レシピ

ウエダ家の発酵レシピ vol.1

植物性乳酸菌をつかい先人の食の知恵を食卓で再現、ウエダ家の連載が始まります。

大地を守る会生産者、ウエダ家の植田亜弥です。ご縁があり大地を守る会HPで生産者の立場から発酵活動を伝えていく連載を担当することになりました。毎月ウエダ家の活動とおススメ発酵レシピをお伝えしていきます。どうぞよろしくお願いします。

発酵ナイト2017開催@大地を守るDining 大地を守る会「発酵ラボ」誕生!

まず最初にお伝えしたいのは、ウエダ家もかかわった発酵企画のことです。乳酸発酵りんごシードル、「におわないぬか床」タンドリーチキン、豆乳発酵クリーム、乳酸発酵おやつ。先日5月27日、発酵づくしのフルコースを堪能する「発酵ナイト2017」開催!45名の発酵が好きな方々が一堂に会しました。同時に大地を守る会の専門委員会「発酵ラボ」誕生をお祝いする会となりました。

「発酵ラボ」とは大地を守る会社員スタッフ、消費者スタッフ、生産者のみなさんがチームとして発酵活動を広めていく集まりです。生産者と消費者がつながる「大地を守る会」の強みを活かし「発酵ラボ」は生産と加工、生活者マッチングの場としても機能していく予定です。COBOウエダ家も「自然発酵乳酸菌」生産者として携わらせていただくことになりました!これからイベントや情報配信等行っていく予定ですが、この連載でも今後の活動が決まり次第お伝えしていきます。

 

 「ウエダ家」の微生物基準

発酵ナイトの日、肌身に感じたのは「発酵」に熱い期待が寄せられていること。ウエダ家として、なにができるだろうか?改めて自己紹介ですが、「植田家」は大地を守る会会員歴25年余になります。母は消費者運動をしながら3人の子育て、父のデザイン稼業を支えてきました。そんな中、2000年~自家製酵母パンのブックデザインをきっかけに、都市生活者であっても「身近な野生の菌とかかわれる」ことを発見!家族みんなで夢中になって、あらゆる植物をビンに詰めては観察し、味見して、料理に使い、研究を重ねてきました。

この時期から、人にとって都合の良いもの選びから、「微生物」にとって心地良いことを選ぶようになりました。「人基準」から「微生物基準」へのパラダイムシフトが起こりました。植田家から新活動名称であるブランド「ウエダ家」の誕生です(笑)。現在、地元・横浜市にCOBO Lab.「自然発酵研究所」にて「ウエダ家の自然発酵乳酸菌」製造、発酵食品研究、講座運営をおこなっています。

 

 

「微生物」とコミュニケーションしよう

同じりんごでも、微生物の消化活動を通して、スカスカの薄い味になるもの。一方で、さっぱりした味のりんごが蜜のようにあまくなることも。そのまま囓っていてはわからないりんごの、生き物としての情報がひき出されてきます。音、香り、味、体への入りかたなど五感をひらいて、観察を繰り返しています。

この観察をつづけるうちに、自分自身がなにを食べたらいいのか、わるいのか、見極められるようになってきます。「微生物基準」が身についてくるんですね。菌といえば私たちの生活環境は、未だ、作物や土壌、水、食品、腸内や皮膚まで殺菌環境です。子どもが発熱して病院に行くと、すぐに抗生物質を貰ったり。いきものにとって微生物を失うことは自然界の、いきもの同士の相互作用が断ち切られることです。COBO Lab.講座の生徒さんにも腸に不調や疾病を抱える方、アレルギーの方々が多く、同時に、現代人の心身を「診る」医療関係者や料理人、栄養士の方々の参加も増えています。

 

ササニシキから「自然発酵乳酸菌」誕生

ウエダ家の転機は山形県「おきたま興農舎」小林亮さんとの出会いです。お米に付着している菌だけから人に有用な菌だけを育む「自然発酵」研究。なかなか成果が出せず挫折しそうになった 時、ご紹介いただいたのが小林亮さんでした。米アレルギーの患者さん向けに栽培していた栽培期間中農薬不使用のササニシキは、長期の乳酸発酵に耐え、低温に強い乳酸球菌を育み、酵母が共生する菌叢(フローラ)を形成します。

 

その結果、殺菌処理でなく、いきている微生物のコミュニティによって、人に有害な菌や雑菌を抑えることに成功、「自然発酵システム」が確立されました(特願2014-088640)。冷凍、低温乾燥しているので、携帯に便利。そのまま飲んだり、「豆乳発酵マルチクリーム」や「におわないぬか床」などウエダ家の発酵食品の「もとだね」になっています。

 

先人の発酵の知恵を、現代人の食卓にとり入れるために。まずは、数十億年前からいきのびている先輩(微生物)の生き方にまなぶ観察力が大切です。この場をお借りして発酵の魅力をたくさんお伝えしていきます。次回は「におわないぬか床」がテーマです。なぜ、におわない?乳酸菌の種類の違い、乳酸菌を育むお手入れ・漬け方意外な活用レシピなど。お楽しみにお待ちください♪   


今月の発酵レシピ→「ぬか床ディップ」

初回は発酵ナイト2017でも人気、「ぬか床ディップ」のレシピをご紹介します。
バーニャカウダソースのような風味をお楽しみくださいね!

<材料>

「におわないぬか床」・・・50g
「ウエダ家の自然発酵乳酸菌」・・・1g(小さじ1の水で溶く)
にんにく・・・15g(ゆでたもの)
塩・・・小1/4
オリーブオイル・・・50g
黒コショウ 適量

<作り方>

1.乳酸菌1gを小さじ1の水で溶く。
2.にんにくの皮をむき、10分ほどゆでてスプーンでつぶす。
3.1と「ぬか床」「自然発酵乳酸菌」をまぜる。
塩を入れてまぜる。
4.オリーブオイルを少しずつ加えながらよくまぜる。お好みで胡椒を。
※「自然発酵乳酸菌」は使用しなくてもできますが、多少分離しやすくなります。
※瓶に詰めて冷蔵庫で1週間保存可能。

text by 植田亜弥

詳しい商品情報はこちらへ

 ウエダ家のにおわないぬか床

 ウエダ家の自然発酵乳酸菌


COBOウエダ家 プロフィール

 2000年~都市生活者であっても「身近な野生の菌」と関われることを発見。先人の知恵を、現代の食卓に届けたい。人基準でなく「微生物基準」微生物にとって心地よい環境づくりをめざして、家族で研究に没頭。果物や野菜など付着菌と環境由来の菌から安定的に発酵する「自然発酵システム」を確立(特願2014-088640)。現在は地元横浜市COBO Lab.「自然発酵食研究所」にて「自然発酵乳酸菌」製造、発酵食品研究開発、講座運営を行っている。製品「ウエダ家の自然発酵乳酸菌」「豆乳発酵マルチクリーム」「におわないぬか床」「乳酸発酵のおやつ」。著書『ウエダ家のえがくスープ』『COBO-野生酵母と出会う』ほか。

大地を守る会編集部

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大地宅配編集部は、“顔の見える関係”を基本とし、産地と消費地をつなぐストーリーをお届けします。