<02>生産者に会いに行こう!: 2012年8月アーカイブ

2012年8月29日

うつくしま 福島 応援ツアー

8月20日・21日に、福島県の生産者を訪問する「福島応援ツアー」を行いました。

福島県はカンカン照りの天気で、この夏一番の暑さになりましたが、

福島の美しい景色を堪能することができました。

 

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これは二本松市から福島市方向を望む風景。色鮮やかな花々は地元の篤志家が植えた百日紅。

まだ公開はされていませんが、広い敷地一面に植えられた百日紅は壮観です。

 

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最初の訪問地は、福島市、新萌会・斎藤宏通さんの園地です。

昨年3月11日以降の状況や、除染のご苦労など、これまでの取り組みについてお話を聴きました。

 


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斎藤宏通さん  「この辺り、幹や枝の上の方を削んのよ」

樹皮を削るのは、越冬害虫の対策として、これまでも推奨されてきたことなのだそうですが、

今回、自主的にではなく、強制的に生産者がやらなければならないことになってしまいました。

それでもこの努力によって、数値は大幅に減少しました。

 

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 新萌会のみなさんと「幸水」の下での記念撮影

「今年はずうっと雨が降んねくて小ぶりだけど、そのぶん甘味は強くなってっから。」

期待しましょう。

 

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次の訪問地は二本松市の東和地区。この地域の有機農業生産者を支える「たい肥センター」。

 

代表の白土さんは、上質のたい肥を作って生産者の役に立ちたい、とこの取り組みを始められたそうです。

臭いも無くハエも少なく、こうした施設では珍しい環境です。良いたい肥ができているようです。

羽山園芸組合のみなさんも利用されています。

 

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"東和の自然いい仲間 おらがやさい" 

東和地区のみなさんのつながりの強さを感じます。

このうしろの山が羽山。昔からの信仰の山。山頂から富士山山頂が見える最北限の山です。

 

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夕方から夜はバーベキューをいただきながらの交流会。

夕焼けや満天の星を眺めながら、おいしく楽しい時間をみんなで過ごしました。 

 

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安達太良山に沈む夕日。左奥に見える三角の山が会津磐梯山。

 

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泊めていただいたのが、「農家民宿 くまさん」

羽山園芸組合の生産者・熊谷耕一さんのお宅です。 

 

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自然にめぐまれた里山。斜面を利用しての果樹栽培が盛んな地域です。

寒暖の差がおいしい果物を育みます。左手上方はさくらんぼの園地。

 

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羽山園芸組合代表・武藤喜三さん

 

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ここでも樹皮を削る作業を冬から春にかけて行いました。

 

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メンバーの武藤義朗さんの園地で記念撮影

前列右から二人目は、千葉県の生産者、さんぶ野菜ネットワークの富谷亜喜博さん。

 

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ツアーの記念に、参加者全員の感謝を込めた寄せ書きを贈らせていただきました。 

 

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最後にこの地域の取り組みを、「ゆうきの里東和ふるさと協議会」の大槻さんからお話しいただきました。

羽山園芸組会の熊谷耕一さんは、協議会の副理事長もされています。

 

もともと新規就農者を迎える体制がしっかりしていて、新規就農希望者が多く訪れる地域だったそうですが、

昨年の原発事故以降も変わらず新規就農を目指す若者が多くいるという話を聴き、

また今回実際にお会いして正直驚きました。それと同時にとても希望を感じました。

 

この地域に特徴的な「山と谷と里」の景観に魅せられた若者たちが移住してきています。

  

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百日紅と羽山 

 

  ゆうきの里東和 里山再生プロジェクト

  「田畑が荒れれば心も荒れる」といわれます。

  私たちは未来の子供達にふるさとの原風景を伝えて人と人、

  人と自然のふれあう輝くふるさとづくりを進めています。

  有機農業による土づくり、有機的な人との関係をつくり、

  勇気をもって挑戦するのが「ゆうきの里東和」の目指す姿です。

 

今回のツアーは「ふるさと」を感じさせてくれる旅でした。

「ふるさと」の田畑が荒れることのないように、つながりを深めていきたいと感じました。

 

今回のツアーを快くお引き受けくださり、温かく迎えていただいた、新萌会、羽山園芸組合、

ゆうきの里東和のみなさまはじめ、ツアーにご協力いただいた福島のみなさまに感謝いたします。

どうもありがとうございました。

                                   (CSR推進課 秋元浩治)

 



2012年8月13日

第22回北海道生産者会議レポート

初めまして、今期から消費者運営委員を務めさせていただく見澤海です。

 

子ども時代から"大地を守る会"の食材で育ちました。

結婚を機に入会しました。

専門委員会「原発とめよう会」、会員サークル「おひさま会」のメンバーです。

今回が生産者会議デビューです。

よろしくお願いします。

 

 

7月19日20日、さわやかな初夏の北海道上川郡当麻町にて、

第22回北海道地区生産者会議が開催されました。

 

北海道全土から約60名の生産者の方が参加しました。

東京は35℃という暑さでしたが、旭川空港に降り立つと、21℃という爽やかな気候です。

空港から会場へ向かう途中も広大な田畑、青い空と、素晴らしい景色がひろがります。

 

 

講演会の前に当麻グリーンライフさんの圃場見学へ。

 

 

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駅舎の中に事務所があります。

 

 

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駅舎にて野菜を販売

 

 

 

北海道は、圃場の規模が他の地域とは桁違いだそうです。

 

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ほうれん草 ハウス一つで200坪!!

 

今、収穫の真最中で人手が足りないそうです。

逆に冬は、雪や寒さで仕事ができないので冬場をどう乗り切るかが大きな課題です。

トマトを加工品にして冬場でも仕事ができるように模索している最中だとおっしゃっていました。

 

 

2012hokkaido4.jpg一番景色がいい斜面にあるキャベツ畑

 

 

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レタス畑

 

高台の斜面にある畑です。とても見晴らしが良く、素敵な光景です。

 

 

 

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珍しい品種のトマト"シシリアンルージュ"

 

もぎ立てをいただきました。ジューシーでとても美味しかったです。

形は"アイコ"に似ていました。

 

会場に到着し、講演会が始まります。初めに藤田社長の挨拶です。

 

その後池田成志先生による「植物共生微生物と農業」です。

共生微生物が農産物の風味、品質に重要であり「おいしさ」の

化学的解明が可能になりつつあるとのお話です。

肥料の成分、メチレン尿素やC1化合物を与えると植物がどう育つかなど化学式での説明が続きます。

私には高校以来の化学式でした。生産者の皆さん真剣です。

 

農業とは、化学でもあるのだと感心しました。

植物の生育を阻害する悪玉に微生物も共生し、腸内細菌相と同じで善玉と悪玉の割合が重要です。

 

また、人間も植物と一緒で子どもは最初の離乳食でその子の持つ菌が決まるという話にびっくりしました。

質疑応答では、活発な意見交換がなされました。

皆さんよりよい農作物を作るために試行錯誤しています。

持続的農業生産とは、有用共生微生物との共存(自然の力の本質)との言葉に、

私たち人間も色々な微生物に助けられながら生かされていると(共生)感じました。

 

 

講演会後は、各生産者の方から近況報告です。

北海道はここ2.3年雨に悩まされ不作続きでした。

今年は干ばつ気味ですが作柄は順調との報告をうけました。

しかし今年は春先が不安定で、春が短く季節が年々おかしくなっているという話もでました。

また、大都市出身の若者の新規就農者が多く「北海道に憧れてこの土地に来た」という言葉が印象的でした。

 

 

近況報告の後は懇親会です。

皆さんお酒を沢山飲みます!

二次会・・・三次会・・・と続きます。タフです

 

放射能についての話もしました。

北海道という土地柄、チェルノブイリの子ども達を受け入れていた事や、

放射能についての映画を自主上映した事、福島の子ども達を長期休みの間受け入れている事

・・・とてもパワフルに活動しています。

 

すごく勉強になるお話しばかりでした。

 

また、私が子どもの頃に我が家にホームスティに来た生産者の方が、お元気という事が分かりとても嬉しかったです。

 

今回の生産者会議に参加して、食物を作るという事は、頭も身体も使い本当に大変な仕事だと実感しました。(皆さん日焼けをして格好良かったです♪)

 

いつも美味しい食べ物を作っていただきありがとうございます。

より一層感謝して食べ物を頂きたいと思いました。

 

見澤 海

 



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