2010年12月アーカイブ

2010年12月28日

中津ミートさんの手作りソーセージ教室を行いました!

とらちゃんこと虎谷健です。

気が付くと今年ももう残り僅か。皆さまにとって2010年は楽しい年でしたでしょうか?

虎谷にとって2010年は楽しい年でございました!

美味しいお酒をたくさん味わえましたし、山歩きにもたくさん出かけましたし、

もちろん、皆さんと生産者さんの所に訪問して色々な事を体験させていただきました。

10月からほぼ毎週続いていた生産者交流イベントも、12月に入るとさすがに申し込みも少なく

なるのでほっと一息つける季節を迎えます。

その中で唯一、12月に入っても絶対に抽選になるほどの申し込みを受けるであろう、という企画

「中津ミートさんの手作りソーセージ教室」を今年の締めに3回行ってまいりました。

募集をすると定員をはるかに超える申し込みを受けるため、1回の告知で3回分の実施は当たり前、

年に3セット、9回行ってもまだ足りない、というほどの人気企画であります。

生肉を扱うため夏場の気温の高い時期は避けねばならないので、春先の3月、ゴールデンウィーク、

そして秋も深まった11月中下旬に行っています。

特に11月の開催はゴールデンウィークの開催から間が空くので特に申し込みが集中し、

皆さんの「参加したい!」という気持ちをひしひしと感じます。

今年も中津ミートさんにはクリスマス商材の仕込みやギフト対応などで忙しくなるぎりぎりの時期まで

手作りソーセージ教室を引き受けて頂きました!感謝!でございます。

 

何度も報告しているソーセージ教室の様子ですが今回も3回分一挙にご報告です。

 

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まずは11月20日の回でございます。

年間9回も同じ企画を行っていると、私たち企画側でも何か変化が欲しくなってまいります。

ということで毎回、豚の絵を誰かに書いてもらう事にしました。今回は職員Tの作でございます。

なかなかかわいく書けていますな♪

 

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いつものお約束、松下さんのお手本です。

完成するとお願いをしなくても皆さんから拍手がでるようになりました!

...もしかして皆さん、参加する前にこのブログを見て予習をしてくださっているのでしょうか。

 

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こちらは形を整える前の1本の状態です。上手にできています。

 

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真剣なまなざしで丁寧に作ってくれています。

家族総出で頑張ってくれたようです。いったい何人で作っているのでしょうか?

 

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工場で作ったばかりの生ソーセージを会場で燻煙をかけてポトフの鍋へ。

「ポークウインナー」の商品名でツチオーネにも登場しているソーセージですが食感が違います。

家に届くものよりさらにぷりぷりしていて歯を当てると中身が飛び出してきそうな食感です。

ソーセージも鮮度があることを実感!

 

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お待ちかねの昼食です。どんどんお代わりをしてください!

 

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11月27日の回です。

今回の豚の絵は子どもたちに書いてもらいました。

豚舎の写真もあるのでうまく書けるかな? 

 

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子どもたちの真剣な眼差しっていいですね!

振り返って私は最近いつ、このような曇りなき眼(まなこ)で真剣に物事を見つめた事があったでしょうか?

. ..遠すぎて忘れちゃいました(笑)。

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できた!お約束の拍手もいただきました!

・・・でも残念ながら2つに切れてしまい、松下さんはちょっと不服そう。

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上手にできました!おいしそうですね!

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 家族みんなで頑張ってくれました!

 

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12月11日の会でも子どもたちに豚の絵を描いてもらいました。

・・・豚さんというよりパンダっぽいですな。かわいい豚さんです。

ペット用のミニブタもいますからパンダ模様になったら「飼いたい!」という方が激増するかも知れません。

 

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今回も松下さんのお手本作りのお約束の一枚!今回はビシッと1本に仕上がりました。

 

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上手にできています!最後の結わえ作業ですね。破裂させないように!

 

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大きさが整っていますね。このテーブルの方はピンク好きの方が多いようですな。

 

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こちらのソーセージもきれいにできました!

 

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今回も無事に皆さんソーセージ作りを終え、お待ちかねの昼食です。

定番のポトフの他に松下さんが工場から持ってきてくださったロースハムとアイスバイン、

スモークレバーに焼きソーセージを楽しみました。

アイスバインは肉を楽しむのはもちろん、肉を削ぎ取った後の骨をポトフのダシに使えます。

さらに煮込んでトロトロになった骨周りのコラーゲンたっぷりのお肉もお行儀ワルでしゃぶり尽させて

いただきました!

・・・さらに、さらに最後まで残った骨はワンちゃんを飼っている方にとっては愛犬の土産になります

ので捨てるところは皆無でございます。

虎谷はレバーがちょっと苦手なのですが中津ミートさんのスモークレバーは食べられます!

燻製の香りがしっかりしていてレバー自体も変な風味がせず、レバーが苦手な方にもお奨めっ!な

一品です。

 

今回のソーセージ教室では「食べられる物を挙げたほうが早い。」とお母さんがおっしゃるほどアレ

ルギー品目が多いお子さんを受け入れ、私たちもとても緊張しました。

乳や卵、小麦以外にも、「じゃがいも、オリーブオイルがダメなのでポトフと焼きソーセージは

食べれなくていいです」と、この企画に直接関わる2つの課題を頂いてしまいました。

「食べれなくてもいいです。」と言われても、せっかく参加して頂くのですからなるべくみんなと

同じものを食べて過ごしてもらいたい!と考えちょっと頑張ってみました。

調理に使う器具は徹底的に洗い、ジャガイモを入れないポトフをまず作りました。そして、ジャガイモ

抜きポトフを別の鍋に分けてから通常のポトフを作りました。

「オリーブオイルはダメ」という課題にはフライパンをカラ焼きして余熱で焼きソーセージを作りました。

まったく同じものを楽しんでもらうわけにはいきませんでしたが楽しんでもらえたかな?

 

今回頑張ってみたのにはアレルギーのお子さん対応にちょっと思い出があったからです。

数年前、清里にある「キープ協会」で酪農と環境教育に親しむ企画を行った時、アレルギーを持った

子どもさんを持った家族が参加されました。

お母さんからはあらかじめ食べれない品目リストを頂いていたので、虎谷は「別メニューで解決!」と

単純に考えていました。

しかし、調理スタッフさんがリストを見てじっくり考えこんで作ってくれたメニューは、食べれない品目を除いた食材で組み立て直されたメニューでした!それがまたおいしくてボリュームたっぷり!

 

食後に調理スタッフのTさんに 涙を浮かべて感謝しているお母さんを見ながら虎谷、めずらしく反省。

イベント運営とは何か、参加者全員で食卓を囲む意味を考えさせられた出来事でした。

 

そんな経験があったのでちょっとがんばってみるか!と取り組んだのですが、それができたのも

中津ミートさんの無添加のソーセージがあったからこそ。

中津ミートさんが無添加のハム・ソーセージ作りに取り組んだきっかけは、アトピーのお子さんを持つ

母親からの強い要望だったそうです。

それまで無添加とはいっても肉の結着を良くするために卵や乳は使っていたのですが、それさえも

外す取り組みが始まり、新鮮な肉が持つ結着力を活用するドイツの伝統的な製造方法に行きつい

たそうです。

今回の出来事は中津ミートさんのソーセージの確からしさを改めて実感することができました。

(もちろん、鍋や容器は良く洗いましたが前にどのような料理に使われたか判らないので、微量な

物質にも反応してしまう方は難しいですが...。)

 

このソーセージ教室が今年の私の交流会イベントの締めになりました。

ケガや病気で欠品することもなく、しこたまお酒を飲んだ翌日にも遅刻することもなく何とか無事に

締める事ができました!

皆さま良い新年をお迎えください!

 

大地を守る会 交流局 虎谷健



2010年12月27日

第20回北海道生産者会議報告

 ≪消費者理事の生産者会議リポート 第2弾≫

 

佐藤輝美消費者理事による"南の"宮古島からの報告に続く、生産者会議リポート第2弾は、

鈴木孝子消費者理事による"北の"北海道からの報告です。

 

それでは、鈴木理事の自己紹介から。

↓↓↓↓↓

 

消費者理事の鈴木孝子です。自分のアトピーがきっかけで大地を守る会に入って10年。
神奈川県のはずれの南足柄市で、食料、エネルギーの自給を目指した農的な暮らしをしています。

好きなことは読書(目標、年に100冊。お風呂でがサイコー)、美術展めぐり(目標、年に20本)、
DVD
を観ること(できるだけ1日1本)、カフェめぐりなどなど。

最近はジャズ、ボサノバボーカルに挑戦中 (^o^;

会員サークル「シキ・オリオーリ」や専門委員会「おさかな喰楽部」などでも活動しています。
たくさんの大地仲間が我が家の財産です。

 

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そして、以下、鈴木理事の報告です。

 

雨続きの関東をあとにし、新千歳空港から電車に乗りかえ北広島駅に降り立つと、乾いて澄んだ空気が吹き抜けました。麦やジャガイモの広大な畑の先に続く地平線を見ると、北海道に来たのだという実感が湧いてきました。

 

715日~16日、札幌からほど近い北広島市で開かれた第20回北海道生産者会議に参加してきました。

 

一日目は北海道大学名誉教授・松永勝彦先生による講演―「森が消えれば海も死ぬ」。

森が荒れると河の水が減少し、ついには海にまで影響するというお話です。半世紀前まで、建築材や燃料として森の利用価値は高かったはずが、安い輸入材や石油に押されて需要が減ったために人工林の荒廃がすすみ、雨水を保水するという森の本来の機能が失われてしまいました。その結果、各地で水なし川が広がって、川や沿岸で砂漠化が拡大しているとのこと。これを食い止めるためには、森の手入れを行い、健全な森・川・海の繋がりを取り戻すことが重要と話す松永先生。例えば、間伐材を木材チップにし、農業で使うハウスの熱源とすれば、CO2の問題の解決策となるのではとのご提案でした。

 

森や海の話だけではなく、水がなくては成り立たたない農業を通じて、環境保全に取り組む大地を守る会の活動にも繋がり、海や山の恵みを毎日いただいている消費者としても考えさせられる問題です。国産材で家を建てるとか暖房には薪ストーブを使うなど、自分たちにもできることがあるかもしれないなどと、思いをめぐらせてしまいました。

 

講演の中で特に印象的だったのは、これからは食料不足の時代が来るという話。「世界では毎年8000万人の人口が増加している今、日本は食糧を輸入にばかり頼っていられない日がくる、自分ちの食べ物を自国でまかなえるようにすることが国の急務」とのことでした。やはり、国産のものを食べて生産者の皆さんを応援することが大事だと改めて実感します。

 

私たち消費者にとって、会議で生産者の皆さんの話を直に聞けることはとても貴重な経験です。産地ツアーやだいち交流会とは違った一面が見られることもあります。今回も素敵な生産者の皆さんとの出逢いがありました。

 

 

 ≪農業は良い家庭を作るのに理想的な仕事 小路健男さん≫

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今回、会議の幹事をしてくださったのは、「北海道有機農業協同組合」さん。全国で初めての有機農業の専門農協です。代表理事の小路健男さんは若いころから市民運動に興味を持ち、大学進学をきっかけに北海道の土地に魅せられ、農業をはじめて27年。今はかぼちゃ、にんじん、じゃがいも、ごぼうなどを作っているとのこと。生産、物流のみならず、環境全体として有機的な活動をめざしているそうです。グローバル経済からは距離をおき、消費と生産を結ぶ大地を守る会の活動を目標の一つとしていきたいという熱いお話を聞き、なんだかジンときてしまいました。5人の子供のお父さんでもある小路さんは、農業という仕事は夫婦の関係や子育ても理想の形が実現できると言います。「有機以外はやるつもりない」ときっぱりと話す反面、優しい夫や父の顔も見せてくださいました。

 

 

≪自然をこわさない生き方をしたい。農業はその一部 亀川久美さん≫

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唯一の女性生産者として参加してくださった亀川久美さんは佐賀県出身の元OLさん。積丹の高野健治さんのところで昨年4月から実習中だそうです。北海道での農業を夢見て土地を探しに来た折、泊まったホテルのとなりが高野さんの家だったのというのが初めての出逢い。高野さんからもらったカボチャがあまりにおいしく、なんて幸せになるカボチャだろうと感激し、即、弟子入り。そんな亀川さんに、高野さんは「仲良しこよしじゃないんだから、本気でやるんじゃなきゃダメ。最低2年はかかる」との言葉。それでも亀川さんの決意は固く、4月~11月は毎日早朝から深夜まで農作業に明け暮れる毎日で、実家に帰省する冬の間も、九州で開かれる農家研修会などに通っては研鑽をつんでいます。「大変だよ~といわれるけど、大変なのは承知の上。一度きりの人生を後悔しないためにも、不可能でないならやらない理由はない」と話す亀川さんは、同じ女性として輝いて見えました。「高野さんのところだから楽しい。全く見ず知らずの人間をポンと受け入れてくださった高野さんへの恩返しのためにもいい野菜を作りたい」。亀川さんの作る野菜は、きっと生命力に満ちておいしいに違いないと思います!

 

 

≪じゃがいもに似ていると言われるとうれしいんです 金井正さん≫

 

 会議二日目は江別市の金井正さんの畑の見学です。ちょうどじゃがいもの花が咲いていました。

 

 

 

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男爵

 

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メークイン

 全部あわせると20ha以上もある金井さんの畑のうち、ジャガイモは6.5ha。約200トンを収穫するそうです。「7月はじゃがいもの病気や天候のことが心配で心休まる暇がない。毎日天気予報を祈る気持ちで見ています」とのこと。最近ようやく満足のいくものが取れるようになったと話す金井さんです。

 

 

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          長いところではひと畝400mもある、終わりが見えない広大な畑。

 

 毎日1時間以上かけてかけてまんべんなく見回り、下葉、葉の裏にてんとう虫などがいないかチェックします。

 

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            この日、朝4時起きで刈り取った雑草は堆肥の大事な材料。

 

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                      雑草の山が二年後には・・・

 

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                         堆肥の山に!

 

 雑草は水をかけて発酵させ、切り返しを続け、23年かけて堆肥に。150トンの堆肥を作るために市で刈り取った雑草までもらって来るそう。

 

 

 

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                ジャガイモ畑で小休止中の藤田会長

 

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地下77mから自噴する地下水が畑の中に。全部で4箇所あり、水質も良く、家庭用水もすべてまかなう。

 

 

 

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                           参加者からもたくさんの質問が飛び交っていました。

 

 

 

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                        私が生まれる前から働いているトラクター(45年もの!)

 

 

「農業は辛抱」と語る金井さんは、札幌のベッドタウンとして開発の危機にさらされる江別の農地を守りたいと、今なお耕作放棄地を買い取ります。

 

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             御歳77才のハーレー乗り!30年のキャリアです。

 

37年の農業人生を支えてくれたのは家族。周囲の人からは理解されず、アウトサイダーのように思われてきたけれど、効率重視で経済優先の世の中が壊してしまった自然のサイクルを守りたいという考えは今も変わりません」。'生涯現役'という言葉がぴったりの金井さんです。

 

北海道の生産者の皆さんは、土地柄のせいか「思索する農家さん」が多いと感じました。生業として農業に携わっているだけではなく、「自分の生き方を模索した結果が有機農業」というお話をいろいろと聞くことができ、胸に沁みました。今回もたくさんの出逢いをありがとうございました。この秋の豊作をお祈りしています。

 

消費者理事・鈴木孝子

 



2010年12月25日

玉ちゃんひさびさに文化放送に登場!

うっしーこと牛島真也です。

 

先日の虎ちゃんのブログで、12/5の「たまなびファーム」訪問レポートがありました。

12/5たまなびファーム訪問レポート

 

12/17(金)の文化放送「しろバラ」の放送では、その時の報告がありました。

なんと、この日のゲストは、玉ちゃんこと玉川美沙さん!

 

これはご挨拶に伺わねば!ということで、虎ちゃんとうっしーの虎牛コンビで文化放送に行ってきました。

 

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      放送前、台本と自分の手帳を見ながら、なにやら真剣な表情の虎ちゃん

       (今日の出演予定はないはずなんですが...。)

 

番組では玉川さんご自身の近況報告があったほか、
菅野アナ、アシスタントの有馬香さんから「たまなびファーム」の近況と訪問報告があり
ました。


番組スタッフが種まきをして、リスナー代表が草取りをした大豆は無事に?!実をつけて、

無事に収穫を迎えました。

(角掛さんはじめ、ヤマキスタッフの皆様、日々目を配っていただきありがとうございました!!)

あとは、集大成の味噌づくりを迎えるのみです!


訪問の様子は番組公式ブログでも紹介されています。


しろバラ番組ブログ

 

また、番組終盤に、リスナーの方から以下のようなおたよりが紹介されました。

「玉川さんの番組で大地を守る会の冊子をいただきました。
その中に、昔、お見合いした相手を見つけました。
その方は農業をされていて、何度か文通をする間柄でした。
残念ながらご縁がなく、結婚にはいたりませんでしたが、
お元気でいることを思いがけなく知ることができ、とてもうれしかったです。」

人っていろんなところで繋がっているんだなということを実感しました。


すかさず、玉ちゃんから、
「それって、虎ちゃんのことじゃないの~?! うっしーとか!」
という突っ込みが入っていましたが、どっちも違います()

 

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          菅野アナ、うっしー、たまちゃん、虎ちゃん、有馬香さん

 

★集大成の味噌づくりですが、新年2011年の3月5日(土)にリスナーを集めて開催予定です。

こちらについては、あらためて虎ちゃんから報告させていただきます。

 

大地を守る会事務局・牛島真也



2010年12月24日

2010後継者会議in宮古島

≪消費者理事の生産者会議リポート≫

 

第1弾は佐藤輝美理事の「後継者会議in宮古島」報告です。

※うっしー事務局員の作業が遅れ、かなり時間が経ってからのご報告となりました。

申し訳ありません~。

 

それでは、佐藤理事の渾身の?!報告をお読みください。

↓↓↓↓↓

 

 

  それは一年前、島根県の弥栄村での後継者会議で、西川さんが『来年は宮古島でやりたいと思います!皆さん是非来てください!』との一言で始まりました。

 

 彼の一言を聞いたとき、おっー!と思った反面、無理だろうなあ~。

(経費がかかるし遠いから)とも思いました。が、今年の2月末の東京集会で、『後継者会議、宮古島に決まったらしいよ!』と耳にして、正直びっくりしました。

 そして6月中旬、無事に宮古島での後継者会議開催となりました。

 

<今回の会議の日程>

 

17日    9:00  藤田会長の挨拶、生産者紹介、琉球大盛口先生講演

      12:30

      13:00  地下ダム見学、島内名所見学 

      19:00  懇親会

 

18日    8:50  砂川さんの圃場見学

      11:00  解散

 

詳細な会議議のご報告は、戎谷さんのブログ「あんしんはしんどい」

/blog/ebichan/

をご覧いただくとして、ここでは私から見たご報告をしたいと思います。

 

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  今回は遠方のため、前泊しての開催となりました。そのため、16日には島内に入っています。

行きの飛行機の中からは、きれいに富士山が見えました。 

いつも見えると機内から撮っているのですが、これは結構良いできです!

 

途中、那覇空港に1時間以上の遅れで飛行機が着き、乗り換えに8分しかなく、二人の子連れでの乗り換えに冷や汗をかきましたが、無事に宮古島に到着することが出来ました。

 

 この後継者会議を開くために、西川さんは東奔西走されたそうです。大地を守る会の担当者にも何度もお願いして、南風会を始め現地のたくさんの方の協力をお願いして、今回の後継者会議の準備をすすめていたそうです。(どの生産者会議もそうなんだと思いますが)

 

到着しての感想は、空が青い!空気が濃い、そして湿度がすごい!!ということでした。

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空よりも透明感のある海、青と水色の間の色の海と、真っ白な砂浜、対岸に島が見えていました。

 

 一日目の夜は、前夜祭?!というか交流会がありました。南風会の皆さんがご用意くださったそうで、後継者会議ですが、宮古島の生産者の皆さんが集まってくださって、楽しい交流会を催してくださいました。

 

 

 

2日目からが本番の生産者会議です。

 

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藤田会長の挨拶に始まり、真南風代表の夏目さんの挨拶、そして琉球大学の盛口先生をお迎えした、講義です

 

   島ごとにさまざまな環境の違いがあり、その環境にあった生態が存在し、昔はその生態や環境にあった業や食文化が展開していたお話を聞きました。宮古島は隆起サンゴ礁であるため、山がなく、そのため川もなく、昔から水資源の確保が生存に欠かせないことや、南の海はもともとはやせていて、サンゴが体内で育てている藻類のおかげで、サンゴの周りにはプランクトンが育ち、他の魚が育っているところで豊かなバランスがとれていたのに、島の外から持ち込んだ肥料を使用した農業が原因で、海岸が富栄養化し、オニヒトデが大発生して、サンゴを食べている、というお話を聞きました。もともとある土着植物由来の肥料を使用しているときには、そういうことはなかったそうです。

 

 またいろんな生き物のを骨の標本を多数持ってきてくださっていて、身近な生き物なのに、骨の形は案外わからないものだなあと実感しました。私が一番記憶に残ったのは、スズメの骨をそのままの形で持ってこられていたことで、どうやってそれを作ったのか知りたくて、バスで移動中に質問しました。するとなんと入れ歯洗浄剤で、肉などを溶かして、骨だけ残したそうです!

 最後に井戸端のかえるの歌、という種まきの時に歌う歌に、島人の祈りが入っていることをご紹介いただきました。多種多様な環境がそのままにあるように、とその歌には歌われていました。生物多様性を守ることが、われわれを含む全ての生き物を生かし続けられる道なんだと、改めて気づかされました。

 

 講義が終わると、島野菜を使った生産者お手製のおいしいお弁当を食べてから、地下ダム見学です。

 

こちらは戎谷さんのブログに詳しく語られていますので、ぜひぜひご覧になってください!!

/blog/ebichan/

 

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18時ごろホテルに戻り、そこで徒歩で懇親会会場のバーベキュー会場に向かいました。まだまだこれからです。

 

 

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フラダンス&川満七重サンシンにてのおもてなしを受けました!とっても素敵でした。

 

そして盛り上がってくると・・・

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みんな入り乱れての大きな踊りの輪になって、とてもこの会議にふさわしい締めになりました。

 

 

そして会議3日目。

この日は砂川重信さんのマンゴー圃場の見学です。

 

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移動中のバスの中です。さすがに2日も飲み会が続くと(そしてみなさん、それぞれの2次会にもご参加の方がいらっしゃいますので)この写真のように抜け殻になっている感じです。

 

まずは、パッションフルーツでお出迎えしていただきました!

これがおいしいんです。すっぱいだけでなく、甘みもあって、そのままでもいくつでもいけちゃう美味しさなんです!砂川さんが、ぜひに、とお勧めしてくれたので、用意していただいていた蜂蜜をかけていただきました。

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これが絶品!!こんどからは必ずこうやって食べます!この蜂蜜も、砂川さんお手製とのことでした。

 

 

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それから、本題のマンゴーについてご説明いただきました。

マンゴーはたくさん花がついてそれが全部になってしまうので、大きく育てるには、様子をみながら摘果していくことや、育てやすいように剪定しなければならないのですが、剪定すると実をつけないので、なるべく剪定しないようにしているので、育ちすぎた枝が暴れるので大変だというお話を聞きました。土地があっているので、育てやすいとはおっしゃっていますが、きっとそれは達人なので、さらっとそういえるのだと思います。

 

この地での農業は風との戦いでもあるそうで、マンゴーの木はハウスの中にあるのですが、これは風除けハウスで、ハウスの中のほうが涼しいし、風も穏やかでした。宮古島は常に風速10mぐらいの風が吹いているそうで、(確かにずっとしっかり風が吹いていました。)台風の時には、電信柱が根元から折れて道をふさいでいたりすることもあるそうです。当然、外を歩いていると人間も飛ばされるので、生産者の中には、圃場の見回りに行っていて、実際飛ばされた、というお話を聞きました。

 

こんな風ですから、当然風除けハウスも飛ばされることがあります。強い紫外線と風で、風除けの資材も劣化し、何年かに一度は取り替えなければなりません。それでも農業で生きていくには必要なものです。それ以外にも大変なことは、最低気温が15度なので、虫も草も活動しっぱなしです。温度が高いので、有機物はさっさと分解されて水と一緒に土から抜けていってしまいます。(肥料をとどめておく力が弱いのです。)これらの条件化で農業を行うということがいかに大変か、現地をみてほんとうに実感しました。

ハウスもなしで、水も最小限で育つのは、サトウキビだけだそうです。

   マンゴーの隣のハウスにはパッションフルーツの圃場でした。パッションフルーツの圃場には、はじめつぼみしかありませんでした。それをどんな花かみたいねーなんて、話していたら、あっという間に咲いたのです!その間10分かそこらぐらい!もう、びっくりして、あちこちでつぼみをつついたり話しかけたりしたら、次々に咲いてしまいました。

 砂川さんに聞くと、昼の12時に一斉に咲くのだそうです。このとき、10時ぐらいだったので、少し早かったのですが、頑張って咲いてくれてみたいです

 

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そしてその花が、トケイソウそっくり。

それもそのはず、パッションフルーツって、「食用トケイソウ」だそうです

 

 

 

 

最後の見学場所は、この会議を企画にご尽力いただいた、西川さんの圃場です。

 

 

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中央で説明してくださっているのが西川さん。

 

 風除けハウスを作った直後に一度全部飛ばされて、ものすごく凹んで、皆さんが心配していたそうですが、なんとかもう一度ハウスをたてて、ハウスの中にはピーマンが終わりごろですが、まだいくつかなっていました。生物の多様性を維持しつつ、環境を破壊しないで、生活が立ち行く農業がどんなものかを一言で表現することは難しいなあとつくづく思いました。

 

 いつも思うのですが、消費者である私には、作ってくださってるみなさんの事を思い、ありがたくいただくしかできないのですが、なにか出来ることはないのかなぁと思わずにはいられません。今居るところで、それぞれの人が、自分にできることを頑張っていくしかない、それでいて、一緒に頑張りましょう!と言いたいです。

 

 入植された生産者が、ここの島の方は本当にあたたかい、農機具も何も持っていない自分に、自由に農機具を使っていいよ、といってくれた。おかげで、入植しても続けていける、とおっしゃっていました。この人も環境も美しい島が、島に伝わる歌のように、いつまでもあり続けて欲しいと思いました。

 

 宮古島の皆様、参加された生産者の皆様、大地を守る会の社員の皆様、それから一緒に参加した消費者知事の野口さん、本当に子どもともどもお世話になりました!

 

 ありがとうございました!

 消費者理事 佐藤輝美



2010年12月22日

大地を守る会の「消費者理事」がブログに登場

うっしーこと牛島真也です。

 

今日は「消費者理事がブログに登場」のお知らせです。

そもそも、「消費者理事って?」という方も多いかと思うので、まずは「消費者理事」の説明から。

 

大地を守る会は「NGO大地を守る会」と「株式会社大地を守る会」から成り立っています。

NGO大地を守る会には理事会という組織があり、生産者理事、消費者理事、法人理事で構成されています。

消費者理事は、文字どおり消費者会員から選ばれた理事です。

全国各地で開催される生産者会議などに出席し、月に一度の理事会で報告を行なったりします。

 

記念すべき最初の消費者理事ブログは、佐藤輝美理事による「後継者会議レポート」です。

ちなみに、「生産者会議」とは、年に十数回、全国で開催される生産者の技術向上と交流を目的とした会議です。

今回報告する「後継者会議」は、文字どおり後継者を集めて行なわれる会議で、今年で8年目を迎えました。

 

※牛島の不手際でアップが遅くなりました。

ほんとにスミマセンでした~。 

 

この後も、鈴木孝子理事による北海道生産者会議報告が続きます。

お楽しみに。

 

事務局・牛島真也



2010年12月20日

たまなびファームに行ってきました!

とらちゃんこと虎谷健です。

文化放送の玉川美沙さんの番組「たまなび」とコラボで半年に渡って大豆栽培を体験する企画も

いよいよ収穫の季節を迎えました!

産休に入られた玉川さんから「たまなびファーム」を引き継いだ菅野アナウンサーと一緒に神川を

訪問してきました。

 

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「菅野しろうのアナログ情報バラエティー」、略して「しろバラ」の菅野アナウンサーと

有馬香アナウンサーさんです。

 

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一面の枯野原?いえいえ大豆を畑に置いて乾燥させている畑です。

畑で乾燥させていると「パチン、パチン」と完熟大豆がはじける音がしてくるとのこと。

はじけてしまった大豆はもちろん収穫はできません。ちょっともったいないですが、ハトなど

野鳥たちにとってはご馳走でしょう。

「うん、ヤマキさんの大豆は他と違うね!有機無農薬だからね!」などと話しているかもしれません(笑)。

 

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畑におき過ぎてはじけてしまった大豆。有機無農薬大豆がちょっとモッタイナイ!

 

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ヤマキの角掛さんから大豆についてのお話や今年の作柄についてお話してもらいました。

春の遅霜、夏の猛暑、秋の長雨...今年は農業にとって大変な年でございました!

 

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畑見学を終えてヤマキさんの食事処「紫水庵」へ移動。大豆尽しの昼食をいただきます。

その前に打ち合わせ。

窓の外の庭園が良い感じです。脇にはクレソンが生える水路があり、夏は水音を聞きながらの

食事もよさそう。

 

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大豆の収穫を祝って大豆を使った料理を頂きました!名付けて「豆々菜々御膳」でございます。

赤米で炊いた大豆ご飯に味噌汁。

味噌汁の具はもちろん、ヤマキさんの味噌に豆腐に油揚げでございます。

 

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湯葉に大根菜のあえもの。あえものにはおからと豆乳が使われています。

串に刺したお団子は地元でとれたこんにゃく芋のお団子です。ちょっとピリ辛でご飯にあいます。

厚揚げにはヤマキさんの醤油を含ませてありました。

左下の漬物はもちろんヤマキさんで作っているお漬物。

 

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野菜、マイタケの天ぷらにうの花饅頭。うの花饅頭は長野県の「おやき」みたいで、

おかずとしても美味しく食べられる味とボリュームで美味しい!

「デザートかな?」と思って手を付けたので不意打ちの美味しさでした。

 

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神泉水を使って仕込まれた純米酒までだしていただきました!

残念ながら虎谷は運転手でしたので眺めるだけ...。残念。

「味が濃くておいしい!」とのこと。食後のインタビューもお酒が入って楽しいものになるかな!

 

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デザートでございます。

「豆姫」という商品名の豆乳のレアチーズケーキと「黒大豆ロールケーキ」。

「豆姫」はヤマキさんが一番初めに作った大豆を使ったスイーツです。

この商品が評判が良くてその後様々なスイーツ開発が始まった思い出深い商品だそうです。

ブルーベリーのジャムと相性がよく美味しゅうございました。

「黒大豆ロールケーキ」は抹茶のロールケーキです。中身のクリームにはこれまた豆乳が

練り込まれておりました。クリームと黒大豆の粒々感が良い感触を生みますです。

 

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食事も済んでインタビュースタート!撮りためていただいていた大豆畑の写真を見ながら進みます。

 

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インタビュー後は会場をヤマキさんの工場に移して工場見学と豆腐作り体験をさせていただきました。

コップに入れた温めた豆乳ににがりを加えてスプーンでさっと混ぜるだけ。

あっという間にできてしまうので余りにも簡単。「ヤマキさんの手作り豆腐教室」は簡単すぎて

企画できないかな...。

でも、私たちが作った豆腐と角掛さんが作った豆腐では均一さが違います!

やはり単純に見えて細かい技術の差は歴然です。ちなみにかき混ぜるスプーンを止める時に

「くっ」とスナップをかけてブレーキをかけるそう。芸が細かいです!

 

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収穫した大豆は選別にかけられて等級が決められ用途が決まります。等級分けを見せて頂きました。

一番良い豆は湯葉や豆腐用。大豆のおいしさが直に伝わる食材に使われるのですね。

ちなみにヤマキさんでは来年蒔く種も自家採取した物を使います。使われる豆は一番良い等級の豆です。

二番目の豆は味噌用、三番目の等級の豆は醤油用になるそうです。

大豆の割合が少ないものへ順番に使われるのですね。

 

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取材も終えて帰りにヤマキさんの売店によってお土産タイムです。

スイーツコーナーの前でいろいろご相談です。

 

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虎谷は美味しそうなタルトを家族のお土産に買ってしまいました。「味噌タルト」でございます。

 

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最後に「神泉・畑の樂校」の畑に立ち寄ってきました。

さすがに12月に入ると作物も減りますし、雑草との戦いもなくなるため心安らかに畑に行くことができます。

この畑で今年も春夏秋冬、いろいろと楽しませていただきました。

 

大地を守る会 交流局 虎谷健



2010年12月16日

六本木ヒルズで「meccオーガニックトーク」

       うっしーこと牛島真也です。

 

遅くなりましたが、イベントの報告です。

11月19日(金)六本木ヒルズで「meccオーガニックトーク」が開催されました。

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主催は、大地を守る会も会員となっているみなと環境にやさしい事業者会議(mecc)。

毎年開催している「企業と環境展」の今年の目玉プログラムのひとつです。

 

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 当日、トークの様子は「USTREAM」で生中継されました。

 

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コーディネーターは、オーガニックコンシェルジュの岡村貴子さん。

 

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トークゲストは、大地を守る会職員で野菜ソムリエの小島潤子さんと、らでぃっしゅぼーやの潮田和也さん。

  

大地を守る会とらでぃっしゅぼーや。

オーガニック宅配業界を引っ張る両雄?!ですが、意外とこうした場で一緒になることは少なく、とても新鮮なイベントでした。

偶然にも両社ともレシピ本を発売したばかり。

 

岡村貴子さんが、大地を守る会とらでぃっしゅぼーやさんそれぞれの取組みについて、いろいろ聞き出してくださいました。

 

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小島さんは「50分間もトークできるかな...」と不安そうでしたが、堂々とした話しっぷり?!でした。

  

「USTREAM」での中継の様子は、今でも見ることができます。

ぜひ見てみてくださいね。↓

USTREAM「meccオーガニックトーク」

 

大地を守る会事務局 牛島真也 

 



映画「玄牝」公開直前スペシャルトーク開催

うっしーこと牛島真也です。

河瀨直美監督の新作『玄牝』の渋谷ユーロスペースでの上映が、

2011年1月7日(金)まで延長になりました。

 

河瀨監督と言えば、デビュー作『萌の朱(もえのすざく)』で、97年カンヌ国際映画祭でカメラドール(新人監督賞)を史上最年少で受賞。

2007年には、『殯の森(もがりのもり)』で同映画祭グランプリを受賞するなど、日本を代表する映画監督です。

 

映画『玄牝』は、"自然分娩"を行なっている愛知県岡崎市の吉村医院と、そこに集う妊婦たちの様子を追ったドキュメンタリー。

河瀨監督自ら16mmフィルム・カメラをかつぎ、お産という繊細な瞬間を見つめました。

 ※くわしくはこちらをご覧ください↓

玄牝公式HP 

 

大地を守る会では、「大地を守る会35周年」と連動して、映画『玄牝』とコラボ企画をいろいろ実施してきました。

河瀨監督の作品に対する思いや伝えるメッセージの根幹には、「自然環境に調和した、生命を大切にする社会の実現」を目指し35年間活動を続けてきた大地を守る会と通じるテーマが流れています。

 

コラボ企画のひとつ、「大地を守る会presents 映画『玄牝』公開直前スペシャルトーク」が、10月28日(木)東京・青山のウィメンズプラザ・ホールで開催されました。

遅ればせながらご報告させていただきます。

 

映画『玄牝』のダイジェスト版を見た後、河瀨監督を囲んでのスペシャルトークというプログラム。

司会は、J-WAVE「ロハスサンデー」のナビゲーターとしてもお馴染みの丹羽順子さん。

トークゲストは、フードコーディネーターの根本きこさん。

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当日は雨にもかかわらず、150人以上と多くの方にご参加いただきました。

出産をテーマにした映画ということもあり、女性(特にお子さま連れ)の方が目立ちました。

 

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お三方のトーク、会場からの質問も盛り上がり、終了予定時間を30分ほど越えて終了。

ご来場いただいた方のアンケートもご好評のものが多かったです。

ご来場いただいた皆さま、ステージ上のお三方、本当にありがとうございました。

 

私も試写などで何回か見ましたが、男性の方にもぜひ見ていただきたい映画です。

最近は立ち会い出産なども一般的になってはきましたが、男性にとっては生まれるまでなかなか実感がわかないというのが正直なところです。

多くの男性がこの映画を見て、お産について考えるきっかけになってくれたらうれしく思います。

 

東京では、渋谷ユーロスペースで1月7日(金)まで公開中。

これから全国各地で公開されますので、お近くの劇場でぜひご覧ください。

くわしくは公式HPで。

 

大地を守る会事務局 牛島真也

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



2010年12月 3日

江戸切子のお話 伝統を受け継ぐものづくり

晴天の12月2日(木)。

大地を守る会六本木事務所で江戸切子のお話講座を開催しました。

建物に隣接する桜の木はその葉を真っ赤に色づかせ、

会場3階のくもりガラスに、シルエットのように浮かび上がります。

きれいな光が会場にさしこみ、

ガラスがテーマの講座にぴったりのお天気です。

 

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講師は、江戸切子制作会社のフォレスト・鍋谷孝至さん。

作品を目の前に、江戸切子の歴史から、フォレストのこれまでの取り組み、

そして現在にいたるまでを、幅広くお話いただきました。

ご自身、日々の生活のなかで、江戸切子を使って、生活を楽しまれる様子が、

伝わってきました。

 

そのなかで鍋谷夫妻が毎日の晩酌で愛用されているグラスのご紹介がありました。

そのグラスでビールをいただくと量を飲まなくても、ビールのおいしさを堪能でき、

年間でビールの消費量が200本以上減ったとか。

同じビールでもグラスの違いがさらにそのビールのおいしさを引き立て、

結果的に家の会計の節約になるなんていいですね。

 

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鍋谷さんに、お持ちいただいたこれまでのフォレストの作品です。

大地を守る会でご紹介したグラスもあります。

美しさと丁寧な職人仕事の息吹が伝わる人気のフォレストグラスです。

 

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こちらは江戸切子を削る道具のひとつです。

切子の模様ごとに使う道具をかえて制作します。

職人さんがガラスを吹き、さらに、模様ごとに道具をかえて、模様を誕生させる...

時間と手間をかけて初めて江戸切子は誕生します。 

 

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江戸切子のお手入れも実演いただきました。

お使いになっているのは、大地を守る会の台所石けんとナチュロンキッチンスポンジ。

 

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江戸切子を洗ったあとの拭く工程は会場のみなさんとご一緒に。

使用しているのは、アバンティのオーガニックコットンふきんです。

 

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会場のみなさんには缶入りのお茶をご用意し、缶から直接飲む場合と

こちらのグラスに注いで飲む場合と比較していただきました。

あらふしぎ!グラスに注いだお茶に、会場から「さらにおいしくなった~」とのお声が。

こちらのグラス、実はグラスが唇に触れると同時に、飲み物がなめらかに喉に

流れ込むよう作られているのです。

フォレストの鍋谷さんと醸造技術に精通した戸塚昭さんとのコラボレーションから生まれ、

口のなかにいれたときに、日本酒のおいしさを引き出す工夫がされています。

そのため日本酒はもちろん、お茶や水もおいしく味わうことができるのです。

 

ちなみに上のグラスは「切子グラス 杜康(とこう)の玻璃(はり) 北辰」

北辰は北斗七星のこと。グラスには6つの星が刻まれ、

液体を注ぐことで、7つめの☆が浮かび上がる趣向です。

飲んで、見て、触って楽しめます。

 

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こちらは「切子グラス 杜康(とこう)の玻璃(はり) 魚子」。

液体を注ぐことで、グラスの中に模様が!新たな世界が広がります。

 

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江戸切子は光の変化で表情が変わります。

講座終了後に、多くの参加者が会場に残って、その美しさを楽しんでいらっしゃいました。

 

手仕事ならではの趣向と、丁寧な仕事から生まれた江戸切子のグラスが

あるだけで、どれほど、毎日の食卓が楽しくなるだろう...。

そのことはきっと心の豊かさにもつながるだろう...。

きっと参加者のおひとりおひとりが感じられたのではないでしょうか。

講座終了後のみなさんのいきいきとした表情を拝見し、そう思いました。

 



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