ピープル

人気の肉シェフ和知徹さんの”かぁちゃん”が朝ごはんを綴る連載。Vol.2

あの肉シェフ和知さんも、家では草食なんです

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冬と春が混ざり合う食卓。葉もの野菜のおかずいろいろ

 厳しい寒さが続いていた2月ですが、日差しに少しずつ、春の気配を感じるようになってきました。ここのところ、和知も私もそれぞれの仕事が忙しく、ふたり揃って朝ごはんを食べられる日を確保するのがなかなか大変。日曜日の晩になると、明日から一週間のスケジュールを報告しあって、朝ごはんを食べる日、食べられない日を確認するようにしています。 

 和知徹 マルディグラ 和知さんちの朝ごはん

 

お互いに不規則な仕事をしているので、毎日ちゃんと食べられる週もあれば、1〜2度しか食べられない週も。そのなかで、届いた野菜を、どんな献立にして使い切るかは、悩みつつも楽しい作業だったりします。

 つい一昨日の献立は、こんな感じ。菜花の辛子和えに、辣白菜(ラーパーツァイ)、かぶのオリーブオイル蒸しと、豆腐のたまごとじ。お味噌汁は新玉ねぎとわかめです。野菜にも、季節の移り変わりを感じますね。

 

和知徹 マルディグラ 和知さんちの朝ごはん

 

秋から春先にかけて、根菜と同じくらい出番が多いのは、葉もの野菜。白菜も小松菜も、ほうれん草も、秋口には少し頼りなげだったのが、寒くなるにつれ芯や軸が立派に、葉も厚みが増してくると、いよいよ葉ものシーズン突入だなあと嬉しくなります。2月になると、そこへ菜花など春を感じさせる野菜が加わって、食卓もちょっと軽やかに。今回は、冬から春によくつくる、そんな葉もの系メニューです。

 

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肉シェフも、家では草食なんです

 ちょっとお漬物的なものがほしいな、というときによくつくる辣白菜。塩をしてしばらくおいた白菜の水気を絞り、甘酢と針生姜、赤唐辛子と合わせたところへ、熱した油をジュっとかけてなじませます。前の晩に準備しておけば、翌朝には漬かっているので便利。シャクシャクとした歯触りで、箸休めに止まらなくなるんですよね。

 

和知徹 マルディグラ 和知さんちの朝ごはん

 

小松菜は、炒めものや油揚げと煮浸しにするなど、いちばん使う野菜かもしれません。私の実家がある東京の江戸川区は、小松菜発祥の地。子供の頃から慣れ親しんでいる野菜でもあります。ちなみに、新年のお雑煮は、お餅の他には小松菜しか入らない、とてもシンプルなものなんですよ。

朝ごはんでの登場回数ナンバー1は、ナムル。塩と少々のにんにく、醤油、おいしい胡麻油で和えるだけの簡単なものですが、だからこそ、飽きずに食べ続けられるんですね。

 和知さん

 

 

ナムルは、他にもほうれん草、春菊、芽キャベツ、セロリ、ズッキーニなど、一年中、いろいろな野菜でつくりますが、先日は、カタログで見つけた山形のひろっこをナムルにしてみました。朝からお酒が飲みたくなってしまって大変!

 

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菜花はさっとゆでて、おひたしや辛子和えにするのが定番。辛子和えは、ツーンとした辛みを効かせなくちゃ意味がない! と思って、直前に粉の和がらしを湯で溶き、出汁や醤油を合わせます。和知が一口食べて、鼻をつまんで上を向くのを見て、よしよし、とほくそ笑んだりして。

 

和知徹 マルディグラ 和知さんちの朝ごはん

 

先日、きんかんが届いたときには、菜花とスナップえんどうと一緒に白和えにしてみました。知人が営む居酒屋で、きんかんとクレソンの白和えをいただいたのをヒントに。朝ごはんなのに、酒のつまみみたいなものばかり、こしらえてしまうんですよねえ。

 

和知徹 マルディグラ 和知さんちの朝ごはん

 

ほうれん草は、王道の胡麻和え。直前にすり鉢で炒り胡麻をすって、香ばしさを生かします。野菜はどれも、前の晩に下ゆでまで済ませておくので、朝は調味料と和えたり浸すだけ。朝のバタバタした時間に、いかにストレスなく準備ができるか、あらかじめ献立を書き出して、頭の中でタイムスケジュールを組むのですが、その話はまたゆっくりと。 

朝ごはんの写真を見た人から、「これ、いったい何人分?」とよく聞かれるのですが、こうして、あらためて眺めてみると、自分でも多いなあと思います。2人分なのに、小松菜もほうれん草も、1束まるまる使い切り。それを、私が取り皿へ1〜2度取ってゆっくり食べているうちに、和知がすべて平らげてしまいます。肉シェフも、家では草食なのでした。

 

 和知徹 マルディグラ 和知さんちの朝ごはん

 

Text by 鹿野 真砂美

Photo by 和知 徹

 

 鹿野 真砂美

フリーライター。『dancyu』などの食雑誌ほか、レシピブックの執筆、編集を中心に活動中。『銀座マルディ グラのストウブ・レシピ』、『銀座マルディグラ流 ビストロ肉レシピ』、『銀座ロックフィッシュのストウブ・レシピ』(すべて世界文化社刊)の執筆と編集、『シャトー ラグランジュ物語』(新潮社刊)、『これだけで、ラクうまごはん』(新星出版社刊)の執筆協力など。

東京都江戸川区生まれ。父、母方の祖父ともに、江戸前の海苔漁師だった。物心ついたころから台所に立つのが好き。十代のころは両親が居酒屋を営んでいたので、家のごはんは祖母と支度をするのが日課。いま、朝ごはんでつくる料理の多くは「おばあちゃんの味」がベース。

 

 和知 徹

「マルディ グラ」オーナーシェフ。世界中を旅して、そこで得たヒントを自身の料理で表現するのがライフワーク。雑誌掲載、テレビ出演ほか、レシピの著書、共著も多数。カフェやレストランのメニュープロデュースも手掛ける。

 

Mardi Gras マルディ グラ 

東京都中央区銀座8-6-19 野田屋ビル地下1階

電話 03-5568-0222

営業時間/18:0023:00(ラストオーダー)、日曜休み

料理はアラカルトのみ。岩手県山形村産短角牛を使った1キロ超えのビステッカなど、豪快な肉料理はもちろんのこと、パクチーどっさりの香菜の爆弾など、個性あふれる野菜料理も人気。  

大地を守る会編集部

大地宅配編集部は、“顔の見える関係”を基本とし、産地と消費地をつなぐストーリーをお届けします。