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カラダと大地を守るために、食べることからエコシフト。


要 旨

 有機食材宅配のパイオニア・大地を守る会では、消費者の放射能にまつわる「食」への不安解消を目指し、専門家を招き、全6回シリーズの放射能連続講座を開催しています。第5回(9月15日)は、広島市への原爆投下で自身も被爆し、その後、被爆者の救援・治療にあたってきた医師・肥田舜太郎氏の講演です。
 大地を守る会では、福島第一原発事故以降、放射能汚染に対する消費者の不安の声に応え、高精度検査機器を用いた自社測定、放射能不検出(※)商品リストの公開、自主基準値の設定など、放射能対策を進めてきました。しかし、たとえ不検出であっても東北産品の買い控え傾向が見られるなど、いまだ消費者の不安が解消されずにいることがわかります。この連続講座では、放射能に関する情報を、消費者が専門家から直接得て理解することで、「食」への不安を解消し、信頼を取り戻すことを目指しています。
 これまでの4回の講座では、合計410名の消費者が会場で参加し、インターネット経由での生放送、録画は6800回以上視聴されるなど、多くの関心を集めています。また、第5回講座には、定員200名のところ、これまでで最多の240名以上が申し込みがあり、高い関心を集め続けています。第6回講座は、10月6日に開催します。
※ 放射性セシウム134、137及び放射性ヨウ素131の検出限界が、概ね10ベクレル/kg未満を不検出と表記。


第3回講座の様子(2012年7月21日)

●消費者の不安を取り除き生産者との信頼を回復させたい、という想いから企画スタート

 大地を守る会では、福島第一原発事故以降、放射能汚染問題への消費者の不安の声に応え、ゲルマニウム半導体検出器など高精度検査機器を用いた自社測定の実施、放射能不検出(※)商品リストの公開、国の基準を大幅に下回る自主基準値の設定など、独自の放射能対策を進めてきました。
 しかし、放射能の健康への影響は、専門家の間でも意見が分かれ、消費者が十分な知識を持ち判断しにくいことから、いまだ消費者の不安が解消されずにいます。この連続講座では、様々な立場の専門家を呼び、消費者が直接情報を得て考えられる場を作ることで、放射能汚染問題を乗り越え、「食」への信頼を取り戻すことを目指しています。

●第1~4回の参加者の声
■参加理由:漠然とした不安から、情報収集を意識した参加者が多数。

・子供が小さく(5歳、3歳)、子供の健康を守るために、何ができるか模索している。正しく勉強したいと思った。
・外食の多い家族の内部被ばくが心配だった。
・放射能の影響は長期的に続くと思うので、長い目で対策を取るべく勉強したかった。
・ツイッターで講座の情報を知り、興味を持った。
・原発事故後、ほとんど魚を食べていない。不検出と言われても不安で、答えを探すために参加した。
・こういう時代の食生活のヒントが得られると思った。

■イベント後の感想:冷静な判断の大切さ、情報を知ることの重要性についてのコメントが多数。

・ただやみくもに不安になるのではなく、きちんとデータをみていくことが大事であると思いました。
・親が勉強してバランス良く、いろんな食材を子供に食べさせてあげたい。
・生産者のご苦労を改めて感じました。農業・漁業について、自分のできることをしたい。
・国の対策の程度もわかった。情報をオープンに積極的に公開してほしい。
・日々の食事には、ひとまず不安に思わなくて良いと思った。

第5回 イベント概要

■タイトル:「いのちを生きる~放射能とたたかい続けた医師からのメッセージ~」
■講師:肥田舜太郎氏(被爆医師、元・埼玉協同病院院長、全日本民医連理事)
■コーディネーター:吉度日央里氏(オーガニック・ジャーナリスト。マクロビオティックインストラクター)
■日時:9月15日(土)13:30~16:00
■場所:千代田区立日比谷図書文化館  コンベンションホール
 (地下鉄「内幸町駅」徒歩3分。東京都千代田区日比谷公園1-4)
■参加費:大地を守る会の宅配会員・ウェブストアユーザーは無料。一般の方は500円。
■概要:・広島市への原爆投下により自身も被爆しながら、その後、被爆者の救援・治療にあたってきた肥田俊太郎氏より、
      これまでの経験、内部被ばくへの考え方についての講演。
     ・オーガニック・ジャーナリストの吉度日央里氏と、肥田氏のパネルディスカッション。
      会場の参加者、ツイッターからの質問を元に、肥田氏に答えてもらいます。
※ ユーストリームによるインターネット生中継、ツイッターでの質問受付も行います。

●第5回 講師・コーディネーター プロフィール
肥田俊太郎氏(被爆医師、元・埼玉協同病院院長、全日本民医連理事)

 1917年、広島生まれ。医師。広島市への原爆投下により自身も被ばく、その後被ばく者救援•治療にあたる。6,000人以上の臨床体験をふまえて、「原爆ぶらぶら病」と呼ばれる症状や、低線量•内部被曝の影響に関する研究にも携わった。全日本民医連理事、埼玉民医連会長などを歴任、現在は全日本民医連顧問、日本被団協原爆被害者中央相談所理事長、市民と科学者の内部被曝問題研究会名誉会長。著書に、『ヒロシマを生きのびて』(あけび書房)、共著書に『内部被曝の脅威』(ちくま新書)など。

吉度日央里氏(オーガニック・ジャーナリスト。マクロビオティックインストラクター)

 「子どもたちを放射能から守る全国ネットワーク」事務局メンバー。長男の重症アレルギーを機に主婦と生活社を退社し、玄米菜食に出会う。尾形妃樺怜氏に師事。マクロビオティックの料理や手当て法の講座、放射能対策の講座、音楽とマクロビオティック料理を楽しむイベントなども開催。3人の男の子を育てた経験から、マクロビオティックの子育てやホームエジュケーションについてのトークも行っている。著書に『種まき大作戦』、『かんたん!部屋で野菜をつくる』(ともにサンマーク出版)。

●自らも被爆した被爆医師による、原発事故後をどう生きるのかのメッセージ。

 前半は、肥田舜太郎氏の講演(約80分)です。肥田氏は、28歳の時、広島で軍医として原爆を体験し、自身も被爆者でありながら、原爆投下後の悲惨な状況下での救援活動に取り組み、その後も被爆者の治療にあたってきました。外見上は異常がなくても、だるく感じる「原発ぶらぶら病」の症状に接し、低線量・内部被ばくの恐ろしさを感じ、研究に携わりました。被爆者には、危険性を伝えるだけではなく、生活のリズムを整え免疫力を高めることの必要性を訴えてきました。
 95歳になった今も、これ以上放射能で苦しむ人を増やしたくないとの想いから、原爆や原子力発電に反対し、全国を飛び回り、講演を通じて訴え続けています。今回の講演では、これまでの経験や、子育て中の方などへのメッセージをもらいます。

●子供や孫の健康を守るため、私たちが何をすべきか、会場からの質問も受け付け。

 後半は、コーディネーターの吉度日央里氏と肥田氏の対談(約50分)を行います。前半の講演を受け、会場やツイッターから集まった質問を肥田氏に答えてもらいます。放射能についての様々な情報を持っても、まだ不安を拭えない状況の中、今を生きる心構えなどについてアドバイスをしていただきます。

第6回 イベント概要、講師プロフィール

■タイトル:「低線量内部被ばくを考える」
■講師:西尾正道氏((独)国立病院機構・北海道がんセンター院長)
■コーディネーター:戎谷徹也(大地を守る会・放射能対策特命担当)
■日時:10月6日(土)13:30~16:00
■場所:会場:YMCAアジア青少年センター 国際ホール(住所:東京都千代田区猿楽町2-5-5)
■参加費:大地を守る会の宅配会員・ウェブストアユーザーは無料。一般の方は500円。
■申し込み方法:大地を守る会ホームページより可能。※9月14日申込締切
        (/cp/renzokukouza/)

西尾正道氏((独)国立病院機構・北海道がんセンター院長)

 函館市出身。1974年札幌医大卒業後、国立札幌病院・北海道地方がんセンター放射線科勤務、1988年同科医長。2004年、機構改革により国立病院機構北海道がんセンターと改名後も同院に勤務し現在に至る。がんの放射線治療を通じて日本のがん医療の問題点を指摘し、改善するための医療を推進。「市民のためのがん治療の会」代表協力医。著書に『がんの放射線治療』(日本評論社)、『放射線治療医の本音-がん患者2万人と向き合って』(NHK出版)、『今、本当に受けたいがん治療』(エムイー振興協会)、『放射線健康障害の真実』(旬報社)他。

●最終回は、低線量内部被ばくの専門家・西尾正道氏から学びます。これまでの6回のまとめも。

 第6回では、前半に「市民と科学者の内部被曝問題研究会」のメンバーであり、放射線治療の第一線で常に内部被曝に接しながら、医療の改善を目指してきた西尾正道氏の講演です。 講演終了後は、連続講座全6回を振り返り、専門家から得た知識を参加した消費者がどう生か していくのかを考えるディスカッションを行います。コーディネーターは、弊社放射能対策特命担当の戎谷徹也が担当します。
 大地を守る会では、東北・被災地の農業の支援、放射能汚染問題への不安のない社会を目指 し、2011年10月1日より大地を守る会内に「放射能対策特命担当」を設置しました。担当には、産地開拓・仕入・栽培管理を統括する農産グループ長等を歴任した戎谷徹也が就任。今までの経験をいかし、特命担当として産地の除染対策支援や、各地での講演会や勉強会への参加、他団体と共同で進める基準策定プロジェクト「食品と放射能問題検討共同テーブル」などに取り組んでいます。

参考:大地を守る会のエビちゃんブログ「あんしんはしんどい」
   (/blog/ebichan/)

ジェイラップ(福島県須賀川市)との取り組み

 具体的な産地の除染対策として、福島県の生産者団体ジェイラップに高精度放射能「NaI(Tl)ガンマ線スペクトロメータ」を無償貸与し、測定に基づく除染対策の支援をしました。団体に所属する生産者の田んぼ全てを対象に、「土壌~稲わら~もみ殻~玄米~米ぬか~胚芽~白米~炊飯」の移行データを測定。
 土壌から白米への残留状況の測定を実施したり、セシウムの作物への移行抑制につながると言われるカリウム分の資材散布など、対策の効果検証をしました。結果として、玄米にて測定した341検体中337検体が不検出となり、検出された4検体も、クロスチェックをした外部機関の測定で、白米では不検出となりました。


2011年10月「大地を守る会の備蓄米」の収穫祭の様子。
子連れの家族も含め、例年以上の参加者が集まった。

ご参考:大地を守る会の放射能対策

①ゲルマニウム半導体検出器など、高精度検出機器を使った放射能自社測定

 高精度検査機器の「ゲルマニウム半導体検出器」1台、「NaI(Tl)ガンマ線スぺクトロメータ」4台を導入。これまでに業界トップクラスの8179検体(※)を測定。
農産物は、全産地・全品目を流通前に測定しています。

・「ゲルマニウム半導体検出器」
 放射性ヨウ素131、放射性セシウム134、137の核種が確定でき、検出限界値概ね3ベクレル/kg。行政等の検査機関でも用いられる高精度検査機器。検査時間は、10~20分と短く、多くの商品を高精度で測定することが可能。
・「NaI(Tl)ガンマ線スぺクトロメータ」
 鉛シールド(厚さ50mmの鉛+厚さ3mmの無酸素銅)の利用で環境値の影響を1/10程度に減らし高感度な測定が可能。放射性セシウム134、137および放射性ヨウ素131の核種の検出限界が概ね10ベクレル/kg。測定時間は2~10時間程度。


ゲルマニウム半導体検出器で玄米の放射能測定をしている様子。

※2011年3月8日~2012年2月8日の実績。ゲルマニウム半導体検出器、NaI(Tl)ガンマ線スぺクトロメータによる自社測定と、外部機関による測定。

②消費者の不安に対応し、放射能不検出を確認した商品を充実。

・毎週約700品目の「放射能不検出」確認済み商品の販売
  毎週、宅配注文者に対し、「放射能不検出」確認済み商品のリストを配布。
 注文当週に掲載する商品のほとんどを網羅する約700品目を掲載。全産地・全品目を流通前に自社測定にて検査。
・北海道や西日本の野菜を集めた「子どもたちへの安心野菜セット」が好評。
  北海道と、甲信越(新潟・長野・山梨)、愛知以西の産地からの野菜を7~8品詰め合わせた「子どもたちへの安心野菜セット」を2012年6月より販売開始。
 週平均、5000セット、売上1000万円以上を販売する人気商品となっている。
 「NaI(Tl)ガンマ線スペクトロメータ」にて測定し、検出限界値(核種ごと概ね10ベクレル/㎏)以下であることを事前確認しています。

③2012年2月、国の基準値改定に先駆けて「自主基準」を設定。

 2012年2月20日に、4月からの国の基準値改定に先駆け、食品中の放射性物質に対する「自主基準」を設定。

・乳幼児食品が6ベクレル/kg
 (国の基準値50ベクレル/kgの1/8以下)
・米・パンが10ベクレル/kg
 (国の基準値100ベクレル/kgの1/10)
 など、国の基準値を大幅に下回る厳しい基準。

 独自基準作成にあたっては、「内部被ばくはできるだけ低く」の考え方に立ちつつ、生産者とともに達成すべき指標として「基準値」を位置づけています。また、生産者の放射能対策の支援も行っています。

④食べて復興応援:「福島と北関東の農家がんばろうセット」の販売

 放射能問題で買い控えに苦しむ福島と茨城など北関東の農家を支援するための野菜セットとして、2011年4月から、福島県、茨城県、群馬県を中心に、4~5品の野菜をセットし販売しています。

生産者の声:福島わかば会会長 丹治昭治氏

 「がんばろうセット」の企画ありがとうございます。福島わかば会の生産者は福島市から二本松、郡山と県の北から南にかけて中通りと呼ばれる地方で、30名が有機農業に取り組んでいます。幸いにもこの度の震災で家屋や農業施設への直接的被害はほとんどありませんでした。停電や断水で不便でしたが心配したきゅうりやトマトも順調に生育してくれました。
 しかし、福島県の野菜は福島原発事故の影響で葉物類を中心に出荷できなくなり、キュウリやトマトも県内消費だけという事態になりました。もう福島の野菜はおっかなく思って大地を守る会の会員さんに食べてもらえないんじゃないかというのが正直なところでした。これまで、20年、30年とできるだけ農薬や化学肥料に頼らないで育てた野菜を届けてきたのに、なんだったんだろうとも思いました。今は自分たちが出来ることをやるだけです。育てたキュウリやトマトなどがお届けできてうれしいです。

下記のようなことが取材できます

  • ・放射能連続講座の様子
  • ・大地を守る会の放射能対策や自主基準についての取材
  • ・放射能対策特命担当・戎谷徹也へのインタビュー
この他、ご要望に応じて対応させていただきますので、ご相談ください。

大地を守る会とは

自然環境と調和した、生命を大切にする社会の実現をめざし、1975年に設立のソーシャルビジネス(社会的企業)。安全・安心とおいしさにこだわった農・畜・水産物、加工食品、雑貨等をお届けする宅配サービス他を運営しています。現在、利用者数は約14万3千人、生産者会員は全国に2,500人(2012年3月末現在)

取材に関するお問い合わせ(取材ご希望の場合は、下記担当までご一報下さい)

広報担当:栗本遼、齋藤史恵、宇田川千夏

連絡先
〒261‐8554 千葉県千葉市美浜区中瀬1-3
幕張テクノガーデンD棟21階
TEL
043-213-5860
FAX
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E-mail
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