長崎のみかんも焼けて-
ぶどう、梨、りんごに栗に柿に・・・・・と ‘果物の秋’ 真っ盛りといった
賑わいを見せている「大地宅配」のラインアップ。
10月に入って、みかんもまた極早生(ごくわせ)品種から出荷が始まる。
そんな折り、9月28日(金)の夜、
(株)大地取締役の長谷川満が長崎出張から帰ってくる。
「おい、エビスダニ。長崎のみかんも焼けてるよ」
以前に、火傷にあったりんごの写真を紹介したが(8/19付)、
「みかんよ、お前もか」 である。
聞けば、9月末にもかかわらず、長崎の気温は33℃だったとか。
1割はこんな状態になっている、と。
皮を剥いて食べてみる。
中の実自体は大丈夫なのだが、
高温・干ばつの影響か、酸が抜け、いまひとつコクが足りないような…
農業関係の新聞では ‘酸が抜けて味が乗っている’ とか宣伝されているが、
やっぱり蜜柑に適度の酸は必要だと思う。
表皮だけの軽度のヤケは、受け入れたいと思うが、
そこの評価は人によって微妙に異なるので、線引きには神経を使うことになる。
人事を尽くしても、狂ったような自然の影響は受けざるを得ない。
あまり天候ばかりを言い訳にしてはいけないのかもしれないが、
それが農業の一面であることは、逃れられない事実である。
だからこそ、生産者も運び手も、語り続けなければならない。
外観だけで勝負を求めるのは楽なことだが、本当の仕事ではない。
-なんて偉そうにカッコつけてはみたが、そこは金銭授受が介在する以上、
‘話せば分かる’ というほど簡単なものではないのであって・・・・・
と、焼けた蜜柑を見つめ、流通者の立場でのため息を一つ。
しっかりと伝える努力をする。
その上で、評価もしっかりと受け止める、しかない。
と、これまたいつもの結論で、腹を決める。