<03>商品を知ろう!: 2010年5月アーカイブ

2010年5月21日

GWはSW? ゴールデンウイークにソーセージ教室を3回行いました!

とらちゃんこと虎谷健です。

皆さんはゴールデンウイークをどのように過ごされましたか?

大地を守る会ではゴールデンウイークに人気の「中津ミートさんの手作りソーセージ教室」を3回行いました!

ゴールデンウイークは観光地などへ出かけても交通渋滞や混雑が激しくて疲れちゃうはず。

自宅でゆっくり過ごして、ソーセージ教室に参加して、作ったソーセージを夕食のビールのお供に乾杯!

・・・そんなゆったりした休みを過ごして日々の疲れもCO2の排出も減らしちゃいましょうよ!

というご提案でございました。

3回行ったソーセージ教室のご報告です!

 

 

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中津ミートの松下憲司さんとスタッフの太田雄大さん。

今回3回連続開催ということで講師見習&弟子として太田さんに白羽の矢が。

太田さんは大地を守る会の営業担当でもあります。今日の参加は業務命令でしょうか?(笑)

 

 

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参加者の皆さんが集まりました。さっそく見本のソーセージ作り開始です!

今回、講師見習いの太田さんの方には大地を守る会職員のサポートがついてるぞ!

松下さん、一人でちょっとさびしそうです。

 

 

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ソーセージ完成です!二人とも良い出来ですね。・・・松下さんの方がソーセージの出来に少し

キレ・ハリがあるようです。経験の差ですかな!?

 

 

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さっそく家族ごとにコネコネ開始です!

 

 

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太田さんも皆さんのお手伝い

 

 

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どんどんできてきます。うまくとぐろを巻いていますよ。

 

 

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できました!

 

 

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松下さん自慢のアイスバインを入れたポトフもできました!今回も完食目指します!

 

 

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どんどん食べてね!肉の塊のように見える物はアイスバインの骨です。いいダシがとれます。

 

 

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おにぎりもおいしそうです。

 

 

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にぎやかなお昼ごはんです。

 

 

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養豚、ソーセージのお話は太田さんが担当。カンニングペーパー片手にがんばっております。

社長が隣で聞いているとやりにくいですよね。(*^_^*)

 

 

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こちらは2日目の5月2日の回。今回は松下さん一人です。

太田さんは4日の本番を控えて手伝ってくれるスタッフを探し回っていたようです。

 

 

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松下さんのお手本を見た後はさっそく開始!楽しさが伝わってくる表情ですね!

 

 

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初めての生のお肉でびっくり!かな。

 

 

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コネ作業が順調に進んで腸詰め作業へ。見守る松下さん。

 

 

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上手です!

 

 

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「前回参加した時は下の子がお腹の中にいました・・・。」とのこと。

何度も落選してしまい申し訳ありません!キミもこれで家族の話題に入れるね!良かった!

 

 

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熱心に養豚についてお話をする松下さん。本当に豚が好きな事が伝わってきます。

今回、松下さんは将来叶えたい夢について語ってくれました。

松下さんの夢とは、子豚から成長中の豚まで消費者の皆さんが訪問して親しんでもらえる場を作りたい、

ということでした。

豚と触れ合えるだけでなく、最終的にはその命をいただいて「自分たちはこの命に活かされているんだなぁ。」

と気付いてもらえるような、ちょっと重いテーマまで含んだ構想のようです。

 

畜産に関わっている生産者の皆さんはその命を頂くために動物を育てています。

どんなにかわいい子ブタも成長すれば屠殺され私たちの食卓にのぼる肉になるわけです。

普段は陽気な畜産農家が、お酒の席で「出荷トラックに載せた時、それまで見たこともないような

悲しい目をするんだよな。」とぽつりと漏らした事がありました。

都会で暮らしている私たちより命について考える機会が多いにちがいありません。

小さな生き物を傷つけたり、軽々しく人の命が奪われるような事件が多発する昨今。

他の生き物の命を頂かないと私たちは1日たりとて生きてゆけないという事を再認識させてもらえる

ような場は必要かもしれません。

 

 

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3日目の5月4日の回です。太田さん、講師デビューでございます。

サポートに後輩の石川悟さんを連れて来てくれました。  

太田さんと石川さんは大学の先輩後輩の仲。ゴールデンウイークにも関わらず駆り出されてしまったようです。

どこの世界でもセンパイの言う事は聞かないといけませんな(笑)。

 

 

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まずはお二人でお手本作り。上手にできました。

 

 

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作業開始です。

 

 

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お一人参加の方にはサポートがつきます。

 

 

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結い作業。結構パンクさせてしまうんです。慎重に!

 

 

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ソーセージ作りお疲れ様でした!

お昼ごはんです。

 

 

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ポトフにお代わりの行列ができました。

たくさんあるのでどんどん召し上がってください!

 

 

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今回も無事終了しました!

50人以上の方がソーセージ作って食事食べて出たゴミはこれだけです!

ゴミと無駄がでないように工夫したエコ企画です。スタッフも帰りが楽で大助かりなんです!

 

参加された皆さんの感想をちょっとここで紹介!

「松下さんのお話はとても楽しかったと同時にご自身の仕事に誇りと自信を持たれている姿に

うらやましくなってしまいました。素敵な生き方だと思います。」(YAさん)

「ソーセージ作りにかける情熱が強く感じられました。だからおいしくて安全な製品ができるんですね、

ますます好きになりました。」(MKさん)

「様々な取り組みに頭が下がります。少年のような好奇心と期待の念がこもったまなざしと、未来を

担う子どもたちへの深い愛情を感じ、感動しました。」(TYさん)

 

皆さん、たくさんの感想をありがとうございました!

皆さんからお預かりした感想はちゃんと松下さんにお届けします。

 

大変人気の中津ミートさんの手作りソーセージ教室。

これから気温が上がる夏の間はしばらくお休みになりますが11月頃からまた再開したいと思っています。

今回は参加できなかった皆さん、ごめんなさい。次回もぜひまた応募してください!

 

大地を守る会 交流局 虎谷健



2010年5月20日

バングラディッシュ訪問しました!

とよまること豊島 洋が、2010年3月にバングラディッシュのNGOタナパラ・スワローズを訪問しました! 

このNGOは、フェアトレードカンパニーを通して、大地を守る会に衣類を提供してくれている団体です。

 

やっぱり、実際に見ると聞くのでは大きな違い!知らないことがたくさんありました。

以下その簡単なご報告です。

 

 

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首都ダッカの町はこんな感じ。人力車と車が混ざって走るカオスな世界です。

 

 

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ここはキリスト教系のNGO「メノナイト中央委員会(MCC)」の事務所。代表のギャスディンさんに

話を聞きました。

MCCはパキスタンからの独立戦争の時に土地を追われた難民たちに食料支援を行ったNGO。

現在は様々な社会奉仕活動を続けていて、女性に就職の機会を与える仕事などをしています。

 

大地を守る会はJR東京駅のエキュート東京に「大地を守るDeli」というお店を出店しましたが、

そこで販売予定のショッピングバッグの製作を依頼しているのがこのNGO。

秋口には出来上がってくるでしょう。

 

左側の女性は、フェアトレードカンパニー(株)代表のサフィア・ミニーさん。

ロンドンからかけつけてくれました。

 

 

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ダッカからバスで約4時間。ガンジス河の支流が近いタナパラ村に到着。NGOタナパナ・スワローズ

の入口です。

右の入口を入ると子どもたちが花束を抱えて待っていてくれました。

 

 

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タナパラ・スワローズ代表のライハン・アリさん。

とても人当たりの柔らかい方ですが、悲しい過去が、、、、。

この村では、西パキスタン(現パキスタン)との戦争中、村の男性のほとんどが殺されてしまったとのこと。

幸いライハンさんは子どもとみなされ助かりました。村の大切な産業でもあるはた織は男の仕事でしたが、

残された女性たちがはた織を始めたそうです。

その支援を行ったのが、スウェーデンのNGOスワローズであり、このタナパラ・スワローズの創設団体でした。

 

  

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では、衣類の製造行程を簡単に。

買ってきた綿糸(インド製が多い)を染めます。これはその洗いの行程。

 

 

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染色した糸は、織機にセットできるようにボビンに巻きます。カラカラと軽快な音がしていました。

 

 

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そしていよいよはた織りです。足と手を両方使いながらどんどん織り進みます。

もともと男の仕事だったというだけに力が必要です。敢えて電動式にはしていません。

 

 

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私が持っているシャツの柄が、今ここに!!!こんな風に作られていたのかと改めて感動します。

 

 

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フェアトレードカンパニーのデザインをもとにした型紙の数々。

 

 

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型紙にそってカットされた布地が縫製チームにより立体的な衣類に仕上げられていきます。

敢えて昔ながらの足踏み式にこだわっているそうです。

 

 

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返品された衣類を縫製チームで検討していました。

なぜ返品になるのか。日本人の求める品質と彼らが十分と考える品質の違いを話し合います。

返品を手にとって見るそれぞれの顔は職人のものです。

 

 

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タナパナ・スワローズのもう一つの活動である学校教育。

約600名の子どもたちが学んでいました。学費は無料です。

こちらの行動にストレートに反応してくれるのが嬉しい!しらけていません。

 

 

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タナパナ・スワローズで働く人たちのための託児所もありました。

ここはNGOグローバルヴィレッジも出資しています。

※グローバルヴィレッジは、フェアトレードカンパニー(株)と対をなすNGO部門です。

 

 

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有機農業講座も開かれていたのには驚きました。1,600人の農民に有機農業指導を行っているそうです。

農薬による健康被害が多いのがその理由。また、自然なものではありますが、ヒ素による水の汚染も

大きな問題となっているので、その浄化活動も行っています。

さらにドメスティックバイオレンス撲滅のための講座も開かれています。

 

 

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外に出てみました。田んぼの真ん中の立札。この田んぼはタナパナ・スワローズの主導で、

有機栽培をしていることがわかります。

 

 

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田んぼ全景。草むしりをしている方のお顔は撮れませんでした。暑くて大変です。

 

以下バングラディッシュ番外編です。

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バングラディッシュと言えばグラミン銀行。

銀行と言ってもりっぱな高層ビルで、事務室がたくさんあるような感じ。

総裁であるムハマド・ユヌスさんがノーベル賞をとった時の記念に活動内容が紹介されていました。

貧しい人たちの自立のために始まった少額金融(マイクロクレジット)はあまりにも有名です。

 

 

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タナパラ村では、牛車が当たり前に使われています。ゆっくりのしのし歩いています。

日差しが強いので遅いくらいがよいようです。

 

 

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これは木の棒に牛の糞をくっつけたもの。ギザギザに見えるのは手の指の跡。

乾かして煮たきの燃料にします。エコロジーな燃料です。勝手に「エコ棒」と呼びました。

 

 

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夕日を背に農作業を終えて家路につく農夫。

西パキスタン(現パキスタン)と戦争中、後ろの麦畑で村の男たちが200人以上殺されたのだと

後で教えてくれました。

さらに奥にはガンジス川の支流があり、その向こう岸はインドです。

 

 

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最後に乗ったバスは日本語が書かれたHINO製のバスでした。

日本を出ておそらく40年以上、酷使され続けてもなお現役です。モノを大切にすればここまで

使い込めるんですね。

 

今回の出張でタナパナ・スワローズの素顔が確認できました。

衣類を作るだけでなく、多角的に地域を支援しているNGOだったのは驚きです。穏やかだけど熱い

ハートをもった人々でした。

そして、現地の持つ伝統と技術を、おしゃれなデザインと結びつけて世に問うたフェアトレードカンパニー

は新しいフェアトレードの形なんですね。

 

大地を守る会 国際局 豊島 洋



2010年5月19日

エッセンシャルオイルのお話

今日は、4月15日(木)に開催した「ご家庭で自然の恵みをいっぱいに 

エッセンシャルオイルのお話」講座についてご紹介します。

講師はハイパープランツ株式会社の川人紫さん。

大地を守る会ではハイパープランツ株式会社のアロマテラピー製品を

会員のみなさんにご紹介しています。

 

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ご自分のこれまでの歩みを話しされる川人さん。

 

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アロマテラピーとはなにか。エッセンシャルオイルの選び方について、

画像を交え、丁寧にお話いただきました。

 

原料の栽培技術や栽培環境、抽出法、保管方法によってエッセンシャルオイルの品質に

影響するのはもちろん、なかには、表記している種類と別の精油が含まれているケースも

多くあるとか。

 

エッセンシャルオイル選びのポイントとしては、

・原料が有機栽培されている

・原産国、抽出部位が明記されている

・成分分析表が開示されている

などなど。

偽物や粗悪品がはびこる巷の現状を痛感しました。

 

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川人さんのお隣は、加藤直也さん

加藤さんは、ハイパープランツに入社前、大相撲に在籍していました。

ご自身在籍中に、試合前の緊張をほぐすため、エッセンシャルオイルを活用されていた

エピソードをお話してくださいました。

ハイパープランツのエッセンシャルオイル、ぜひ、みなさまもご活用ください。

 



2010年5月 7日

樽井さんの茶摘み交流会に行ってきました。

とらちゃんこと虎谷健です。

静岡県丹那の酪農家さんとの交流会の翌日は、浜松にある日本農産さんのお茶畑で茶摘みを

体験しました。

今年の天候不順はお茶農家さんにも大きな影響を与えてしまいました。

交流会で茶摘みを楽しむ予定だった樽井さんの山の上のお茶畑は、3月31日の遅霜にやられて

お茶の芽は枯れてしまいました。

開催ぎりぎりまで様子を見てくれていたのですが、その後の気温も上がらず茶摘みは無理と判断、

霜の害が比較的少なかった平地の茶畑に変更して開催を決定しました。

私は前日のうちに浜松入りをして当日に臨みました。

 

 

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早朝の浜名湖にちょっと足をのばしてみました。

 

虎谷は学生時代の一時期をこの浜名湖の水産実験所で過ごしたので懐かしい場所です。

教授はウナギの養殖研究をされていた方でしたが、養殖技術の確立を見届ける前に亡くなって

しまいました。

今年4月に遂にウナギの完全養殖(水槽内で生まれて育った親ウナギから受精卵を得て稚魚を得る事)

に成功したというニュースが流れました。

クロマグロに引き続き、ウナギも完全養殖のめどが立ちました。地道な研究者たちの努力の成果ですね。

 

ただ、養殖技術が確立されたから安心、とは思えません。乱獲防止はもちろん自然環境全体を守る

ことが大切です。自然環境さえ守れば養殖技術がなくても生物は増え続けるわけですから...。

それに食用動物だけが水槽や養殖池で増えてもさびしい世の中になってしまいます。

 

今年は生物の多様性を考える「生物多様性年」でもあります。人間にとって有益か否かだけを判断基準

にせずに環境全体の事を考えたいですね。

 

 

2CIMG8975.JPG     昨日とうってかわっての良い天気です。参加者の皆さんが集まり始めました。

早く到着した方から茶摘みを行ってもらいました。

日本農産の代表、樽井隆之さんからお茶の摘み方を教わりました。

「一芯三葉」と言って新芽の柔らかい部分だけを摘んでいきます。根気がいる作業です。

参加者の皆さんが摘んだものがお土産になりますので、一生懸命に摘んでお土産を増やして

くださいね!さあ、わき目もふらずにどんどん摘もう!!!

 

 

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畑には雑草処理班のヤギさんも。とてもいい子でお茶の葉は食べないそうです。

お茶の葉を食べすぎて眠れない夜を過ごした苦い経験でもあるのでしょうか...。

お茶の葉は噛むと結構渋いですからヤギも敬遠するのでしょう。子どもたちはさっそく餌やりです。

茶摘みもちゃんとしてよね!

 

 

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無心にお茶を摘みます。

ところどころ枯れているのは霜の被害に遭った場所です。こんな平地でも霜の害があったのですから

山の上はひどそうです。

 

 

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なぜかみかん狩り!

樽井さんのお友だちの農家さんの好意でおいしいみかんを収穫させていただきました。

本っ当に、ちゃんとお茶を摘まないとお土産ないんですよ!

 

 

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お茶摘み終わって集合写真。

 

 

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子どもたちもがんばりました!けっこう集まりましたね。

 

 

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この日参加してくれた大地を守る会の職員のみんな。

茶摘みの当初目標は達成できたかな?人事チームにも見てもらって人事評価に役立ててもらおう!

 

 

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茶摘みの後はいよいよ山の上の茶畑へ。

今回は昼食をとるために訪問しました。また、霜害の様子を参加者の皆さんにも見ていただき

たかったのです。

途中、車を降りてちょっと休憩。小川でサワガニやカジカガエルを探しました。

流れ着いていたトレイを回収するキミはエライ!川はきれいにしなくてはいけませんな。

 

 

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霜にやられてしまった山上の畑。新芽が枯れてしまっています。

 

 

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ちなみにこちらは一昨年の様子です。一面に新芽がふいている様子が判ります。

山の新芽の色も違いますね。

 

 

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霜害にあった畑で、なぜ霜害の危険性の高い土地でお茶を栽培するのか理由をお聞きしました。

 

この山の上の畑は樽井ちえこさんのご主人、故・樽井孝蔵さんがちえこさんと一緒に開墾しました。

「人様の口に入れる物を作る私たちは人一倍、食べ物の安全性に気を配らねばならない。」という

信念のもと、他の畑からの農薬の飛散などの心配がないこの山の上にお茶畑を拓いたそうです。

 

防霜ファンや水道などがない(新芽に水をかけ続けて氷の膜で覆うことで霜害を防げるそうです)

人里離れた山の上のため、今年のような遅い霜が来ると防ぐ手立てがありません。  

 

私たちに安全な食を届けるために生産者が背負ったリスクを実感しました。

・・・でも、この畑のお茶も10日ほどすれば新芽が芽吹くそうです。樽井さんは「ちょっと収穫が遅れる

だけで出荷には影響ありませんよ。」と笑っていらっしゃいました。

 

この畑からでるお茶が「霧山無心」です。お茶が販売されましたら故・樽井孝蔵さんの信念に想いを

馳せながら味わっていただけると幸いです。

 

 

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お昼ごはんです。静岡県の美味しい物を用意して頂きました。

 

 

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用意してくださった昼食。

お茶の天ぷら、さくら海老ときのこの天ぷら、たけのこの煮もの、シラスごはん。

静岡の春の食材がいっぱいです。

 

 

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お昼を食べて山菜を摘んで(今年はワラビも少なめでした!)ゆっくり過ごしてから山を降りてきました。

お土産用の製茶はまだ続いていました。完成を待つ間の時間、昔懐かしいポン菓子を見せてくれました。

大きな音に皆さんびっくりです。

 

 

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ちえこおばあちゃんも出迎えてくれました。

今年86歳になるちえこおばあちゃん。一昨年脳内出血で倒れられましたがお元気になりました。

参加者の皆さんが集まる間、ちえこさんとお店で目の前の茶畑を見ながらお話をしていましたが、

「あのお茶は『131番』。芽吹きがいつもより早いかな。その向こうは『7132番』。おいしいお茶が

取れるよ。」と4ケタ数字がポンポンでてきます。

お茶は品種番号で管理しているそうですがすごい記憶力です。

ちえこさんは毎年大地を守る会の東京集会に来て下さいます。皆さんも東京集会でちえこさんと

会ってお話してくださいね!

 

最後に製茶が終わったお茶を頂いて解散となりました。一人一袋、行きわたりました。

皆さん、頑張ってくれてありがとうございました!

 

 

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家でゆったりとティータイム。ほんのり甘味のある美味しいお茶でございました!

一生懸命の摘んでくださった皆さんの爪のあかが隠し味でございますね!(笑)

全く摘むお手伝いをせずにお茶ばかり飲んでいた虎谷、皆さんの爪の垢を煎じて美味しくいただきました。

 

大地を守る会 交流局 虎谷健



2010年5月 6日

丹那の酪農家とバーベキューを楽しんできました!

とらちゃんこと虎谷健です。

皆さん、「丹那の酪農王国オラッチェ」に行かれたことがありますか?

ここは箱根連山を挟んで熱海の反対側、三島市に向かう途中にある丹那盆地にある

「大地を守る会の低温殺菌牛乳」の故郷です。

 

大地を守る会のグループ会社「フルーツバスケット」や「風の谷のビール」工房などもあります。

おススメは、ここでしか食べることのできない大地を守る会の低温殺菌牛乳と同じ牛乳で作られた

ソフトクリームです!

あとは、フルーツバスケットのケーキ工房「ムーラン ナ ヴァン(土・日・祝日開店)」のケーキや

シュークリーム、プリンもお奨めです。

シュークリームは土曜・日曜日にしか販売されず、「あっ!」という間に売り切れてしまうので

午前中に寄られたほうが安心です。

虎谷はここのソフトクリームを「日本一おいしいソフトクリーム」と断言しています!

・・・ソフトクリームは持ち運びできないので銘柄を集めて食べ比べができません。

「日本一」と断言してしまいましょう!

 

ここでは毎年4月に牛乳の生産者「丹那低温殺菌牛乳部会」の皆さんとバーベキュー交流会を楽しむ

交流会が開かれています。

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丹那盆地の風景です。赤い屋根の建物が今回の会場になったオラッチェです。

遠くに三島の市街地と駿河湾が見えます。

 

ちなみにこの盆地の地下深くを東海道新幹線が通る「丹那トンネル」が貫いています。

1934年に東海道線開通のために掘られた丹那トンネルは日本第2位に長さを誇る7804m。

地下に大量の地下水があり大変な難工事の末に開通しました。一説によると太古の昔、この盆地は

湖だったらしい、とのこと。

丹那の酪農王国オラッチェの建設工事では地盤がやわらかくて建設に大変苦労したそうです。

 

トンネル開通前の丹那盆地はいたるところに湧水があり、わさび栽培もされ水と緑の豊かな土地

だったそうです。ところが、丹那トンネルが開通したことで大量の地下水が抜けてしまい(今でも

熱海側にはトンネルから流れ出る大量の水を放水しています)、水田やわさび栽培はできなく

なってしまいました。

灌漑用水も確保できず飢饉の不安にさらされながら新たな産業として始まったのが酪農でした。

 

 

 

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交流会開催前日に東京では遅い雪が降りました!オラッチェの裏山(?)の箱根の山々にも雪が

積もり、雲と一緒に冷たい風が吹き下ろしてきました!

「こんな天気で参加者の皆さん、ちゃんと来てくれるかなぁ。」と準備の終わったスタッフの皆さん、

不安気です。

 

 

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天気が悪いにも関わらず120名の方が集まってくださいました!

悪天候にもめげずに参加して下さった皆さん、ありがとうございます!

体調不良で参加できなかった皆さん、来年こそは良い天気の元でバーベキューを楽しみましょう!

最近、天候不良の交流会が増えたような。担当の虎谷の心がけがよくないのでしょうか(笑)。

 

 

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バーベキューが始まれば会話も弾んで楽しくなります!酪農家の若手、片野恵介くん。

「お嫁さん募集中です~」と場を和ませてくれました。

 

 

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どんどん焼いて、どんどん食べよう!

お肉は山形村短角牛を用意しました。噛めば噛むほど味がでてきておいしゅうございました。

でも、お肉ばかり食べててはいけません、野菜もたっぷり焼いて食べましたよ~。

このバーベキューで堪能したお野菜は、酪農家の奥さまグループ「ミルクママ」さんが、牛舎から出る

自家製堆肥で作った野菜です。おいしい野菜で肉より野菜の方が消費量が多かったかも?

 

 

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こちらミルクママの皆さん。会場のオラッチェで朝市を土曜、日曜日に出店しています。

この野菜を目当てに来場する地元の方も多いようで昼ごろにはほぼ売り切れです。

 

 

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バーベキューを楽しんだ後は酪農家の皆さんとの交流会「車座トーク」。

寒さを防ぐためにオラッチェのレストランスペースを借りて行いました。

 

 

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バーベキューを焼いていた片野くんも中心になって参加しています。

「アニマルウェルフェア、という考え方がありますが、実際に家畜と接している皆さんは家畜の福祉を

どう、捉えますか?。」などのちょっと硬派な質問に、「わたくしは・・・動物にとっての居心地の良さ

とは、...であると確信しております!」と国会答弁のようなかたいやりとりが。

バーベキューと一緒に楽しんだ「風の谷のビール」が効いている様子。酵母が入ってて悪酔いしにくい、

と言われている地ビールは安心してついつい飲んじゃいます。

 

 

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「車座トーク」が終わった後は参加者みんなで片野くんの牧場へ見学に行きました。

「ヨーロッパの牧場の様に広大な面積をとれないけど、清潔に、牛にストレスがかからない飼育を

心がけています。」という片野くんの言葉を裏付けるような穏やかな牛の表情です。

ヨーロッパでは、動物の福祉として牛1頭あたりに広大な面積を確保すべき、という考え方がある

そうです。でも、本当に牛は見晴らしの良い環境が好きなのかなぁ、と虎谷は考え込んでしまいます。

牛のような草食動物は捕食者である肉食動物から身を隠す習性があるはずです。見晴らしがきき

すぎる環境はかえってストレスを生みはしないのでしょうか。

また、あまり広い面積を牧場として開拓することは、それ自体が森林を切り開くことになる気もします。

難しい課題ですね。

 

 

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餌を食べてゆったりと過ごす牛たち。寝床は木材チップが敷き詰められてて清潔です。

 

 

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かゆいところに手が届く「かいかいローラー」気持ちよさそうですね。

このような環境で育てられた「大地を守る会の低温殺菌牛乳」を皆さまよろしくお願いします!

牛舎見学の後、丹那牛乳の工場を見学(牛乳の製造は早朝なので機械が動いているところを

見れずに残念!)して解散となりました。

 

みぞれまじりの天気にも関わらず参加してくださった皆さま、本当にありがとうございます。

今回体調を崩されて参加できなかった皆さま、来年はぜひ丹那にきてバーベキューと酪農家の

皆さんとの交流を楽しんでくださいね!

 

大地を守る会 交流局 虎谷健



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