2012年10月 1日

NEWS 大地を守る2012年10月号 今月の数字

26.6% →  2011年の日本の木材自給率

 戦後、木材の輸入自由化とともに下がり続けた日本の木材自給率。2000 年には20%を割り込み(18.2%)、8割が外国産材という木材輸入大国になりました。しかし、ここ数年、木材自給率は上昇傾向にあります(07 年22.6%、08 年24.0%、09 年27.8%、10 年26.0%)。世界経済の低迷の影響で木材の総需要量が減少した中で、相対的に国産材の自給率が上がったというのが実情ですが、国産材の生産が堅調であることも確かです。
 では、自給率が上がって山が活気づいているかと言えば、そうとも言えません。
その要因の一つに木材価格の低迷があげられます。需要は旺盛なものの木材価格が低いため、伐採後の山に再び木を植えて育てる費用を賄えず、結果、伐採後に放置される山が増えています。このままの状況が続けば、ハゲ山がどんどん増えていき、国土の7 割が森林の"世界有数の森林国"とは呼ばれなくなる日がくるかもしれません。木材は畑の野菜とは違い、植えてから数十年にわたる手入れを経てはじめて製品となります。急に必要となっても、すぐに収穫できるものではありません。「木材の自給率が上がった!」だけでは素直に喜べないのが現在の日本の木材事情なのです。
  (森と木の住まいづくりフォーラム・秋山 進)

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