2014年1月16日

みのり醤油のお話講座を開催しました

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昨年、12月18日(水)「みのり醤油のお話」講座を開催しました。
講師は、日本食品工業の中西和夫さんです。
日本食品工業は、鳥取県境港市にあります。




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こちらがみのり醤油です。
左が一升瓶で、1.8L、右が半分の900mlサイズ。
原材料は、丸大豆、丸小麦、食塩。
丸大豆と丸小麦はすべて北海道で大地を守る会の生産者が栽培したものです。
もちろん遺伝子組み換えの心配もありません。
塩はオーストラリア産の原塩を使います。

みのり醤油のはじまりは、30年前にさかのぼります。
1970年代、醤油作りは、安価な外国産大豆で大豆油を搾ったあとの「脱脂加工大豆」を
使用してもろみを作り、6カ月余りで発酵をすすめる製法(速醸法)が主流でした。
その時代に中西さんのお父さまである日本食品工業の先代の社長・中西久夫さんが、
大地を守る会の現在の社長・藤田和芳と出会いました。
藤田から、丸大豆を原料にした昔ながらの手間暇かかる製法による醤油を
大地を守る会のために作ってほしいと、製造を依頼されて、
研究と試行錯誤と苦心を重ね生まれたのが、みのり醤油でした。
みのり醤油は、大地を守る会の歴史とともに歩んできた醤油なのです。




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講師の中西和夫さん。日本食品工業の3代目の社長です。
中西さんが持っているのは、1970年代に主流になっていた
醤油作りの原料である脱脂加工大豆です。
今でも一般には速醸法によって、脱脂加工大豆から作られた醤油が大量に流通しています。
材料に脱脂加工大豆(ノルマルヘキサンという溶剤を使い、大豆油を搾ったあとの油粕)を使い、
速醸で醤油を製造する場合、保存料としてアルコール(※1)を添加します。

しかし、みのり醤油をはじめ、大地を守る会でご紹介する醤油の原材料は、
「大豆、小麦、塩」のみ(※2)。アルコールは一切、添加しません。

※1 添加されるアルコールの原料は、遺伝子組み換え不分別のトウモロコシが
   使用されている場合が多いです。
※2 製造のなかで使用される種麹菌も含まれます。



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実際に日本食品工業でみのり醤油を生産している現場をご紹介します。

こちらは茹であがった大豆です。
みのり醤油の原材料はもちろん「丸大豆」です。


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麹づくりには、種麹屋さんで秘伝として代々受け継がれてきた種麹菌を使います。
この種麹菌と丸大豆、丸小麦、原塩を合わせたものから、醤油のベースとなるもろみを作るのです。


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こちらが、もろみが熟成されているようす。
ふつふつと発酵している様子がおわかりいただけると思います。

大手一般メーカーでは、もろみを入れたタンクをあたため、内部のもろみを半年発酵させて、
出荷するのが一般のよう。

これに対して、みのり醤油は、1月から作り始め、夏の暑さを2回通し、2年の熟成を待ちます。
もろみが持つ自然の力だけで発酵するのです。正真正銘の天然醸造。
自然の力でしっかり発酵して寝かせ、その間、もろみから自然にアルコールが発生し、
保存性が増すのです。

2年間に及ぶ熟成期間中、もろみは発酵を促進させるため、タンクの中で時々撹拌され、
人の目でその状態が確認されるのです。


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しっかりと2年の時間をかけて、熟成されたもろみは、白い布に入れられ、「圧搾」という工程を経て、
醤油になります。
搾り出された液体が、「みのり醤油」です。



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写真は、左から:みのり醤油、真ん中:一般の脱脂加工大豆を使用しアルコールを添加した醤油、
右:一般の丸大豆醤油です。同じ量をそれぞれ容器に入れます。

講座では、参加者がそれぞれの醤油のテイスティングを行いました。
みのり醤油の色の濃さが際立ち、
みのり醤油の香りと、コクの深みに会場は盛り上がりました。


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『ツチオーネ』で毎週登場するみのり醤油。
みなさんの食卓でも、そのおいしさをご堪能ください。



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