2010年8月 6日

三浦半島でとうもろこし収穫を楽しんできました!

とらちゃんこと虎谷健です。

7月最後の週末に「夏の三浦・とうもろこし収穫交流会」が行われました。

このイベントは大地を守る会の産地交流会最大規模の企画です!

 

昨年は雨に降られてしまい、せっかく参加していただいた皆さんには夏らしい三浦を体験して

いただけなかったのですが(申し訳ございませんでした)、今年は一転、連日、熱中症注意の報道が

されるほどの猛暑続き。

 

 

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まず会場に到着された皆さんにはゆでとうもろこしを食べていただきました。

今回参加して下さった皆さんは約400名。

 

「すごい人数っ!」と思われますが、数年前までは私たち事務局員も血気盛んで、「せっかく申し込んで

くださった皆さんを落選させてしまうのは申し訳ない!全員当選だぁ~!」と、1000人(!)を迎えて

この交流会を行ったこともありました。

その時はさすがに大変で、さらに参加された方から「生産者とお話することさえできませんでした。

こんなの、大地を守る会の交流会じゃない!」という感想までいただいてしまい、私たちも反省する

こととなりました。 

 

 

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受け入れをしていただいた黒崎有機栽培研究会の代表者の石渡稔さんのご挨拶で会はスタートです。

「大地を守る会を通じて皆さんが私たちの作物を食べてくれることが判っているから、安心して農業に

専念できるんです。」と石渡さんは毎年私たちに語りかけてくれます。

 

農家さんなんだから農業に専念する事は当たり前の事の様ですが、一般市場に作物を出している

農家さんにとっては「農業に専念できる。」事はとても難しいことのようです。

・なるべくたくさんの消費者が喜んでくれるように見た目がきれいな作物を作ろう

・虫食いなんてもっての外!

・なるべく安いほうが喜ばれるからできるだけコストを削減しなくては。

・時間のかかる完熟堆肥は使えないな...。

・草取りは人にお願いするとコストがかさむから除草剤。

・本当はもう少し畑に置いておいた方が美味しくなるけど、すぐに売れないと熟しすぎて売り場の

担当者が困っちゃうだろうな・・・少し早めに収穫しよう。

など、栽培以外の様々な事柄を考えながら農業をしなくてはならないにちがいありません。

 

大地を守る会がお付き合いしている農家さんが「職人」とすれば、一般市場に出荷している農家は

「経営者」に近いのかもしれません。 

 

 

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石渡さんの挨拶が終わり、本日の諸注意の説明の後はいよいよ畑の中へGO!

 

 

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とうもろこしがまるでジャングルのようです。迷子にならないでね!

夢中でとうもろこしを探していて家族とはぐれて泣いてしまう子もたま~にいるんです。

とうもろこしのジャングルを甘く見てはいけません。

 

 

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今回はテレビの取材も入りました!私たちの大将、藤田和芳会長の取材です。 

 

 

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大人だって楽しんじゃいます。

一人7本の規定量はありましたが、畑に残ったとうもろこしの量を見極めて「開放!」宣言です。

どんどん収穫してご近所に配ってもらうようにお願いしました。

 

とうもろこしの収穫を終えて発送も終えて皆さんはスイカ割り会場の海岸へ。

 

皆さんが収穫し終えた畑にスタッフが入って落し物がないか、まだ収穫されていないとうもろこしは

ないかをチェックしましたが、皆さんきれいに収穫してくださいました!

 

「大地を守る会の会員さんは礼儀正しいよね~。」と石渡さんがいつも感心してくれるのは、虫食いの

とうもろこしであっても畑の中に捨てられている物がないことです。

一部に虫食いがあるからと、捨てられているとうもろこしを見る事はつらいことです。

 

虫食いのあるとうもろこしは、畑の外に持って行くと「お手伝いスタッフ」の皆さん(消費者会員さん

の有志の方です)が虫食いの部分を切ってくれます。

カットしたとうもろこしは持ち帰り分にカウントされませんので少し多めに持って帰れるのです。

生産者もうれしいし、参加者の方も少し多めに持ち帰れるし、私たちスタッフも生産者にホメられて

うれしいし、みんなが嬉しいシステムですね。

収穫の終わったとうもろこしは機械で畑にすきこまれ、次の作物の栄養になります。

 

 

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とうもろこし収穫を楽しんだ後は海岸に降りて夏休みの思い出の定番、スイカ割りも楽しみました。

スイカの気持ちになって写真を撮ってみました。 「こっち来ないでぇ~!(@_@;) 」

 

 

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「ほっ!(*^。^*) 」

 

残念ながらこのスイカたちも最後には割られ、参加者のお腹にすべて納まってしまいました。

スイカ割りで割ったスイカも一切ムダにしません!

完全に割ってしまうと砂利が付いて食べれない箇所ができてしまうため、あらかじめざぶとんを

敷いておきます。

さらに、棒はしなる竹を使用します。ビシッと命中してもしなるのでひびは入りますが砕ける事は

ありませんので中身は無事でございます。

あと、子どもさんにはちょっと厳しいルールですが、親御さんのぴったり寄り添う誘導は途中までで

最後はちょっと離れた所から簡潔なアドバイスだけをお願いしています。

振りおろしはもちろんワンチャンスのみです。

割れなかったら初めからやり直し。列の最後に並び直してもらいます。

 

特に小さなお子さんを連れた親御さんからは「最後までぴったり寄り添って手取り、足とりアドバイスを

ちゃんとして、一玉割らせてあげたい!達成感を味わわせたい!」という要望をひしひしと背中に感じ

ますが、スイカの割り過ぎを防ぐ目的もあり厳しいルールを堅持しております。 

 

・・・いつかは親の庇護から離れて自分でやり遂げなければならないことがあり、それでも思いのままに

ならない事が人生にはあり、例え失敗してしまってもあきらめずに一からやり直せば再びチャンスは

巡ってくることを体験して欲しい・・・。

子どもさんにもちょっぴり塩からい人生経験を味わってもらおう、わんぱくでもいい、たくましく育って

欲しい!という壮大な獲得目標を持ったスイカ割りでございます(笑)。

 

 

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スイカ割りが終わって海岸で解散です。

その後は自由行動なので海で遊ぶ人、帰り支度を始める方、それぞれに過ごしてもらいます。

とうもろこし畑の隣の畑ではマリーゴールドが満開でした。

 

このマリーゴールドは観賞用に咲かせているのではなく、大根の肌を汚くしてしまうセンチュウ忌避の

ために植えられています。

この交流会が終わるとマリーゴールドはトラクターで畑にすきこまれ、大根の種まきが始まります。

マリーゴールドの花摘みも体験させてもらいました。

 

 

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マリーゴールドの花もいっぱい持ち帰ってくださいね!

うしろのトンネルはメロンを出荷したあとの様です。

 

8月というと夏真っ盛りでたくさんの野菜の出荷があるイメージがありますが、ここ三浦では8月は

大方の出荷も終わり、一年間で唯一ほっとできる季節だそうです。

それでも出荷を控えたネギの世話をしなくてはならなかったりと完全なお休みはとれないようです。

秋も深まって、「そろそろクリスマスかな、忘年会どうしよう、山藤でぱぁ~っと派手にしようかな!」と思い悩む頃、石渡さん達の

三浦大根や青首大根が届いたら、夏の暑い時期から準備していた大根が育った事や暑い夏の日を

思い出してくださいね。

 

大地を守る会 交流局 虎谷健

大地を守る会の震災復興支援

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