社会貢献活動(CSR)

日本の漁業と私たちの食卓はつながっている

福島からはじめよう 日本の持続可能な漁業の未来 Vol.1

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原発事故の影響で休業を余儀なくされていた、福島県いわき市の漁師、新妻竹彦(にいつまたけひこ)さん。「いわきの漁業の未来を考える会」で、大地を守る会とともに活動しています。そんな新妻さんから、2015年9月より試験操業を始めたとの知らせを聞き、「いわきの漁業の未来を考える会」の発起人でもある、大地を守る会商品部長の吉田和生が訪ねました。
『NEWS大地を守る』2015年3月号の取材時には漁を再開していなかった新妻竹彦さん。約4年ぶりに海に戻った。

約4年ぶりに海に戻った新妻竹彦さん、かく語りき。

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状況が良くなった海で試験操業をスタート

吉田 震災から4年以上が経って、新妻さんが試験操業を始めたきっかけは何ですか。 新妻 福島県は震災後、綿密な放射線量の調査を続けています。これまで3万検体を超える放射能の検査をやってきました。2015年の2月からは100ベクレルを超える魚は検出されていません。また、魚影は飛躍的に濃くなっています。漁ができる海域が広がっていくなかで、仲間と一緒に試験操業に参加することにしたんです。 1502115gyogyo_V1-1 吉田 実際に始めてみてどんな気持ちですか。 新妻 海の状況は確実に良くなっています。福島の魚というブランドが消滅してしまうのは心配だったから、漁ができて喜んでいます。 吉田 休業していた間は心情的にも大変だったと思いますが、漁業再開に向けて考える時間や動ける時間があったとも言えますね。 新妻 ええ。ただ休むだけではなくて、勉強しなくちゃダメだと思ったんです。日本の水産資源について勉強する時間ができたので、とても充電できました。 1502115gyogyo_V1-2

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「いわきの漁業の未来を考える会」から視野を広げる

吉田 私は、震災後商品の放射能測定をいち早く実施していた大地を守る会として、測定の実例や消費者が感じていることを話してほしいとお願いされて意見交換会に参加しました。大地を守る会として福島の漁師を応援したい。でも、専門家ではないので具体的な提案ができない。 1502115gyogyo_V1-3 そこで、水産資源管理の専門家を口説き落として、新妻さんと一緒に「いわきの漁業の未来を考える会」を立ち上げたわけです。 新妻 「いわきの漁業の未来を考える会」にはいろんなジャンルの人たちが集まっていて、自分が発信した情報に対して「こういう見方もあるのか」という新しい気付きもあります。漁業に対して自身の視野が広がりました。

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魚の量が3倍に! 資源管理の大切さを実感

1502115gyogyo_V1-4 吉田 漁に出る日はどんな流れで仕事をしているんですか。 新妻 起きるのは夜中の2時半で、魚の鮮度を保つための氷を買って船に積むことから始めます。その後、網の準備などをやって3時半には出港します。試験操業は海域が限定されていて震災前の20%ほどで、福島第一原子力発電所から20km以上離れた海域です。漁をする時間も以前の半分くらいで、4時過ぎに網をひいたら5時半にはあがります。震災前と比べて水揚げする魚種にあまり変化はないですが、網に入る量は目に見えて増えました。入り過ぎて漁を途中で止めることがあるほどです。 吉田 震災前は2時間網をひっぱっても獲れないこともあったと言っていましたよね。 新妻 震災後、4年以上漁をしなかったから魚が増えているんだと思います。福島県も調査をして魚の資源量が3倍に増えたと発表しています。漁をしないと海にストレスを与えない。だから魚にはいいことです。それは前から知っていたんだけど、試験操業で魚の増え方を肌で感じて改めて思い知りました。 吉田 以前は、資源管理についてどんな意識でしたか。 新妻 漁師は誰でも資源管理が必要だと頭ではわかっています。小さい魚がかかれば「あぁ、獲っちゃったな」と。でも、生活がかかっているから獲ってしまうんです。 1502115gyogyo_V1-6 「浜には明日がない」というのは漁師の間でよく言われる言葉です。今日いる魚は明日にはいない。目の前の魚は今獲らなければ、ということです。 吉田 みんながそういった意識のままで本格操業をすると、根こそぎ獲ってしまって魚の数がまた減ってしまいますね。 新妻 これからは魚をどう獲るかが大事なんです。私は工夫しながら試験操業を始めたところですが、漁業全体を考えると、漁師からボトムアップで資源管理をやるのは大変です。それはどこの県の漁師も一緒だと思います。だからその点では、福島県が資源管理の方針を打ち出して骨子を作ったのは良かったと思います。 次ページ、「豊かな海の恵みを守りながら漁業を続けるために」(福島からはじめよう 日本の持続可能な漁業の未来 Vol.2)はこちら

大地を守る会編集部

大地宅配編集部は、“顔の見える関係”を基本とし、産地と消費地をつなぐストーリーをお届けします。