2009年12月16日

本格的フランス料理で鹿肉料理を楽しんできました!

とらちゃんこと虎谷健です。

11月26日(木)に銀座にある「レストランTHE WAKO」を会場に

鹿肉料理を楽しむ食事会を行いました。


鹿肉は「たべまも」キャンペーンにも選ばれた食材で、増えすぎている鹿を

身近な食材として親しんでください!食べましょう!という呼びかけを

大地を守る会では行っています。


お世話になった「レストランTHE WAKO」の総料理長、鈴木シェフは

大地を守る会の会員さん。商品カタログ「ツチオーネ」でのレシピ提供や

料理教室イベントなどの開催でもお世話になっている方です。


今回、鹿肉をいちばん美味しく食べるために、料理の組み立てから

ワイン選びに至るまで気を配っていただきました。



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参加者が集まる前に、私たちスタッフは厨房見学をさせてもらいました。

清潔な厨房でコックさんがてきぱきと働いている様子は気持ちいいですね。

「あれ!換気扇がない。」と思ったのですが、天井全体で換気できるシステムになっているそうです。



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ずらりと並んだソースリスト一覧。30種類以上あるソースを料理に合わせて使い分けるそうです。

フランス語なので読めません...がかろうじて「タラバ」が判りました。

タラバガニってフランス語にないのかな?



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料理メニューも立派なものを作っていただきました。



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まずは前菜から。鮭をベーコンで巻いてあります。

岩塩でしょうか、散らされている塩が砕ける感触が心地いいです。



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ムースの上にうに、あわび、かに、ホタテなどがが載っています。

うにはホウ酸処理などがされていないもの。さすが大地を守る会の会員さんの鈴木シェフ!

私たちの要望を心得ていらっしゃいます。食材も近海産です。


料理の説明を聞いてびっくり!とても複雑な行程を経て素晴らしい味ができあがっています。

ムース一つとってもえびの頭を叩いてだしをとって、コンソメと合わせて云々...といった

複雑な行程を経ています。

でも、「あっ!この風味はエビだな。」と判るくらいちゃんと材料が活かされているんですね。

料理を一生の仕事に決めた方の熱意と努力が伝わってきます。



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本日のテーマ「鹿を美味しく食べる」に合わせて、シャンパン、ワインもソムリエさんが

選んでくれました。

「鹿肉料理にはしっかりしたワインがあいます。」とのことで、ブルゴーニュのかなり

良いものを選んでくださったようです。



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カサゴのプロヴァンス風。カサゴは三浦半島で揚がったものです。

皮もしっとりパリパリ...。美味しゅうございました。

ソースもパンにつけてキレイに食べてしまいました。



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いよいよメインの鹿肉が運ばれてきました。

これはトリュフ、フォワグラなどと一緒にパイで包んだもの。



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モモ肉の赤ワイン煮。

赤ワインに肉を漬け込み、その漬け汁を煮詰めてさらに肉を煮ています。

フォークを刺すとほろりと崩れるほど柔らかです。



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ロース肉のステーキ、黒胡椒風味です。

かかっているソースがまたおいしい!パンにつけて食べきってしまいました。


野菜は人参、ヤーコン。

実はこの野菜も大地を守る会の生産者、甘楽有機農業研究会の吉田さんの畑のものです。

料理説明をしていただくまでヤーコンとは気が付きませんでした。


ヤーコンというときんぴらくらいしか思いつきませんが、様々な行程を経てりっぱな

フランス料理の一品になっていました。



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こちらはシンプルにロース肉を焼いて塩コショウを振ったもの。

鹿肉本来の風味・・・血の味というか鉄分の味と表現すれば良いのでしょうか、

食べ慣れている牛や豚とは明らかに違う味でしたが、違和感なく楽しむことができました。

鹿本来の味を素直な調理で賞味させてくださった鈴木シェフに感謝!です。


初めの3品はエゾシカでしたが、この肉は丹沢で捕獲された本州鹿です。

エゾシカとホンシュウジカの食べ比べ用に特別に用意していただきました。

気候の違いでしょうか、エゾシカより脂肪分が少ないのかあっさりとした味でした。



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たっぷりと鹿肉料理を堪能しました。皆さん、完食!です。



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たっぷり鹿肉料理とワインを楽しんだ後はデザートです。



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料理が落ち着いたところで鈴木シェフの登場です。料理やワインについて質問が続きました。


ある女性の参加者が「私は食べ歩きが好きでフランスにも行ってフランス料理を食べてきました。

今日の料理は味が繊細でフランスで食べたフランス料理より美味しい気がしました。」という

コメントをしてくださいました。


鈴木シェフが「それはあなたが日本の風土、水の文化で育ったからですよ!」と、うれしそうに

答えていたのが印象的でした。

日本の料理は蒸す、茹でるなど水に気配りをする水の食文化の国なのだそうです。

「瑞々しい」という感覚は日本独特の感覚なのだそうです。



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デザートと楽しい会話が続きました。



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こちらは他の参加者の方のデザート。こちらも美味しそう!思わずつまんでしまうところでした。



おなかも満たされ、ほろ酔い気分で楽しい会話が続きました。

食事会の終わりの時間が来たので最後は大地を守る会らしく締めくくりの一本締め!

その後は参加者の皆さん各々が居られる時間までゆっくりしていただきました。


今回は鹿肉をテーマに食事を組み立てていただきましたが、「フランス料理は応用が広い

んですよ!今度は短角牛や野菜をメインにした料理も楽しんでもらいたいです。」と鈴木シェフ。

次回もまた鈴木シェフにお願いをして、大地を守る会のこだわりの食材をプロの料理人に

調理してもらい、これまで気がつかなかったその素材が持つ魅力を引き出してもらいたい、

と思いました。


それにしても、サービスの達人たちが醸し出す空間で、プロの料理人が精魂込めた料理を

楽しむことはすばらしい体験でした!

私たち大地を守る会は、確かな栽培技術を持った契約農家が作った安心、安全な食材を

皆さんにお届けして「内食」、家庭での家族団欒を応援しています。


でも、たまには、年に一回ぐらいはちょいと奮発して家族で「外食」を楽しむこともいいな!と

思いました。それも、せっかく外食するなら食の達人たちの仕事を拝見し、食の世界の視野を

ぐいっと広げたいものだと思いました。

さぁ、明日から500円玉貯金、頑張ろう!


大地を守る会 交流局 虎谷健


大地を守る会の震災復興支援

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