<02>生産者に会いに行こう!: 2010年6月アーカイブ
2010年6月14日
古着の行方を追いかけて(2) コンテナ積み込み編
とよまること、豊島です。
6月2日(水)、千葉県千葉市にあるJFSA(日本ファイバーリサイクル連帯協議会)から、古着の
コンテナ積み出しがありました。
大地を守る会の皆さんに呼びかけた古着回収ですが、集められた古着は分類されてからコンテナに
積み込まれてパキスタンに送られます。
山と積み上げられた古着のロール。品目ごとに分類され、1ロール50キロになります。
古着の積み込みはボランティアの方々によって行われます。
8:30AMより作業開始。作業内容が黒板に掲示されます。 怪我の無いよう頑張ろう!
お昼はパキスタンカレーが出ます。
今回はパキスタンから支援先のアルカイールアカデミー校長、ムザヒルさんたちも参加。
JFSAスタッフの入江君とともに作業に汗を流しました。
ローラーの上を古着のロールが流れていきます。内容を確認してシールを張り付けてから積み込みます。
ここからは男の世界。力自慢の若者たちが、力を合わせて積み込んでいきます。
キッチリと無駄なく詰め込むために、最後のロールは気合いを入れて押し込みます。
やっと終わりました。のべ40名のボランティアの皆さん、お疲れさまでした。
最後にコンテナの蓋が閉じられて、このキーで封印されます。
カラチ港でこれが壊れていたら誰かが空けたことを意味します。
検査で開けられることもあるそうですが、中身が抜かれていることが多いそうです。
はたしてこのコンテナは無事に届くでしょうか。
輸出用の書類も整えられて、東京港へ出発!
アジア各地の港に立ち寄りながらカラチ港に届くのは7月中旬です。
次回は現地の様子をお伝えします。
大地を守る会 国際局 豊島 洋
2010年6月 4日
古着の行方を追いかけて(1) JFSA編
とよまること豊島 洋です。
今日は会員の皆さんが古着を送っていただいているNPO法人JFSAを訪ねました。
JFSA(日本ファイバーリサイクル連帯協議会)は、大地を守る会の他、生協などに呼びかけて
古着を回収しています。
送られた古着は販売され、その売上金はカラチ市(パキスタン)のスラムにある学校「アルカイール・
アカデミー」を支援するために使われています。
今回は千葉市にあるJFSAの本部ともいうべき場所を訪問しました。
これが、JFSAの外観(事務所、倉庫、店舗)。
千葉県千葉市中央区都町にあります。前には公園があってとてものんびりした雰囲気。
店舗の入り口です。
回収された古着は、国内向けとパキスタン向けに分けられてから、日本向けはこの店舗や、柏市に
あるもう一つの店舗「KAPRE(かぷれ)」、さらに休日の明治公園や新宿中央公園等のフリマで販売
されています。
これが店舗内の様子。
季節に応じて品ぞろえを調整しています。夏向きの掘り出し物は今がチャンス!
皆さんからの古着はこんな感じで届きます。きちんと包装されていてありがたいです。JFSAの
スタッフからも感謝の言葉をいただきました。送る方の温かい気持ちとモラルが感じられます。
1年に2回回収を行いますが、1回で約26トンが集まります。
うち大地を守る会の会員さんからは5トンほど。
届いた古着の封を解いて、品目ごとに仕分けます。
フルタイムスタッフ3名のほか、アルバイトの方3名が仕分け作業を行っています。
仕分け中も古着が届くので、大忙しです。
パキスタンはイスラム教徒の国なので、女性の肌が露出するタンクトップなどは売れません。日本で
売ることになります。日本での売り上げは、JFSAの運営費とスタッフの給料に。
パキスタンに送り出した古着は、現地の業者に販売します。その売り上げがアルカイール・アカデミーの
運営費の一部となります。
パキスタンでの売れ線は、カバン類、ハンカチ、女性の下着(ブラジャーなど)とのこと。
アルカイール・アカデミーは、カラチ市のスラム地域にある学校で学費無料です。
なお、パキスタンには、義務教育制度がありません(!)。学校はそれぞれの経済的状況に合わせて
存在していますが、無料の学校は神学校が多く宗教的にかたよることが多いとか。
アルカイールアカデミーではそのようなことはなく総合的な教育をしています。
(詳しくは7月に現地報告しますね。)
パキスタン向けに分けられた古着は、品目ごとに50キロのかたまりにされ、次の船積みを待ちます。
次回のコンテナ積み込み予定は6月2日。
コンテナへの積み込み作業はボランティアの力で行います。
そして古着はいよいよ海外へ!詳しい状況は後日お知らせします。
大地を守る会 国際局 豊島洋