2009年12月 4日

「有機農業をはじめよう」 就農ガイド

 

昨日は人間ドックのため休みを頂戴していたのだが、

「検査の前で酒休んだんなら、今日は飲みたいっしょ」

「オレがさ、わざわざ青森から来てやったっていうのに、逃げるわけ」 と、

青森・新農業研究会会長の一戸寿昭さんが脅しをかけてくる。

もちろん仕事があっての来訪で、ちゃんと担当が対応してくれているのだが、

ま、しょうがないので、夕方出社する。

「まだバリウムが残ってるよ~」

「じゃ、水分補給でしょ。」

それって、ここでいう 「水分」 じゃないと思うんですけど・・・

 

こんな感じで、いよいよ今年も師走、" 飲み "  のシーズンに突入である。

(いつも飲んでるけど、師走は別・・・・・ガンバロー!)

忘年会から新年会へ- 頼むから今年も持ってね、この体。

というワケで、だいたいこの時期に人間ドックを入れる。

検査の結果は数週間先になるが、今回の自慢は、骨密度かな。

「年齢平均の125%です。 上がってますねぇ」 と看護士さんから褒められた。

「ま、当然ですね」 に、ハア? とバカにした表情。 笑ってほしかったのに。

そんなことより問題は、肝機能だよ、君。

 

一戸さん来会で、若い職員も何人か集まって、一席。

話題はもっぱら景気の悪さ。

農家への戸別所得補償など政治の話については、生産者もまだ様子見の状態。

あんまりここで披露できる話はなくて、スミマセン。

 「あるのはカラ元気と意地だけよ」 と、励まし合ったのだった。

結局、休みだっちゅうのに事務所に泊まってしまったアタシ。

嫌な予感のする、師走への入りだなぁ・・・・・

 

ま、そんな話はともかく、今日は午後から東京に出かけたので、その話を。

有機農業で就農を考える人たち向けのガイドブックをつくるという話があって、

その編集会議に呼ばれたのだ。

 


ガイドブックを制作することになったのは、NPO法人 有機農業技術会議

" 農を変えたい!全国運動 " から生まれ、

有機農業技術の研究開発・体系化と、農業者の育成を目指して設立された団体。

有機農業推進法による助成を受け、有機農業への参入支援にも取り組んでいる。

その一環として、有機農業を志す人々を手助けするガイドブックを作ろう、

ということになった。 

集まった編集委員は、「有機農業技術会議」 から元京大教授の西村和雄さん、

茨城県・石岡市(旧八郷町) で有機農業推進モデルタウンの代表をされている柴山進さん、

埼玉県小川町で有機農業を営みながら多数の研修生を育ててきた田下隆一さん、

愛知県で有機農産物の生産から流通まで手がける池野雅道さん、

出版社・コモンズ代表でジャーナリストの肩書きも持つ大江正章さん、

そして私の6人。

この編集会議にお声かけ頂いたのは、技術会議の事務局で

(財)自然農法国際研究開発センターの藤田正雄さんからであった。

 

要は、「有機農業をやりたいけど、どう動いていいのか分からない」 という若者たちを

ガイドする冊子をまとめるということなのだが、そういうのって、もうあるんじゃないの?

と思った方は、有機農業に馴染んでおられる方々か。

メディアでも取り上げられることも多くなった有機農業だが、

扉はいっぱいあるようで、どこから入ればいいのか、伝手(つて) のない方にとっては

あればあるだけ不安も涌いたりするものである。

就農相談の窓口も今では全国の自治体にあるが、有機農業をサポートできるかと言うと、

だいぶ温度差がある。 あるようでない、ないようである、という感じなのだ。

戸惑っている人も多いと聞く。  

せっかく有機農業をやる気になった人たちが失敗しないよう、

入口としての適切な手引書を作っておきたいという気持ちは分からなくもない。

 

事業仕分けの影響は大丈夫ですか? と意地の悪い質問を投げてみる。

「国がどう変わろうと、有機農業推進は推進、モデルタウンはモデルタウンである、

 という考えもあります。」

なるほど、力強い。 

 

一気に構成を組み、執筆者や取材先を決め、取りかかることになった。

欲を出せば、あれもこれもとなるが、計画はA5版32ページという小冊子なので、

ポイントを絞り、どこまで削るかのほうが議論になる。 これがけっこう難しい。

 

就農者で成功した実例も掲載しておきたい、という話にもなって、

ここで大地を守る会の元職員の名前が複数上がった。

嬉しいものだね、こういうの、ほんとに。

その中で1名、北海道という厳しい土地に就農した事例として執筆依頼が決定した。 

富良野に行った君。 そう、君のことです。 あとで連絡するから、書くように。

嫁さんに書いてもらってもいい (たぶんそうなるだろうが)。 

これは先輩としての使命、ミッションだからね。

" ワシは、こんなとこ、来とうはなかった! "

  - は、無しでお願いしますよ。 多分ここではウケないと思うので。

 

しかしここで、いちおう念のために。

流通の仕事を経て就農、というのをモデル・コースのように思われては困ります。

「ウチは腰掛け先ではありません!」

結果として、夢を持って巣立つのは、許すが・・・・・

 

僕が引き受けた原稿は、有機JASの解説。 なんだかね。

 


Comment:

「富良野に来た私」です。事務局からもご連絡をいただきました。まだ、詳細は伺っていませんが、どういう事を書くにせよ「農業をやりたい」という人の多少なりとも助けとなるような内容が書ければと思っています。うしろ向きな事は書きまんよ〜。かみさんには頼らず自分で書きますよ〜。

from "富良野に来た私" at 2009年12月21日 23:31

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