社会貢献活動(CSR)

大地を守る会新入社員によるツアーレポート

「顔の見える関係」を35年。久慈市山形町短角牛べこツアーの魅力

こんにちは、大地を守る会の新入社員の三本和廣です! 私が研修参加した、あるツアーの様子をお伝えします。二泊三日を通して、生産者と消費者が深く交流し、語り合い、そして初めてその地を訪れた人すらも、そこを故郷と呼べるような町になる。そんなツアーに参加したことがありますか。

短角牛べこツアー2017

「久慈市山形町短角牛べこツアー」は、まさにそんなツアーでした。このツアーが35年間続いている理由は、ただ消費者が産地に訪れて美味しいものを食べて帰る、というものではないのです。いたるところで、地元の人々と交流する時間や機会があり、文字通り生産者と消費者の「顔の見える関係」が育まれるツアーでした。そんな空気感をお伝えしたいので、どうぞお読みください!

牧場で短角牛に向き合う

べこツアー2017

ツアーはまず、短角牛が育つ牧場の見学から始まりました。普段「牛肉」として食べている牛にまじまじと向き合い、感謝をしながら餌をやります。「おっきくなあれ。」と少し緊張しながらも餌をあげる子どもたちが印象的でした。大人の参加者は、どうやって短角牛が育つか、乳牛との育て方の違いなど興味津々、酪農家の方々に質問をしていました。

短角牛べこツアー2017

 

久慈市山形町の皆さんのから心温まるおもてなし

その後、木炭生産量が日本一の岩手県でも有数の企業「谷地林業」で炭焼き場を見学。夕暮れ時、これまた日本一の白樺林のすぐ近くの平庭山荘に到着しました。

短角牛べこツアー2017

静かな高原の広場に集まっている人々。生産者、農協関係、市役所関係、そしてその家族。多くの地元の方がこの交流会を楽しみに、町内、市内から駆けつけていてくれました。本当に多くの方が迎え入れてくれて、心が熱くなりました。セレモニーでは民泊先の方々と向き合い、顔を合わせて握手。ちょっぴり恥ずかしいような、でも楽しみでもある、そんな瞬間です。

べこツアー2017

そのまま、先ほど見学した短角牛と、岩手の炭を使ったBBQ交流会へ突入。遠赤外線で焼く短角牛は無駄な油が落ちて一口食べると旨みが口の中へ広がります。短角牛のすごいところは、赤身が美味しいお肉なのでたくさん量を食べても、油で胃もたれすることが全くないのです。食べれば食べるほど満足感が広がる、そんなお肉を味わいました。

短角牛べこツアー2017

交流会では生産者と消費者、お互い自己紹介から始まります。このツアーに初めて参加する人や、既に10回以上参加した人まで。生産者にもいつのまにか孫が生まれて民泊先にも来る予定だったりと、おしゃべりは尽きることなく続きました。フィナーレは打ち上げ花火。都会の喧騒から離れた平庭高原の夜空を、華やかな花火が彩りました。

短角牛べこツアー2017

 

豊かな自然の体験と、民泊の夜

ツアー二日目は小袖海岸へ、北限の海女さんの素潜りを見学。美味しいウニ丼もいただきました。午後は、日本で5番目の鍾乳洞という内間木洞の見学や、シャワークライミングなどの自然体験を楽しみました。

短角牛べこツアー2017

短角牛べこツアー2017

夜の民泊先では、おじちゃんおばちゃんの親戚や友達も集まり大きな食事会へ。でもおじちゃん同士が本気でしゃべり始めると方言がちょっとわからないこともあったり…笑。

「東京の人に満足してもらえるかわからないけど…」と出されたご飯をお腹が膨れるまで食べて、出身地の話、この家を訪れた色々な人の話、おじちゃんの林業の話、美味しいトマトの食べ方の話など、他愛もない話を5時間も。この他愛のない、でも密度の濃い時間はここに来たからこそ得られる、本当に特別なものだな~と感じた夜でした。

短角牛べこツアー2017

 

与えられた自然を生かし、生業と暮らしを受け継ぐ人々

 最終日は、山村ならではの伝統技術や地域文化を今に受け継ぐバッタリ―村へ。豆腐作りやコマ回し、やぎと触れ合って、ゆったりした時間を過ごしました。このバッタリー村には「与えられた自然を生かし、この地に住むことに誇りを持ち、、、」という憲章が掲げられています。古いようでいて新しい、第二の故郷のようです。

短角牛べこツアー2017

 

再会を誓ってお別れの時間へ

そして、お昼ご飯に山形町発祥の「べこ汁」を食べたらあっという間にお別れの時間へ。初めて来た消費者会員の女の子がマイクを向けられて一言「また来たい」と。その言葉に、この3日間の生産者と消費者の交流の意味が全て詰まっているように思えました。

短角牛べこツアー2017

久慈市山形町で健康にのびのびと育った牛たちは、やがて私たちの食卓にのぼります。その命と、それを支える大地、そして人々の生き様に感謝して、今日も大切な食べものをいただけたらと思います。(文:大地を守る会・三本和廣)(写真:吉田和生、松本英里子)

大地を守る社会貢献活動(CSR)をすすめる会

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大地を守る会は、社会的課題をビジネスで解決していくソーシャルビジネス(社会的企業)です。産地交流会、料理講座、講演会、他NGO・NPOと連携した取り組みなど、幅広いCSR活動をご紹介します。