2010年1月 6日
2010年の 小さな決意
短い正月休みが明け、4日から仕事を再開しています。
皆様、本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
重苦しい、不気味な時代になりましたね。
完全失業率が5%を越え、330万人以上の人が仕事を失くしていて、
今年卒業予定の大学生の3分の1の就職先が決まってないと言われています。
日本人の給与総額は10年前より10%も減ったそうです。
「中流」 を育てた分配システムも、いつの間にか変わってしまったんですね。
それでも、国内のお米生産量の倍以上の食べ物がフツーに捨てられる日本。
世界の飢餓人口はついに10億人を突破したというのに (肥満人口はそれ以上ですが)。
そしてそして、さらに世界の穀物需給は逼迫してきているというのに・・・
何かが行き詰まってきているような閉塞感が漂うなかで、
僕は4日間の休み中、酒と大地のおせちとTVでのスポーツ観戦をはさみながら、
本や雑誌や資料ばかり読んで過ごしてしまったのでした。 寒かったし。
そんなわけで何も絵がなく、
寅年にちなんで、まとわりついていた我が家のネコ科をアップ。
娘が拾ってきてから、もう16歳。 思春期よ! ニャン茶って・・・くたばりぞこないが。
とかゴロゴロしているうちに、
妻はついにブチ切れ状態となり・・・・・(これ以上書けません。 )
そんな危険な正月に挑戦して得た今年のキーワードは、
「農への回帰」 「生物多様性」 そして 「地域」 ・・・なんだ? 全然目新しくない。
ま、そんな出だしで2010年、
「生物多様性年」 と位置づけられた年が明けました。
出社すれば、気合いのこもった生産者の年賀状が届いている。
「農家に生活保護を行なうという、農民を小馬鹿にした民主農政は落第だ!」
こう返すしかない。
「政権は変わっても、いつの時代も " 農民の自立 " は恐いもののようです」
「生物多様性」 については、
10月に名古屋で開催される生物多様性条約締約国会議 (COP10) に向けて、
否応なくメディアも頑張ってくれるのでしょうが、
僕が注目したいのは 「遺伝資源」 という言葉です。
食料だけでなく、薬の原料という側面も持っている生物資源に対する
国家利益の調整に、モラルははたしてはたらくだろうか。
それから、去年の流れから脳裏にこびりついて離れないのが、
有機農業の意義や価値をきちんと伝える言葉を持ちたいという激しい願望。
そのためには、有機農業に対する批判や懐疑論はむしろ貴重な素材となる。
ぜ~んぶまとめて整理したいなぁ、ホント。
そこで僕がいま探しているのが、農薬と化学肥料のエネルギー収支、です。
化石燃料や有限の鉱物資源によってつくられるそれらに依存した近代農業は、
実は有機農業運動によってではなく、
自らの収支計算の破綻によって滅ぶのではないかと思っているのですが、
どなたかデータのありかをご存知の方、教えていただけませんでしょうか。
こんなふうに、今年も悶々としながら走り続けるのだろうけど、
新年らしく、改めて、目指したい境地を思う。
三好達治詩集 『艸千里 (くさせんり) 』 から-
私の詩 (うた) は
一つの着手であればいい -枕上口占-
薪 (まき) をはこべ
ああ汝
汝の薪をはこべ -汝の薪をはこべ-