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偽りのないハム・ベーコン

【NEWS大地を守る4月号】進む、正直者たちのハム作り

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創業者の浦壁秀明さん(左下)ととん太ファミリーの皆さん。キッチンカーでマルシェに出店したり、地域で手作りソーセージ教室を開催したりと、幅広く活動しています。

体も心も喜ぶ、確かな味わい。それを作り出すのは、素材、作り方、そして心に真っ直ぐ向き合う正直者たち。ハムやベーコン、ソーセージなどを手作りする、とん太ファミリー(栃木県益子町)に会いに行きました。

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素材の豚を知る養豚からハム作りへ

ネットが巻かれたハム、手びねりされていくソーセージ、大きな鍋でことこと煮込まれる角煮……。ここは、栃木県益子町にあるとん太ファミリー(前 益子手づくりハム工房)の小さな工房。食品添加物を使用しない、手作りの味を追求したハムやベーコン、ソーセージなどを、創業以来28年間作り続けています。
生産者

ソーセージから角煮まで、さまざまな商品を手作りし、一日中大忙しです。

「祖父の代から養豚を営んでいました。私は食肉卸の会社に勤め、生体や枝肉を見て、加工や精肉の卸について学ぶ日々を6年間過ごした後、家業の養豚を継ぎました。そこで、『余った肉がもったいないから』と、地域の養豚仲間と一緒にソーセージを手作りしてみたんです。初めは趣味として楽しむ程度でした。一方、子どもがまだ小さかった当時、〝赤いウインナー〞が多く出回り、加工食品の材料に対する不安もありましたね」。そう話すのは、創業者の浦壁秀明さんです。
生産者

探究心旺盛で、ハム作り一筋の浦壁秀明さん。

  日本にハム・ソーセージを普及させた大木市蔵氏の製法を3年間学び、ドイツのメーカーからハム・ベーコンの伝統的な製法を教わった浦壁さんは、自宅の隣に工房を設立。「分からないことがあったら、自分で答えを探してみる。もちろん工房の立ち上げでは大変なこともありましたが、興味のある素材も作り方も確かなハム作りは、やっぱりおもしろいんです」。今やハム・ベーコン・ソーセージだけでなく、モツやタンなどを使った商品開発にも取り組んでおり、創業当時からの思いと姿勢は変わらないどころか、とどまることを知りません。   そして、養豚から始まり、素材の豚を知り尽くしているとん太ファミリーが貫き通すのは、直火スモーク製法です。

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じっくりと流れる煙と時に委ねて

まな板の上に置かれたのは豚ロースのブロック肉。「一つのポイントは熟成」と浦壁さんが話すベーコンを、ロース肉で作ります。

ほぼこのままで調味液に漬け込み、燻すベーコンは、至ってシンプル。

  まずは小さな骨や軟骨を取り除き、余分な脂身を削いでいきます。包丁を握るのは、創業当時から働いている小原美津子さん。「目と手の感覚で、だいたいどこを削げばよいかが分かります」。脂身を一定の厚さに整える的確な動きは、体に染み込んでいます。

目と手の感覚で場所を見極め、余分な脂身を的確に削ぐのは、28年働く小原美津子さんがなせる技。

積み上がった肉、せっせと動く手は、まさに「町の手作りハム工房」。

  次が、調味液への漬け込みと熟成です。「塩や砂糖、にんにく、セージ、タイム、黒胡椒など、家庭にもあるような材料で作った調味液に約2週間漬け込みます。1℃の冷蔵庫に入れて低温熟成させることで、弾力のあるジューシーな肉質とうまみをじっくりと引き出します」とは、浦壁さんの娘・綾子さんのお連れ合いである溝口司さん。一般では、注射針で調味液を肉に注入し、短時間で「熟成風」に仕上げているものもあります。

調味液に使用する材料は、塩やハーブなど家庭にもあるようなもの。

均等に調味液がなじむよう、肉をひっくり返す「漬けかえ」も行います。

1本1本たこ糸を通し、次はいよいよ直火スモークへ。

窓から太陽の光が差し込むスモークハウスの部屋。「最初に、80℃に熱したスモークハウスに肉を入れ、3時間表面を乾燥させます。こうすることで、スモークの香りがつきやすくなるんです」と綾子さんは山桜のチップを準備します。

「ソーセージは1時間ですが、ベーコンはほぼ一晩燻すので、大きめのチップを使います」。残り火をのせ、ゆっくりと立ち上って自然対流する煙で、直火スモークします。

岩手県から取り寄せている、日本でなじみある香りの山桜のチップ。

  前回の残り火をぽっとチップの上に置くと、緩やかに煙が立ち上り始めます。「62℃の低温で15時間、80℃の高温で3時間、自然の対流にまかせて直火スモークします。じっくりと時間をかけることで、ゆっくりと水分が蒸発して肉そのもののうまみが凝縮するとともに、保存性も高まります」。効率のよさと生産量の多さが重視される市販品は、合成保存料や燻製液などを使用することもあり、商品ができるまではわずか2〜3日。一方、とん太ファミリーのベーコンは2〜3週間かけて完成します。

スモークハウスの扉を開くと、白い煙とともに現れた見事な飴色をまとったベーコン。

「小さい頃から食べ、体が覚えている味」を自分で作り始めた綾子さん。

この飴色こそが、天然の防腐剤の役目も果たす、直火スモークした証。

スモークの香りと凝縮した肉のうまみが、自然になじんだ味わい。

スモークハウスの部屋でゆっくりと、そして確かに刻まれる時。そこから感じる安心感と、探究心旺盛で明るい父の背中を見て、綾子さんと司さんはとん太ファミリーを受け継ぐため、ハム作りに真っ直ぐ向き合う日々を過ごしています。

とん太ファミリーを受け継ぐため、日々、ハム作りに励む浦壁さんの娘・綾子さんとお連れ合いの溝口司さん。

今日は浦壁さんのお連れ合い・みちよさん(左)が、ベーコンと野菜、だし、醤油のみで作ったベーコン鍋。娘夫婦、そして孫まで味が伝わっていきます。

 

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広がり続ける正直者たちの輪

そんなとん太ファミリーから、ちょっと特別なハム・ベーコンが誕生しました。素材となる肉は、仙台黒豚会(宮城県大崎市他)の久保勇さんが育てた「大地うまみこい豚」。黒豚の血統を半分受け継いだ豚を、遺伝子組み換え飼料を使わず、通常の豚より1カ月ほど長い約210日間かけて育てた、うまみがしっかりとのった豚肉です。

「大地うまみこい豚」の生産者・久保勇さんの息子・至勇さん。東日本大震災をきっかけに、家業の養豚を継いでいます。

  「久保さんと豚たちに会いに宮城県まで行きました。のびのびと健やかに育つ豚を見て、これはうまいハム・ベーコンができるとすぐに感じました」と浦壁さん。安心とおいしさをという思いがまた、正直者たちの輪を広げ続けています。 人が巡り合い、思いが重なり、一歩一歩前に進み続ける、偽りのないハム作り。その味わいはきっと、体にも心にも届くはずです。   とん太ファミリーのハム・ベーコンを含む、大地を守る会のハム・ソーセージ・ベーコンはこちら

大地を守る会編集部

大地宅配編集部は、“顔の見える関係”を基本とし、産地と消費地をつなぐストーリーをお届けします。