2013年9月 8日

第31回 久慈市山形べこツアー報告(2日目&3日目)

2013年7月13日(土)~15日(日)に開催された「久慈市べこツアー」の2日目と3日目の報告を以下(少々間が空いてしまったこともありますが、写真を中心に簡潔に記します)。

7月14日(日) 2日目
この日は、久慈市の海岸部へ。山形町での宿舎(平庭山荘)からバスで玉の脇漁港へ。そこからは船に。

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船上からの風景。この写真ではわからないが、海から山に向かって冷たい風が吹いている様子が雲の流れ等から明らかだった。いわゆる「やませ」である。
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船は小袖漁港へ到着。テレビドラマ「あまちゃん」で一躍有名になった所。今回のべこツアーで海岸部を訪ねるかどうかは検討対象となったが、久慈市ということ、この機会に「震災・津波」の被害を受けた現場を訪ねて、復興の様子をじかに見ることの意味をこめての選択となった。もちろん、道路や沿岸部が、安全に行き来でき、漁業も復活しつつある段階にはなっていたことも当然ある。
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このような記念碑も。
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「あまちゃん」にちなんでの観光案内とともに避難マップも掲示されていた。この掲示板のすぐ後ろは震災・津波のときは大きく被害を受けた。
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小袖漁港から再度玉の脇漁港にバスで戻り、ウニの殻むき体験。なお、2010年のツアーでもここは訪問しているが、建屋はもちろん津波の被害で全損してしまったものを再建した。
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自分でむいたウニをたっぷりいただく。
なお、ここでは漁業関係者から、震災・津波のときの様子をじかにお聞きした。あれから2年と4カ月。なんとかこうして漁業を再開できるようにまではなったが、まだまだ復興の途中である。
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バスで山形町の内間木(うちまぎ)地区へ戻る。ここでは、プログラムをいくつかに分けて、子どもたちもいっしょにたっぷり山での遊びを体験。大人は土地の方々ともゆったり交流。
魚つかみの様子。
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大人も夢中。
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ツリーイング。ロープを使って、安全に木登り。こうしたプログラムはこのツアーのためだけではなく、現地ではいろんな地域からも参加者を募って実施している。木に接し、林業の一端を垣間見る、そして山で楽しめる遊びとして、とても有効な機会となっている。今年はやらなかったが、シャワークライミング(ちゃんとした装備をしての沢くだり)やカヌー&カヤックなども、可能な環境。
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木工体験。道具はそろっているので、指導を受けながら工作。
写真にはないが、洞窟体験もできた。いずれのプログラムも、現地の専門の方々がインストラクターとして、ていねいに導いてくださった。
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なお、2日目の晩は、参加者は各家族ごと、グループごとに分かれ、生産者をはじめとする山形町の皆さんのお宅に民泊させていただいた。これもべこツアーの最大の特徴。




7月15日(月) 3日目(最終日)
バッタリー村訪問。これは「木藤古(きとうご)集落」の別名。バッタリーとは、昔から山形町に伝わる精穀・製粉のためのきねの役割をする木製機械で、沢のわずかな水力を巧みに利用する。木藤古集落には、様々な施設が開設されている。
写真、帽子をかぶって白いシャツが木藤古村長。
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木の皮をはいで何かを作ろう、という木工体験。女の子がかぶっている帽子は既に作られていたものだが、村長から「この帽子をかぶったら村民だ!」と言われて、みんな交替にかぶってみた。
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豆腐作りも体験。
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やぎとも触れあう。
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バッタリー村憲章。今回とても紹介しきれないが、こうしたコンセプトのもと、炭焼き体験窯・ふるさと荘(囲炉裏や石臼あり)・ふれあい結いの森・等々、さまざまな施設・試みがなされており、べこツアーのみならずいろんな人々が訪ねに来る場となっている。以前訪ねたときは、岩手大学の学生が研究対象として調査にも入っていたりしたことも。バッタリー村は、都市農村交流の事例として、実にユニークな活動を展開していると言える。
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昼食にいただいたべこ汁。豆腐は作ったばかりのもの。
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「生き生き創作館」と呼ばれている茅葺の家の前で集合写真。
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いよいよお別れ。短くんも見送ってくれた。また来年!
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今年のべこツアーは3日間、好天にも恵まれ、事故もなく無事開催できた。生産者の皆様をはじめとし、山形町のいろんな方々のおもてなしがあってこそのこのツアー。加えて、久慈市沿岸部の皆様とも今回は接することができ、多くの感動を得た内容となった。なにしろ31回も、毎年休むことなく続いているというだけでも特筆に値する。来年もまた交流を深め、新たなる出会いとなるよう、ツアーは続く。
                                         (報告:交流局 担当事務局)




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