2010年1月11日
黒沢賢ちゃん
9日からの連休はかねてより、
福岡の成清海苔店さんを訪ねて、厳冬の有明海で海苔摘み体験をする
ツアーに参加する予定を組んでいたのだが、悲報が届いてキャンセルした。
7日の朝、埼玉県深谷市の黒沢賢一さんが亡くなられた、という知らせ。
黒沢賢一さん、享年69歳。
一見には、ちょっととっつき悪そうな印象を与えたりする方なのだが、
みんなからいつも 「黒沢賢ちゃん」 と、姓+ちゃんづけで呼ばれていた。
グループの名前も 「黒沢グループ」 ではなく、「黒沢賢一グループ」 である。
人望が厚く、地元の自治会長も務められていた。
有機農業暦は35年に及び、ともすれば地域との軋轢も起きそうなものだが、
人に一目置かせる矍鑠 (かくしゃく) とした貫禄のようなものがあった。
昨年の夏に入る頃から闘病生活が続いていた。
頑張ってほしい、と願っていたのだが・・・。
大地ライブラリーから一枚拝借して-
黒沢さんの干し大根。 和江さんと一緒に。
僕にとってほろ苦い記憶は、一昨年の5月にTV東京で放送された 「カンブリア宮殿」 。
周囲を気遣って駐車場と道路に撒いた除草剤の使用を調べた場面が
意味ありげに編集され、黒沢さんにとってはさぞや面白くないことだったろう、
と気にやんでいたのだが、
黒沢さんは 「こういう現実もあることを知ってもらえばいい」 と泰然とされていた。
9日の告別式は、会場に入りきれないほどの弔問客が訪れていた。
皆さんと一緒に、合掌させていただく。
賢ちゃん (と僕は生前には呼べなかった) には、
今年の大地を守る会設立35周年を見届けてほしかったけど、
こればっかりはしょうがないね。
天上で、先に逝った方々と酒宴でも開いてくれると嬉しい。
逝く人の蓄積は、言い訳がきかなくなる分、決意も腹の底に溜まってくる。
成清さんのツアーでは、以前大病した時に随分とお世話になった先代の忠蔵さんの
墓参りも予定していたのだが、すみません。
今度ちゃんと行くからね。