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やまけんの大地を守るうんまいもん探訪⑤

【やまけんコラムvol.5】大地宅配の牛乳

「やまけんの出張食い倒れ日記」や「日本の食は安すぎる」で注目のフードジャーナリスト、やまけんこと山本謙治さんが、大地宅配の食品についてとことん語ったコラム。大地を守る会の機関紙『NEWS大地を守る』に掲載されていた人気コラム「やまけんの大地を守るうんまいもん探訪(2011年~2014年)」を15回に渡って再掲載します。今回はその5回目。テーマは大地宅配で取り扱う牛乳です。

 

大地宅配の牛乳は高い! と思っている人も多いでしょうが、私は安いと思います。

大地宅配で扱う牛乳はすべて低温殺菌ですが、これはすごいこと。

大手メーカーの安い牛乳は超高温殺菌と呼ばれる120度での殺菌なので、品質の悪い原料乳でも商品にすることができてしまいます。そんな原料乳は低温殺菌では商品になりません。

ということは、大地宅配と取引している酪農家さんはとても高品質な原料乳を提供してくれているのです。よい原料乳は牛が健康で、よい水と飼料を食べて、綺麗な環境で育たないとできません。つまり牛さんを幸せに飼っているのです。

大地を守る会、牛乳、低温殺菌

 

そうした生産をする酪農家さんは少数ですから、どうしても価格競争では勝てません。安全でおいしくて道徳的な牛乳を“安く”買おうという発想自体が、ちょっと歪んでいるのだと思います。

乳製品の重要度が高い欧州では、乳価は生産者の生活を考慮して決められます。日本では、スーパーで売りやすい価格が優先されてしまいます。その結果、ミネラルウォーターより安いけど、おいしくもない牛乳が出回っているのです。これはとても不幸なこと。

大地宅配の牛乳の価格は、おいしさと安全性と、生産者の生活を支えるということが割とつり合っている値段だと思います。

我が家は、通常は丹那の牛乳、たまに木次乳業のブラウンスイス牛乳をおいしくいただきます。乳製品にも、価格以上に大切なことがあると実感しながら、飲んでいるのです。

これまでの連載は、こちらから。

 

やまけん

山本謙治(やまもとけんじ)

1971年、愛媛県に生まれ、埼玉県で育つ。農産品・食品などのコンサルタント会社(株)グッドテーブルズ・代表取締役社長。『日本の食力―国産有機物がおいしい理由』ほか。ブログ「やまけんの出張食い倒れ日記(www.yamaken.org)」が人気。

大地を守る会編集部

大地を守る会編集部

大地宅配編集部は、“顔の見える関係”を基本とし、産地と消費地をつなぐストーリーをお届けします。