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「マルディ グラ」シェフ 和知さんちの朝ごはん Vol.4

朝ごはんのひとときは、お互いの今を知る大切な会話の場でもあります。

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夜も朝も食べたい、大好きな豆腐

桜が散ったら、もう初夏のような陽気の東京です。年明けから怒涛の忙しさが続いていたわが家。和知は変わらずバタバタですが、私はようやく落ち着いて、再び日々の朝ごはんづくりにも気合いを入れられるようになりました。やっぱり、きちんと朝ごはんを食べるとホッとしますね。

つい先日は、和知の実家から筍が届いたので、若竹煮をメインにした、こんな献立。絹さやと卵の炒めものに、冷や奴、根みつばのおひたしと、根っこのきんぴら、春かぶのお味噌汁と雑穀ごはん。根みつばの根があまりに立派だったので、がんばって泥を落としてきんぴらにしました。ちなみに、若竹煮のわかめは最近お気に入りの普賢わかめです。

 

大地を守る会、和知さん、マルディグラ

朝ごはんのテーブルも、春満載に。根みつばは根っこまで残さず全部いただきます。

とはいえ、うちも最初から今のような朝ごはんを食べていたわけではありません。結婚してから半年くらいの間は、朝ごはんはいらないと、和知はコーヒーを飲むだけで出勤していました。仕事を終えて帰宅するのは、毎晩、日付が変わった深夜で、それから夜食タイム。あとは寝るだけなので、なるべく胃に負担のかからないものをと、野菜の煮物や、あっさりしたうどんなどをつくっていましたが、これでいいのかな? 毎日、夜食の準備をするのなら、それを朝ごはんとしてちゃんと食べるほうが体にはいいんじゃない? と、生活サイクルの見直しをしたのです。

そんな夜食時代はもちろん、いまの朝ごはん生活でも、頻繁にお世話になっているのが豆腐。先月のこの連載では卵料理を紹介しましたが、おそらく、卵の次くらいによく使うものだと思います。和知が豆腐大好きなのですが、大地宅配を利用するようになってからのお気に入りで、ほぼ毎週注文しているのが神泉豆腐です。わが家はもっぱら木綿で、まずは週の前半に神泉豆腐を食べて、後半は消費期限が少し長い大地のミニ木綿豆腐を使うのが、いつものパターン。

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冷や奴からアジア風、おばあちゃんの味まで、豆腐アレンジいろいろ

神泉豆腐は、大豆の味もしっかりと感じるけれど、ぐいぐいと濃厚さで押すタイプではなくて、水の良さを感じる清らかな味なんですよね。こんなふうに、冷や奴でストレートにいただくのはもちろんおいしいけれど、この豆腐を使って、いろいろなおかずもこしらえます。

大地を守る会、和知さん、マルディグラ

大好きな神泉豆腐。冷や奴は時間がない朝のお助けメニューとしても大助かり。

白和えはきちんとした和食の技法だと手間のかかるものですが、私のつくり方はすごくラフ。前日から水切りしておいた豆腐をスプーンの背でつぶして、練り胡麻、きび砂糖、うす口醤油、だし、塩を混ぜた衣に、季節の野菜を和えるだけ。ほうれん草やきのこ、クレソンなど香りの強い野菜、柿やきんかん、梨などの果物も。ちなみに、この写真の白和えは、スナップえんどうとパクチー。サラダの感覚でたっぷりと食べられます。

大地を守る会、和知さん、マルディグラ

白和えにパクチーを入れたのは初めて。純粋和食が、ちょっとエスニックな雰囲気に。

水切りした豆腐を使って、照り焼きや韓国風のジョンもよくつくります。照り焼きは小麦粉をはたいてこんがりと焼き、みりんと醤油を混ぜたたれをジャーっとからめるだけ。ジョンは、小麦粉をはたいた後に溶き卵にくぐらせて焼きます。食べるときに酢醤油に刻んだ長ねぎと韓国唐辛子を入れたたれを添えて。こうすると、ぐっとボリューム感が出て、ごはんが進む味になりますね。水切りといっても重しはせず、使う大きさに切ってからキッチンペーパーに包んで冷蔵庫に一晩入れておくだけなので、豆腐の柔らかさがそのまま楽しめます。

大地を守る会、和知さん、マルディグラ

甘辛の照り焼きはごはんが進みます。仕上げに黒胡椒を振って、青ねぎの炒めたのと。

大地を守る会、和知さん、マルディグラ

卵をくぐらせて焼いたジョンも大好き。おかずはもちろん、お酒のつまみにもぴったり。

そして、おそらく週に一度は朝ごはんに登場しているのが、豆腐の卵とじ。小鍋に豆腐を手で割りながら入れ、きび砂糖と醤油、だし少々を入れてクツクツと火にかけるだけ。汁気がなくなったら溶き卵を回しかけ、蓋をして火を止めます。祖母がよくつくってくれた思い出の味で、子供の頃から大好きでした。ほんのり甘くて、ふわふわで。今は和知の大好物でもあります。

大地を守る会、和知さん、マルディグラ

卵とじは、懐かしい祖母の味。あと一品、おかずが欲しいとき、よくつくってくれました。

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朝ごはんは、忙しい日々の中での大切なリラックスタイム

野菜や豆腐たっぷりの朝ごはんを食べるようになってから、体調面で調子がよくなったということもありますが、いちばんの収穫は、日々の出来事を報告し合う時間がとれること。好きな音楽をかけながら、ごはんを食べて、一緒に後片付けをする時間の中で、家族や友だちの話、進行中の仕事の話、料理の話。お互いのいろいろなことを話し、聞くことができる時間は、忙しい日々の中での、大切なリラックスタイム。一日働いてぐったりとくたびれた夜食の時間では、こうはいかなかったなあ、と思うのです。

 

 

大地を守る会、和知さん、マルディグラ

大好きな豆腐が食卓にあると、幸せそうです。

 

Text by 鹿野 真砂美
Photo by 和知 徹

 

「マルディ グラ」シェフ 和知さんちの朝ごはん Vol.1はこちら

→ 新連載スタート。肉料理の聖地「マルディ グラ」シェフ和知さんちの朝ごはん

「マルディ グラ」シェフ 和知さんちの朝ごはん Vol.2はこちら

→ あの肉シェフ和知さんも、家では草食なんです

「マルディ グラ」シェフ 和知さんちの朝ごはん Vol.3はこちら

→ 肉シェフ和知徹さんが大好きな朝の卵料理あれこれ

 

鹿野 真砂美
フリーライター。『dancyu』などの食雑誌ほか、レシピブックの執筆、編集を中心に活動中。『銀座マルディ グラのストウブ・レシピ』、『銀座マルディグラ流 ビストロ肉レシピ』、『銀座ロックフィッシュのストウブ・レシピ』(すべて世界文化社刊)の執筆と編集、『シャトー ラグランジュ物語』(新潮社刊)、『これだけで、ラクうまごはん』(新星出版社刊)の執筆協力など。
東京都江戸川区生まれ。父、母方の祖父ともに、江戸前の海苔漁師だった。物心ついたころから台所に立つのが好き。十代のころは両親が居酒屋を営んでいたので、家のごはんは祖母と支度をするのが日課。いま、朝ごはんでつくる料理の多くは「おばあちゃんの味」がベース。

和知 徹
「マルディ グラ」オーナーシェフ。世界中を旅して、そこで得たヒントを自身の料理で表現するのがライフワーク。雑誌掲載、テレビ出演ほか、レシピの著書、共著も多数。カフェやレストランのメニュープロデュースも手掛ける。

Mardi Gras マルディ グラ
東京都中央区銀座8-6-19 野田屋ビル地下1階
電話 03-5568-0222
営業時間/18:00〜23:00(ラストオーダー)、日曜休み
料理はアラカルトのみ。岩手県山形村産短角牛を使った1キロ超えのビステッカなど、豪快な肉料理はもちろんのこと、パクチーどっさりの香菜の爆弾など、個性あふれる野菜料理も人気。

 

大地を守る会編集部

大地宅配編集部は、“顔の見える関係”を基本とし、産地と消費地をつなぐストーリーをお届けします。