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やまけんの大地を守るうんまいもん探訪③

【やまけんコラムvol.3】大地を守る会の砂糖(洗双糖)

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「やまけんの出張食い倒れ日記」や「日本の食は安すぎる」で注目のフードジャーナリスト、やまけんこと山本謙治さんが、大地宅配の食品についてとことん語ったコラム。大地を守る会の機関紙『NEWS大地を守る』に掲載されていた人気コラム「やまけんの大地を守るうんまいもん探訪(2011年~2014年)」を15回に渡って再掲載します。今回はその3回目。テーマは甘い魅惑の食品です。

ササやタケのようにみえる下の写真の植物、何だかおわかりですか?

砂糖、サトウキビ、やまけん


 実はこれが砂糖の原料となるサトウキビ。沖縄や鹿児島の離島などで栽培されています。昔ながらの黒糖は、大きなローラーにかけてこのサトウキビの汁を搾ったものを煮詰め、固めたもの。

 大地宅配で扱っている「洗双糖」は、固める前に遠心分離器にかけて糖蜜部分を除いて結晶化させたもの。サトウキビが土壌から吸いこんだミネラル分を逃さない、まさに日本の大地の味がする砂糖です。市販されている上白糖やグラニュー糖は高度に精製され、ミネラル分を含みません。純粋な甘さが必要なお菓子類にはいいかもしれませんが、普段使いには複雑な旨みを持った砂糖を使いたいものです。

 以前に、日本の食をがらりと変えてしまう可能性があるTPPに対抗して、大地を守る会のWeb サイトでT(ちゃんと)T(たべもの)P(プロジェクト)という企画が立ち上がっていました。私も大地を守る会の生産者さんの取材記を書いていたのですが、TPP締結で大きな影響を受けるであろう作物がサトウキビです。

 現在、砂糖の国内自給率は33%(※)と低いのですが、これが壊滅するでしょう。なぜなら高温多湿で台風が多い沖縄や鹿児島の離島では安心して作ることが出来る作物が少なく、サトウキビが大黒柱なのです。日本の甘味は日本の砂糖で作るのが道理。日本の大地で育つサトウキビを搾った、日本の味がする砂糖を日々味わいたいものです。

(※)平成27年度農水省

 

やまけん

山本謙治(やまもとけんじ)

1971年、愛媛県に生まれ、埼玉県で育つ。農産品・食品などのコンサルタント会社(株)グッドテーブルズ・代表取締役社長。『日本の食力―国産有機物がおいしい理由』ほか。ブログ「やまけんの出張食い倒れ日記(www.yamaken.org)」が人気。

大地を守る会編集部

大地宅配編集部は、“顔の見える関係”を基本とし、産地と消費地をつなぐストーリーをお届けします。