い分けて欲しいです。」とは産地担当者でもある野菜ソムリエ・小島潤子さんの弁。



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そこで今日は寒玉、春玉をそれぞれ生と煮たもので味を比べてみました。それぞれのキャベツに

合うのはどっちの調理でしょう?

まずは「はらぺこあおむし」の様に生キャベツをバリバリ食べましょう!

芯をかじると強い甘味が感じられました。味の濃い大地を守る会の野菜ならでは!ですね。



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こちらが煮たもの。寒玉の方が煮崩れが少ないようでした。

また、「生で食べると春玉の方が美味しいけど、煮込むと寒玉の方が美味しい!」というのが

参加者の皆さんの感想でした。

味付けは大地を守る会の鶏がらスープで煮ただけ。キャベツの甘味が良くでたスープも美味しい!

味の濃い野菜はシンプルな調理でもとても美味しくなることが判ります。



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ブロッコリーは茎の太い品種をゆでて「茎をどこまで食べられるか?」試してみました。

けっこう根元の方まで食べられるものなのですね。

ブロッコリーの葉も「私食べていますよ!」という参加者もいらっしゃいました。

今度葉っぱも試してみよう!



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最後は芽キャベツです。

芽キャベツは「実っている状態を知らない方も多いはず。」ということで、生産者の澤島一弘さんに

お願いして株ごと送ってもらいました。

「へぇ~こんな風に実るんだぁ。」とは送られてきた芽キャベツを見た大地を守る会職員の感想。

大地を守る会職員でも知らない芽キャベツ。


プチ収穫体験に参加者の皆さん、大喜びでした!

ちなみにこの芽キャベツの株はこの講座の後、カフェ「ツチオーネ」自由が丘店に行きました。

「これ何の植物ですか?」などとお客さんとの会話に一役買っていることでしょう。

興味ある方はぜひ見に行ってみてくださいね。



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まだまだマイナー野菜の部類に入ると思われる芽キャベツは、料理方法で悩む方も多いので

はないでしょうか。

今日は定番のシチューの具ではなく、一手間かけて調理してみました。

野菜ソムリエ・小島潤子講師のお奨め調理法をご紹介!

 「フライパンにオリーブオイルをひいて、芽キャベツを軽く炒めます。

  そして水を少し加え、蓋をして蒸し煮にします。

  水がなくなったらベーコンを加えてさらに炒めます。

  チーズをふりかけてオーブンで焼いてできあがり!」


参加者の皆さんからも「おいしーい」「甘ーい」という感想をいただきました。

特に調味料を加えなくても味のしっかりした野菜だと美味しいんですね。

八百屋さんの集まりなどでも「芽キャベツって苦くてどんな食べ方をお勧めしていいか判らない。」と

いう感想がでるそうなのですが、大地を守る会の芽キャベツはそのままでも充分おいしいんですよ~

っとちょっと得意になりました。


これからも大地を守る会職員を講師にしたこのような講座を行っていきたいと思っていますので、

皆さんもぜひ参加して下さいね! 

ツチオーネなどに載らない生産者こぼれ話などもおもしろいですよ!


大地を守る会 交流局 虎谷健




2009年12月24日

白菜のあたま縛りお手伝いをしてきました

とらちゃんこと虎谷健です。


年を越した白菜は甘味が増している事に気がつかれましたか?


冬、植物は体内の水分が凍って枯れてしまう事を防ぐため、細胞内のデンプンをショ糖に

変えて水分が凍らないようにします。

寒さにあたり続けると、このように糖が蓄積されることで甘くなるのですね。


冬場のほうれん草も同じ理由で、ぺたんと地面にへばりついて葉の先端が少し枯れて

いたりして、見た目は良くないですがとても甘いんですよ。


ちなみに、年を越させた白菜を「越冬白菜」と呼んでおり、鍋料理に最適です。

白菜を冬越しさせるには、内部の結球部分が霜にやられてしまわないように1つずつ

丁寧に外葉でくるんであげなくてはなりません。

外套の役割りをした外葉は霜にやられ、そして冷たい北風に吹かれてボロボロになって

しまいます。葉の柔らかい品種ほどボロボロになりやすいそうです。


お届けする越冬白菜の先端がちょんと枯れているものがありましたら、葉の柔らかい品種で

ちょっとしもやけしちゃったんだな、と思っていただけるとうれしいです。


さて、その白菜を外葉でくるむ作業、私たちは「白菜のあたま縛り」と呼んでいますが

農家さんはひとつずつ手作業で行っているんですよ!

作業の季節は12月上旬。2~3回霜にあたって外葉が少ししおれ始めたくらいの時が

作業しやすくていいのです。

北風が吹き始め、寒風にさらされながら中腰で行う作業はなかなか大変です。


甘くておいしい越冬白菜、作ってくれるのは大地を守る会の生産者さんの中でも

数人しか居ません。冬場の厳しい作業のため「もう、わしゃやめた!」と言われて

越冬白菜が途絶えてしまってはいけません。


少しでもお手伝いができれば・・・と思い始めたのがこの「白菜のあたま縛りお手伝い企画」

ですが、実はひそやかな楽しみがあることに気が付きました!

その楽しさを皆さんにおすそ分けしようとこの企画が生まれました。


今年も12月初旬に参加者の皆さんと埼玉の福井忠雄さんの畑に行ってきました。

がんばるぞ!おうおう~


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お世話になった福井忠雄さんと一洋さん親子。忠雄さんは今年77歳。とてもお元気です。

息子さんの一洋さんが農業を継いで今は二人で畑に出ています。



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今年は例年に比べ12月にしては雨の降る量が多い年ですね。この日も天気予報は

「曇り、お昼すぎから雨。」という予報が出ていました。

何とか作業中は雨に降られないでほしいのですが、当たって欲しくない天気予報ほど

よく当たる気がします。


午後から雨という予報と風邪がはやっていることから参加者はちょっと少なめ。大地を守る会の

職員も応援に駆けつけこの人数なら何とかなりそう...。

(でも問題は天気がいつまでもってくれるかです。)


身支度を整えて白菜畑へ。だんだん雲が厚くなってきました...。

昼食時間を少し遅らせる事にして、午前中になるべく作業を進めることにしました。



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白菜畑に到着。さあ、バリバリ働くぞ!「ところでこれで福井さんの白菜は全部ですか?」

「いやいや、この3倍くらいありますよ。」

「 ・・・ ^_^; 」



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あたま縛りの見本を見せる一洋さん。ささっと縛っていとも簡単に見えるのですが、

実はなかなか大変。



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慣れない私たちは白菜を抱え込んで外葉が重なるようにしながら紐をぐるりと回して縛ります。

足も使って体全体を使っての作業です。

 

 

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こちらが福井さんが縛った白菜。外葉が無駄なくピシッと巻かれています。



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こちらが私、虎谷作。ゆるゆるで強い風が吹いたら紐が外れそう...。

福井さん、北風が強く吹く前に収穫してくださいね~。



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来年春に入社予定の新人くんも研修参加してくれました。

道のりは長いぞ、あまり先を見ちゃダメ、今ある課題をしっかり乗り越えるんだ。

人生(じんしぇい)と一緒ばい。



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家族で参加してくださった方も。子どもさんも充分な戦力です。



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黙々と作業が進みます。

初めはおしゃべりが弾んでにぎやかだった畑も、だんだん口数も減ってきて静かになりました。

それぞれの作業に没頭しているようです。

「次はあそこをもうちょっと工夫してもっと上手く縛ってやろう。」という向上心が生まれて

楽しくなってきます。


無心に手を動かしながら、頭ではいろいろなたわいないことなどを考えながら過ごす時間を

持てることがこの企画のひそかな楽しみです。

忙しい年末だからこそこんなゆっくりした時間を持つことは大切ですよね。黙々と作業しながら

今年一年を振り返ったり、来年は何をしようかなど考えたりして・・・。忘年会の出し物について

考えてもいいですね!


そうしているうちに、ちょうどお昼を過ぎたころ、ついにぽつぽつと雨が落ちてきてしまいました。



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昼食はビニルハウスの中でとりました。中は明るくて暖かです。

雨の音を聞きながら過す時間も良いものです。



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中の様子。福井さんから「かぶの漬物」と「きぬかつぎ」を頂きました。

きぬかつぎに付けるお手製味噌、ゆずの風味がついてて美味しかった!

農家さんでいただく家庭の味は産地訪問会の醍醐味です。



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雨はだんだんと強くなってきました。午後の作業はもうできそうにもありません。

午後の作業は中止にし、おやつ用に用意していたおかしも食べてしまう事にしました。

右下の黒糖くるみは体を動かした後にぴったりの甘さで、イベント菓子の定番です。



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参加者の皆さんが帰って片付けが終わった後にスタッフと福井忠雄さんご夫婦で記念撮影。

福井さん、ピースサインがすてきです。

外は本降りの雨になってしまいました。こうなると畑にはいると足が沈んでしまって作業に

なりません。プロの農家さんも畑に入りません。

半日でしたが、お疲れ様でした。


大地を守る会 交流局 虎谷健


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福井さんの越冬白菜は、お試し野菜セットで購入できます

大地を守る会のウェブストア お試し野菜セット980円~

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2009年11月20日

ヤマキの畑に行ってきました。

とらちゃんこと交流局の虎谷健です。

11月7日(土)に埼玉県の北部、神川町にある「神泉・畑の樂校」企画に参加してきました。

この企画は、味噌や豆腐をいただいてるヤマキ醸造さんと大地を守る会の消費者の皆さんとで

畑を耕して、四季折々の畑の様子を知り、農業体験もしてしまおう!という企画です。



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夏の雑草との戦いも終わって静かになった畑。

周辺の山々の紅葉も始まり落ち着いた良い感じです。白菜、ブロッコリーも良く育っております。



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小松菜は育ち過ぎかな~。「松菜」になってしまっています。

2週間に1度しか作業ができないので葉物は収穫時期が難しいですね。

でも、巨松菜でもおいしく食べられるんですよ!



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開始時間の10時を過ぎると参加者の皆さんが集まって来ました。


人のいない静かな畑もいいですがみんなでワイワイしながらの農作業も楽しい!



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農薬はもちろん使わないので虫もいます。

冬にむけて虫たちももりもり野菜を食べるのでほっとけません。手でつまんで取り除きます。


女性の皆さんも虫取りに奮闘中!

「葉の陰に、いも虫が隠れているみたいなんだけど...誰か見てくれない?」などと

言っていませんか!?



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これは間引きし忘れた辛味大根もとい「絡み大根」ですね(笑)。

ぐるぐると3本が絡み合っております。大根曰く「誰か外してくれいっ!」



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日が傾いてそろそろ解散の時間。 

絡み大根も無事引き取り手がいました。よかった~。


収穫した野菜は参加者みんなで分けます。今回は大根のお土産がたくさんです。

ご近所さんにも分けてあげてね!


大地を守る会 交流局 虎谷健




2009年11月 2日

東京有機収穫祭・下見篇

09年9月25日(金曜日)晴れ(by ドクターMaekawa)


今日は、11 / 26にある、東京有機収穫祭の下見で、東京都小平市の川里さんの畑に、

いい天気のもと、いそいそとでかけました。

同行者は産地担当の須佐さん、イベント担当の大北さんです。


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ニンジンの畑。11月には立派なものができあがってる!

左から大北さん、須佐さん、川里賢太郎さん、川里弘さん


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落花生の畝です。手前のほうが幅が広く、奥が細いの、わかります?(遠近法でなく)。

品種が違うのです。

奥が普通の落花生、手前は「ジャンボ落花生」普通の倍くらいの実がなってます。

食べごたえありそう~。


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それと、レストラン山藤向けに、京ナスも。丸っこい。


収穫祭の本番は、11/26日です(→イベント情報URL)。会員さんのほかに、

地域とのつながりを大事にしようと、近くの障害者放課後施設、小金井おもちゃライブラリー

の生徒さんたちにも来てもらって、一緒に楽しんでもらおうと企画しています。

みなさん、楽しみにしていてくださいね!


大地を守る会 運動局 前川隆文




大地を守る会の震災復興支援

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