社会貢献活動(CSR)

時には昔の話を

大地を守る会 40周年記念対談[下]

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対談

対談は加藤さんの事務所の一室で行われました。

大地を守る会は今年40周年を迎えました。設立からこれまでの長い道のりを支えてくださった恩人の一人が歌手の加藤登紀子さん。加藤さんのお連れ合いは大地を守る会初代会長の故・藤本敏夫さんです。今年デビュー50周年となる加藤登紀子さんと、大地を守る会・藤田との特別対談が実現。大地を守る会の「これまで」と「これから」を語り合いました。

 

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社会を変える力は足元にある

藤田 私たちは、子や孫の時代に飢えることがないような日本を残していきたい。そのためには、日本の第一次産業や農業を守っていけるような事業を自分たちの責任の範囲で頑張っていきたいと思っています。しかし最近の世相をみるとこの国が再び戦争を起こしてしまう可能性がでてきた。近隣の諸国とも仲良くして戦争のない社会を作っていくということが大事ですね。その上で、これから日本の第一次産業、とくに有機農業をやるような農家の人たちが生きていける環境を作るには、消費者の支援が必要です。販売形態や、加工会社の人たちの仕事の変化も必要です。できれば、全国各地に地産地消型の組織モデルみたいなものをここ10年、20年の間に作っていきたいと思っています。 加藤 私が期待したいことは、今、夢をかけて農業を選択する若い人たちが増えてきているけれど、小さい規模の農業を応援する道が日本のシステムにはまだないんですね。それこそ大地を守る会が出発したときに、孤立した有機農家を支えたような道があるといいなと思うんです。 やっぱりみんな漠然と不安だと思うんですね。3・11以降、ほとんどの人は問題がどこにあるかを自覚したんです。原発に頼らざるを得ない生活とか、大量のエネルギーを必要とする食料の輸送とか。じゃあ問題の解決に対して自分たちにできることを考えたとき、大地を守る会みたいに問題意識を持っている会を頼りにしたり、みんなで見守っていくということも大事。その向こう側には守るべき農家があります。私たちが食生活を自分の意志で選んで買うことによって、世の中の大きな力にどれくらい流されずにいるのか、ということを自覚していただけたらと思うんですね。
歌手・加藤登紀子さん

小さい規模の農業を支えるシステムがあるといいですね

藤田 すごく同感ですね。小さなことでも自分たちで自己決定をしていくということがすごく大事だなと思うんですよね。原発やTPP、食の安全に対して、デモや署名運動をしたりするのはもちろん大事なことですけど、それだけで社会が変わるわけではない。むしろ、家庭で何を食べるかとか、自分が立っている場所で何をするかということがすごく大事なんです。僕がずっと感じてきたのは、たとえば「自分の子どもがアトピーなのでちゃんとしたものを食べさせたい」という気持ちから出てくるお母さんの言葉は本当に信頼がおけるし、ゆるぎのない力なんです。 加藤 切実ですね。母親、女たちには本当にリアリティーがあるんですよ。 藤田 それとね、本当に農家の人が真心込めて愛情込めて作った物、安易に農薬を使ったりしない物は理屈抜きにおいしいんですよ。そのおいしい物を作ったのが誰なのかがわかる、そういう物を食べることが食生活の豊かさだし、人間の気持ちを優しくすると思うんですよね。  

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また一歩、前に進もう

藤田 今年はお互い節目の年ですね。 加藤 これからも一つの出会いに対してちゃんと向き合おうという姿勢は変えたくないですね。あとは、今までやってきた過去の曲も含めて大切にしていくことが50周年の一つの責任だと思いますけど、51年目にはまた好きなことを、好きなように、好きな人と、新しい自分を楽しみながらやっていきたいなと思っています。 藤田 いや、なかなかこんなにゆっくり話をすることが最近はなかったので。大地を守る会は、本当に藤本さん、おときさんをはじめ多くの方に支えられて今日まで続けることができたのだと改めて思いました。 加藤 だからほら、いつまでも大地を守る会が続くような社会では……。 藤田 そうでした(笑)。   加藤登紀子 1965年にデビューし、「百万本のバラ」「ひとり寝の子守唄」など日本の音楽シーンに残る数々のヒット曲を生み出す。世代やジャンルを超えた活動は歌手という枠に留まらず日本を代表するアーチストとして国際的に活躍。   大地を守る会40周年記念対談[上]はこちら 大地を守る会40周年記念対談[中]はこちら  

大地を守る会編集部

大地宅配編集部は、“顔の見える関係”を基本とし、産地と消費地をつなぐストーリーをお届けします。