有機野菜や自然食品など安心できる食材・食品の通販宅配サービス|大地を守る会|おいしいオーガニック革命

カラダと大地を守るために、食べることからエコシフト。


報道関係者各位

要旨

有機食材宅配のパイオニア・大地を守る会は、お米の生産者である蕪栗沼生産組合(宮城県大崎市ほか)と株式会社日本エコシステムと共同で、たんぼの畦道にソーラーパネルを設置し、太陽光の力により水をくみ上げる「ふゆみずたんぼ」プロジェクトを、今年の春にスタートしました。日本一のマガンの越冬飛来地として知られ、ラムサール条約にも登録されている湿地「蕪栗沼」周辺の生物多様性を守るための動力を、自然エネルギーでまかなうことで、徹底的に環境保全にこだわったプロジェクトが生まれました。秋には、「ふゆみずたんぼ」で収穫された新米を、各地のふゆみずたんぼ米とともにシリーズ商品として販売します。たんぼの畦道にソーラーパネルが設置された、壮観な光景をぜひご取材ください。

ソーラーパネル

ソーラーパネルは25枚設置しました

ふゆみずたんぼへの田植え作業

ふゆみずたんぼへの田植え作業 蕪栗沼生産組合の千葉孝志さん

●「ふゆみずたんぼ」とは

★生物多様性の豊かさ

「ふゆみずたんぼ」とは、収穫(稲刈り)を終えた冬に水を張り続けるたんぼのことです。たんぼに水を張ることで、冬季に渡り鳥のねぐらとしての機能を果たし、渡り鳥が密集する沼地や湿地の環境汚染や、鳥の病気発生を抑制します。
 たんぼに生息するイトミミズをドジョウが餌にし、そのドジョウを食べる鳥たちが増加する、集まった鳥たちのフンが適度な肥料となる、というサイクルが生まれるなど、「ふゆみずたんぼ」が育む生物多様性の豊かさも高く評価されています。特にたんぼに生息するイトミミズの量が格段に増えることが、翌シーズンのお米の栽培にも影響を与えます。

★有機栽培の強い味方

たんぼのイトミミズが活発に活動することで、土をやわらかく、肥沃にする効果があります。また、イトミミズのフンが水面に膜をつくるため、雑草の種が着床せず、発芽を抑えることができます。有機栽培の米作りにおいて、最大の難点であった雑草の抑制を自然のサイクルにより解消するという利点があります。この2点は、大いにその年の収穫量や品質の向上によい影響を与えます。
 農薬や化学肥料に頼った農法では土がやせ、生き物の輪が途絶えてしまいます。微生物からスタートした生物多様性の循環を活かした先人の知恵「ふゆみずたんぼ」で、「生物多様性を感じる、おいしいお米」をつくることができます。

●蕪栗沼(かぶくりぬま)とは

 蕪栗沼は宮城県の北上川水系にある面積約150haの湿地です。天然記念物の渡り鳥であるマガンの国内有数の越冬地であり、毎年4万羽以上が飛来します。オオヒシクイやオジロワシなどの天然記念物、オオタカやチュウヒなどの絶滅危惧種など200種以上もの鳥類が観察されています。環境教育やグリーンツーリズムで蕪栗沼が活用され、農業従事者の間でも渡り鳥と共生する農法がはじまっています。2005年に水田としては初めてラムサール条約に登録されました。「ふゆみずたんぼ」効果により、夏の水田にはドジョウなど鳥の餌が豊富に生息するようになりました。これから夏にかけて、シラサギやカモメなどが飛来します。

●株式会社日本エコシステム 公共・産業営業部 小島盛利さんのコメント

 太陽光発電システムは、農作物と同じように、太陽光による自然の恵みで稼働します。日本エコシステムのソーラーパネルを、「ふゆみずたんぼ」の取り組みで活用していただけることは、生物多様性を高めるという目的の達成に加え、自然エネルギーの活用という面でも非常に有意義であると考えています。本システムで採用しました薄膜型太陽電池は、使用するシリコンの量が従来型の結晶系太陽電池に比べて約1/100で、製造時のエネルギーが低い次世代型の太陽電池です。このシステムは電力系統から独立しており、電線を引いたり、燃料を補給しなくても太陽の光さえあれば場所を選ばすに使用することが出来ます。「ふゆみずたんぼ」プロジェクトがモデルケースとなり、日本の農業に自然エネルギー導入が進むことを期待しています。

●蕪栗沼生産組合 千葉孝志さんのコメント

 人が作ったたんぼという環境で豊かな生物多様性を創造することを目的に、「ふゆみずたんぼ」の有機栽培に取り組んできました。かつては軽油燃料で遠方からポンプアップして水をひいていましたがコストが高く、環境にも好ましくないと考えていました。今年から1町1反(約11,000㎡)のたんぼをソーラーパワーで揚水します。「ふゆみずたんぼ」だけではなく、深水管理や漏水補給など他の栽培作業にも十分対応が可能です。蕪栗沼の渡り鳥(マガン・白鳥)のために何ができるかという意味でも「ふゆみずたんぼ」を行い効果をみてみたいです。ソーラーパワーが活用できるようになったことに感謝したいと思います。

生産者仲間と

千葉孝志さん(写真中央)田植え後に、生産者仲間と

マガンの群れ

蕪栗沼に飛来するマガンの群れ

●秋には新米でシリーズ商品化

 蕪栗沼生産組合のお米をはじめとして、6県8産地で「ふゆみずたんぼ」に取り組んでいる生産者の新米計8アイテムをシリーズ商品化する予定です。すべて有機米または農薬不使用米でコシヒカリ、つや姫などのラインナップです。販売開始は2010年10月末です。

●大地を守る会とは

自然と調和した社会の実現をめざし、1975年に設立された市民NGO企業。安全性とおいしさにこだわった農産物、畜産物、水産物、加工食品、雑貨品を会員制でお届けする宅配サービスを運営しています。現在、消費者会員は約9万7千人、生産者会員は全国に2,500。「100万人のキャンドルナイト」や2007年に環境大臣表彰を受賞した「フードマイレージ・キャンペーン」の事務局を務めています。

お問い合わせ(取材ご希望の場合は、下記担当までご一報下さい)

担当:中川啓、大野由紀恵

連絡先
〒106‐0032 港区六本木6-8-15 第2五月ビル2階
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