2013年3月 9日
敵の動態を追い詰めたい
今日は明治公園で開催された
「つながろうフクシマ! さようなら原発大集会」 に行く予定でいたのだが、
溜まった宿題のために断念する。
集会には全国から1万5千人の人々が集まったとのこと。
脱原発の願いはけっして後退したワケではない。
頑張って前に進みましょう! とパレードに参加した気分になって気合いを入れる。
(パレードに参加された皆様には、調子のいい台詞で申し訳ありません。)
昨日は一日がかりで、市民科学研究室の上田昌文さんと一緒に、
関東のとある場所にて土壌サンプリングを実施した。
森林や水系からの放射性物質の移動は、まだ充分に解明されていない。
農産物の濃度は相当に下がっている
(特定の作物を除いて、ほとんどはNDレベルになってきている)
とはいえ、今後の影響については、まだ楽観は禁物である。
農産物の安全性を可能な限り確保していくためには、
野菜の測定結果だけで一喜一憂せず、
目に見えない敵の動態を追跡していくことが求められる。
自分たちでできることは限られているけど、それでも
やっただけの効果が上がるよう、地点を決めてモニタリングを継続してみよう、
と上田さんと申し合せて実施に踏み切ったものだ。
(↑ 上田昌文さん)
この日は5ヶ所 × 3ポイント = 計15サンプルの土を採取した。
計測には茨城大学農学部の小松崎将一准教授も協力を買ってくれて、
大学院生を派遣してくれた。
サンプラー(採土器) の扱いも慣れていて、お陰で大変助かった。
お国のためだ、いやもとい、
人類の未来のためだ、がんばれ若者!
この測定結果がどうのではなく、
今後の経過を観察していくことで、いずれデータが何かを語り始める。
結果はどうあれ、データが無駄になることはないはずだ。
上田さんとは、今月末にもう一日、サンプリング回りをする予定。
根気のいる作業ではあるが、これも
高価な測定器を持つ者の、これからの務めだと思うのである。
できるなら、この2年間であまた誕生した民間の測定機関とも、
必要な調査やデータをネットワークさせられないものか、と思ったりもする。
僕がいま危惧し始めているのは、
せっかくの機器があちこちで遊び始めているんじゃないか...... ということだ。
やることはまだまだいっぱいある。
敵の動態を、僕らはまだ殆どつかめていないのだ。
追い詰めたいよね、何としても。