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〔麻布医院院長・医学博士〕髙橋弘先生のファイトケミカル講座①

アメリカ国民の食生活を変えた?!世紀のレポート

アメリカ国民の平均寿命は世界で26番目。国を挙げて調査を開始。 

1960年代、経済的には繁栄を誇っていたアメリカ。しかし、国民の健康状態はぼろぼろでした。GNP(国民総生産)はダントツで世界一なのに、平均寿命は世界で26 番目というありさまだったのです。

 その原因を明らかにするため、アメリカは特別委員会を設置し、国を挙げて栄養問題について取り組みました。委員長には、ジョージ・S・マクガバン上院議員を任命。巨額の費用をかけ、国内外3,000人以上の医師や科学者の協力を得て、アメリカ人の食生活と病気との関連性を徹底的に追求しました。その結果をまとめたのが『マクガバン・レポート』です。

 マクガバン・レポートは「がん、心臓病、脳卒中など(いわゆる生活習慣病)は、間違った食生活に起因する、食源病である」と指摘しました。ここでいう間違った食生活とは「ハンバーガーに代表される肉食中心で飽和脂肪酸が多く、砂糖の摂取が多い。野菜の摂取が少ない」というもの。

日本人の食事を見習ったことで、アメリカではがんが減少!

 マクガバン・レポートの発表後、アメリカでは食事を通じて病気を予防する研究や取り組みが盛んになりました。その結果、当時の日本人の食事(1960 年頃=昭和30 年頃)を見習い脂肪の少ない食事を取り入れ、野菜や果物を多く摂取するようになり、1日の野菜の摂取量が300gを越えると、アメリカではがんが減少しました。

 野菜や果物に含まれる生活習慣病を予防する力。それは「ファイトケミカル」と呼ばれる植物由来の天然の機能性成分です。しかし、当時はその正体は不明で、ファイトケミカルの抗酸化作用、免疫を高める作用、がん抑制作用、解毒作用などが明らかになったのは後のことでした。

■アメリカのがん罹患率・死亡率の推移

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アメリカ人のがんの罹患率と死亡率は、野菜の摂取量が増えることによって、初めて減少しました。

 

生活習慣病を治すファイトケミカルスープ

 マクガバン・レポートは病気が「食事や栄養の摂り方の歪み」によって起きることを公の場で明らかにした初めての文章と言われています。それまでは、糖尿病、高血圧、脳卒中、心筋梗塞やがんなどの病気は病原体や家系などが主な原因だと考えられていました。しかし、マクガバン・レポートは、「間違った食習慣」が病気の原因になると報告したのです。

 それでは、何を食べれば病気を予防できるか?


 その答えは、今回紹介するファイトケミカル野菜スープです。

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 この野菜スープは何しろ簡単です。それぞれ100gのキャベツ、かぼちゃ、玉ねぎ、ニンジンを一口大に切って鍋に入れ、野菜がひたひたになる量の水を加えて煮るだけ(沸騰するまでは強火、沸騰したら20 分間弱火で煮る)と調理技術も必要ありません! まずはスープを飲んでその後に具も食べてください。味付けはせず、野菜のみなので素材本来の味もわかるようになります。

 厚生労働省も1日350 ~ 400gの野菜摂取が生活習慣病の予防に必要だとしています。4大野菜にはさまざまなファイトケミカルが溶け込んでいます。  

 ファイトケミカル=植物由来の天然の機能性成分。動けない植物が、紫外線などから身を守るために作り出す成分です。ファイトケミカルには、体のサビを防ぐ抗酸化作用、免疫を高める作用、がん抑制作用など健康に暮らすために欠かせない機能がたくさん含まれています。しかも、この野菜スープはダイエット効果も期待できます。生活習慣病予防だけでなく、メタボ対策にもなるのです。

 健康的に長生きしたいなら、ファイトケミカル野菜スープ、始めてみませんか?

 次回は、がんを予防する野菜について、お伝えします。

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髙橋 弘先生
麻布医院院長、医学博士。ハーバード大学医学部内科元准教授。日本肝臓学会肝臓専門医、米国癌学会正会員。著書に「がんにならない3つの食習慣」(ソフトバンク新書)、「血管があなたの寿命を決めている」(大和書房)、「ハーバード大学式 命の野菜スープ」(宝島社)など。

 

大地宅配編集部

大地宅配編集部

大地宅配編集部は、“顔の見える関係”を基本とし、産地と消費地をつなぐストーリーをお届けします。